JPS5912174Y2 - コンクリ−ト等のミキサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミキシングパン内及びホッパの洗浄装置を備え
たコンクリート等のミキサに関する。

パン型コンクリートミキサでは所要量のセメント、砂、
砂利、水等を投入しブレードにより強制攪拌し、攪拌終
了後排出口からホッパへ投入する。

セメントは微粉末のため投入時飛散して第１図に示すよ
うにミキシングパンａの内壁、アームｂ上面等に付着す
る。

この付着したセメントＣはコンクリート液面ｄよりも上
側の部分は攪拌されず固着してしまい、攪拌の際の抵抗
を大きくする。

又、攪拌を終了しコンクリートを排出した後は付着残留
するコンクリートが固着してしまいコンクリート排出の
障害となる。

そのため、毎日清掃の時タガネ等で掻き落す作業（これ
をハツリという。

）等のめんどうな作業を必要としていた。従来は、この
欠点を補うため第２図に示すようにミキシングパンａの
内部上方に、細長の孔ｅを有する注水管ｆを設け、コン
クリート製造に必要な水を水計量ホツパｇで計量し、水
投入受ｈから注入する際該注入管ｆから注水し、アーム
ｂ上面やミキシングパンａ内壁に付着したセメントＣを
洗浄するようにしている。

しかし、この従来装置では注水管ｆ付近のミキシングパ
ンａ内壁は洗浄されるが、その部分以外の大部分の内壁
は未洗浄のままであり、又コンクリート排出後のミキシ
ングパンａ内及びコンクリートホッパの洗浄には殆んど
効果がなく、残留するセメントが固着してしまい、ハツ
リや高圧ウオツシャを利用する洗浄等の作業を必要とし
ていた。

本考案は上述の従来装置の欠点を解決し、ミキシングパ
ン内及びホッパの洗浄効果が良く、ハツリ作業等を必要
としない洗浄装置を備えたコンクリート等のミキサの提
供を目的としたものである。

すなわち、攪拌アームを自在に回転し得るロータに取り
付けてなる攪拌装置をミキシングパン内に収納し、該ミ
キシングパンの上部に散水孔を穿設した環状散水管をミ
キシングパン内壁に沿って配設し、又ホツパの上部に散
水孔を穿設したホッパ用散水管をホッパの内壁に沿って
配設し、両散水管をバルブを介して互いに連通ずるよう
接続し、該環状散水管と所要位置で接続連通せしめた散
水管を前記ロータの回転中心に向けて配設し、水をロー
タ、アーム、ミキシングパン内壁及びホッパ内壁に向け
て噴出し得るよう構或したことを特徴とするコンクリー
ト等のミキサにかかるものである。

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。

第３図及び第４図に示すように、ミキシングパン１の中
央に減速機２を設け、該減速機２の回転軸にロータ３を
取り付け、該ロータ３にブレード４を取り付けたアーム
５を設け、モータ６及び伝動装置７により回転、攪拌し
得るよう構威し、前記ミキシングパン１の内壁に沿って
パイプを環状に折り曲げブラケット９により該ミキシン
グパン１内壁上縁部に固定して環状散水管１０となし、
該環状散水管１０の両端を夫々直角に折り曲げミキシン
グパン１外に突出せしめ、該突出部２２にバルブ２３を
設ける。

ミキシングパン１の排出口２４部に設けたホツパ２５の
内壁上縁部に沿って該ホツパ２５の三辺にホッパ用散水
管２６を配設し、該ホッパ用散水管２６の端部にバルブ
２７を設け、該ホッパ用散水管２６の所要位置から分岐
させた管２８を夫々前記環状散水管１０の突出部２２と
接続し、更に前記各管２８を管３２により接続する。

該環状散水管１０の所要位置に散水管１１を相互に連通
ずるように接続し、該接続点から前記ロータ３の回転中
心を結ぶ線上に前記散水管１１を位置せしめ、該散水管
１１の前記ロータ３側端部を該ロータ３の斜面と平行と
なるよう切断し、閉塞する。

前記環状散水管１０及びホッパ用散水管２６には第５図
に示すように散水孔１２をミキシングパン１又はホツパ
２５内壁に向けて多薮穿設し、又前記散水管１１には第
６図、第７図及び第８図に示すようにそのロータ３側端
部に、細径のパイプの先端をつぶしてスリット状の噴出
口としたロータ洗浄用ノズル１３を所要数植設し、該散
水管１１下面に前記ロータ洗浄用ノズル１３と同様の形
状を有するアーム洗浄用ノズル１４を所要間隔毎に、断
面が下方に向かって放射状となるよう三方向に植設し、
更にその上面に給水口１５を設けてある。

該給水口１５にバルブ２９を設けたフレキシブルホース
１６の一端を接続し、該フレキシブルホース１６の他端
に吊り金具１７で支持せしめたポンプ１８を接続し、該
ポンプ１８に水計量ホツパ１９で計量した水を受ける水
投入受２０に接続したパイプ２１を接続し、更にフレキ
シブルホース１６のバルブ２９とポンプ１８の間にバル
ブ３０を有スるバイパス管３１の一端を接続し、該バイ
パス管３１の他端を前記管２８と接続せしめてある。

次に本考案の作用について説明する。

所要量のセメント、砂、砂利等をミキシングパン１の上
蓋に設けてある投入口から投入し、セメント等の量に対
する水を水計量ホツパ１９により計量する。

この計量水の全量を水投入受２０に入れ、バルブ２３
．３０を閉じポンプ１８を作動させると該計量水は加圧
され、フレキシブルホース１６を通って散水管１１に送
られ、ロータ洗浄用ノズル１３及びアーム洗浄用ノズル
１４から夫々ロータ３上部及びアーム５上部へ噴出され
る。

計量水の全量が一定時間継続して噴出されるので、ロー
タ３上部に付着したセメントは該ロータ３の回転に従っ
て洗い流され、又散水管１１下面に、先端をつぶしてス
リット状の噴出口としたアーム洗浄用ノズル１４を下方
に向けて三方向に植設してあるので第９図イに示すよう
にアーム５が散水管１１に接近し、遠ざかる迄広い角度
にわたってアーム５の連続的洗浄が可能となり、アーム
５の側面も洗浄される。

これに対し、従来の注水管ｆでは第９図に示すように注
水管ｆの下にアームｂがきたときだけ洗浄され、且つロ
ータ上面は全く洗浄されない。

又、前記計量水は該散水管１１と連通ずる環状散水管１
０にも圧送されるので、該環状散水管１０に穿設した散
水孔１２から、ミキシングパン１内壁に向って噴出され
、該ミキシングパン１内壁に付着したセメントは洗浄さ
れ、混練される。

攪拌が終了し、排出口２４からホツパ２５ヘコンクリー
トを排出した後は、水投入受２０に所要量の水を入れ、
バルブ２３を開きポンプ１８を作動させると、該ポンプ
１８により圧送される水が散水管１１，環状散水管１０
及びホッパ用散水管２６から夫々噴出され、アーム５、
ブレード４、ミキシングパン１内壁及びホツパ２５内壁
に付着、残留するコンクリートは洗い流される。

又、ホツパ２５だけを洗浄するときはフレキシブルホー
ス１６のバルブ２９及びバルブ２３を閉じ、バイパス管
３１のバルブ３０を開いてポンプ１８からの水を管２８
、ホッパ用散水管２６に直接送り、ホツパ２５内壁に噴
出してもよい。

そして作業終了後は、ホッパ用散水管２６の末端に設け
たバルブ２７を開き、水抜きをする。

ポンプ１８を配管途中のできるだけミキサ８に近い位置
に設置し、又フレキシブルホース１６を接続してあるの
でポンプ１８の取り外しが容易である。

又、上記実施例に、水計量ホツパ１９のバルブが開いた
ときにポンプの運転を開始し、所要時間運転後自動的に
停止するようタイマーを配設すれば効率よくポンプ１８
を運転することができる。

更に、バルブ２３の開閉をポンプ１８の運転と連動させ
て行なうこともできる。

なお、本考案のコンクリート等のミキサは上述の実施例
に限定されるものではなく、パイプを環状に曲げた環状
散水管に代えて、円弧状に曲げた散水管を複数接続し環
状とした散水管を使用し得ること、散水管に植設するア
ーム洗浄用ノズルの方向を２〜４方向とすること、フレ
キシブルホースに代えて一般のホースを使用し得ること
、ホッパ用散水管をフレキシブルホースに接続するバイ
パス管を設けなくともよいこと、更にコンクリートの混
線の際ばかりでなく、食品、窯業原料、薬品等の各種の
原材料の混線の際にも使用し得ること等、本考案の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である。

本考案のコンクリート等のミキサは上述の如き構或を有
するので、 （１）混線物の一或分である計量水の全量をポンプによ
り加圧し、ミキシングパン内に配設した散水管及び環状
散水管から噴出するのでアーム、ロータ、及びミキシン
グパン内壁に付着した原材料を効率よく洗浄することが
できる。

（１１）アーム、ロータ、及びミキシング内壁に付着し
た原材料を効率よく洗浄することができるので、混線物
がコンクリートである場合、セメントの固着を防止する
ことができ、従来必要としていたハツリ等のめんどうな
手作業を省略することができ、作業能率及び稼動率を大
幅に向上させることが可能となる。

（ｉｉｉ） ミキシングパン内壁に配設した環状散水
管にホッパ用散水管を連通させ、１個のポンプで水を圧
送し、噴射し得るようにしてあるので、混線を終了し、
内容物を排出した後のミキシングパン、ロータ、アーム
、ブレード、ホッパの洗浄にも使用することができる。

従って、コンクリートの混線ばかりでなく、食品、化学
製品、肥料、陶器原料、飼糧、洗剤、化粧品、その他幅
広い分野で使用することができる。

（ＩＶ） 構造が比較的簡単で且つ合理的であるので
、ミキシングパン内外の配管設備が少なく、ミキサ周囲
のメンテナンスを容易に行なうことができる。

等、種々の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のミキサの説明図、第２図は従来の他のミ
キサの説明図、第３図は本考案の説明図、第４図は第３
図のＩＶ−ＩＶ方向矢視図、第５図は第３図のＸ部詳細
説明図、第６図は本考案に使用する散水管の説明図、第
７図は第６図のＶｌｌ−Ｖｌ１方向矢視図、第８図は第
６図の■−■方向矢視図、第９図イは本考案で使用する
散水管による洗浄状態を表わす説明図、第９図口は従来
のミキサの注水管による洗浄状態を示す説明図である。 図中、１はミキシングパン、３はロータ、５はアーム、
１０は環状散水管、１１は散水管、１２は散水孔、１３
はロータ洗浄用ノズル、１４はアーム洗浄用ノズル、１
５は給水口、１６はフレキシブルホース、１８はポンプ
、１９は水計量ホッパ、２０は水投入受、２３，２７，
２９．３０はバルブ、２５はホッパ、２６はホッパ用散
水管を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 攪拌アームを自在に回転し得るロータに取り付けてなる
   攪拌装置をミキシングパン内に収納し、該ミキシングパ
   ンの排出口部にホッパを設け、前記ミキシングパンの上
   部に散水孔を穿設した環状散水管をミキシングパン内壁
   に沿って配設し、又ホツパの上部に散水孔を穿設したホ
   ッパ用散水管をホッパの内壁に沿って配設し、両散水管
   をバルブを介して互いに連通ずるよう接続し、該環状散
   水管と所要位置で接続連通せしめた散水管を前記ロータ
   の回転中心に向けて配設し、水をロータ、アーム、ミキ
   シングパン内壁及び゛ホツパ内壁に向けて噴出し得るよ
   う構威したことを特徴とするコンクリート等のミキサ。