JPS5912496B2

JPS5912496B2 - シ−トベルトシステム

Info

Publication number: JPS5912496B2
Application number: JP50105246A
Authority: JP
Inventors: 敏昭下川; 亀男内山田; 昌之盛田
Original assignee: Nippon Soken Inc
Current assignee: Soken Inc
Priority date: 1975-08-29
Filing date: 1975-08-29
Publication date: 1984-03-23
Also published as: JPS5229024A; US4087118A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は自動車等車両の乗員を拘束、保護するシートベ
ルトシステムに関し、特には乗降時の操作性を改良した
シートベルトシステムに関するものである。

従来の３点式シートベルトシステムは、インナベルトと
ショルダ・ラップベルトとのそれぞれの結合をバックル
とタンクグレートとにより行い３点式シートベルトを構
成していた。

しかしながら、このシステムにおいては、タンクプレー
トをつかみ、このタンクプレートをバックルに挿入する
という２段階の操作が必要であった。

また、シートベルトを装着しなくてもシートベルトによ
り乗員の視界が妨げられたり、車室内空間を狭くなる等
というようなことがなく、何んら運転の障害になるよう
なことがなかった。

従って、シートヘルドが車両に装備されていても、乗員
が装着するのを忘れたり、装着がわずられしいために使
用をおこたる場合があり、シートベルトシステムが有効
利用されないことが多々あり、問題となっていた。

本発明は上記問題を解決しようとするもので、その目的
とするところは、簡単な操作でシートベルトの脱着がで
き、かつ車両走行時に必ず乗員が装着するシートベルト
システムを提供することにある。

また、他の目的とするところは、インナーベルトにスチ
ールベルト等の低伸度高張力部材を使用することにより
車両衝突時にインナーベルトの伸び出しを低減して、乗
員の車室内２次衝突を確実に防止することにある。

さらに他の目的とするところは、インナーベルトをゼン
マイばねのようなバネ特性を有するスプリンク部材で構
成し、インナーベルト用リトラクタの巻込力を補助する
ようにしてインナーベルトが良好にリトラクタに巻取ら
れるようにすることにある。

以下、本発明を図に示す一実施例について説明する。

第１図および第２図において、シートクッション１は車
室内に設置され乗員が着座するだめのもので、このシー
トクッション１０車室中央側、もしくは車体の中央部に
は第２リトラクタ２が設置されている。

この第２リトラクタ２はゼンマイばね力によりインナー
ベルト３を巻取るもので、車両衝突等の緊急時に、巻取
りリールをロックしてインナーベルト３０巻出しを抑止
する緊急ロック装置を内蔵している。

インナーベルト３はスチールベｌレトに樹脂コーティン
グしたものもしくはスチールワイヤ等の低伸度高張力部
材よりなり、一端が上述したように第２リトラクタ２
に取付けられ、他端がスルータング５に固着されている
。

このインナーベルト３は上述したように低伸度高張力部
材で形成することにより、緊急時リトラクタ２の巻取り
リール２がロックされた場合、インナーベルト３に加わ
る乗員拘束荷重によってベルト自身の伸び出しを低減す
るようにして乗員をしつかり拘束するようにしである。

ベルト４は１本のベルトで３点式シートベルトを構成す
るいわゆる連続ウェビング式のもので、コノベルト４に
はスルータング５が移動自在に設置されて詮り、このス
ルータング５により折り返すしてショルダベルト４８、
ラップベルト４ｂを形成するようになっている。

そして、このベルト４は一端が車室側面上部に固設され
ている第１リトラクタ６に取ｍられ、他端が車両のドア
の反ヒンジ側下部にアンカー７を介して取付けられてい
る。

スルータング５は厚肉の鉄板等をプレス加工しそれをメ
ッキ加工等することによって形成されている。

そして、このスルータング５にはフック部材８に係合す
る係合部をなす孔５ａがあけである。

第１リトラクタ６はベルト４のショルダベルト４ａをゼ
ンマイばね力により巻取るもので、やはり緊急用のロッ
ク装置を内蔵しており、上述したように車室側面上部に
、ショルダベルト４１が乗員の肩の位置にくるよう設置
されている。

そして、この第１リトラクタ６のベルト巻込力は第２リ
トラクタ２よりも弱く設定しであるため、べ／Ｉ／）装
着時には、第１図に示すようにインナーベルト３は完全
にベルト巻込力の強い第２リトラクタ２に巻取られスル
ータング５が常に定位置で停止するようにしである。

また、この第１リトラクタ６のベルト巻込力により乗員
を直接拘束するベルト４にベルト張力を加えるため、乗
員の圧迫感に関係するこのベルト張力は第２リトラクタ
２のベルト巻込力には関係なく、第１リトラクタ６０巻
込力の設定のみで独立に決定することができ、必要に応
じて任意に設定すればよい。

そして、乗員の体型、シートクッション１０前後調整に
よるベルト４０巻出しの調整はこの第１リトラクタ６に
より行う。

フック部材８は金属棒を曲げ加工等して形成されている
もので、車室のフロントピラー上端部に配置され車体の
強度部材にしっかりと固定されている。

こうして、このフック部材８はスルータング５の孔５ａ
と係合してスルータング５を掛けるようになっている。

上記構成になる本発明装置の作動について、説明する。

第１図に示すようにシートベルト装着状態に２いては、
ベルト４のショルダベルト４１が乗員の肩部をラップベ
ルト４ｂが腰部をそれぞれ確実に拘束する３点式シート
ベルトを形成している。

従って、この状態で車両衝突事故を起こしても第２リト
ラクタ２がインナーベルト３の巻出しをロックし、第１
リトラクタがベルト４０巻出しをロックし、さらにイン
ナーベルト３は低伸度高張力部材で形成しであるため、
確実に乗員を拘束し、乗員の車室内２次衝突を良好に防
止し、その機能を十分発揮する。

そして、この乗員拘束状態から、乗員が降車するためベ
ルト４を解除しようとする場合、スルータング５を持っ
てこのスルータング５の孔５８でフック部材８に掛ける
という簡単なワンタッチ操作でシートベルトは解除され
る。

このとき、この操作に伴って、インナーベルト３が第２
リトラクタ２から巻出され、それとともにベルト４のシ
ョルダベルト４ａが第１リトラクタ６から車室ルーフ側
面に后って這うように巻出され、さらにラップベルト４
ｂはドア反ヒンジ側下部からフロントピラー上端へドア
を這うように巻出される。

このようにして、第２図に示すようなベルト解除状態と
なり、乗員はドアを開ければシートベルトにより何ら阻
害されることなく、楽に乗降できる。

また、第２図に示す状態から乗員が乗車しドアを閉じて
運転しようとする場合、インナーベルト３は車室中央部
付近に設置されている第２リトラクタ２からフロントピ
ラー上端へ巻出されているため、運転の際、視野を妨げ
る要因となり、従って乗員はインナーベルト３を視野か
ら除くため、スルータング５をフック部材８から解きは
ずす。

そして、スルータング５がｌはずれると、インナーベル
ト３は第２リトラクタ２により巻取られ、ベルト４も第
１リトラクタ６により巻取られて、第１図に示すように
３点式シートベルトが形成され乗員を拘束する。

このように、乗員はシートベルトを装着せずに運転しよ
うとしても、インナーベルト３が乗員の視野を妨げ、し
かも運転作動の阻害にもなるため、シートベルトの装着
をよぎなくされ、こうしてシートベルトはワンタッチ操
作で必ず装着される。

なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、例えば上述の実施例ではインナーベルト３を低伸度
高張力部材で形成したが、ウェビングもしくはゼンマイ
ばね、コンベックスメジャーに用いられている断面形状
が弓形の単方向銅体帯のような弾性を有する板ばね部材
で形成してもよい。

％に、インナーベルト３を板ばね部材で構成した場合、
第２リトラクタの巻込力を補助することができ、第２リ
トラクタに付設されたゼンマイばねの負担を低減したり
、もしくは全く不要とすることができ、インナーベルト
３をより良好に第２リトラクタに巻取ることができる。

また、上述の実施例では各リトラクタに緊急時のみ巻出
しを抑止するものを用いたが、常時巻出しを抑止し、ベ
ルト解除時のみ巻出し可能となるようなりトラクタを用
いてもよい。

また、上述の実施例ではフック部材８を独立して設置し
たが、サンバイザ等と共用するように構成してもよい。

また、上述の実施例ではスルータング５に孔５８を設は
フック部材８に係合するようにしたが１インナーベルト
３をフック部材８に係合するようにしてもよい。

さらに、第１リトラクタ６が車室側面上部に取付けるこ
とができない場合には、スリップジヨイント等のベルト
支持部材を車室側面上部に取付ければ、第１リトラクタ
を車室フロアに取付けることも可能である。

以上述べたように第１の発明においては、一端が車両の
ドアの反ヒンジ側下部に取付られ、他端が第１リトラク
タに巻取られるよう車体に取付られたベルトと、車室の
ピラー上端部に設置されたフック部材と、ベルトに移動
自在に配置されたスルータングと、一端がこのスルータ
ングに固着すれ、他端が車室内中央付近に設置された第
２リトラグタに取付られたインナーベルトとを備え、乗
員の車両乗降時、スルータングをフック部材に係合させ
るようにして構成しであるから、スルータングの簡単な
ワンタッチ操作でシートベルトを着脱でき、かつ乗員が
シートベルトを必ず装着するという優れた効果がある。

また、乗員拘束性能を低下させることなく緊急時にはそ
の機能を十分発揮できるという優れた効果がある。

また、第２の発明においては、インナーベルトを低伸度
高張力部材で構成しであるから、車両衝突時の乗員の移
動を低減して、より確実に乗員の車室内２次衝突を防止
することができるという優れた効果がある。

また、第３の発明においては、インナーベルトを弾性に
より自己巻込力を有する板ばね部材で構成しであるから
、インナーベルトを巻取るリトラクタの巻込力を補助す
ることができ、リトラクタに付設されるゼンマイばねの
負荷を低減するかもしくはゼンマイばねを全く不要とす
ることができ、かつインナーベルトがリトラクタに良好
に巻取られるという優れた効果がある。

また、本発明のシートベル、トシステムを用いれば、乗
員の乗降時に係合部を有するスルータングをフロントピ
ラー上部付近に設置されたフック部材に係合するので、
第２リトラクタ、スルータング、アンカを３頂点とする
三角形空間を最大にすることができ、乗員の乗降時にベ
ルトが邪魔になることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ本発明の一実施例のベル
ト装着状態、ベルト解除状態を示す全体構成図である。２・・・・・・第２リトラクタ、３・・・・・・インナ
ーベルト、４・・・・・・ベルト、５・・・・・・スル
ータング、５ａ・・・・・・孔、６・・・・・・第１リ
トラクタ、８・・・・・−フック部材。

Claims

【特許請求の範囲】１一端が車両のドアの反ヒンジ側下部に取付らル、他
端が車室のセンタピラー上部付近に取付られたベルト４
と、該ベルト４の一端を巻取る第１リトラクタ６と、車
室のフロントピラー上部付近に設置されたフック部材８
と、該フック部材８に係合する係合部５．Ｌを有し、且
つ前記ベルト４に移動自在に配置されたスルータング５
と、一端力このスルータング５に固着され、他端が車室
内中央付近に設置された第２リトラクタ２に取付られた
インナーベルト３とを備え、乗員の車両乗降時、前記ス
ルータング５を前記フック部材８に係合させるようにし
たことを特徴とするシートベルトシステム。２前記インナーベルト３を低伸度高張力部材で構成し
たことを特徴とする特許請求の範囲１に記載のシートベ
ルトシステム。３前記インナーベルト３を弾性により自己巻込力を有
する板ばね部材で構成したことを特徴とする特許請求の
範囲１に記載のシートベルトシステム０