JPS5916028B2 - 改良された綱、網又は組紐用ポリエステル系合成繊維 - Google Patents

改良された綱、網又は組紐用ポリエステル系合成繊維

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JPS5916028B2
JPS5916028B2 JP3095778A JP3095778A JPS5916028B2 JP S5916028 B2 JPS5916028 B2 JP S5916028B2 JP 3095778 A JP3095778 A JP 3095778A JP 3095778 A JP3095778 A JP 3095778A JP S5916028 B2 JPS5916028 B2 JP S5916028B2
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ropes
nets
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braids
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JP3095778A
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泰彦 屋田
善弘 小林
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は強力的に改良された綱、網又は組紐用ポリエス
テル系合成繊維、更に詳しくはヤーンを2本ないしそれ
以上撚合せ綱、網及び組紐条にした場合、その綱、網及
び組紐の強力が著しく向上するよう特定の処理剤を付着
せしめた綱、網及び組紐用ポリエステル系合成繊維に関
する。
ポリエステル系合成繊維は寸法安定性、耐熱性、耐摩耗
性、水中沈降性、水切り性等多くの優れた点を有してお
り、これらの特性を利用するべく綱、網及び組紐等に広
く使われているが高強力のポリエステル繊維を用いても
綱、網及び組紐等の製品にすると必ずしも高強力が得ら
れないという欠点がある。
このため、油剤乃至化学加工の面から素材ポリエステル
繊維を改良することにより、ポリエステルの綱、網及び
組紐の強力を上げる試みも下記(イ)。
(ロ)の如く為されているが、それでも尚且つ満足すべ
き結果が得られていないのが現状である。
(イ)平均分子量約i、ooo〜3,000酸素基含有
量3〜9重量%の酸化ポリエチレンワックスの耐水性被
覆を合成連続フィラメント表面に形成し、それから得ら
れるコード、ロープの耐久性を向上せんとする方法(米
国特許第 3.103,448号明細書)。
(0) マルチフィラメントポリエチレンテレフタレ
ートヤーンに先ず精製ココナツツグリセライド、ヘキサ
デシルステアレート、エトキシ化タローアミン、エトキ
シ化ラウリルアルコール、石油スルホネートNa塩、酸
化防止剤、鉱物油の液状組成物を付着し、次いで酸化ポ
リエチレンワクスの液状組成物を付着して、該ヤーンか
ら得られるコード、ロープの強力を向上せんとする方法
(米国特許第3,850,658号明細書)。
従って、本発明の目的はポリエステル繊維に処理剤を付
着せしめることにより、最終製品においてもポリエステ
ル繊維の特長が充分に発揮される如き綱、網又は組紐を
提供することにある。
本発明者等は、上記の目的を達成せんとして鋭意研究し
た結果、綱、網、組紐の強力向上には、繊維間摩擦力の
低下、切断時の繊維の集束性が臨界的に作用しているこ
とを究きとめ、この点から処理剤について更に検討を進
めた結果、(1)融点が17〜60℃の脂肪族−塩基酸
と脂肪族−価アルコールとのエステル及び(2)高級ア
ルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のリン酸
エステルアルカリ金属塩又はアミン塩(3)融点が80
〜130℃のワックスの三者を主成分として配合した処
理剤をポリエステル繊維に所定量付着することにより、
それら3成分の相剰作用によって繊維間摩擦力の低下、
繊維の集束効果が著しく改良され従って該繊維から得ら
れた綱、網及び組紐の強力を著しく向上させ得ることを
知見し、本発明に到達したものである。
゛即ち、本発明は(イ)融点が17〜60℃の、脂肪族
−塩基酸と脂肪族−価アルコールとのエステル50〜8
0重量%(ロ)高級アルコール又はそのアルキレンオキ
サイド付加物のリン酸エステルアルカリ金属塩又はアミ
ノ塩(但し、アミンはアルカノールアミン、アルキルア
ミンである。
)5〜25重量%(/→融点が80〜130°Cのワッ
クス6〜15重量%の三者を主成分として配合した処理
剤を繊維に対して0.3重量%以上付着せしめてなる綱
、網及び組紐用ポリエステル系合成繊維である。
本発明に用いられるポリエステル系合成繊維とはポリエ
チレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレート
を主成分とし、これに第3成分として例えばイソフタル
酸、アジピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、プロピレンクリコール、ヘキサメチレング
リコール、ジエチレンクリコール、ポリオキシエチレン
グリコール、ペンタエリスリトール等を共重合させた共
重合ポリエステルよりなる糸条である。
本発明における処理剤の主成分を構成する第1成分は融
点が17〜60℃の脂肪族−塩基酸と脂肪族−価アルコ
ールとのエステルである。
か5るエステルを構成する酸成分としては炭素数12〜
22の脂肪族−塩基酸が、アルコール成分としては炭素
数12〜22の脂肪族−価アルコールがあげられる。
−塩基酸の多価アルコールエステル又は多塩基酸のアル
コールエステル等の多価エステル、′芳香核を有するエ
ステル或いは融点が17℃未満の脂肪族−塩基酸と脂肪
族−価アルコールとのエステルを使用したのでは綱、網
及び組紐の強力を上げる効果が少さい。
か\る第1成分の具体例としてはラウリルラウレート、
ラウリルパルミテート、ラウリルステアレート、セチル
ラウレート、セチルパルミテート、セチルステアレート
、ステアリルラウレート、ステアリルパルミテート、ス
テアリルオレート等があげられる。
第2成分は高級アルコール又はそのアルキレンオキサイ
ド付加物のリン酸エステルアルカリ金属塩又はアミン塩
であり、これに使用する高級アルコールは炭素数8〜2
2の飽和または不飽和の長鎖脂肪族アルコールが、アル
キレンオキサイドはエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイドでその付加モル数は10以下が好ましい。
上記高級アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加
物のリン酸エステルアルカリ金属塩又はアミン塩は次の
ような具体例を上げることができる。
オクチルホスフェート、ラウリルホスフェート、セチル
ホスフェート、イソセチルホスフェート、イソステアリ
ルホスフェート、オレイルホスフェート、エチレンオキ
サイド付加ラウリルホスフェート、エチレンオキサイド
付加イソトリテシルホスフエート、エチレンオキサイド
付加オレイルホスフェート、プロピレンオキサイド付加
ラウリルホスフェート、プロピレンオキサイド付加イソ
トリデシルホスフェート、プロピレンオキサイド付加オ
レイルホスフェート、エチレンオキサイドプロピレンオ
キサイド付加ラウリルホスフェート等のカリウム、ナト
リウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパツール
アミン、ジブチルエタノールアミン、ブチルジェタノー
ルアミン、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加体、
ラウリルアミンプロピレンオキサイド付加体の塩; 第3成分は80〜130℃の融点をもつワックスであれ
ばよい。
融点が80℃より低いものを使用したのでは綱、網及び
組紐の強力を上げる効果が小さく、130℃より高い融
点のものを使用したのでは安定した油剤が得られず、し
かも強力を上げる効果も得られない。
好ましい具体例としてはカルナバワックス、ミクロクリ
スタルワックス、酸化ミクロクリスタルワックス、ポリ
エチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス等があげ
られ、この中でもポリエチレンワックス、酸化ポリエチ
レンワックスが特に好ましい。
本発明は前記の第11第2および第3成分を主たる成分
として配合した処理剤をポリエステル繊維に付着するも
のであるが、これらを特定の配合割合にしなければ綱、
網及び組紐の強力を著しく向上させることはできない。
即ち第11第2および第3成分はそれぞれ50〜80重
量%、5〜25重量%、6〜15重量%になるように配
合する必要がある。
第1成分が50重量%に達しない場合或いは第2成分が
5重量%に達しない場合、第3成分が6重量%に達しな
い場合はそれぞれ他成分が所定割合配合されていても前
述の充分な相剰効来が得られず綱、網及び組紐の強力の
著しい向上は望めなGloなお第1.2.3.成分いづ
れかゾ本発明範囲(特に上限)を超えると他の成分が本
発明範囲内に入っていても安定性のよいエマルジョンが
得られず、操業に支障を生ずる。
本発明における処理剤は前記第11第2および第3成分
に加えて綱、網及び組紐の強力を下げない範囲で他の成
分、例えば平滑剤、乳化剤、停電防止剤等を適宜添加す
ることができる。
しかしながらの成分は最低必要限度に止めるのが好まし
い。
本発明で使用する処理剤はポリエステル繊維に対して0
.3重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲で
付着させることが必要である。
0.3重量%より少なくなると綱、網及び組紐の強力向
上効果が十分得られない。
その付着方法は従来公知のいづれの方法でもよく、紡糸
時、延伸時、或いはそれ以降のいづれの工程で付着して
もよいが、紡糸直後水性エマルジョンとしてローラ一式
給油法により付着するのが一般的である。
かくして得られるポリエステル系合成繊維は高接圧下の
繊維間摩擦が著しく低く、実施例でも示すようにその繊
維から極めて高強力の綱、網及び組紐が得られる。
以下実施例により本発明の詳細な説明する。
なお実施例中の配合比は全て重量%である。
実施例1〜9、比較例1〜i。
0、4 mmφX192Hのノズルから糸条化されたポ
リエチレンテレフタレート繊維糸条(η=0.90(溶
剤:オルソクロロフェノール、温度:35°C))を4
00 m1mmの速度でボビンに捲取った。
捲取る前にローラーの下部が第1表に示す処理剤組成の
10重量%水性エマルジョンに浸漬し、回転している2
個のローラー表面に接触させ、塗布した。
次いで2投加熱延伸の可能な延伸機を用いて、第1段は
温度78℃で3.5倍に、第2段は温度180℃で第1
段と第2段で5,8倍になるように延伸熱処理を行い、
l 000De/l 92filの延伸糸を得た。
この延伸糸をリング撚糸機を使用して、先ず10本合せ
、170回/mの不撚をかけ、ついで3本合せ200回
/mの中撚をかける。
更にクロツサー撚糸機を使用して3本合せ、72回/m
の上撚をかけ、ポリエステルロープ■を作成した。
テンシロン引張試験機を使用して、試料長40儂、引張
速度20cm/mmでこのロープの強伸度を測定し、第
1表に示した。
実施例1〜3は第1成分、実施例5は第2成分、実施例
7は第3成分を変更した実験、実施例4は第1成分の量
、実施例8は第3成分の量を低下した実験、実施例6は
第2成分の量を増加した実験、実施例9は処理剤の付着
量を低下した実験である。
比較例1〜3は第1成分を本発明以外の平滑剤に、比較
例6は第3成分を本発明以外のワックスに変更した実験
、比較例4は第1成分の量、比較例7は第3成分の量、
比較例9は処理剤の付着量を本発明に達しない量まで低
下した実験、比較例5は第2成分、比較例8は第3成分
を除去した実験である。
また比較例10は従来使用されているロープ用のポリエ
ステル繊維の例である。
実施例1〜9と比較例1−10との比較で本発明のポリ
エステル繊維を使用すると極めて高強力のロープ(綱)
が得られること、比較例1〜3で第1成分を本発明以外
の平滑剤に、比較例6で第3成分を融点80°C未満の
ワックスに変更した場合、比較例4で第1成分を50重
量%未滴に、比較例7で第3成分を6重量%未満に、比
較例9で処理剤の付着量を0.3重量%未満に低下した
場合、比較例5で第2成分を、比較例8で第3成分を除
去した場合、ロープ強力が本発明より著しく低下するこ
とが判る。
実施例10、比較例11 実施例3で得た延伸糸及び従来糸1000de/192
fi128本合糸したもの8本をブレーダ−を使用して
組みあげ、芯とした。
その外側に1000de/ l 92fil 18本を
合糸したもの16本を組みあげ、ダブルブレード(組紐
)のヨツト用ロープを作成した。
実施例1〜9、比較例1〜10と同様の方法でこのヨツ
ト用ロープの強伸度を測定し、第2表に示した結果を得
た。
実施例1Oと比較例11の比較で、本発明のポリエステ
ル繊維を使用した場合、ブレード韓紅でも強力が著しく
向上することがわかる。
実施例11、比較例12 実施例3で得られた延伸糸及び従来糸ioo。
de/192filをリング撚糸機で4本合糸し、50
回/mの撚をかける。
これを無結節編機で19本合せ、網間82.5mmの安
全ネットを作成した。
得られた安全ネットを張り、5rILの高さから130
kgの荷重を3回落下させる破損テストを行った。
従来糸を使用した安全ネットは1回の落下で破損したが
、実施例3で得られた延伸糸を使用した安全ネットは3
回の落下でも破損しなかった。
この結果より本発明のポリエステル繊維を使用した場合
、網でも強力に関する特性が著しく向上することがわか
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ)融点が17〜60°Cの、脂肪族−塩基酸と
    脂肪族−価アルコールとのエステル50〜80重量% (ロ)高級アルコール又はそのアルキレンオキサイド付
    加物のリン酸エステルアルカリ金属塩及び/又はアミン
    塩(但し、アミンはアルカノールアミン、アルキルアミ
    ンである。 )5〜25重量%。 (/→ 融点が80〜130°Cのワックス6〜15重
    量% の三者を主成分として配合した処理剤をポリエステル繊
    維に対して0.3重量%以上付着せしめてなる綱、網又
    は組紐用ポリエステル系合成繊維。
JP3095778A 1978-03-20 1978-03-20 改良された綱、網又は組紐用ポリエステル系合成繊維 Expired JPS5916028B2 (ja)

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JPS59173376A (ja) * 1983-03-24 1984-10-01 第一工業製薬株式会社 吸水性の優れた柔軟仕上げ方法
JP2700299B2 (ja) * 1994-02-02 1998-01-19 三洋化成工業株式会社 合成繊維用紡糸油剤

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