JPS591361B2 - 酸素極をそなえる電気化学装置 - Google Patents

酸素極をそなえる電気化学装置

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JPS591361B2
JPS591361B2 JP17317879A JP17317879A JPS591361B2 JP S591361 B2 JPS591361 B2 JP S591361B2 JP 17317879 A JP17317879 A JP 17317879A JP 17317879 A JP17317879 A JP 17317879A JP S591361 B2 JPS591361 B2 JP S591361B2
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oxygen
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cathode
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寿士 工藤
信明 村井
雄耕 藤田
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Japan Storage Battery Co Ltd
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、いわゆる酸素極を陰極と讐る電気化学装置、
例えば電気化学的脱酸素装置、食塩電解槽、電気透析装
置あるいは塩酸電解槽に関するものであり、その目的と
するところは、酸素極が酸素の還元反応という本来の作
用を果さなくなった際の酸素極からの水素の発生を防止
せんとするにある。
電気化学的脱酸素装置の原理は次の通りである。
すなわち陰極に燃料電池の分野で公知のいわゆる酸素極
を配し、陽極に例えばニッケル板を配し、電解液として
カセイカリの水溶液を用いてなる電解槽において、酸素
極に空気を供給しつ5、直流電圧を印加すると、陰極で
は、 02+2H20+4e −+40H(1)なる反応が
起り、電極では、 40H−→0□↑+2 H3O+ 4 e (2)
なる反応が起る。
したがって酸素極のガス室と脱酸素すべき部室あるいは
容器とを閉じられたループを形成するように連結し、こ
の系内の空気を循環しつ\、直流電圧を電解槽に印加す
るとともに、陽極から発生する酸素を系外に排棄すれば
脱酸素すべき部室あるいは容器中の空気から酸素だけが
除去されることになる。
つまり上述の如き電解槽を電気化学的脱酸素装置という
ことができる。
一方、食塩電解槽は、一般に軟鋼製の陰極と白金族金属
を被覆したチタンからなる陽極とで構成される。
この食塩電解槽に食塩水を供給しつ\直流電流を通電す
ると、次の反応により、陰極でカセイソーダと水素とが
生成し陽極で塩素が生成する。
陰極:H20+e−)1/2H2↑+0H−(3)陽極
:Cl−→1/2C12↑+e (4)この
食塩電解反応における理論分解電圧は2.19■である
一方、近年、食塩電解工業において、その消費電力を節
減するために、陰極として軟鋼の代りに酸素極を適用す
ることが提案されている。
酸素極を適用すると、陰極反応は、上述の(3)式の代
りに(1)式のようになり、水素の発生反応がなくなる
(1)式と(4)式とによる食塩電解反応の理論分解電
圧は0.96Vとなり、(3)式と(4)式とによる反
応に対応する電圧よりも1.23Vも低くなる。
このように酸素極を用いて、水素の生成を防止したり、
消費電力の節減を図るのに有効な電解槽もしくは電気化
学装置としては、その他にも電気透析装置、塩酸電解槽
、あるいは次亜塩素酸製造装置などがある。
電気透析装置の中には、例えば海水の淡水化装置がある
が、この場合には、一般に酸素極を用いても電圧の節減
分はわずかであり、酸素極の効用は、爆発の危険性につ
ながり、しかも全く無用の水素の発生防止にある。
ところで、酸素極を長時間作動させると、一般にその性
能は徐々に劣化していき、いつかは酸素極として働かな
くなり、前述の(1)式の代りに(3)式の水素発生反
応が起る。
つまり、例えば酸素極に接する′電解液がアルカリで、
酸素極に供給されるガスが空気の場合、酸素極の陰分極
特性は、第1図に示すように、初期にはAであっても長
期間作動させるとBのようになる。
したがって、例えば30A/amの電流密度で作動させ
た場合、酸素極の電位(対酸化水銀電極)は初期には水
素の発生反応に対応する電位(−1,OV)よりも貴で
ある−0.3■となっているが、長期間作動させると、
−1,2Vとなり、水素が発生する。
このような現象は、ときとして予測のつかないほど急激
に起ることもあるし、また空気の供給が何らかの事故で
休止した場合にも起る可能性がある。
酸素極を使用する電気化学装置においては、一般に水素
の発生が起らないことを想定して設計されているので、
このような現象は不都合である。
水素の発生を防止するためには、水素の発生に対応する
電圧あるいはそれ以下の電圧で電気化学装置を定電圧作
動させるという方法が考えられる。
ところが一般に電気化学装置は単セルではなくて、複数
のセルを直列に接続するという構成をとっていることが
多いので、直列に接続された複数のセルを定電圧作動さ
せたとしても、各セル電圧の合算値は一定であるが、あ
るセルは水素発生電圧に到達し、あるセルは異常に低い
電圧になることがある。
このような不都合な事態を回避するためには、各セルを
個別に定電圧作動させればよいが、この場合にはあまり
にも数多くの直流定電圧電源装置が必要となるので現実
的でない。
一方、電気化学装置の各セル電圧を検出し、特定のセル
が水素発生電圧に到達したときに、そのセルを新しいセ
ルと交換するという方法も考えられるが、実際にはこの
操作は面倒であり時間もかかるばかりか、電気化学装置
の運転を直ちに止めるわけにはいかないというケースも
多い。
本発明は、かXる不具合を改善せんとするものである。
すなわち本発明は、複数のセルを直列に接続してなる電
気化学装置の各セルの陰極と陽極との間に定電圧特性素
子を並列接続することにより、陰極で水素が発生する電
圧あるいはその電圧よりも若干低い電圧に達したときに
、定電圧特性素子に電流の大半を分岐させるという点に
特徴を有する。
かへる方法によれば、特定のセルの電圧が水素発生電圧
になったとしても、水素の発生は実質的には起らず、ま
た残りのセルによって電気化学装置の運転をそのまS続
行することができる。
したがって、この運転の続行の間に新しいセルを準備し
ておき、しかるべきときにセルの取り替えをすればよい
ことになる。
つまり異常なセルが出てきたとしても直ちに新しいセル
に取り替えなくてもよいので、取り替えの日程あるいは
作業計画を余裕をもって組めることになる。
なお、本発明で使用する定電圧特性素子はトランジスタ
と抵抗とによる公知の定電圧回路からなる基本回路に適
宜増巾回路を付与した比較的簡単な構成からなり、電気
化学装置の各セル毎に、独立した定電圧直流電源装置を
接続する場合よりはるかに簡単である。
以下、本発明の実施例について詳述する。
実施例 1 第2図に本発明の一実施例にか\る電気化学的脱酸素装
置用単セルの断面略図を示す。
該単セル1は、酸素極としての陰極2.20%のカセイ
カリ水溶液からなる電解液3、ポリプロピレン不織布か
らなるセパレータ4、ニッケル板からなる酸素発生電極
としての陽極5、ABS樹脂製の電槽6、空気導入ロア
、ガス室8、空気導出口9、および酸素排出口10から
構成される。
空気導入ロアからガス室8に空気が導入される間に陰極
2と陽極5との間に直流電圧が印加されると、陰極2で
空気中の酸素が電解還元されるとともに、陽極5で酸素
が生成する。
ガス室8内で酸素が消費された残りのガスは空気導出口
9を経て、導出され、脱酸素すべき部室または容器(図
示されていない)に還流される。
陽極5で生成する酸素は酸素排出口10を経て系外へ排
出される。
次に該単セルの各種酸素濃度をパラメータとした場合の
電流−電圧特性を第3図に示す。
すなわち第3図は、酸素濃度が低くなるに伴なって、分
極が大きくなることを示している。
また第3図における破線Cは陰極において酸素の還元反
応が起る代りに水素の発生反応が起る電圧を示す。
次に、本発明の実施例にか5る電気化学的脱酸素装置の
系統図を第4図に示す。
第4図において、脱酸素すべき容器11中の空気はポン
プ12でもって第2図に示した第1の単セル1および第
2の単セル下に供給され、再び容器11に循環される。
このように空気が循環される間に直流電源装置13から
直流電圧を印加すると容器11内の酸素は徐々に消耗さ
れ限りなく0%に近づいていく。
一方、単セル1および単セル下からそれぞれ排出される
酸素は酸素集合排出口14から系外に排出される。
定電圧特性素子15および15′はそれぞれ単セル1お
よび単セル下に並列に接続されている。
該定電圧特定素子は一例として第5図に示すような回路
から構成されている。
図においてR1,R2は抵抗、Trl 、Tr2はトラ
ンジスタ、Dはダイオードを示す。
次に、第4図に示す容器11の内容積を101とし、単
セル1および丁の陰極作用面積を両者とも200iとし
直流電源装置13の出力電圧を2.2Vの定電圧とし、
単セル1およびヱのうち、単セル−Vへの空気供給が止
まった場合を想定して、単セルfの空気導入口を塞いで
脱酸素試験をおこなった。
なお定電圧特性素子15および15′を装着した場合と
しない場合とについて比較試験した。
定電圧特定素子としては、第6図に示すような特性をも
っているものを使用した。
第7図に脱酸素試験結果を示す。
第7図において実線が定電圧特性素子を装着した場合を
示し、破線が定電圧特定素子を装着しない場合を示す。
図においてVl、■2はセル1の電圧、VS 、 v4
はセルyの電圧、A1.A2は電流、AZは定電圧特性
素子に流れる電流、01,0□は酸素濃度を示す。
すなわち、定電圧特性素子を装着した場合には、空気の
供給を止められた単セルfについては、セル本体に電流
が流れずに、はとんどの電流は定電圧特性素子に流れて
おり、また単セル1′の電圧は1.45Vを越えること
がない。
また単セルyの酸素排出口から出てくるガス中の水素を
分析したところ全く検出されなかった。
さらには、酸素濃度も時間の経過とともに低下し、最後
には0.1%に達した。
これに対し定電圧特性素子を装着しない場合には単セル
fの電圧が、水素発生電圧である1、45■を大巾に越
える電圧を示し、事実、水素も検出された。
また単セル1および単セル1′の電圧の合算値は2.2
■であるため、単セルfの電圧が上昇した分だけ単セル
1の電圧が異常に低いため、単セル1に流れる電流が相
対的に小さくなっている。
その結果として脱酸素速度は、定電圧特性素子を装着し
た場合と比較して大巾に遅いことがわかる。
以上のように、定電圧特性素子の水素発生防止効果は極
めて大きいことがわかる。
実施例 2 酸素極を陰極としてチタンに酸化ルテニウムを被覆した
エキスパンデッドメタルを陽極とし、カチオン交換膜を
用いたイオン交換脱法食塩電解槽を5セル用意した。
電極の作用面積は10 diである。
また定電圧特性素子としては、3.OVで急激な電流の
立ち上がりを示す特性をもったものを陰極と陽極との間
に並列接続した。
上述の食塩電解槽を次の方法あるいは条件で運転した。
まず5セルの槽を直列に接続し、20A/dm2の電流
密度で定電流作動させた。
なお5セル分の最大電圧が15.OVになったとき定電
圧作動となるようにした。
食塩水の供給濃度は、200g/lとし、生成カセイソ
ーダの濃度を6Nに保持した。
また作動温度を80℃とした。
酸素極側には各セル毎に2000 l/hの速度で空気
を供給した。
各セルの電圧の経口変化を測定したところ次表のような
結果が得られた。
つまりセル應4の電圧が異常に早く上昇している。
また各セルの定電圧特性素子に流れる電流を測定したと
ころセル扁4についてのみ、経過日数300日以降にお
いて、160Aの分岐電流が観測された。
なお、いずれのセルにおいても水素の発生は見られなか
った。
これに対し比較のため定電圧特性素子を装着しない場合
についても、同様の試験をおこなったところ5セルのう
ち1セルが284日目K13.51Vに達し水素が発生
した。
以上詳述せる如く、本発明は酸素極を陰極とする電気化
学装置において、酸素極における水素の発生を防止する
ものであり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は酸素極の分極特性を示す。 Aは初期特性、Bは長期間作動後の特性を示す。 第2図は本発明の一実施例にか\る電気化学的脱酸素装
置の断面略図を示す。 第3図は電気化学的脱酸素装置用単セルの各種酸素濃度
における電流−電圧特性を示す。 破線Cは水素発生電圧を示す。第4図は、電気化学的脱
酸素装置の系統図を示す。 第5図は定電圧特性素子を実現する回路構成の一例を示
す。 第6図は、定電圧特性素子の電圧−電流特性の一例を示
す。 第7図は、電気化学的脱酸素装置の脱酸素試験結果を示
す。 1.1′・・・・・・単セル、2・・・・・・酸素極と
しての陰極、3・・・・・・電解液、4・・・・・・セ
パレータ、5・・・・・・陽極、6・・・・・・電槽、
7・・・・・・空気導入口、8・・・・・・ガス室、9
・・・・・・空気導出口、10・・・・・・酸素排出口
、11・・・・・・容器、12・・・・・・ポンプ、1
3・・・・・・直流電源装置、14・・・・・・酸素集
合排出口、15、15’・・・・・・定電圧特性素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸素極を陰極としてなる電気化学装置において、陰
    極と陽極との間に定電圧特性素子を並列に接続してなる
    ことを特徴とする酸素極をそなえる電気化学装置。
JP17317879A 1979-12-27 1979-12-27 酸素極をそなえる電気化学装置 Expired JPS591361B2 (ja)

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JP17317879A JPS591361B2 (ja) 1979-12-27 1979-12-27 酸素極をそなえる電気化学装置

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JP17317879A JPS591361B2 (ja) 1979-12-27 1979-12-27 酸素極をそなえる電気化学装置

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JPS5691805A JPS5691805A (en) 1981-07-25
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JPS59162284A (ja) * 1983-03-07 1984-09-13 Japan Storage Battery Co Ltd 水素と酸素と不活性ガスを発生させる方法
JPS60169262U (ja) * 1984-04-16 1985-11-09 日本電池株式会社 空気極を陰極とする塩化アルカリ電解槽
JPS60169261U (ja) * 1984-04-16 1985-11-09 日本電池株式会社 空気極を陰極とする塩化アルカリ電解槽
JPH01222082A (ja) * 1988-03-02 1989-09-05 Japan Storage Battery Co Ltd イオン交換膜を電解質とする電気化学装置

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