JPS58918B2 - ヒヨウリヒタイシヨウブツピン ノ キヨウキユウソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内径または外径が表裏において異なる表裏非
対称物品の表裏を検出しては、この検出した物品を適宜
装置に供給する表裏非対称物品の供給装置に関するもの
である。

このような表裏非対称物品の表裏を検出するものとして
、第４図に示す検出装置が提案されている。

これは非対称物品を転勤案内する断面り字型のガイドレ
ールを傾斜配設し、このガイドレールの前記物品が転勤
する転勤レール部分の幅を物品重心位置から近い側の物
品端面位置までの路離よりやゝ広幅として形成して、こ
のガイドレール上への物品のアトランダム転勤供給によ
り、その転勤姿勢における重心位置が前記転勤レール部
分内に位置するもののみを正規姿勢の物品として得しめ
、前記転勤レール部分から重心位置の外れる物品は自重
落下させて再び検出処理するものである。

これによれば、転動せる物品と縦ガイドレールとの間の
摩擦が大なる場合（これはガイドレールの防錆を目的と
して油を塗布したり、この油にゴミが含まれることによ
って顕著に大きくなる。

）や、転動物品の慣性力が大きい場合には、転勤姿勢が
不正規であっても落下しないことがあり、表裏検出に確
実性を欠くものであった。

この結果として、例えば不正規姿勢でありながら正規姿
勢として検出された転動物品を自動旋盤等に供給するよ
うな場合には、物品へのバイトの喰込み位置の異なるこ
とによってバイト刃の折損をみたり、また負荷増大によ
って機械装置の故障の原因となったりしたものである。

更に伴なう不都合としては、不正規姿勢にある物品はこ
れを単に反転させるだけで正規姿勢になるにかかわらず
、これを自重落下させることによって再び検出処理を必
要とするもので、検出能力が低下するものであった。

本発明は、このような点に着目してなしたものであって
、表裏非対称物品の形状を利用しての実測検出により物
品の表裏検出を確実なものとし、且つ表裏検出径路を縦
径路に設定することをもって、特別な送出し装置を必要
とせずに検出した夫夫の姿勢の物品を各別に取出すこと
の出来る装置を得しめ、かかる不都合を回避せんとする
ものである。

次に、本発明実施の態様を例示図について詳述すれば、
１は内径または外径が表裏において異なる表裏非対称物
品Ａにおける表裏を検出して、この検出した物品Ａを適
宜装置（例えば自動旋盤等）に供給する物品の供給装置
であって、ホッパー等から自動旋盤等への物品Ａの供給
径路Ｂ途中に介在されている。

この供給装置１は、前記物品Ａの一部を係止して、この
物品Ａを上下ガイド体２の縦径路Ｃに沿わしめて上下に
強制昇降せしめる強制押上げ具３と、前記縦径路Ｃの径
路終端に位置せる検出端４およびこれら押上げ具３と検
出端４との間での縦径路Ｃの途中に位置し、且つ検出端
４からの検出結果を検出指令として受入れて、アトラン
ダムに供給されてくる前記表裏非対称物品Ａ・・を表裏
それぞれの姿勢に区分せしめる上下二段の分岐切換え具
５，６から構成されている。

前記強制押上げ具３は、その軸芯Ｐが前記縦径路Ｃに平
行し、且つガイド体２に固設の保持体７゜７に対して上
下摺動を自在にする上下杆８と、この上下杆８を強制的
に上下摺動せしめる伸縮装置９、および前記上下杆８の
軸芯Ｐに対して直交する方向での横軸１０に枢設された
係止体１１からなるもので、前記係止体１１は、その遊
端部が前記縦径路Ｃ内に入り込み、且つその入り込み状
態が弾機１２によって附勢されている。

この強制押上げ具３は、表裏方向での中心位置Ｅに対し
て一側に偏位した物品Ａの内径箇所を係止箇所として、
前記縦径路Ｃ内を上下昇降せしめるもので、この押上げ
具３のストロークエンドに前記検出端４が設けられてい
るのである。

そして前記検出端４は、制御回路に介装されたリミット
スイッチ１３と、一端が前記縦径路Ｃ内に入り込み、他
端が前記リミットスイッチ１３の作用部１４に接当する
シーソー杆機構１５から構成された検出機構１６のシー
ソー杆１７の前記一端側を検出端４として構成されてい
るもので、前記検出機構１６は取付は具１８によって上
下位置を可変し得るべく構成されている。

そして前記強制押上げ具３と検出端４との相対位置関係
は、前記強制押上げ具３のストロークエンドにおいて、
両者間路離ｌが前記物品Ａの表裏側で異なる内径係止送
り箇所での大なる厚みＴを検出し得て、且つ小なる厚み
Ｔ１を検出し得ない間隙に設定されている。

そして、その設定間隙は調整具１９によって微調整を行
ない得るべく構成されている。

前記上下二段の分岐切換え具５，６のうちの上段の分岐
切換え具５は、前記検出端４による大なる厚みＴの検出
結果をして作動すべく構成されているもので、この分岐
切換え具５は前記検出結果によるリミットスイッチ１３
の通電作用によって作動する自己保持回路が介装された
電磁作動部２０と、通常はその先端が前記縦径路Ｃ内に
位置せずして、前記電磁作動部２０の動きに応動して先
端が縦径路Ｃ内に突入して径路を閉塞する分岐体２１か
ら構成されている。

また下段の分岐切換え具６は、前記縦径路Ｃの下端の物
品受入れ箇所２２に位置した物品Ａに作用しない箇所で
、且つ縦径路Ｃ内に先端側が入り込んだバネ状体２３か
ら構成されていて、通常は縦径路Ｃを閉塞し、前記押上
げ具３による物品Ａの上昇移送時には、移送物品Ａの附
勢力によって後方に逃げ出しするもので、前記物品Ａの
上昇移送のみを許すものであり、これら上下二段の分岐
切換え具５，６は、検出端４の検出結果をして強制押上
げ具３の下降時に物品Ａに対して択一的に作用するもの
である。

そして、これら分岐切換え具５，６の前記縦径路Ｃ内に
位置する先端部は、装置−側に向けて傾斜する姿勢で配
設されていて、これら傾斜先端部に引続いては、前記縦
径路Ｃからの分岐通路Ｆ、Ｆを形成する上下二段のガイ
ドレール２４，２４が斜設されている。

そして、上段のガイドレール２４における分岐通路Ｆの
途中には、前記自己保持する電磁作動部２０の作動解除
を司どるリミットスイッチ２５が設けられている。

尚、図中２６は前記物品受入れ箇所２２に、物品Ａ・・
をその傾斜配設をして連続的に、且つ表裏アトランダム
に供給する物品供給ガイドレールである。

次に、前記構成の供給装置１の作用について説明すると
、先ず物品供給ガイドレール２６から物品Ａを表裏アト
ランダムに物品受入れ箇所２２に供給し、この物品Ａの
内径箇所を係止送り箇所として、強制押上げ具３によっ
て物品Ａを強制的に係止上昇移送させる。

この物品Ａの係止移送にあっては、下段の分岐切換え具
６は、縦径路Ｃを閉塞する先端部が後方に逃げながら物
品Ａの上昇移送を許すものであり、且つこの物品Ａの前
記受入れ箇所２２での不存在によって、物品受入れ箇所
２２には供給ガイドレール２６から次の物品Ａが供給さ
れる。

そして、この押上げ具３のストロークエンドでは、この
押上げ具３の係止体１１先端と検出端４との間で、物品
Ａの表裏側で異なる係止送り箇所での厚みが検出される
もので、この検出が犬なる厚みＴを検出したときは、こ
の検出結果に分岐切換え具５が応動することによって、
電磁作動部２０により分岐体２１が作動し、この分岐体
２１の傾斜先端部が縦径路Ｃ内に位置して、前記縦径路
Ｃが閉塞される。

これと同時に、押上げ具３は下降を始めるのであるが、
前記物品Ａはその下降移送が分岐体２１に阻止される結
果、押上げ具３のみが下降し、この押上げ具３は物品受
入れ箇所２２に位置する次の物品Ａの内径箇所に下降位
置するものである。

このときの先行する物品Ａからの押上げ具３の逃げ出し
、および後続の物品Ａへの押上げ具３の入り込みは、押
上げ具３先端の係止体１１が弾機１２の附勢力に抗して
物品Ａから逃げ出すことにより行なわれる。

そして、前記下降移動を阻止され、且つ押上げ具３の係
止を解除された物品Ａは、分岐体２１先端の傾斜部を転
動して、これに引続く上段のガイドレール２４に供給さ
れるものであり、この分岐通路Ｆ途中においてリミット
スイッチ２５が前記物品Ａによって作動され、前記分岐
切換え具５がリセットされるものである。

一方、前記押上げ具３と検出端４とによる物品厚さの検
出が小なる厚みＴ１を検出したときは、前記分岐切換え
具５が作動することがなく、従って押上げ具３の下降に
伴なって物品Ａも下降するのであるが、この下降にあっ
て前記物品Ａは、先端部を常時縦径路Ｃ内に位置させる
下段の分岐切換え具６によって下降が阻止されるもので
あり、前述と同作用によって、この物品Ａは下段のガイ
ドレール２４に供給されることとなるのである。

この操作を順次繰返えすことによって、アトランダムに
供給されてくる物品Ａ・・を、表裏を区分けしながら各
別の姿勢として上下のガイドレール２４，２４の分岐通
路Ｆ、Ｆに位置させることが出来るのである。

この各別の姿勢にある何れか一方のガイドレールを反転
させて、これを他方のガイドレールに合流させることに
より、検出した物品Ａ・・を一定姿勢に整えることが出
来るものである。

即ち、本構成によれば、表裏の異なる物品Ａの形状を利
用して、これを挟持して実測するをもって検出するもの
であるから検出が確実に行なえ、且つその検出としては
検出径路を縦径路Ｃとして、この上昇径路終端で検出す
るので測定誤差が極めて少なく、つまり径路を横径路と
する場合は、慣性力作用によって物品が押出し具に対し
先行することにより測定誤差が生じるが、物品Ａを持上
げて押上げ具３に物品Ａの自重を作用させることによっ
て検出が確実に行なえるものである。

しかも、物品Ａの各別姿勢の分岐通路Ｆ、Ｆへの取出し
が、物品Ａの自重を利用しての下降路途中で行なうもの
であるから、姿勢区分のために何ら特別な送出し装置を
要せず、しかもこの取出した各別姿勢の物品Ａ・・は何
れか一方の分岐通路を反転させるだけで、これら物品Ａ
・・を一定姿勢に整えることが出来るもので、表裏検出
処理能力の向上を計れるものである。

尚、検出物品Ａの大きさ形状や厚み形状の異なる物品の
検出は、検出機構１６の上下位置変更によって行なえる
ものであり、また検出端４と押上げ具３とによる表裏検
出にあって、実施例では物品Ａの係止送り箇所を内径箇
所として、その係止送り箇所へ厚みによる検出構成を示
したが、外径が表裏において異なるものでは係止送り箇
所を外径箇所として外径りを検出するものであっても良
い。

以上実施例で示したように本発明による表裏非対称物品
の供給装置は、内径または外径が表裏において異なる表
裏非対称物品Ａの形状の特徴を利用して、検出端４と強
制押上げ具３の相対位置関係を、前記押上げ具３のスト
ロークエンドにおいて両者間路離ｌを物品Ａの表裏側で
異なる係止送り箇所での大なる厚みＴまたは外径りに一
致または略一致させて設定し、実質的に形状の異なる表
裏箇所を機械的に挟持して、これを実測するにより表裏
を検出するものであるから、従来のように不安定要素を
持つバランス等での検出とは異なり表裏検出が極めて正
確に行ない得るものである。

しかも、前記検出結果をして、その下降径路における押
上げ具３の下降時に上下の分岐切換え具５．６が択一的
に作用して、物品Ａ・・が各別の姿勢に区分されるので
、これを反転せしめて合流させることにより、検出物品
Ａ・・を一定姿勢ならしめ得て検出能力の向上が計れる
ものである。

これによって明らかなように、冒記せる従来構造の不都
合を確実に回避せしめるに至ったものである。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に番号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る表裏非対称物品の供給装置の実施の
態様を例示し、第１図は全体側面図、第２図は第１図に
おけるＩＩ−ＩＩ矢視断面図、第３図イ２０は検出姿勢
を示す説明図、第４図は従来構成の一例を示す説明図で
ある。 ３・・・押上げ具、４・・・検出端、５，６・・・分岐
切換え具、１６・・・検出機構、２２・・・物品受入れ
箇所、Ｔ・・・大なる厚み、ｌ・・・両者間路離、Ａ・
・・表裏非対称物品、Ｃ・・・縦径路、Ｅ・・・中心位
置、Ｆ・・・分岐通路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内径または外径が表裏において異なる表裏非対称物
   品Ａにおける供給装置であって、供給径路途中に前記物
   品Ａの一部を係止して上下昇降せしめる強制押上げ具３
   を持つ縦径路Ｃを具備し、この縦径路Ｃの下端には物品
   受入れ箇所２２を、また上端には検出機構１６の検出端
   ４を配し、且つこの上下両者間での縦径路Ｃ途中に前記
   強制押上げ具３の下降時に択一的に作用する分岐切換え
   具５．６を各分岐点に配設した上下二段の分岐通路Ｆ、
   Ｆを形成し、前記強制押上げ具３の係止位置を表裏方向
   での中心位置Ｅに対して一側に偏位した前記物品Ａの内
   径箇所または外径箇所とし、且つ前記検出端４と強制押
   上げ具３との相対関係を前記強制押上げ具３のストロー
   クエンドにおいて両者間路離ｌが物品Ａの表裏側で異な
   る係止送り箇所での大なる厚みＴまたは外径りに一致ま
   たは略一致すべくし、更に前記検出端４による検出の有
   無をして前記上下二段における分岐通路Ｆ、Ｆの内、少
   なくとも上段側分岐切換え具５を作用側または非作用側
   に切換えて前記分岐通路Ｆへの切換えを択一的に行うべ
   く構成してなる表裏非対称物品の供給装置。