JPS5915601Y2 - 内視鏡におけるかん子台操作用保護管内への液状物浸入防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、常時鉗子操作部を操作し易く保つと共に、衛
生的使用を可能ならしめた内視鏡における鉗子台操作用
索条保護管内への液状物浸入防止装置に関するものであ
る。

周知のように、内視鏡における鉗子は専ら生体腔内の治
療はいうに及ばず、生体腔内における所要個所の組織を
摘出し、疾病の診断等にも供せられるもので、この鉗子
の先端を所望方向へ指向させる彎曲誘導にあたっては、
一般に内視鏡における先端硬質部内に設けられた鉗子先
端部屈曲用鉗子台を鉗子台操作用索条により回動させ、
これにて鉗子の先端を彎曲誘導させるようにしている。

ところで、鉗子台操作用索条はその索条保護管を挿通し
、鉗子先端部屈曲用鉗子台と手許操作部における鉗子操
作部とを連結しているが、索条保護管内に胃液、粘液お
よびその他種々の液状物が浸入付着すると、これが管内
で乾燥固化してしまい、前記索条を操作させることがで
きなくなることさえあった。

また、索条保護管内は管径が細いので、洗浄が極めて困
難なところから、極めて非衛生的となりがちであり、こ
の内視鏡をそのまま他の患者の病気の診断や治療、ある
いは生体腔内の組織の摘出等に使用することは病気の感
染の虞れがあり、非常に危険であった。

さらに、索条保護管を通して手許操作部に上記の如き種
々の液状物が流送され、使用者に甚だしい不快感を与え
ることなどもしばしばあった。

本考案は、上記の諸点に鑑みなされたもので、胃液、粘
液およびその他種々の生体腔内よりの液状物が鉗子台操
作用索条の挿通している鉗子台操作用索条保護管内に浸
入しないようにして上記の種々の液状物の乾燥固化を防
止し、常時鉗子操作部を操作し易く保つと共に、衛生的
な使用を可能ならしめ、また前記索条保護管内を液状物
が逆流しないようにして使用者に不快感を与えないよう
にした内視鏡における鉗子台操作用索条保護管内への液
状物浸入防止装置を提供することを目的とする。

以下、本考案の要部のみを図示した実施例に基づいて詳
細に説明する。

図において、１は内視鏡における可撓管、２は該可撓管
１の先端に連接せる先端硬質部で、この先端硬質部２に
はその側面に開口を有する先端中空部３が施されている
。

４は支軸５によって先端中空部３に回動自在に支承され
た鉗子先端部屈曲用鉗子台、６は可撓管１を挿通して一
端が先端中空部３に開口した鉗子導入管にして、その他
端は手許操作部（図示せず）に開口している。

さて、７は前記鉗子導入管６と共に可撓管１を挿通して
一端が先端中空部３に開口した鉗子台操作用索条保護管
にして、他端は手許操作部に開口している。

そして、前記策条保護管７の一端側開口部８にはコイル
スプリング９によって先端中空部３側に押し出されるよ
うな力が付勢された液状物浸入防止用部材１０が開口部
８よりわずか臨出して嵌挿されている。

また、前記部材１０の両端にはそれぞれ索条部１１．１
２が結着し、その一方の索条部１１は前記鉗子台４に、
他方の索条部１２は手許操作部における鉗子操作部（図
示せず）に結着して全体で鉗子台操作用索条１３を構威
し、これは鉗子導入管６を挿通して先端中空部３の開口
より生体腔内に臨出した鉗子１４の屈曲角度を所望の方
向に調節するときの鉗子台４の回動用に供するものであ
る。

さて、その使用にあたっては、鉗子導入管６を挿通し、
圧端中空部３の開口より生体腔内に臨出した鉗子１４は
鉗子台操作用索条１３をコイルスプリング９の力に抗し
て牽引し、鉗子先端部屈曲用鉗子台４を回動させること
により所望の方向に屈曲させ、生体腔内の治療や組織の
摘出に使用する。

このとき、先端中空部３の開口より胃液、粘液およびそ
の他種々の液状物が鉗子台操作用索条保護管７内へ開口
部８を通して浸入しようとしても液状物浸入防止用部材
１０によってと述の液状物はそれ以上深く浸入せず、索
条１３の牽引を解除したのちは種々の液状物は索条保護
管７の開口部８より前記部材１０によって臨出排除され
ることになる。

そののち、洗浄の容易な先端硬質部２の先端中空部３内
を洗浄することにより、先端中空部３や開口部８の胃液
、粘液等は洗い落され、これが乾燥固化することはなく
なり、先端中空部３や索条保護管７が非衛生的な状態で
放置されることは絶無となる。

以上述べたように、本考案は内視鏡の先端硬質部におけ
る先端中空部内に鉗子先端部屈曲用鉗子台を装着せしめ
、これを鉗子台操作用索条保護管内に配した鉗子台操作
用索条にて操作し得る如くなした内視鏡において、前記
鉗子台操作用索条に前記鉗子台操作用索条保護管先端部
内壁に沿って摺動し、鉗子台操作用索条保護管内に胃液
、粘液およびその他液状物の浸入を防止するための液状
物浸入防止用部材を装着せしめたことを特徴とするもの
で、内視鏡の先端硬質部における先端中空部から管径が
細くて洗浄の極めて困難な前記索条保護管内に流入しよ
うとする胃液、粘液およびその他の液状物の流入を防止
したから、これらが乾燥固化して索条が牽引できなくな
ったり、索条保護管を通って手許操作部に流送されて使
用者に不快感を与えたりすることを皆無とし、極めて衛
生的な内視鏡の提供を可能ならしめたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る内視鏡における鉗子台操作用索条保
護管内への液状物浸入防止装置の一実施例の縦断面図で
ある。 １・・・・・・可撓管、２・・・・・・先端硬質部、３
・・・・・・中空部、４・・・・・・鉗子台、５・・・
・・・支軸、６・・・・・・鉗子導入管、７・・・・・
・索条保護管、８・・・・・・開口部、９・・・・・・
コイルスプリング、１０・・・・・・液状物浸入防止用
部材、１１、１２・・・・・・索条部、１３・・・・・
・鉗子台操作用索条、１４・・・・・・鉗子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内視鏡の先端硬質部における先端中空部内に鉗子先端部
   屈曲用鉗子台を装着せしめ、これを鉗子台操作用索条保
   護管内に配した鉗子台操作用索条にて操作し得る如くな
   した内視鏡において、前記鉗子台操作用索条に前記鉗子
   台操作用索条保護管先端部内壁に沿って摺動し、鉗子台
   操作用索条保護管内に胃液、粘液およびその他の液状物
   の浸入を防止するための液状物浸入防止用部材を装着せ
   しめたことを特徴とする内視鏡における鉗子台操作用索
   条保護管内への液状物浸入防止装置。