JPS589183B2 - ニ−ドル織布の製造方法 - Google Patents

ニ−ドル織布の製造方法

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JPS589183B2
JPS589183B2 JP51107240A JP10724076A JPS589183B2 JP S589183 B2 JPS589183 B2 JP S589183B2 JP 51107240 A JP51107240 A JP 51107240A JP 10724076 A JP10724076 A JP 10724076A JP S589183 B2 JPS589183 B2 JP S589183B2
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felt
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woven fabric
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高度の絡合を有するニードル織布の製造法に
関するものである。
ニードル織布はニードルパンチマシン或いはロッカール
ーム、ファイバーロツカなどと称される装置で作られ、
ポイントはフエルテイングニードルと称されるバーブ(
トゲ)あるいはくぼみのある針で、ウエツブをくり返し
つきさし、フエルト状化(絡合)させるものである。
できたフエルトは織られていないから不織布と称される
が、編物、ステッチボンド、接着ウエツブ、紙、などの
不織布と区別する意味で、ニードル織布と呼ばれ、三次
元絡合しているとか、リゲートしている構造とか呼ばれ
る。
繊維ウエツブは、ランダムウエツバー、クロスラツパー
などにより所定の目付のものがつくられる。
これらの繊維群は実質的な意味で絡合していない。
かさ高でほとんど零の強度を有する。繊維に付与された
ケン縮やつみ重ね時に偶々立体的交叉があっても微少部
分的であり、絡合とは言い難い。
従来のウエツブにおいては、繊維はシート状ウエツブ面
に対して実質的な意味でほぼ水平的すなわち、平行的で
あると言える。
(しかし片面パンチのみでは良好なフエルトはできない
)。
これに対して、ニードルパンチマシン、ウエツブシート
面に対して、法線的すなわち、ほぼ直角に、フエルテイ
ングニードルが(下突き、或いは上突きとして)突き入
れられ、それによって繊維がほぼ同方向に移動し、絡合
する。
見掛け密度が上昇し、厚みは減少する。
何度もこの作用がくり返され、所定の密度のフエルトが
作られる。
この繊維の絡合状態は、断面を切断することによって十
分認められるが、多数のシート面とほぼ平行方向の繊維
群と、パンチによってシート面に対しほぼ直角方向に移
動した繊維に区分される。
この様子は、ウエツブに同じ繊維であって、ただ着色し
ている点でのみ異なっている繊維ウエツブ茶重ねてパン
チし、できたフエルトの切断面を調べてみることによっ
ても、十分認められた。
(ここでほぼ直角と言っているのは、故意にフエルトを
押しつぶし、作意したときみかけ上斜めになっているが
、更に池のより強い斜め成分が見当たらない場合の状態
も含むという意である。
)普通もつとも複雑に絡合しているかに思われたニード
ル織布も、多数の横成分と少数の縦成分という単純な構
成をしているのである。
従来のニードル織布の欠点はまさに上記の構造に基づく
もので、十分複雑に絡合していないため、フエルトの強
度が低い、フエルトの剥離強度が低い(フエルトが層状
に2分され易い)などの欠点をもっていた。
また、ニードル織布の皮革状加工品においても耐ブラシ
摩耗性、剥離強力、スエードにしたときの立毛の緻密さ
や、表面を撫でたときの立毛の方向一致による優美さの
発見の点で必ずしも十分に優れたものではなかった。
ニードル織布の特殊な絡合の例として、斜めパンチの方
法が特公昭40−16231にて一応知られている。
ただしそこにはどのような具体的寸法の装置かの記載は
なく、詳細は不明であるが、原理的には興味ある方法と
みられる。
本発明者らが、その装置について調べた範囲では製造と
メリットの点で難しく、従来装置に比べかなり高価にな
ることがわかった。
小型のモデルテスト装置を作りテストした範囲では、次
のような欠点が出てしまった。
(1)ニードルボード、ストリッパープレート、ペツト
プートすべてに斜めの孔をあける必要が生じ、ドリル加
工の初期の食い込みが悪く、精度も全く出す、ドリル刃
ずれが多発し、また加工に際し支え方にも困難をきたし
、実用上全くといっていい程困難を極めた。
(2)フエルト(ウエツブ)が著しくばたつき針折れが
多発した。
これは致命的欠点である。(3)上記の装置面での欠点
の池に、テストしてみると別の欠点のあることもわかっ
た。
それは、多数の針を斜めにつき入れることは、ウエツブ
(フエルト)をその方向に押し進める作用を有する。
このためウエツブはひどく延びる場合がある。
ニ一ドルパンチ(ニードリング)はこれを何度もぐり返
えすことによってのみ達成するものである。
従って延び作用を何度も加えることは、フエルトにとっ
て悪い結果をもたらす。
ウエツブ(フエルト)が延びてしまっては、良好にして
安定なものは当然作れない。
しかもタテ、ヨコの異方性の過大による品質不良にとど
まらず、パンチ密度の低下(面積が広がった分だけ、タ
テ方向に絡合させた数が低下するため)、目付(g/m
2)の大幅低下、横段の発生による表面状態不良、針す
じの多発生など、のあることが我々のテスト範囲ではわ
かった。
かかる諸欠点のない、工業的な価値のある高度絡合フエ
ルトを作り、方法的にも装置的にもまたできた物(フエ
ルト)としても、既述の欠点がなく、かつ改良効果の著
しいもの、高度加工効果の著しいものが、長らく求めら
れていたが、本発明者らはこれらを遂に達成し、驚くべ
き効果をえたのである。
その手段及び構成は、特許請求範囲に記載の通りである
これをもう少し、わかりやすく詳しく次にのべる。
第1図は、これまでのニードルパンチによる絡合状態の
変化を示す図で、Aはカード、クロスラツパーなどによ
り作られたウエツブ(シート状の断面を示すモデル)を
示し、これにはニードルパンチPを上方向或いは/およ
び下方向から加えるとBのごときフエルトの断面となる
この様子は水平、すなわち横方向の繊維に対して、ニー
ドリングにより発生した繊維は、縦方向、すなわち、法
線方向の繊維成分とに区分され、単純なタテ、ヨコ2方
向成分として説明される構造をとる。
ここでのニードリングは、最も理想的に一回のニードリ
ングにより1本の繊維が引掛けられた場合を示している
が、1回に2本とか5本とか、n本が入れられることが
普通である(nは比較的数の少ない正の整数)。
また、別の針が偶然同じ所に入れられた時は、その部分
にダブって繊維が入れられることもある(スポット的に
束状部片が生じたからと言って、繊維束の絡合構造とは
普通言わない)。
以下の説明でも同様なことは省略するが、そのために本
発明は主旨は決してそこなわれない。
従来のフエルト構造は、予想外に単純なモデルとして説
明され、また、着色繊維混入フエルトの断面構造や、市
場に出ているニードルフエルト使用品、例えば人工皮革
の断面をみてもこの様な構造をみとめることができる(
ポリウレタンなどが含浸されてはいるが)。
本発明は、フエルトに「ずらし」すなわち剪断が、ニー
ドルパンチとの組合せ条件下で、加えられている所に特
徴があるが、そのずらしのやり方の1例をまず第2図に
て説明しておく。
第2図は、表面がすべりにくい面をもつ二本のロールが
主体で、上のロールは■1(マイナスも0も含む)で回
転し、下のロールは■2で回転する。
要するにずれがフエルトに加わるべく表面速度が異なる
のである。
このロール間にある程度圧縮を加えつつ通過させ、剪断
を加える。
この図では■1は■2より表面速度が速い。
面速度差を生じせしめることができることなどは申すま
でもない。
フエルトを一方のロールに抱かせて通過させれば、剪断
すなわちズレがフエルトの表面と裏面間で生ずる。
類比的にはつみ重ねられた紙のずらしとマッチ箱のケー
スの外箱のずらしとが対応し、等体積的と体積減少的の
中間にあり長方形の断面が、菱形のズレのある断面とな
るように、厚み方向に対してずれが生じるのである。
このように剪断をフエルトに加えるとき、それをSで表
示することにする。
このロールはパンチマシンの引取ロールと一緒にしても
よいし、独立させてもよい。
第3図は、本発明にかかるニードル織布とその製法を模
式的に断面を用いて説明するものであつて、3−Aはウ
エツブ(厚さを二本線で示した)、それに両面方向から
パンチングP1を加えると3−Bのごときフエルトにな
る。
ここまでは従来通りであって、構造的には変らない。
これにさらにパンチを加えると、縦成分の繊維、垂直方
向の繊.維成分が増すのみであって、モデルとしては大
して変る所はない。
このフエルトに剪断Sを加える。これによって、表裏間
にずれが生じるから、3−Bとは違ったフエルトの構造
3−0となる。
これまで、ほぼ垂直的だった絡合(縦)繊維成分がかな
り斜めになる。
ずれの起こり方によって初期に「く」の字になったり、
まっすぐ斜めにみえる場合もあるが、ずらしに基づく変
形S字型に曲って斜めになる場合もある。
要するに剪断により、縦成分繊維の部分的或いは全体的
傾斜化である。
一方、水平成分はずれによってかわったようにはみえな
い。
3−0の状態のままでは、ほとんどモデル的には一応元
にもどせる構造であるが、これをそのまま更に二一ドル
パンチングP2を加えると、フエルト構造3−Dは、従
来にないものに一変し、たて成分と斜め成分と、絡合に
与らなかった残りの残存成分、即ち水平成分の3つから
なり元にもどせない構造になっていると説明できる。
3−Cのように斜め成分ばかりではなく、水平に対して
、縦と斜めが混り合うDのフエルトとなったのである。
このような単位を少なくとも1回は加えて新構造不織布
をうるのであるが、所望する厚みやフエルトの見掛け密
度の必要に応じて、次のS2P3を加えることができる
これを加えれば加える程よい(但し目的のフエルトとし
てゆるされる範囲で)。
時には逆にずらしを加えてもつと複雑な絡合にしうろこ
とは申すまでもない。
本発明の縦と斜めの絡合評価は、1回のフエルトの断面
切断テストではわかりにくい。
というのは1つの切断面で斜め十字さして調べうる程十
分に絡合したフエルトは少ないからであり、モデル的に
は、第4図のフエルト断面として示しうる。
即ち、第4図一Aでは1つの切断面では実線状の配列を
示すが、その次の断面では、点線の配列を示し結果とし
て第4図一人のモデルを示し得、実質的に繊維は斜十字
のクロスをしているといえよう。
また第4図Bには、しばしばみられる繊維の斜め分散を
示したもので、ニードルパンチはしばしば同じ孔(前回
打った針跡あな)に針が入れられることになるのか、繊
維末端が斜めずらしに応じたように、ずれの方向に広が
っているのがみとめられることもあるが、束がそのまま
一面から能面に及ばす、分散してしまっている点、注目
される(第4図−3)。
これらの説明から明らかなように、従来フエルト構造よ
り、はるかに複雑な絡合構造となり、フエルトの剥離強
力は上昇し、強度も上り、またパンチによって針が同じ
所へ何度もつきささる確率は明らかに減少している。
少率のスポット的束状部片の生ずる量も減少する。
ずらしの程度が強ければ一層、複雑にしてよく絡合して
いる構造をとりうることも明白である。
またフエルトに生じゃすい横段や針あとも極めて軽減さ
れるという大きな効果をもたらす。
フエルトの厚み方向のずれの起こり方は厚さ方向の各部
位に対して若干ながら差があり、ずらしとニードルパン
チの組み合せによって、単なる直線交叉モデル通りにな
らないことが生じる(一般的には変形S型)が、これは
何も本発明の有用性をそこなうものではなく、むしろ本
発明の特異性,特殊なことによる特別な作用効果が生じ
ていることを示している。
上記のごとき理由により、剪断と両面方向(交互など)
からのパンチの組み合せは、少なくとも2回以上、特に
好ましくは3回以上である。
しかし1回でもよいことは、申すまでもない。
本発明は緻密にして細かな絡合を有するニードル不織布
を作る場合に特に有効である。
特に有効なのは、30番以上のニードル、好ましくは4
0番前後の細い針で、ニードルフエルトを作る場合に有
効である。
特に1バーブなどバーブ数の少ないニードルが好ましい
また、絡合が特殊かつ緻密なので、フエルトを各種の加
工を施し、または施さずして、2分つまりスライスして
用いる場合に好ましい。
同じものが2つとれるよう両面方向からパンチがなされ
ている。
このフエルトはもともと緻密にでき上っているが、更に
その効果を強く発揮させるために、各種のプレス、ヒー
トプレスなどを各種後加工時に施すことが好ましい。
本発明においては、もつと複雑な繊維絡合体にも有効で
、その例としては、繊維束絡合体の場合である。
その具体例は、高分子相互配列体の如き、少なくとも一
成分を除去すれば、油成分からなる(極)細繊維束かえ
られるような繊維を用い、本発明による方法で、我々が
俗に称している「剪断フエルト」或いは「ずらしフエル
ト」となし、しかる後、上記繊維の少なくとも1成分を
除去すれば、フエルト状態のまま、繊維束の絡合構造と
なり、この絡合状態のまま、剪断フエルトの絡合は保持
していると言う、特異なニードル織布の構造を有するこ
とになる。
このものは柔軟にして、強く、よく絡合し、面剥離しに
くく、針あと、横段などの少ない高級なフエルトとなる
繊維としては、これまで公知のすべての繊維が用いられ
る。
一成分系のみならず、多成分系の繊維が用いられ、また
結束繊維も用いられる。
後二者は、1成分除去、或いは機械的作用により繊維束
化或いは繊維束状化したり、更には多孔中空化したりす
ることができるもので、これらを用いた剪断フエルトを
形成し、これから一成分を除去すれば、各繊維の特徴に
応じた特異な剪断フエルトが形成される。
混合された繊維についても然りであることは申すまでも
ない。
本発明に用いられる繊維は、ナイロン系、ポリエステル
系、ポリアクリロニトリル系、ポリプロピレン系などの
合成繊維、ウール類、綿、などの天然繊維、レーヨンな
どの化繊など1ないし10デニール程度の繊度のものが
好ましく用いられる。
芳香族ポリアミドなどの耐熱性またはヤング率を高めた
もの、潜在ケン縮性繊維、中空繊維、フツ素系繊維、特
殊変形断面繊維、1成分を除去する多成分系繊維なども
好ましく用いられる。
ニ一ドル織布の目付としては、300g/m2から15
00g/m2のものが好ましく用いられ、特に400〜
800g/m2のものが好ましい。
ずらしはある程度ニードルパンチされたものに適用され
、完全に密度が上昇し切ったフエルトになる前に、剪断
を加えるのが好ましい。
密度が上りつくした時点以後とか完全なウエツブの状態
では、不適当である。
従ってその厚さの100/300ないし95/1100
程度まで、圧縮しつつ剪断を加え、ずらせることが好ま
しい。
特に90/200〜80/100程度ずらせる時圧縮す
ることが好ましい。
エプロンロール方式、及びすべりにくいゴムをまいた1
対のロール方式がずらせる方法として好ましく、特に2
本のロール方式のときはできるだけ大きいロールがよく
、V1/V2というロールの相対速度比は1.5倍〜3
倍であることが(逆のロールからみれば1/1、5〜1
/3倍)好ましい。
正しくは厚みを考慮して剪断ベクトルで決められる。
この比が太きすぎると、すべりが大であり、小さぎると
効果少なく、太きすぎると剪断を加えた時のフエルトの
表面がすべり、また表面繊維の切断、ひきむしりなどが
おこり良好な結果がえ難い。
フエルトの蛇行、しわ発生、パンチマシンとの関係、フ
エルトの目標とする特性、状態、など考慮して、斜めに
なる繊維さ、縦の状態になる繊維とのバランスなど、剪
断の時期とパンチングの時期が決められることは申すま
でもない。
全パンチ本数(本/cm2)約1/4〜3/4打つ所で
数回挿入することが好ましい。
本発明のチェックは、物性や断面をしらべるだけでなく
、工程にマーキング繊維を、混入または重ね合せること
によって、詳しく観察することができる。
剪断に伴なう圧縮によって少し圧縮パンチ的な傾向をし
たり、また剪断時に低速ロールにそわせてずらすと一時
的にフエルトが長さ方向に縮み、パンチによりもとにも
どったりするが、これによって本発明の有効性は損われ
ない。
本発明による不織布は、人造皮革用ニードル織布、抄紙
用ニードル織布、フィルター用ニードル織布、敷物、ク
ッション材用ニードル織布、衣料、カンバス用ニードル
織布、袋物などとして、そのまま或いは公知の各種の加
工方法に従って加工でき極めて有効に用いられる。
以上のべたごとく本発明は (1)複雑にして問題の多い従来方法、従来装置を用い
ることなく簡単にして複雑構造のニードルフエルトを作
ることに成功した。
(2)針あとの少ないフエルトを作ることに成功した。
(3)横段の少ないフエルトを作ることに成功した,(
4)剥離強力など物性の高いフエルトやその加工品を作
ることに成功した。
など数多くあげることができるが、これを人工皮革状に
加工すると一層驚くべき結果かえられたのである。
すなわち、(5)立毛の方向性の高い極めて優美な、審
美性の高い立毛スエード状物かえられる。
(6)耐ブラシ摩耗性の高い人工皮革がっくりえた。
特にスライス方式で2分しても物性の高いものを作りえ
た。
(7)極細繊維束の絡合であってかつその絡合が従来に
ない高度の絡合をした新構造のニードル織布を作りえた
こと。
などの格別の効果をあげることに成功したのである。
かかるニードル織布(フエルト)は、従来のフエルト加
工法と全く同様の高次加工を行ない、スエード調人造皮
革や銀面付人工皮革が作りうる。
ここに詳しく記すまでもなく、当業者ならば知りうるあ
らゆる公知の手段が好ましく使われる。
次に本発明に係る実施例を示すが、本発明に係る有効性
は、これによって知ら制限されたり、制約されるもので
はなく、むしろ次の応用、展開をもたらすものである。
実施例 1 高分子相互配列体繊維であって(これは海島構造を吉り
、海成分を除去すると、島成分からなる極細の繊維束か
えられる)、島成分が9.9mol%のイソフタル酸成
分を含むポリエチレンテレフタレートであり、海成分が
2−エチルへキシルアクリレート22mo1%を含む共
重合ポリスチレンであり、島数36、島比率70%、繊
維長51mm、3.9テツクス、ケン縮12山/インチ
、の繊維をカードに通し、次いでクロスラッパーに通し
、目付630g/m2のウエツブを得た。
このウエツブを40番のニードルを植針したニードルパ
ンチマシフンに通し、上下支互にパンチングした。
このときウエツブの一部に同種の着色繊維をうずく重ね
ておいた。
(イ)1400本/cm2パンチした所で 1回剪断
条件 クリアランス;2.6mm 低速ロール;1.8m/min 高速ロール;3.6 〃 ロール直径;230φmm ロール表面;凹凸のあるゴムテープ巻付 (ロ)1800本/cm2バンチした所で 1回(ハ
)2200本/cm2パンチした所で 1回(ホ)3
000本/cm2パンチした所で 1回以下同様にし
て6000/cm2まで打った。
計6000本/cm2ニードリングして、目付677g
/m2、長さ変化率、14,5%、幅変化率−23%、
みかけ密度0.238g/cm3、緻密にして、表面の
極めてきれいな針あと、横段のないフエルトをえた。
引裂強度 タテ 11.3 ヨコ 8. 2 Kg(
剪断なしタテ 9.7 ヨコ 8. 9 Kg
)このフエルトを中央から2つの層にひきはがした所、
剪断を加えなかったフエルトは容易にひきはがせたが、
本フエルトは容易にはひきはがせなかった。
着色繊維を入れた所、入れない所をひげそり用片刃ハガ
ネで断面を切って調べた所、ベースとなる面方向(水平
方向)の多数の繊維に対し、斜め繊維と縦繊維の混合し
た複雑な絡合をしていた。
剪断を加えなかった比較品は、実質的に縦繊維の絡合の
みで、交叉絡合する斜め繊維成分の絡合はみられなかっ
た。
上記でえたフエルトを更にトリクロールエチレンで十分
に洗浄して乾燥した所、極細繊維束の立体的絡合体かえ
られたが、その束としての絡合は上記の絡合とほぼ同じ
で、これまでにみられない全く新規なニードル織布がえ
られた。
実施例 2 実施例1と同種の繊維を使用し、同様の方法でウエツブ
を形成し、ニードルパンチする過程で、加工シートに剪
断を加えて合計6000本/cm2のニードリングによ
り、目付610g/m2、見掛密度0.232g/cm
3の均一で高密度絡合フエルトを得た。
このフエルトを62℃と85゜Cの2段階に分けてさら
に熱水収縮を行なったところ、乾燥状態で目付は136
5g/m2、見掛密度は0.605g/cm3になった
このフエルトにケン化度約80%のポリビニールアルコ
ール溶液をフエルトに対し固形分で10部含浸付与し、
乾燥したのち、トリクロルエチレンを用いて海成分を9
9.8%除去した。
次にこの不織布の島成分繊維に対し固形分で、13部に
なるようにポリウレタンのジメチルホルムアミド溶液を
含浸し、水浴凝固、脱ポリビニールアルコール(同時に
脱ジメチルホルムアミド)の加工工程を経て乾燥したの
ち、厚みを2等分するようにスライスした。
最後に非スライス面を入念にずらし方向に沿ってパフし
て立毛させ、スエード調不織布として分散染料により1
15℃で加圧染色した。
染色した製品は、フエルト作成工程で剪断を加えないで
加工して得た製品に比べて、ナツプの均一性および方向
性において優れ、且つまた物性は良好なものであった。
本発明によるスエード調製品の特性を比較製品の特性と
共に表1に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図は、これまで行なわれているニードルパンチによ
る絡合状態の変化を示すモデル図である。 第2図は、フエルトに剪断を加える装置の1例を示す図
である。 第3図は、本発明にかかるニードルパンチによるフエル
トの絡合状態の変化を示すモデル図である。 第4図は、ニ一ドルによる絡合と剪断による傾斜の状態
を示すモデル図A,3である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シート状ウエツブをニードルパンチしてニードル織
    布を作る方法において、シート状ウエツブをニードルパ
    ンチし、その後そのシート状物の表裏両面間に剪断を加
    え、さらにニードルパンチするというニードルパンチと
    剪断の組み合せを少なくとも1回は行なうことを特徴と
    するニードル織布の製造方法。 2 シート状ウエツブをニードルパンチし、高分子物質
    を含浸した後、必要に応じてスライスーバフイングの組
    合せを施してニードル織布を作る方法において、シート
    状ウエツブをニードルパンチし、その後そのシート状物
    の表裏両面間に剪断を加え、さらにニードルパンチする
    というニードルパンチングと剪断の組み合せとを少なく
    とも1回は行なうことを特徴とするニードル織布の製造
    方法。
JP51107240A 1976-09-09 1976-09-09 ニ−ドル織布の製造方法 Expired JPS589183B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS602087U (ja) * 1983-06-18 1985-01-09 日本軽金属株式会社 管継手
JPH0243411Y2 (ja) * 1981-10-05 1990-11-19

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0243411Y2 (ja) * 1981-10-05 1990-11-19
JPS602087U (ja) * 1983-06-18 1985-01-09 日本軽金属株式会社 管継手

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