JPS5910905B2 - 耐火耐熱性合成樹脂体 - Google Patents

耐火耐熱性合成樹脂体

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JPS5910905B2
JPS5910905B2 JP8944875A JP8944875A JPS5910905B2 JP S5910905 B2 JPS5910905 B2 JP S5910905B2 JP 8944875 A JP8944875 A JP 8944875A JP 8944875 A JP8944875 A JP 8944875A JP S5910905 B2 JPS5910905 B2 JP S5910905B2
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尭 石川
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【発明の詳細な説明】 本発明はさまざまな加熱状況に対応して表層部に常に安
定した発泡層を形成し、また極度の高熱をも有効に遮断
することができる耐火耐熱性合成樹脂体に関するもので
ある。
耐火不燃性の無機物質と合成樹脂とを組合わせた建築用
材料に適する組成物は既知であつて、合成樹脂に耐火不
燃性の無機物質を混合して可燃成分である合成樹脂の量
をそれだけ減少させるか、または熱を受けたとき無機物
質が軟化溶融し或いは発泡膨張して不燃性の断熱部を形
成させることによつて可燃部分を酸素、熱から遮断し、
以つて難燃化の目的を達成しようとするものである。
しかしながら、実際には粉粒状の無機物質とその結合剤
として働く合成樹脂との混合割合には成形上おのずから
限度があり多量の無機物質を使用できないため合成樹脂
が連続相を形成し、このため熱を受けたとき無機物質の
粒子の間に延在する合成樹脂が次第に内層へ向かつて溶
融、燃焼する。更10に延焼しないように発泡性の無機
物質を用いこれを予め発泡膨張させて合成樹脂のような
可燃成分を使用しないようにすると機械的強度に乏しい
ため取扱いの際に崩壊しやすく、補強用材料を併用しな
ければならない等の欠点があつた。j5また、熱を受け
たとき発泡膨張する無機物質を特に表層部に大量に混在
させ防炎遮熱効果を高めようとする試みも例えば特開昭
50−10367号公報に開示されているが、従来知ら
れている熱発泡膨張性の無機物質はいずれも特定の物性
を有する単一物質であつてさまざまな加熱状況に追従し
て常に充分な発泡膨張を行うことが不可能であり、また
きわめて高熱のときは内層部に熱が伝つて合成樹脂を溶
融、炭化させ延焼を防止できない。
本発明はこれらの問題点を解決し、すぐれた耐火性と断
熱性とを発揮する耐火耐熱性合成樹脂体を提供するもの
で、水の存在下で熱により発泡膨張する無機物質が無水
硅酸を主成分とする泡状粒子に附着保有させられている
粒状物が混在している内層部と、硼素化合物とアルカリ
と水とを混合して得られ一般式xNa2o−yB2o3
・ZH2oで表され0.50≦x/y≦1.50、、0
.80(x+y)≦z≦5(x+y)なる範囲の組成物
からなる粉粒物が混在している表層部とからなり、前記
無機物質は熱を受けて発泡膨張したとき熱により消失3
5した合成樹脂が占めていた空間を埋めるに足る量が混
在させられていることを特徴としている。本発明の合成
樹脂体を構成する合成樹脂としては熱可塑性、熱硬化性
のいずれもが使用可能であるが、常温常圧で発泡可能な
フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬
化性合成樹脂が望ましい。この樹脂層に混合する発泡性
の無機物質は約60℃以上数百度以下望ましくは約30
0℃以下の温度で発泡膨脹するもので、硼酸、硅酸また
はそれらの金属塩例えば硼砂、メタ硼酸ソーダ、硅酸ソ
ーダ等、或いはメタ硅酸ソーダと硼砂との混合物等が用
いられる。
特に硼素化合物とアルカリと水とを混合して得られ一般
式XNa2O−YB2O3・ZH2Oで表わされる組成
物が適する。
この組成物はNa2O,.B2O3、H2Oの三つの成
分の比率によつて溶融温度が変化するため加熱温度の高
低、温度上昇速度等に応動してすぐれた流動性と発泡性
とを示し且つ緻密な発泡層を形成するのであつて、硼素
化合物として酸化硼素、オルト硼酸、メタ硼酸、ピロ硼
酸、アルカリ硼酸塩等の無水物または水化物が使用され
、アルカリとして力性ソーダ、炭酸ソーダ等の無水物ま
たは水化物が使用され、水は水化物の結晶水を使用する
かまたは特に添加する。これらを混合して得られた組成
物は化学当量反応であればメタ硼酸ソーダであるが、配
合比および時間、温度等の反応条件を変えることによつ
て前記一般式で表わされる如きメタ硼酸ソーダ、オルト
硼酸ソーダ、ピロ硼酸ソーダその他各種の硼酸ソーダお
よび中間生成物、未反応の原料、水分が混然一体化した
混合物となり、原料の種類、配合比、更に粉粒物の粒度
によつて発泡膨脹の規摸、速度が任意に調整できること
から、合成樹脂の種類、使用条件に応じた粉粒物を用い
さまざまな温度上昇速度、加熱温度の高低に追従して常
に充分な発泡膨脹を行なわせ安定した発泡層を作ること
ができる。また前記一般式において0.50≦x/y≦
1.50の範囲内にx/yを定めるときは発泡膨脹の程
度が比較的大きく且つ耐熱性にすぐれた発泡層を形成さ
せることができ、また0.8(x+y)≦z≦5(x+
y)の範囲内にzを定めるときは原料の混合と組成物の
生成とに支障を来すことがなく且つ蒸発温度以下の温度
で固形成分を溶解軟化させることが可能な量の水を保有
させることができる。前記の一般式で表わされ硼酸化合
物単独の場合を除いてなる組成の粉粒物は望ましくは粒
径約0.1〜37nm程度の大きさのものを選んで板状
、柱状、プロツク状等に形成された合成樹脂層の表層部
に高密度に混在させる。
また、望ましくは前記一般式で表わされる組成物または
その他の無機物質の一種または二種以上と無水硅酸を主
成分とする泡状粒子とからなる粒状物を合成樹脂層の内
層部に混在させる。
この粒状物は例えば前記発泡性の無機物質を含有する結
晶水が蒸発消失しない程度の温度に加熱溶融してパーラ
イト、シラスバルーン、バーミキユライト等の焼成によ
つて得た望ましくは粒径が約1〜10龍程度の泡状粒子
の表面に附着するか更に内部に浸入させ含浸することに
よつて構成され、このようにすると特に多孔硝子質化す
るのに必要な水分を多量に包含するのに適しているばか
りでなく、無水硅酸を主成分とする泡状粒子が有するア
ルカリ性雰囲気において約500〜700℃程度の温度
で溶融しこれらが混合して硅酸または硼硅酸系の硝子質
となるのである。本発明においては無機物質は熱を受け
て発泡膨脹したとき熱により炭化して消失した合成樹脂
層が占めていた空間を埋めてほぼ完全に交替するに足る
程度の量を混在させるものである。
尚、前記一般式で表わされる組成物の粉粒物は熱を受け
る面が特定しているときはその部分の表層部のみに混在
させてもよく、或いは表層部のみならず内層部にも混在
させ、また無機物質を保有しない泡状粒子を内層部およ
び表層部に添加混在することもあり、且つ発泡性の無機
物質を附着保有させた、泡状粒子とからなる粒状物を表
層部にも混在させることがある。
また無機物質の発泡膨脹作用には水と熱とが必要であり
、水が多量であると無機物質の溶融温度が低下すること
から炭酸ナトリウム、明バン等多量の結晶水を有する無
機物の結晶その他水分を含有する物質を発泡助剤として
添加し熱によりそれらの水を放出させて発泡膨脹を助長
すると共に周囲の温度上昇を抑えさせ、或いは発泡膨脹
する無機物質の熱溶融温度の低下、溶融速度の上昇を助
け硝子質化反応を促進する硝子片、硅酸、硅砂等のカレ
ツトを無機物質に混入しまたは合成樹脂層に添加し、且
つまた既知の難燃化剤、石膏、金属等の発泡膨脹ならび
に硝子質化に無関係の不燃性粉粒物、硝子繊維、石綿等
の短繊維を添加することを妨げない。更に発泡コンクリ
ート板、金属板、石膏板、石綿セメント板等の耐火不燃
の板部材を積層し、更にまた紙、合成樹脂膜、金属箔等
を積層することもある。以上のように本発明は合成樹脂
層の表層部に硼素化合物とアルカリと水とを混合して得
られ一般式XNa2O−YB2O3・ZH2Oで表わさ
れ0.50≦x/y≦1.50,.0.80(x+y)
≦z≦5(x+y)なる範囲の組成物からなる粉粒物を
混在させたので、熱を受け先ずこの表層部の粉粒物が所
定温度に達したときその固形成分が水に溶解して軟化し
、温度の上昇に従つて軟化現象が粉粒物の粒子の中心部
に向かつて進行すると共に表面の既に軟化している部分
の水分が蒸発してこの部分の水分を次第に減少させ、こ
れが或る水分に達し被膜形成可能な粘度となつたときそ
れより内層部から発生する水蒸気の圧力によつて被膜が
破られることなく膨脹させられるという現象によつて発
泡膨脹による発泡体の形成が行なわれるのであつて、内
部においてもそれより深部から発生する水蒸気による発
泡膨脹が行なわれて発泡体を形成し、表面部分は最終的
に水分を含有しない固形成分のみによつて形成される被
膜で覆われる。特にこの組成物からなる粉粒物は比較的
微粒であるため熱の影響を受けやすく、しかもこの粉粒
物は特定の物性を有する単一物質である従来の無機物質
と異なり先に述べたような種々の硼酸化合物および中間
生成物等の混合物であるのでさまざまな温度上昇速度、
加熱最高温度の高低に追従して常に充分に発泡膨脹し、
表面を無機質の安定した発泡層で覆うのである。またこ
の発泡層を形成する被膜は水に易溶であるため、一旦発
泡層が形成された後に再加熱しても内部或いは外部から
水蒸気が供給されれば先に形成された発泡層が溶解軟化
して再度発泡膨脹させられるという反覆性を有して居り
、且つ水の量が多いと溶解軟化したときその流動性を増
大すると共に温度上昇を抑制して発泡開始時刻の遅延を
もたらすので粉粒物の溶解軟化した部分が順次流動して
拡がり発泡層を広範囲に形成するという利点がある。ま
た合成樹脂層の内層部には前記一般式で表わされる組成
物その他水分の存在下で熱により発泡膨脹する無機物質
を無水硅酸を主成分とする泡状粒子に附着保有させた粒
状物が混在させてあるので、前記のようにして表層部に
無機質の発泡層が形成された後、更に熱が加えられたと
きこの内層部の無機物質が発泡膨脹するばかりか高温度
のときは無水硅酸を主成分とする物質と協働してきわめ
て硬質の硝子質の層を形成するもので、比較的大径の泡
状粒子に保有された無機物質は大規模に発泡して容易に
合成樹脂が占める部分に充満して無機質の発泡層を隙間
なく形成させるので、即ち熱により合成樹脂が溶融し更
に炭化したとき発泡体がこれを押しのけて隣り合う粒状
物から生成した発泡体が互いに接して隙間のない発泡層
を作り、これが酸素と熱を遮断してそれより内層の合成
樹脂の溶融、燃焼を防止するのである。
このため極度に高温の熱を受けても内部の合成樹脂が次
第に溶融または延焼するということがなくすぐれた耐火
性と断熱性を発揮するばかりか、発泡膨脹した無機物質
の発泡体は熱を受ける側と反対側において合成樹脂層に
喰い込みあたかも根をおろしたような状態となり崩壊し
ない等のすぐれた効果を発揮するものである。次に本発
明合成樹脂体を製造する一例およびそれによつて得られ
た製品の耐火試験結果を述べる。
先ず、表層部に混在させる粉粒物は硼砂(10水塩)3
80、苛性ソーダ80、水90(重量比)を混合して得
た塊状物を平均粒径0.5mmに粉砕して作つた。この
粉粒物の流動開始温度は42℃、発泡開始温度は105
℃、最大発泡倍率は約30倍である。また、合成樹脂は
発泡ウレタン樹脂(発泡体密度50kg/M3)で構成
し、内層部に混在させる粒状物は硼砂(10水塩)を温
水に溶解して平均粒径37nmのパーライトに含浸附着
させることによつて構成した。クラフト紙を水平に置い
てその上に前記粉粒物を均一に撒布し、発泡ウレタン樹
脂の液状原料に前記粒状物を添加し均一に混合したもの
を前記粉粒物の上に吐出し、液状原料が発泡してほぼゲ
ルタイム期に到達したときその上に再び前記粉粒物を均
一に撒布し、更にその上にクラフト紙を重ねてこれらを
型に挟み、液状原料の発泡完了を待つて型からとり出し
、厚さ10mmの本発明品を得た。
各原材料は粉粒物30、硼砂300、パーライト46、
ウレタン樹脂100(重量部)の割合で使用し、両面に
撒布した粉粒物は発泡ウレタン樹脂の表面に接着し或い
は表面近くに混入し表層部に混在している。次にこの製
品の一つの表面をガスバーナの900℃の火炎に10分
間さらした後に切断して観察した所、粉粒物が発泡倍率
約10倍の発泡体となつて表面全体を隙間なく覆う発泡
層を形成し、内層部は変化していない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水の存在下で熱により発泡膨張する無機物質が無水
    硅酸を主成分とする泡状粒子に附着保有させられている
    粒状物が混在している内層部と硼素化合物とアルカリと
    水とを混合して得られ一般式xNa_2O・yB_2O
    _3・zH_2Oで表わされ0.50≦x/y≦1.5
    0.0.80(x+y)≦z≦5(x+y)なる範囲の
    組成物からなる粉粒物が混在している表層部とからなり
    、前記無機物質は熱を受けて発泡膨張したとき熱により
    消失した合成樹脂が占めていた空間を埋めるに足る量が
    混在させられていることを特徴とする耐火耐熱性合成樹
    脂体。
JP8944875A 1975-07-22 1975-07-22 耐火耐熱性合成樹脂体 Expired JPS5910905B2 (ja)

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JPS5214099A JPS5214099A (en) 1977-02-02
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