JPS5911762Y2 - 故車輪分解用プレス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ゴム等の弾性材料で形或されたタイヤを履く
故車輪のホイールとタイヤとを分解する作業に用いるプ
レスに関する。

従来、故車輪のホイールからタイヤを取外す作業は、タ
イヤの一側をその端面から圧迫してホイールのリムとタ
イヤとの間隙に差込んだレバーをホイール中心側に反転
揺動させることにより、タイヤのビード部の一部をリム
の外側に引出し、その後、上記レバーをそのままリムに
沿わせて周回させてタイヤの一側のビード部を全部リム
の外側に出す手順を践んでいる。

そして、この手順を履践するための装置には、故車輪の
一端面を位置決め状に受止める車輪受け台と、そこに受
止められた故車輪のタイヤの他端面の一部を一端面側に
圧迫する圧迫装置と、レバーを回動させる回動装置およ
びホイールの連れ回りを防止する回転防止手段が必要と
されるので、比較的構造が複雑で高価になる欠点がある
。

本考案は、かかる欠点を解消するために、故車輪の巾方
向に偏平な刃でホイールの一側部を圧潰してリムとタイ
ヤのビード部との保合を解除するように構或したことを
最大の特徴とする。

以下、本考案を図面に基づき詳細に説明する。

第１図ないし第７図は本考案の一実施例を示し、符号１
は故車輪分解装置の基枠である。

この基枠１の前後各枠２，２はラム３を左右方向に摺動
案内する案内枠を兼ねている。

そして、基枠１の左枠４とラム３とにわたって前後に伸
縮する油圧シリンダよりなるラム駆動装置５が架装され
、基枠１の右半部に故車輪受枠６が設けられている。

故車輪受枠６は、水平に寝かせた故車輪７の下端面８を
受止める端面受部９と、ここに載置された故車輪７の踏
面１０の右側部を受止める踏面受部１１とからなり、踏
面受部１１は基枠１の右枠で形戊されている。

端面受部９は、その中心軸心周りに揺動ないし旋回可能
に枢支され、連動装置１２でラム３に連動連結されてい
る。

この連動装置１２の構造は次のようになっている。

即ち、端面受部９の下面に保合円板１３を同心状に固着
し、この係合円板１３の周面には位相が９０度ずつ異な
る４箇所にノツチ１４・・・・・・を凹設する。

各ノツチ１４の一方の側面は、ノツチ底部から接線方向
に切除してあり、その他方の側面は、係合円板１３の径
方向に切立ててある。

ノツチ１４・・・・・・のうちの一つには、係合円板１
３の周面にバネ１５で弾圧された駆動ローラ１６が係合
される。

この駆動ローラ１６は、連節棒１７でラム３に連動連結
してある。

そして、ラム３の復行時にはそのノツチ１４の切立った
側面に係合して係合円板１３および端面受部９を反時計
回転方向に９０度揺動させ、ラム３の往行時には、その
ノツチ１４の接線方向に切除された側から保合解除され
、次のノツチ１４に移動させられる。

ラム３の往行時に係合円板１３が逆転しないように、他
の一つのノツチ１４の切立った側面が逆転防止ローラ１
８に受止められる。

この逆転防止ローラ１８は、他のばね１９で係合円板１
３の周面に弾圧され、保合円板１３の周方向へは変位し
ないようにしてあるから、ラム３の復行時、即ち、係合
円板１３が駆動ローラ１６で駆動されている時には、そ
のノツチ１４から係合解除され、次に逆転防止ローラ１
８のある位置に来たノツチ１４に係合されることになる
。

上記ラム３の右側には、故車輪受枠６に載置された故車
輪７の踏面１０の巾方向に偏平な板状の、即ち縦板状の
刃２０が固定してある。

そして、ラム３を往行させることにより、第５図に示す
ように、故車輪７のホイール２１の一部を圧潰する。

そうして、ラム３を一度復行させ、故車輪７の向きが約
９０度変えられた後、再度ラム３を往復させると、故車
輪７のタイヤ２２は元の状態に復帰し、ホイール２１は
、その周方向に９０度位相がずれる２箇所で、第６図と
第７図に示すように、リムが押し開かれた状態に変形せ
しめられる。

その結果、タイヤ２２のビード部とホイール２１のリム
との保合が解除され、タイヤ２２とホイール２１とが分
解されることになる。

上記実施例では、故車輪受枠６の端面受部９はラム３に
連動させてあるが、ラム３と連動させずに、別途駆動装
置を設けたり、手動操作できるように変更してもよい。

また、端面受部９を固定してもよい。

さらに、故車輪を立てて故車輪受枠６に受止める場合に
は、端面受部９は省略することもできる。

以上説明したように、本考案に係る故車輪解体プレスは
、故車輪の踏面の一側部を受止める故車輪受枠と、その
反対側部に板状の刃を押し込むラムとを備えるという簡
単な構造であり、そのラム等の可動部が少なく、その運
動も単純であるため、故障が起り難く、イニシャルコス
ト、メンテナンスコストともに安価にできる。

そのうえ、装置の操作も単純であり、作業能率を高めら
れる等の利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は本考案の一実施例を示し、第１図
は斜視図、第２図は縦断側面図、第３図は第２図のＡ−
Ａ線断面図、第４図はン゜レス前の故車輪の状態を示す
縦断側面図、第５図はプレス中の故車輪の状態を示す縦
断側面図、第６図はプレス後の故車輪の状態を示す縦断
側面図、第７図はプレス後の故車輪の状態を示す平面図
である。 ３・・・・・・ラム、５・・・・・・駆動装置、６・・
・・・・故車輪受枠、７・・・・・・故車輪、８・・・
・・・端面、９・・・・・・端面受部、１０・・・・・
・踏面、１１・・・・・・踏面受部、１２・・・・・・
連動装置、２０・・・・・・刃、２１・・・・・・ホイ
ール、２２・・・・・・タイヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ホイール２１とタイヤ２２とからなる故車輪７の踏
   面１０の一側部を受止める故車輪受枠６と、その踏面１
   ０の反対側から上記一側部に向って進退するラム３とラ
   ム３を駆動する駆動装置５とを備え、このラム３に踏面
   １０の巾方向に偏平な板状の刃２０を固定したことを特
   徴とする故車輪分解用プレス。 ２ 故車輪受枠６を故車輪７の踏面１０の一側部を受け
   止める踏面受部１１と故車輪７の一端面８を受け止める
   端面受部９とで構或した実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の故車輪分解用プレス。 ３ 端面受部９をほぼそこに受止められる故車輪７の中
   心軸心周りに揺動可能に構成した実用新案登録請求の範
   囲第２項記載の故車輪分解用プレス。 ４ 端面受部９を連動装置１２でラム３に、ラム３の復
   行に連動して端面受部９が揺動するように連動連結した
   実用新案登録請求の範囲第３項記載の故車輪解体用プレ
   ス。