JPS59139391A - アセチルリン酸塩の製法 - Google Patents

アセチルリン酸塩の製法

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JPS59139391A
JPS59139391A JP1227583A JP1227583A JPS59139391A JP S59139391 A JPS59139391 A JP S59139391A JP 1227583 A JP1227583 A JP 1227583A JP 1227583 A JP1227583 A JP 1227583A JP S59139391 A JPS59139391 A JP S59139391A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はアセチルリン酸をアンモニウム塩の結晶とし
て取得する新規な方法に関するものである。
アセチルリン酸のある種の塩、即ちリチウム又は銀塩、
ジアンモニウム塩などがアデノシントリリン酸(ATP
)などをつくる酵素反応に用いることができることは知
られている。本発明の目的物もこのような分野で用いる
ことができるものである。
無水酢酸やケテンの如きアセチル化剤を用いてリン酸を
アセチル化することによシトリアセチルリン酸及びジア
セチルリン酸、及び場合によシトリアセチルリン酸の混
合物が得られることは知られている。これらの反応生成
物から、前記のような酵素反応に使用することの出来る
モノアセチルリン酸の結晶性のジアンモニウム塩である
ジアンモニウムアセチルホスフェート(DAAP)を得
る方法も知られている0即ち100%リン酸を酢酸エチ
ル溶媒を使用して無水酢酸でアセチル化した反応混合物
溶液を、アンモニアを飽和した冷メタノール中に加える
ことによりDAAPが析出することが移告されている(
 G、M、 Whitesides ; 、T、Org
−Chem、44.864 )。
又リン酸のアセチル化剤としてケテンを用いた場合、上
記のように過11のアンモニアを含むメタノール溶液中
にアセチル化物を加えてもDAA’Pが得られるが(同
上報文)、アセチル化物にメタノールを加え、アンモニ
アを吹込んでゆく方法でもDAAPが析出することが報
告されている( J、Org、 Ohem、 40.2
5L6 、米国特許第4088675号)。
上記の如くとれらの先行技術ではすべてT’)AAPが
得られる。このものは比較的かさ密度が小さく CD、
l)、また常温では保存安定性に欠けるので、冷所に保
存する必要があった。また、一様に酢酸アンモニウム及
びアセトアミドを含有シ2、分離脱液性がわるい。而し
てDAAPは分解によっても、これら吸湿性の強い化合
物を生成する。
本発明者は、同じようにリン酸をアセチル化して得られ
る反応混合物から結晶性のアセチルリン酸塩を得る方法
を検討した結果、意外にもアセチルリン酸をモノアンモ
ニウム塩、即ちモノアンモニウム(モノ)アセチルホス
フェート(MAAP)としてアルコールを含む非水溶液
中から析出分離させることができること、そしてこのM
AAPが大きながさ密度、常温保存安定性、向上した分
離脱液性などDAAPに欠けていた優れた特質をもつこ
とを見出し、本発明を完成した0 即ち、本発明はアセチル化に対して不活性な溶媒中でリ
ン酸をアセチル化剤によジアセチル化して得られる反応
混合物を、上記アセチル化溶媒に対して等重量以上のア
ルコールと混合し、これにアンモニアを反応させてアセ
チルリン酸をモノアンモニウム塩として析出せしめ、母
液と分離することを特徴とするアセチルリン酸塩の製法
に関するものである。
本発明ではリン6y/のアセチル化物の非水溶液をアン
モニアと反応させてアセチルリンqをモノアンモニウム
塩CM A A P )の結晶として析出せしめ、これ
を副生物など不純物を含む母液と分#する。−に記の如
き先行技術から知られるように、この際条件によっては
DAAPが析出するのでM A A Pを析出するよう
ガ条件を選ぶ必要がある。アセチルリン酸のアンモニウ
ム塩の析出条件としては、溶媒の組成、量、温度、リン
酸のアセチル化物及びアンモニア の添加方法、濃度な
どが複雑に影響するので、以下に説明する指針に従って
MAAPの析出する条件を選定するのがよい。MAAP
とDAAPは結晶の性質が違うので、どちらが析出した
かは容易に判別でき、また窒素分析値(MAAPについ
ての計n値N。
8.92 q6、DAAPについての計算値N、 16
.09係)によって確認できる。
先ずリン酸のアセチル化は、実質上先行文献に記載され
たものと同様な方法で行なうことができる。即ち85q
bリン酸にP2O,を加えて得た1oa % !Jン酸
が通常の原料であり、85%lJン酸も使用できるがア
セチル化剤を多く消費するため1oa%+Jン酸の方が
好ましい。
リン酸のアセチル化は、通常リン酸をアセチル化剤に対
し不活性な溶媒に溶解し、その中で行なわれる。最も鉾
通に用いられる溶媒は酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イ
ソプロピル等の酢酸エステルの如きカルボン酸アルキル
エステルでアシ、イングロビルエーテル、メチル−1−
ブチルエーテルの如きエーテル類、酢酸2−メトキシメ
チル、酢酸2−エトキシエチルの如きグリコールエーテ
ルのエステル類、又はアミド類などその他の溶媒も用い
られる。アセチル化反応における溶媒の使用量は、アセ
チル化反応の際の粘度を下ける目的から通常1oo %
 ’Jン酸1部に対して1部C部は垂楚、以下同じ)以
上、好ましくは1.5部以上用いる。先行技術では約6
部用いているが、アセチル化の溶媒が余り多いとMAA
P析出のために加えるべきアルコールの量を多くしない
といけないので、3部程度迄にとどめた方が好ましい。
ア七チル化剤としては無水ハト酸が最も芹通であり、そ
の場合、反応に伴なってrll・n′?を生ずる。
従って無水酢酸を用いてアセチル化すれば酢n″!含有
の非水溶液が当然に得られる。
無水酢酸の使用量1反応温度9反応時間などのアセチル
化反応東件は先行文献に記載されたものと同じようにd
ぶことか出来る。すなわち、無水酢酸の使用量はリン酸
に対して約0.75モル倍から約2.5モル倍であり、
好ましくは、1モル倍から2モル倍である。過剰の無水
酢6″?の使用はMAAP析出を妨げるものではないが
、後述するMAAP析出のだめの溶媒を添加する際に好
ましく鹿い発熱の原因となる事を考J、jfすると望ま
しいことではない。反応温度は一10℃から十5℃の範
囲が望ましく、一時的に10℃以上の温度に昇温させる
と生成物にピロ灼酸の誘導体ないし塩が混入する結果と
なる。まだ反応時間は無水酢酸の使用量および反応溶媒
の使用邦二を考慮して決められるが、実際上先行文献と
同様約2.5〜3.5時間ぐらいが適当である。
本発明によれば、とのようにして得られたリン酸のアセ
チル化物を非水溶液中でアンモニアと反応させて、アセ
チルリン酸のアンモニウム塩を析出沈澱させる場合、先
行技術で知られていたDAAPでなく、モノアンモニウ
ム塩であるMAAPを沈澱させることができることがは
じめて見出されたのである。
本発明者の知見によれば、リン酸のアセチル化物からM
AAPを沈澱させることは、アセチル化に用いた溶媒、
例えば酢酸エチルの溶液からは不可能であり、これにア
セチル化溶媒と等重量以上のアルコールを小倉すること
が必ワである。アルコール、例えばメタノールは先行技
術においてリン酸のアセチル化物からDAAPを沈澱さ
せる際に用いられていたものであるが、同じ溶媒が使い
方を変えたきき、MAAPを特異的に沈澱させるために
有効であることは本発明者によりはじめて見出された予
想外の事実である。
本発明の方法に於てアルコールの使用量は選択的に?、
(A A Pを析出させるだめに非常に重要である0グ
ニ際」−1その渋はリン酸の量に対してよりもむしろア
セチル化溶媒との相対1・1゛がjiv要であることが
)つかつンy。すなわち、アルコールアセチル化溶媒に
対1,て重則比で約1以上用いるととが必要である。ア
ルコールを、リン酸のアセチル化反応氾合物に添加する
際には、アセチル化反応濃度より低温を保ちながら行な
うことが望まし7い。この添加操作番・よ単に反応混合
物の希釈にとどまらず、、ilJに存在するア七チル化
剤との反応を伴なう可能性があり、アルコールJ.+’
iを用いるJFIu由の一つ七なっている。
一方、アルコールはアセチルリンC,フトこ対し7て不
活性であり、又M A. A Pが実質的に不と.′;
であって、これを析出さぜるの(τ適しーCいる。アル
コールと[、てd.特にメタノールが代表的なものと(
2て淫げられる。エタノールはアセチル化の溶媒とL7
て酢酸エチルを用いた場合のアルコール成分としてニス
デル交換あるいはアセデル化が起っても成分を乱さない
という利点があり、2−プロパツールの如き第2級アル
コールも含めてC,〜C,の低級アルカノールも用いる
ことができ、これらをメタノールと併用してMAAPを
沈澱させることもできる。
使用されるアルコールの量がアセチル化反応り溶媒、例
えば酢酸エチルに対し、それと等重量に満たないときは
DAAPが沈設する。
このように本発明においてアンモニアと反応させるべき
非水溶液として好ましいものはリン酸に対し1.5〜3
倍量程度の酢rクエチル中でリン酸を無水酢酸でアセチ
ル化して得られた反応混合物を、上記酢酸エチルと等.
P:量以上のメタノールと混合した溶液であり、溶媒中
にはメタノールと酢酸エチルの他にアセチル化に際して
生じた酢酸をも含んでいる。この溶液は前記米国特許第
4088675号で示されたケテン法アセチル化物のメ
タノール溶液に比べて,酢酸エチルの割合が少なく、従
って用いたメタノールの量は、対リン酸としてはこの先
行技術の場合よシも少ないにもかかわらずアセチル化溶
媒に対しては等重量以上になっている点で異なっている
このような非水溶液をアンモニアと反応させてλ4AA
 Pを形成、析出させるためには、アンモニアを高濃度
にならないようにその全部、又は一部を逐次この溶液に
添加しつつ反応させる様にすることが好ましい。之に対
(7上記光行文献で行なわれたように大過剰のアンモニ
アの存在するメタノール溶液中にアセチル化物が加えら
れると、T)AAPが析出しやすいので、実rfq上局
部的にもアンモニア過剰になる東件は避けるべきである
。例えばアンモニアを溶液中に吹込むトハブラー付近の
アンモニアπすJ(が高くなって、DAAPが析出した
り、バブラーを閉寒したりしやすい。そこで例えばアン
モニアをうすいメタノール溶液にしてよく攪拌した液中
に少量、づつ滴下するとか、更に好ましくはアンモニア
を溶液の上の気相空間に通じて、昏拌した液面から少し
づつ吸収させるなどのやり方で、局部的なアンモニアの
高濃度を防止しつつ逐次添加するのがよい。
より遅速がある。−20℃μ下では伯んどM A A 
Pの沈澱は得られず、−10℃前後でもMAAPの生成
が遅いためアンモニア添加速度を、それに見合っておさ
えないとアンモニアが蓄積し、DAAPを沈設させてし
まう場合がある(後記比較例4参照)0従ってアンモニ
アを逐次添加して)、4 A A Pを析出させるため
の温度け、−20〜+10℃、特に−10〜5℃の範囲
が好ましい。またその温度に応じたアンモニアの逐次添
加速度をとることが重要である。例えば−5℃〜−1℃
に於てはリン酸1 kp当りアンモニア62/分程度の
初速度で気相部に逐次吸収させてもMAAPが得られろ
(実施例1参照)。しかし、より低温ではアンモニアを
気相部に導入17反応液の表面から吸収させてもλ(A
AP生成速度が遅く、アンモニアの蓄積によシDAAP
ができやすい。特に反応の初期に早い速度でアンモニア
を吸収り、、DAAPができはじめると、その後で吸収
速度を小さくしても回復することが実質上不可能である
。そこでリン酸11【り当りのアンモニア吸収速度は、
温度に応じ0.5〜102/分になるよう供給速度を管
理するのがよい。
又除熱に注意を払わずにアンモニア供給速度を上げると
、反応温度が+10℃にも上昇し、途中までM A A
 Pができていたものが、DAAPに変ってしまう恐れ
がある(比較例2参照)ので、温度の管理も重要である
アンモニアは目的とするMAAPの期待収□H以上用い
られるのは当然であり、アンモニアの一部はジアセチル
化物をモノアセチル化物へ戻してMAAPとして析出さ
せるのに役立っていると考えられる。しかし、あまりに
アンモニアを過剰に用いるとかえってDAAPを析出し
やすい。
アンモニアの使用量はアセチル化剤の使用数も考慮して
決められるが、通常リン酸に対して0.9〜5モル倍の
範囲で選ばれる。この際アンモニアのモル数がアセチル
化剤よりも少なくてもMAAPを得ることができる。
上記の如く一20℃以下の温度は?4 A A Pの析
出に不都合であるが、DAAPも析出し難いので、本発
明の実施に当ってはこのような低温でアンモニアの一部
を含むメタノール溶液中にリン酸のアセチル化物を添加
混合することもできる。
かかる溶液に残りのアンモニアを吸収させつつ昇温して
ゆくと、MAAPが沈澱しはじめ、0〜4℃で生成物の
量が増加し目的物をイ))ることか出来る(実施例6参
照)。
更に本発明の実施に当っては、結晶析出の手法として一
般的に用いられる接種法、即ちM A A Pの種結晶
をあらかじめ加えてから、アンモニウム塩を沈澱させる
ことによって、λ(AAPの析出を容易にするととも出
来る。要はアンモニウム塩を沈澱させるときの条件をと
とのえて、 MAAPを析出せしめるのが本発明の方法
である。
このような方法でリン酸のアセチル化物から一アセチル
リン酸をモノアンモニウム塩として析出させることので
きることがはじめて知られたのであって、これは前記米
国特許等の先行文献において、リン酸のアセチル化物に
ついて、同じくメタノール及びアンモニアを用いて処理
した場合の析出物がD A A、 Pであった7、1T
実を知A者にとってまことに予想外のことであるが、本
発明の方法に従い特定の溶媒組成でアンモニアと反応さ
せてイGられるMAAPは、T)AAPに比べていくつ
かの点で優れた特質が認めらりLl この点本発明の工
恭的価値は非常に大である。
本発明に於ては析出したMAAPは濾過なと公知の固液
分離手段で母液と分離し、メタノール又は酢酸エチルな
どMAAPを溶かさない溶媒で洗滌し、完全に脱液後、
乾燥して製品とすることができる。
得られたM A A Pは無色不透明な顆粒状であり、
DAAPに比べて母液との分離脱液性がけるかにf% 
、l+−、濾過困難などのトラブルは全く起さない。
か貞密度0.0.5〜0.9、通常0.58〜0.乃程
度であり、DAAP(かさ密度は例えばO,、”18)
に比べて著【7く重質であり、扱いやすい。
先行技術に示されているようにDAAPは常温での保存
に適していない。例えばD A A P 95jチ、ア
セトアミド1.Ot$、酢酸アンモニウム3.7 % 
CN、MRシグナルの面積比)の試料(比較例3で得た
もの)を密閉容器中で室温下42日間放置したところD
AAP 61.7 % 、アセトアミド 14.7 %
 、酢酸アンモニウム 23j %へと、アセチルリン
酸含量の著しい低下をみた。これに対して本発明で得た
MAAP(純度 95.2%、不純物は酢酸)は同−争
件下で放置後の純度94.5%と、殆んどアセチルリン
酸含量の低下がなかった。
更に本発明で得たMAAPを用いて、DAAPを用いた
先行技術C米国特t?′r第4088675号明細書の
例2)と同様の方法で酵素反応を行ない、本発明の目的
物がこの分野で利用できることを確認した。
本発明の目的物であるMAAPは化学組成NH1IO(
HO)PO・0OOC!H,としては東ドイツ特許14
4546の例5に記されているモノアセチルリン酸水素
アンモニウム(AHAP)と同じであると考えられる。
それによると、リン酸二水素アンモニラl、と熱水酢酸
とを3日間20℃で橙拌反応し、生じたアンモニウムジ
アセチルホスフェートを分離し、さらにこれを酢酸溶液
として5日間室温で播拌反応させることによりAHAP
が得られる。しかし、リン酸二水素アンモニウムは無水
酢酸に溶解しないから、本発明者等による追試によると
、細粉にしたリン酸二水素アンモニウムを用いても約5
0%の反応率しかイ(手られす、得られたジアセチル体
は未反応原料を不純物とり、で含みやすい。従って酢酸
と反応させて得られるAI(APにもリン酸二水素アン
モニウムが入りやすく、純品が得にくい。これは反応に
極めて長時間を要すること、収率の低いことと共に実用
化に際しての問題点であると考えられる。
父上記東ドイツ特許にはAHAPのリンと窒素の含量が
記されているのみで、物性その他は記されていない。こ
のような不均一相の反応で得られたAHPAの結晶と、
本発明でアルコールを含む均一溶液からの沈澱で得られ
たアセチルリン酸塩の結晶とは化学組成は同じでも、か
さ密度など物理的性質に違いがあるので(件ないかと考
えられる。但し本発明者は該特許の追試を試みたが、上
記のような理由で事実」二の純品を得ることができなか
ったのである。
以上詳述したように、本発明によれば、リン酸アンモニ
ウムを不純物として含量ない、重質で常温安定性のある
アセチルリン酸アンモニウム塩が均一溶液からの沈澱反
応により容易に得られる。
リン酸アンモニウムは酵素反応において共に使用される
マグネシウムイオンをNH,、MgPO,の形で沈澱さ
せてしまう作用があり、この分野において特に望ましく
ない不純物であるから、これを含まない本発明のMAA
Pは酵素反応に於て非常に有利である。又そのかさ密度
の大きいこと、常温安定性の優れていることなどが実用
的な取扱いに際し有利なことは勿論であり、均一溶液か
らの沈澱反応による方法は、原料の細粉化と長時間に亘
る固液不均一反応を要する方法に比べて工業生産に適し
ている。
以下本発明を具体例について更に詳しく説明する。
実  施  例   1 85係リン酸に五酸化リンを加えながら冷却(30℃以
下)また押して得た100係リン酸202.07を、酢
酸エチル3212に加え、更に0℃に予冷l〜だ熱水酢
酸513.7 rを徐々に加え、−2〜」−5℃・で6
.7時間攪拌しリン酸のアセチル化を行なった。
この反応液を一10℃に冷却し、除熱、攪拌しつつ68
02(酢酸エチルの2.12重量倍)のメタノールを加
えた。アンモニア は反応液面から吸収させ2重質の沈
澱物が生成していった0液温は冷却により−5〜−1℃
に保ち、2.5時間かけて74.Ofのアンモニアが吸
収された。吸収初速度は5.9517分・ky ’)ン
酸であった。沈沙賀物を濾過し、メタノール及び酢酸エ
チルで沈郡し、完全に脱液し、湿結晶281.2 Fを
得た。これを乾燥すると無色不透明、顆粒状の乾結晶2
37.67(固体率84.5%)となる。このM A 
A Pにつき重水溶液でN M Rを測定するとアセチ
ルプロトンのシグナルはDAAPのそれ(1,67]:
lpm)より低磁場(内棒ジオキザンより1.59pp
m)に位置し一リンとのスピンカップリングによりダブ
レット(J=1.2H2)としてあられれる。また従来
の沈澱法により得られるDAAPにみられる不純物(酢
酸アンモニウム、アセトアミド)に由来する更に高磁場
のシグナルCI、83及び1.75 ppm)は見られ
ない。NMR純度96,9 cb、対リン酸収率71%
、かさ密度J724 、元素分析値N、 9.25チで
あった。
比較例 1 100チリン酸195.55’ 、酢酸エチル595 
f 。
無水酢酸2641を用いて実施例1とほぼ同条件でアセ
チル化した反応液に397 ′y(酢酸エチルの0.6
7倍)のメタノールを加えた。アンモニアの吸収は実施
例1と同様に一5〜θ℃の反応液面から行ない、1.9
時間かけて62.7 Fが吸収された。生成した軽質の
沈澱は実施例1と同様にp過洗浄したところ、湿結晶4
87.1 ?であったが、+Hくけ■すると291.3
7で固体率59,8郊であつ7’iT0イqられた乾結
晶は酢酸アンモニウム、アセ]・アミドを不t=++物
として含む、DAAP(モノアセチルリン酸ジアンモニ
ウIs塩)であった0実 施 例 2 及び 比 較 
例 2100チリン酸149.1 fと酢酸エチル22
82を用い、実施例1とほぼ同様の条件でアセチル化t
/ 、酢酸エチルの2倍世のメタノールを加7えたm 
7(1,に−8〜−1℃で23.79のアンモニア(対
リン酸モル比0,92)を1時間かけて吸収させた。
(Qもれた沈澱はMAAPで玩素分析値N、 8.44
%)固体率88φ、 N )A R純度 97,3係、
収率64係であった。
tl、ぼ同様の条件で得たアセチル作物のメタノール溶
済にアンモニアを吸収させMAAPの析出を開始した。
アンモニア供給速度は初めのころは2.447/分・k
7リン酸であったが途中から7.1(単位同じ)に増加
させたら温度は+10℃迄昇況し沈澱はDAAPに変っ
た0全体として53,8 fのアンモニアを2時間で吸
収させたことになる。
得られた湿結晶は多かったが、固体率48.4’1にす
ぎず、結局主としてDAAPCN、 15.09係、N
 M R純度 95.3係)が78係収率で得られたこ
とになる。
実施例 ろ 実施例1と同様の条件で1oo41Jン酸208.52
を1.5倍量(重量)の酢酸エチル中で2倍モルの無水
酢酸でアセチル化した後、イソプロピルアルコール48
5,3グ及びメタノール160,3 f(合計して酢酸
エチルに対して2407倍のアルコール)全加工た。ア
ンモニアの吸収は一8〜0℃、 50.5 f/2,8
時間で行ない、実施例1と同様の分離法によりかさ密度
0.658をもつ)、ηAAPの乾結晶200.8 f
 CN、 8.68 % )を得た0実施例 4 実施例1と同様の東件でアセチル化を行なう際、100
%リン酸222りをアセチル化する溶媒として、ジイソ
プロピルエーテル3341と酢酸エチル2002を用い
た。反応生成物にメタノール657.6 r (アセチ
ル化の溶媒に対して1.25重r号倍)を加え、−12
〜−5℃でアンモニアを吸収させた(51.7f72時
間)。
実施例1と同様の分離法により得られた結晶は乾晶とし
て262,3 fの)A A A P (固体率82,
4チ、L 8.82 ’%、NMR純度95.9 % 
’)であったo ’IR率71チ、かさ密度0.741
であった0実施例 5 実施例1と同様の条件でアセチル化を行なう際、1oo
%リンe 211.9 yをアセチル化する溶媒として
メチル−t−ブチルエーテル3232と酢酸エチル17
8.5 Fとを用いたO反応生成り勿にメタノール62
9,1? (アセチル化の溶カ?;に対して1.25倍
)を加え、−9〜−5℃でアンモニアを吸収させた( 
64.Oy/2,9時間)。実施例1と1司(珀の分離
法により200,5 fのM A A Pを得た0かさ
密度0.612であっだ0 実  施 例   6 1oo ’16リン酸1039 f、その1.54重量
倍のへ1酸エチル、及び1゜79モル倍の無水酢酸を用
いて実施例1と同様にして−2〜」−5℃で約4時間ア
セチル化した。
メタノール720ダに43.8 Fのアンモニアを溶解
し、−28℃に冷却し7た溶液に、−12℃に冷却した
上記アセチル化反応液を9分間で添加した。
添加のはじめはシロップ状の沈設がみられ昇温するが一
20℃迄1〜か上らず、滴下を続けると沈澱は消失し均
一な透明液が得られる。
これにアンモニアを吸収させはじめると間もなく重質の
沈澱が現れ、0〜4℃で生成物は増加する。40分間ア
ンモニアを加え(155’)、−10℃に冷却して瀘過
、洗浄した。湿結晶121,62、乾結晶11[1,6
Fで固体率91係、N、 8.8[]チ、NMR純度9
5.2チのMAAPが得られた。収率61チであった。
比較例 3 68.5 fのアンモニアを6702のメタノールに溶
解し、これに実施例6と同様のアセチル化反応液を滴下
した。反応温度−22〜+11℃oT過、洗浄、乾燥に
よりN、 15.26=%N M R純度95.5幅の
DAAPが83チw率で得られた。
実  施  例   7 100チリン酸81JI S’を実施例6と同様の条件
でアセチル化し、メタノール573 r C酢酸エチル
中4.22倍)を加え、−10〜−5℃で19.3 f
のアンモニアを6.6時間かけて吸収させた0沈澱or
過、洗浄、乾燥ニヨリMAAP(: N、 8.96L
yIj)88.47を得だ。
比較例 4−′ 100チリン酸227,7 fを1.5倍の6′[酸エ
チル中1.5モル倍の無水酢酸でアセチル化し、960
.32のメタノールを加え、−12〜6℃ でアンモニ
アを吸収させた( 85,7 f/2 、9時間)。反
応を昌1ぎに比べてアンモニアの供給速度が太き(、D
AAPが沈澱した。乾結晶のかさ密度は0.376であ
った。
実  施 例   8 1oo q6リン酸220.4 f 、酢酸メチル28
7 F 。
無水酢IW298rを用いて0〜1℃で3.5時間アセ
チル化を行ない、メタノール700 gCアセチル化の
溶媒に対し2.44倍)を加え、−11〜−8℃でアン
モニアを吸収させだC60,9Y/2.0時間)。
実施例1と同様の分離法により242.39のM A、
A Pを得た。かさ密度0.578であった。
実施例 9 100係リン酸223.51i’を1.5倍量(電縫)
の酢酸エチル中で1.5倍モルの無水酢酸で一2〜1℃
 6.0時間アセチル化した後、99.5%エタノール
/、74 t (酢酸エチルに対して2.01倍)を加
えた。アンモニア吸収は−7〜−5℃、54.7 r/
3,6時間で行ない、実施例1と同様の分離法によりM
AAPの乾結晶(N、 8.79係)267.7 S’
を得た。
かさ密度0.699であった。
実  施  例  10 100乃リン酸21j、5 fを2967の酢酸エチル
中で252.Ofの無水酢酸C対リン酸モル比1,1)
で−3〜1℃、2.5時間アセチル化した後、メタノー
ル1005.5 f (酢酸エチルに対して6.45倍
)を加えた。アンモニア吸収は−10〜−6℃、58.
4g″/2.1時間で行ない%実施例1と同様の分離法
によりMAAPの乾結晶(N、 9.57係) 253
,8 fを得た。かさ密度J645であった。
実施例 11 100係リン酸221,8 Yを2912の酢酸イソプ
ロピル中で310.6 ?の無水酢酸(対リン酸モル比
1j4)で−8〜−5℃ 3.0時間アセチル化(7た
後、メタノール7979 (酢酸エチルに対して2.3
8倍)を加えた。アンモニア吸収は−10〜−5℃、5
7.6f/1.7時間で行ない、実施例1と同様の分離
法によりMAAPの乾結晶(N、 9.09係) 26
6.5 ′yを得た。
特許出願人 ダイセル化学工票株式会社 代理人 古   谷      馨 手続補止1!)(自発) 昭和58412月411 特許庁長官 若杉和 夫 殿 1、 事件の表示 昭和58年1月28[I提出の特a1願2、発明の名称 アセチルリン酸塩の製法 3、補正をする者 事件との関係  特許出願人 (290)タイセル化学」二業株式会社4、  代  
理  人 東京都中央区日本橋横山町1の3中井ヒル明細書の発明
の詳細な説明の欄 6、補11ミの内容 (1)明細書16頁14〜15行「確認した」の次に[
(酵素アッセイによる純度80%J4 h−) Jを手
続補正書(自発〕 昭和58年11月24日 特許庁長官 若 杉 和 夫  殿 1、 事件の表示 特願昭58−12275号 2、発明の名称 アセチルリン酸塩の製法 5、Ili正をする者 事件との関係  特許出願人 (290)ダイセル化学工業株式会社 4、代′理人 東京都中火区日本僑横山町1の3中井ビル明If111
碧の発明の詳細な説明の(閂6、 補正の内容 (1)明rY(Ili)i: 22頁2行「主として」
を削除(1)同25頁12行「2.9時間」を[1,9
時間−と訂正

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アセチル化に対して不活性な溶媒中でリン酸をアセ
    チル化剤によジアセチル化して得られる反応混合物を、
    上記アセチル化溶媒に対して等重量以上のアルコールと
    混合し、これにアンモニアを反応させてアセチルリン酸
    をモノアンモニウム塩として析出せしめ、母液と分離す
    ることを特徴とするアセチルリン酸塩の製法。 2 アセチル化溶媒が酢酸エステルであシ、アセチル化
    剤が無水酢酸である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 アルコールの全部又は一部がメタノールである特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の方法。 4 アンモニアの全部又は一部を逐次添加して反応させ
    る特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項記載の方法
JP1227583A 1983-01-28 1983-01-28 アセチルリン酸塩の製法 Granted JPS59139391A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6605568B1 (en) 1999-07-28 2003-08-12 Monsanto Technology Llc Process for making a downstream processable ammonium glyphosate paste
JP2011074084A (ja) * 1999-03-22 2011-04-14 Purac Biochem Bv 乳酸の産業規模での精製方法

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