JPS5891710A - アクリロニトリル系重合体の製造方法 - Google Patents

アクリロニトリル系重合体の製造方法

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JPS5891710A
JPS5891710A JP19004481A JP19004481A JPS5891710A JP S5891710 A JPS5891710 A JP S5891710A JP 19004481 A JP19004481 A JP 19004481A JP 19004481 A JP19004481 A JP 19004481A JP S5891710 A JPS5891710 A JP S5891710A
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薫 山崎
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栗岡 駿一郎
Mitsuya Sakata
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Takahiro Ogawa
小川 孝裕
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、難燃性を有し、かつ失透防止性に優れた繊維
を与えるアクリロニトリル系重合体、その乳化重合法及
びそれからなるモダクl tし系合成繊維に関するもの
である。
アクリル繊維は、染色性、風合い、耐光性等の数々の優
れた化学的並びに物理的性質を有している。しかしなが
ら近年我々の生活環境は、火災などの災害の危険にさら
される度合いが増大しつつあり、また国民の生活水準の
向上もあって、繊維製品の難燃化に対する要求が急速に
高まり、特にアクリル繊維の易燃性が大きな問題になっ
てきている。アクリル繊維は、本質的に難燃性に欠ける
ため、防燃性を必要とするカーテンやカーペット等のイ
ンテリア製品、幼児、老人の着衣等に使用することは好
ましくない。
この欠点を改良するために、従来より難燃剤を紡糸原液
に添加して紡糸する方法、難燃剤を後加工により付与す
る方法、難燃性重合体とアクリル系重合体とを混合紡糸
する方法等検討されてきているが、いまだ充分に満足さ
れるものは得られていない。これは難燃性能を付与する
のに、多量の難燃剤を添加するためアクリル繊維本来の
物性・風合い等において劣ったり、染色・洗m等におい
て難燃剤が脱落して難燃性が低下し永続的な難燃性が得
にくいことにある。
また混合紡糸法では、紡糸原液を均一で安定に保つこと
が困難であり、工業的に生産することが難かしいからで
ある。
一方、半永久的に難燃性を付与する方法として、アクリ
ロニ) IJルにハロゲン含有単量体、例えば塩化ビニ
ル・塩化ビニリデン・臭化ビニル・臭化ビニリデン等を
共重合する方法が行なわれている。この場合、ハロゲン
含有量が多くなる程難燃性は良好になるといわれている
が、反対に失透防止性が著しく低下するため、繊維物性
・加工性・商品性を損なうという大きな欠点を有してい
る。
この理由としては、ハロゲン化ビニル単量体を多く含有
するアクリル系繊維は、一般に湿式紡糸法により製造さ
れているため、繊維組織内に微細な空隙を作りやすいこ
と、そのうえ繊維の軟化温度が低いので比較的低温域で
容易に膨潤しやすいこと等によるものと推定される。こ
のため、ハロゲン化ビニル単量体を多量に含有するアク
リル系繊維の失透性を改良するためには、凝固浴中での
繊維組織内の微細な空隙の生成を防止することが特に重
要である。
このような失透性を改良する方法として、アクリロニト
リルを85%以上含有するいわゆる  。
アクリル系合成繊維では、一般に、染料に対す 5− る染着座席の付与を兼ねてスルホン酸基含有ビニル単量
体を共重合して失透性を防止することが行なわれている
。しかしながら本発明の如く、ハロゲン化ビニル単量体
を多く含有するいわゆるモダクリル系合成繊維では、元
来緻密な繊維構造を形成することが難かしいため、スル
ホン酸基含有ビニル単量体を導入しても失透性を防止す
ることは極めて困難であるば−かりでなく、かえって更
に失透防止性が低下するという事態も生じる。このため
モダクリル系繊維業界においては、との失透防止性をア
クリル系繊維並みまで向上させることが急務となってい
るが、いまだ充分満足する難燃性・失透防止性を兼ね備
えたものは得られていない。
このモダクリル系繊維の失透性を重合段階から改良する
方法としては、特公昭53−9299、特公昭53−9
300にアニオン性モノマーヲ多量に含有した共重合体
を重合系に添加して溶液重合する方法が記載されている
。しかしながら、かかる方法はいずれも、アニオン性七
ツマ−を6− 多量に含有したアクリロニトリル系共重合体を予め製造
し、これを重合系に添加してから溶液重合するため親水
性共重合体を別途調製したり、安定した繊維性能を得る
ため溶液重合の重合収率によって添加量を調節したりす
るので製造方法が繁雑となる。さらに、重合系に始めに
添加されるアニオン性七ツマー含有共重合体の熱履歴が
、2回の重合を経るので倍加されるため、着色防止の観
点からも好ましくない。その」二、該重合系に始めに添
加される重合体の共重合成分としてのアニオン性モノマ
ートシて、アリルスフ1/ ホン酸ソーダ、メタリルヌ
ルホン酸ソーダを用いた場合、その1史用量が比較的多
いのでジメチルホルムアミド等の有機溶剤に溶解しに〈
〈溶液重合系が不均一となりやすい。このような弊害を
防ぐために重合系の七ツマー濃度を下げて溶剤量を多く
すると生成する重合体の重合度が低下したシ、生産性が
低下したりする。また、得られた紡糸原液は、混合され
ている共重合体の親水性と疎水性の差が比較的大きいた
め均一溶液に保つことが難かしく、特別に親水性の大き
な共重合体を用いた場合には、用いる有機溶剤の種類に
より親水性の共重合体が溶解しないか、あるいは膨潤の
みしかしないという事態が生じる。このような均一性に
欠ける紡糸原液を用いて紡糸するとノズル詰りゃ糸切れ
等の弊害を生じるため、安定して繊維を製造することは
困難となる。その」二、親水性の高い共重合体は、凝固
浴あるいは水洗洛中に流出しやすいため失透防止の効果
は半減し、染色性等の品質も安定に得ることが難かしく
工業的に有利な方法とはいえない。
本発明者らは、難燃性で失透防止性に優れたアクリル系
合成繊維を鋭意研究した結果、特定組成範囲のアクリロ
ニトリル・塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンを主成
分とする共重合体から高度の難燃性を有する繊維が得ら
れ、更にこの共重合体を製造するに際し、特定のヌルホ
ン酸基含有ビニル単量体を特殊な方法を用いて共重合し
た重合体から失透防止性の極めて良好な繊維が得られる
ことを見出し本発明に到達した。
即ち本発明は、40〜65重量%のアクリロニトリルと
31〜599重景%の塩化ビニルおよび又は塩化ビニリ
デンと式(2)を満たす01〜4重量%のスルホン酸基
含有ビニル単量体を下記の式(1)を満たす条件で重合
したアクリロニトリル系重合体であり、又その用途発明
としての該共重合体からなるモダクリル系合成繊維であ
る。
0<Y−X<83  ・・・・・−(])Z+ / z
2> 1    ・・曲・(2)(式中、X、Yけ各々
式(2)を満たすヌルポン酸基含有ビニル単量体の添加
開始、添加終了時に生成していた重合体の全重合体に対
する百分率を示し、z、 l Z2は各々スルホン酸基
含有ビニル単量体、アクリロニトリルの反応性比を示す
。) 以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のハロゲン化ビニル単量体を含有するアクリロニ
) IJル系重合体の組成は、40〜659− 重量%のアクリロニトリル(AN)と61〜59.9重
量%の塩化ビニル(VC)および又は塩化ビニリチン(
VD)を主とするアクリロニトリル系重合体であること
が必要である。
重合体の組成のうちアクリロニトリルの含有量を40〜
65重量%と規定したのは、40重量%未満では繊維と
したとき失透防11−性をはじめとする合成繊維として
の繊維性能を維持することが難かしく、また65重量%
をこえると合成繊維としての特性は容易に得られるが高
度の難燃性を与えることが困難であるからである。
なお、紡糸原液の溶剤としてアセトン、アセトニトリル
特にアセトンを用いる場合、アクリロニ) IJルの含
有量を40〜58重量%(塩化ビニルおよび又は塩化ビ
ニリデンは38〜599重量%)とする事が好ましく、
更に40〜55重量%(塩化ビニルおよび又は塩化ビニ
リデンは41〜599重量%)とする事がより好ましい
これは、アクリロニドすlしが58重量%をこえると重
合体のアセトンへの溶解性が低下し、紡10− 糸に好適な均一な溶液が調製できにくいからである。一
方、塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンの含有量を3
1〜599重量%と規定したのは、31重爪%未満では
繊維とした時高度な難燃性を与えることはできず、また
599重量%をこえると難燃性は容易に得られるが合成
繊維としての繊維性能を維持することが難かしいからで
ある。
本発明のアクリロニトリル系重合体は、上記の通すアク
リロニトリルと塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンを
主とするが、更に後記する通り式(2)を満たす特定量
のスルホン酸基含有ビニル単量体を共重合成分とするこ
とが必須である。なお、これら共重合成分のほか、これ
と共重合可能なモノオレフィン性単量体の少量を含有し
てもよい。共重合可能なモノオレフィン性単量体として
は、例えばアクリル酸・メタクリル酸及びそれらのエス
テル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル
、臭化ビニル等が挙げられ、これらの単量体を重合体中
に10重量%以下含有しても何らさしつかえない。又こ
のモノオレフィン性単量体として(2)式を満足しない
スルホン酸基含有モノビニル単員体を少量共重合しても
よいが、それは本発明の共重合体の疎水性部分の疎水性
を損なわない程度にすべきである。
さらに、本発明のハロゲン化ビニル単量体を含有するア
クリロニトリル系重合体は、前記式(2)を満足するヌ
ルホン酸基含有ビニル単量体を01〜4重量%含有し、
かつ式(1)f満たす条件で重合されたものであること
が必要であり、特に式(1)は6%以」−75%以下が
好ましい。これは、式(1)の値が0%の場合では、生
成した重合体中にはスルホン酸基含有ビニル単量体を共
重合した共重合体が少なく、その共重合体は比較的親水
性の高いものとなるため、この重合体から調製した紡糸
原液は均一性に欠き、ノズル詰りゃ糸切れが多発するば
かりではなく、凝固浴や水洗浴中で親水性の共重合体が
流出しやすくなるので、繊維としたとき染色性等の繊維
性能に欠き、安定した品質のものが得られないからであ
る。この傾向は、とくにアクリロニトリルと塩化ビニル
および又ハ塩化ビニリデンと式(2)を満足するスルホ
ン酸基含有ビニル単量体とを混合してから重合する製造
方法、すなわちx=o、y=oの場合に多くみられる。
また、式(1)の値が85%以上の場合では、生成した
重合体中にはスルホン酸基含有ビニル単量体を共重合し
た共重合体は多いのであるが、個々の共重合体に含まれ
るスルホン酸基含有ビニル単量体成分が少ないために、
凝固浴中で繊維に緻密な凝固構造を与えることが難かし
く繊維とした時の失透性を改良することが困難であるか
らである。
なお、式(1)の好ましい値は、紡糸特使用する紡糸原
液の溶剤によって異って来る。すなわち、アセトン、ア
セトニトリル特にアセトンを用いる場合には、式(1)
の値は16%を越え83%未満であることが好ましく、
特に36%以上75%以下がより好ましい。また、ジメ
チルホルム13− アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルヌルホキシト
特にジメチルホルムアミドを用いる場合には、式(1)
のatFiozを越え61%未満であることが好ましく
、特にろ%以」−40%以下がより好ましい。この理由
は用いる紡糸時の溶剤の種類により凝固構造が異るため
であり、本発明の共重合体を繊維化する際には、凝固浴
中で繊維に緻密な凝固構造を与える共重合体を、使用す
る溶剤により本発明の共重合体の中から選択する必要が
ある。
また、本発明において式(1)を満たすように用いられ
るスルホン酸基含有ビニル単量体は式(2)を満たすも
のと規定したのは、この値が1以下のヌルホン酸基含有
ビニル単量体では、その共重合性が劣るため重合系に添
加されても直ぐには共重合せず、またその供給を停止し
ても反応性が劣るため未反応単量体として残存し、共1
合反応が緩慢に続行して繊維としたときの失透防止に有
効な共重合量と組成を有する共重合体を定量的に効率よ
く得ることが出来ず式(1)を満14− たして用いる意味がないからである。なお、この値が1
を越えるスルホン酸基含有ビニル単量体を含有する重合
体から失透防止性が向上した繊維が得られる理由は定か
でないが、これらの単量体は共重合性が高いため、重合
系に添加されると速かに共重合し、また、その供給を停
止すれば速かに共重合反応を終了し未反応単量体として
ほとんど残存しないためスルホン酸基含有ビニル単量体
を含有した共重合体とそれを含まない共重合体とがきわ
めて円滑に定量的に生成し繊維にしたときの失透防止に
有効な共重合量と組成を有する共重合体が容易に得られ
るものと推定される。さらに本発明では、式(2)を満
たすスルホン酸基含有ビニル単量体を含有した共重合体
と、それを含まない共重合体とが同一重合系中で製造さ
れるために、式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル
単量体を重合系中に添加開始あるいは添加終了した時に
ヌルホン酸基含有ビニル単量体の含有量が連続的に増減
した共重合体がご〈微l生成するが、これがさらに繊維
の失透防止に有効な緻密な凝固構造の出現を助長したも
のと考えられる。
本発明に用いられる式(2)を満たすスルホン酸基含有
ビニル単量体としては、メタクリロイルオキシプロピル
スルホン酸等のスルホン酸基含有アクリル又はメタクリ
ル酸エステivm、又uスチレシスルホン酸及Uビニル
ベンジルスルホン酸等のスチレン系不飽和結合を有する
スルホン酸基含有ビニル単量体、及びこれらのナトリウ
ム、カリウム、アンモニウム等の塩類ナトがあり、これ
らのものを1つ以」二用いることが必要である。
本発明の共重合体中の式(2)を満たすヌルホン酸基含
有ビニル単量体の含有量は、01〜4重量%、好ましく
は0.3〜3重量%がよい。01重量%未満でけスルホ
ン酸基含有ビニル単量体を共重合した重合体と、それを
共重合しない重合体との親水性の差が小さいために、緻
密な凝固構造を与えることが難かしぐ、また4重量%を
こえると共重合体中の親水性の差が大きくなりすぎるた
め凝固が不均一におこり多量の空隙を生じたシ、凝固浴
・水洗洛中にスルホン酸基含有ビニル単量体を共重合し
た重合体が流出したりするために繊維にした時の失透防
止性、染色性等の品質を安定に得ることが出来ないから
である。また、その」二、製造コヌトもあがり経済的に
も不利となる。
本発明の重合体の好ましい分子量を比粘度を用いて示す
と、013〜060かつ好ましく、特に015〜054
がより好ましい。なおこの比粘度は、重合体2グラムを
1リツトルのジメチルホルムアミドに溶解した溶液を3
0′Cで測定したものである。
重合系中への式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル
単量体の添加方法としては、連続追加方法や断続追加方
法がある。また添加量は均等添加方法や漸次増減方法あ
るいはこれらの組合わせの方法があるが、均等連続添加
方法がとくに好ましい。
本発明の要件を具備した共重合体によシ、繊17− 維にしたときの失透性が改良できる理由は定かでないが
、ハロゲン化ビニル単量体を多量に含有する共重合体か
らなるモダクリル系合成繊維を製造するに際し失透性を
改良するためには、凝固浴中での繊維組織内の徽卸1な
空隙の生成を防止することが必要である。このためには
、凝固浴中で連続的に均一で緻密な凝固構造を生ずる重
合体を調製することが必須であり、本発明条件を満たす
重合体は式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル単量
体を含有する共重合体の割合と、その共重合量がバラン
スよく保たれているために、親水性の共重合体と疎水性
の共重合体とが理想的に渾然となって一体化し、連続的
に均一な沈澱挙動を生じて緻密な凝固構造が出現し、こ
れが繊維にしたときの失透性を防止するものと考えられ
る。
本発明の共重合体は、水性媒体中または有機溶剤を含む
水性媒体中での乳化重合あるいは懸濁重合、または溶液
重合の如きいずれの重合方法によっても作られる。乳化
重合によって作ら=18= れるときは後述の如く望ましい重合法がある。
重合に使用される触媒としては、通常のラジカル重合開
始剤、例えば過硫酸塩、あるいは過硫酸塩と酸性亜硫酸
またはその塩などの組合わせ、更にはアゾビスジメチル
バレロニトリルなどのアゾ化合物、過酸化ベンゾイル等
の過酸化物などがあり特に限定されない。ところで所謂
モダクリル繊維とよばれるアクリロニトリル含有量の少
ないアクリロニトリル系繊維用の重合体のうち、塩化ビ
ニルを含有するアクリロニトリル系重合体の製造におい
ては、溶液重合方法が採用されることは比較的少ない。
これは、溶液重合法には長所もある反面、使用する溶媒
によっては溶媒分子が生長高分子ラジカルと連鎖移動反
応を起こして平均重合度が低下しやすい傾向にあるため
、繊維としたときの繊維物性や失透防止性を維持するこ
とが難かしかったシ、さらに重合速度が小さいために重
合時間が長くなり重合体溶液が着色しやすいという欠点
を有しておシ、とくにこの傾向が塩化ビニルを含有する
アクリロニトリル系重合体では大きいことによるためで
ある。
そこで本発明者らは、本発明の如きハロゲン化単量体を
含有するアクリロニトリル系重合体の乳化重合による製
造方法を種4検討した結果、従来採用されている乳化重
合法の欠点を改良し、しかも難燃性、失透防止性に優れ
た繊維を与えるアクリル系重合体が容易に得られるとい
う経済的にも利点を有した製造方法を見出し本発明の重
合体の製造方法の発明に到達したものである。
す彦わち本発明の重合体の製造方法の発明は、40〜6
5重量%のアクリロニトリルと31〜599重量%の塩
化ビニルおよび又は塩化ビニリデンと、前記式(2)を
満たす01〜4重量%のスルホン酸基含有ビニル単量体
を重合するにあたり、前記式(1)と下記の式(3)を
満たす条件で乳化重合するアクリロニl−リル重合体の
製造方法である。
Y〉71 ・・・・・・・(3) 本発明の重合体の製造方法の発明において、アクリロニ
トリル系重合体の組成のうちアクリロニトリルの含有量
を40〜65重量%と規定したのは前記した如くである
が、特に乳化重合方法においては65重量%をこえると
重合体水溶液を安定に保つことが難かしいことにもよる
ためである。
さらに乳化重合法において重合体水溶液から重合体の粉
末を得るためには、まず塩析・凝固・p過を行なつ゛て
重合体水溶液から重合体を分離し、これを水洗・脱水・
乾燥を行なうのであるが、アクリロニトリルの含有量が
65重量%をこえるとこの脱水時の含水率が高くなシ、
乾燥効率が低下して工業的に好ましくないからである。
また(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル単量体の含
有量は前記した如く4重量%以下であるが、特に乳化重
合方法においては、4重量%をこえると重合系中で生成
した親水性の高い重合体は、塩析後の沖過・水洗・脱水
時流出しゃす21− くなり、失透防止性・染色性等の品質を安定に得ること
が出来ないからである。
なお式(2)’を満たすスルホン酸基含有ビニル単量体
の添加方法としては、前記した如く、連続追加方法や断
続追加方法がある。また添加量は、均等添加方法や漸次
増減方法、あるいはこれらの組合わせの方法があるが、
均等連続添加方法がとくに好ましい。本発明の重合体の
製造方法の発明の乳化重合法において式(3)のYの値
を71%を越えると規定したのは、71%以下では、生
成する乳化重合体水溶液が不安定であるため凝固しやす
くなり、安定に重合を進行させたり乳化重合体水溶液を
安定に保存することが比較的難かしいからである。なお
、Yの値は、75%以」196%以下がさらに好ましい
。これは、Yの値が96%を越えると乳化重合体の水溶
液は安定でその面では好ましいのであるが、含水樹脂の
含水率が高くなり、乾燥効率がやや低下する頃向にある
からである。
本発明の重合体の製造方法の発明に用いられ22− る乳化重合法の界面活性剤はアニオン活性剤がとくに有
効であり、アニオン活性剤としては、脂肪酸塩、硫酸エ
ステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等を挙ける
ととができる。なお、用いられる界面活性剤には、アニ
オン活性剤の他に、通常のノニオン活性剤の少量を併用
しても何らさしつかえない。これらの界面活性剤の使用
量は、多ければ多い程生成する重合体の品質にはよいの
であるが、界面活性剤を多く用いると含水樹脂の含水率
がきわめて高くなシ、乾燥効率の急激な悪化や重合工程
の排水水質の低下をもたらすので、全単量体に対し01
〜10重量%、とくに02〜5重量%用いることが好ま
しい。
本発明の重合体の製造方法の発明の重合に使用される触
媒としては、通常のラジカル重合開始剤、例えば、熱分
解開始剤である過硫酸塩あるいは、レドックス系開始剤
である過硫酸塩と第1鉄塩、過酸化水素と第1鉄系のフ
ェントン試薬、過硫酸塩とチオ硫酸ソーダ系、過硫酸塩
23− と酸性亜硫酸ソーダ系、過酸化水素とオキシカルボン酸
系などがあるがとくに限定されない。
また、重合温度は30〜70′cを採用することが望ま
しく、単量体濃度は、全重合系に対し10〜70重量%
であることが好ましい。
なお、製造方法の発明の実施に有用な重合媒体としては
、水性媒体の他に、これと均一溶解性のある通常の有機
溶媒の少量を含有せしめても何らさしつかえないが、重
合系溶剤の回収や排水の水質を考えると工業的にはあま
り得策な方法とはぎえない。
乳化重合体水溶液からは通常、塩析用の塩類である塩化
ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸
アルミニウムナトの電解質の水溶液を用いることにより
、重合体が分離され、さらに濾過、水洗、脱水、乾燥を
経て、重合体粉末が得られる。
このようにして、本発明の重合体の製造方法の発明は従
来の乳化重合法の欠点を改良し、安定な乳化重合体水溶
液から重合体を経済的に製24− 造することができ、さらに、これから難燃性、失透防1
j二性に優れたモダクリル系合成繊維を得ることが出来
る。
なお本発明の共重合体を製造する方法の一つとして溶液
重合法にも付言する。重合に使用される溶媒としては、
連鎖移動常数の比較的小さいエチレンカーボネート、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等を用いることが好ましい。なお重合媒体
としては、これらの有機溶剤の外に共重合体の均一溶解
性や重合性を妨げない程度の少量の水やその他の有機溶
剤を用いても何らかまわない。
重合に使用される触媒としては、通常のラジカル重合開
始剤、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなど
の過硫酸塩、または2.2’−アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2.2′−アゾビス−イソブ
チロニトリルなどのアソ化合物、更ニはジ(2−エチル
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパー
オキシピバレート、ラウロイルパーオキサイドなど25
− の過酸化物、あるいは過酸化水素とL−アスコルビン酸
との組合せ等があシ、特に限定されないが、重合度の維
持・着色防止の観点から低温活性型の触媒を用いること
が特に好ましい。
また、重合温度は35〜70′cを採用することが好ま
しく、単量体濃度は、全重合系に対し20〜70重量%
であることが好ましい。
なお重合には、必要に応じてエポキシ化合物や有機スズ
化合物あるいは有機還元剤等の着色防止剤を用いても何
らさしつかえない。
このようにして得られた重合体溶液の混合物から、アク
リロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等の未反応
の単量体を除去する方法としては、未反応の単量体とし
て塩化ビニルが存在する場合には、まず常圧下で塩化ビ
ニルの大部分を除去しついで減圧下でアクリロニトリル
や塩化ビニリデン等の単量体をも回収することが好まし
い。減圧下での単量体除去の操作条件としては、10〜
200aH7、40〜90 ’Cで実施することが好ま
しい。この場合、未反応単量体26− の除去のしやすさや最終の重合体濃度を調整するために
、各除去工程では、必要に応じて、適宜重合系に用いた
有機溶剤を添加することが望ましい。
本発明の共重合体より本発明の用途発明である繊維を製
造する方法としては、通常の湿式、乾式紡糸法のいずれ
もが可能であるが、とくに湿式紡糸方法が好ましい。紡
糸原液の溶剤としては、通常のアクリロニトリル系重合
体の溶剤でアルアセトニトリル・ア七トン・ジメチルア
セトアミド・ジメチルホルムアミド・ジメチルフルホキ
シト等が用いられるが、前述した如く、好ましい式(1
)の値は溶剤によって異シ溶剤によって使用する共重合
体を選択する必要がある。
なお紡糸原液には、通常の熱や光に対する安定剤や風合
いを改良するための添加剤あるいは難燃性をさらに高め
るための難燃剤を含有しても何らさしつかえない。
このようにして本発明の用途発明である繊維は、従来の
アクリロニトリル系合成繊維の欠点を改良し、難燃性で
失透防止性に優れた繊維を得ることが出来るのである。
次に、本発明の重合体によって得られた繊維の難燃性・
失透性・染色性の評価法について説明する。
難燃性の測定は、酸素指数燃焼試験器を用いて行なった
。酸素指数法では、まず3デニ一ル300本のフィラメ
ン1−6本に25インチ中75回撚りをかけ2組合わせ
て綿状の試料とし、更にこれを70%収縮させて酸素指
数燃焼試験器のホルダーに直立させ、この試料が5cj
n燃えつづけるのに必要な酸素パーセントの測定を行な
った。酸素指数法で示される数値は大きい方がより難燃
性である。
失透性の測定は透過率法により行なった。まず、3デニ
ールのフィラメントを跳水中で30分間処理した後、長
さ3朧に切断し、これを200m9採取し石英板ガラス
に均一にはさみ、パラクロルトルエン3 patを入れ
た厚さ1mの石英セルに入れた。未処理系をブランクと
して沸水処理系の透過率を分光光度計を用いて波長65
0m71で測定した。透過率で示される数値は大きい方
がより失透防止性が良好である。
染色性は、3デニールのフィラメントに対しマラカイト
グリーン染料25重量%を用い跳水中で90分間染色し
た時の染料の吸尽率を測定した。染色性の数値は大きい
方がよシ染色性が良好であることを示す。
次に、本発明の重合体の製造方法における乳化重合体水
溶液を塩析処理して得られる含水樹脂の含水率の測定方
法について説明する。
100(]+/の乳化重合体水溶液を55′cに加温し
、これに20%塩化ナトリウム水溶液100禦jを攪拌
しながら加えた。生成した重合体ヌラリーをさらに攪拌
しつづけ、液温か90′cになるまで加熱し、90℃で
8分間保持した後70℃まで冷却した。つぎに、直径1
2備のポリエステル製p布(透気度約45(7)/5e
c)を装着した沖過器をこの塩析処理したスラリー水溶
液中に200#+mHIIの減圧下の条件で5秒間浸漬
29− した後、30秒間脱水した。
このようにして得られた含水重合体の重量をWg 、こ
れを70 ’Cで6時間乾燥した後の重合体の重量をW
ogとすると、含水率は次のように表わされる。
O 以下、実施例により本発明の詳細な説明するが、実施例
・比較例に示した重合体の収率は次のように表わしたも
のである。
実施例1 内容積151の耐圧重合反応装置を用いて乳化重合を行
なった。重合条件は、アクリロニトリル(A N) a
 0.4部、塩化ビニリデン(VD)128部、塩化ビ
= tv (V C) 46.1部に対し、水260部
を用い、重合開始剤として、過硫酸アンモニウムと酸性
亜硫酸ソーダの組合わせを、また界面活性剤として、ラ
ウリル硫酸ナトリウ30− ムロ9部を使用し、重合系のpHを22に調整して反応
温度5B’C,重合時間7時間で行なった。
この乳化重合に際し、ヌルホン酸基含有ビニル単量体と
して、ビニルベンジルスルホン酸ソーダ(VBBA)0
.7部を重合開始2時間め(重合体の収率29ろ%)か
ら、6時間め(重合体の収率854%)まで連続的に重
合系に均等量添加した。々お、生成する重合体の組成を
均一に保つため、用いるアクリロニトリルと塩化ビニリ
デンのうち、アクリロニトリル29.6 部、塩化ビニ
リデン4.6部を重合の進行に伴ない、全重合時間にわ
たシ、重合系に連続的に追加した。さらに、重合速度を
一定に保つため、用いる過硫酸アンモニウムの一部を連
続追加使用した。
このようにして得られた重合体の組成は、アクリロニト
リル492重量%、塩化ビニリデン153重量%、塩化
ビニル346重量%、ビニルベンジルスルホン酸ソーダ
09重量%でアリ、未反応の塩化ビニル187部を回収
した時点での重合体の収率は968%であった。
この重合方法により得られた重合体(比粘度0.192
’)は、Yが882%であるため、その重合体水溶液は
きわめて安定であり、塩析処理して得られた含水樹脂の
含水率は985%と良好であった。また、この重合体を
アセトンに溶解して30%の紡糸原液となし、35%の
アセトン水溶液中に湿式紡糸して得られた合成繊維は、
Y−Xの値が580%であるために透過率が788%と
失透防止性に優れ、難燃性も酸素指数値32.2と良好
であった。
実施例2〜8 比較例1〜4 スルホン酸基含有ビニル単1体を重合系に添加開始、あ
るいは添加終了する時間をかえてX。
Yの値が重合体特性や失透防止性に及ぼす効果について
検討した。
重合条件は、アクリロニトリル404部、塩化ビニル5
91部に対し、水270部を用い、重合開始剤として、
過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ソーダの組合わせを、
また界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム08部
を使用し、重合系のpHを2乙に調整して反応温度39
′c重合時間7時間で行なった。
この重合に際し、スルホン酸基含有ビニル単量体として
、スチレンスルホン酸ソーダ05部を重合開始から6時
間めまでの間に添加をはじめ、均等量追加して重合開始
4時間から7時間めの間までにそれぞれ添加を終了した
得られた重合体の組成は、アクリロニトリlし494重
量%、塩化ビニIし500重量%、スチレンスルホン酸
ソーダ06重量%であり、重合体の収率は約96%であ
った。これらの重合体特性、並びにこれらの重合体をア
セトンに溶解して紡糸原液を調製しアセトン水溶液中で
湿式紡糸して得られた繊維の失透防止性の結果を第1表
に示す。々お難燃性は、重合体の組成がいずれも同一な
ため酸素指数値281と良好であった。
33− 第1表 実施例2〜7は、いずれも本発明の条件を満たしている
ので、重合体の水溶液は安定であり、含水率も120%
以下と乾燥効率の向上したものであった。また、これら
から得られた繊維も透過率が70%以上と失透防止性に
優れたものであった。
64− しかしながら、実施例8は、Y −Xの条件を満たして
いるので、失透防止性は良好であったが、Yの値が71
%以下であるため重合体水溶液の安定性に劣り、1日後
には凝固してしまった。また、比較例1〜4では、Y−
Xの条件を、いずれも満たしていないので失透防止性に
劣り、比較例1では、Yの値が約69%のため、重合体
水溶液の安定性に問題があった。
実施例9〜13 比較例5〜8 ヌルホン酸基含有ビニル単量体の重合特性・失透防止性
に及ぼす効果について検討した。スルホン酸基含有ビニ
ル単量体としては、式(2)を満たすメタクリロイルオ
キシプロピルスルホン酸ソーp”(SPMA )%ヌチ
レンヌルホン酸ソーダ(Sss)、ヌチレンスルホン酸
アンモニウム(Ass)、ビニルベンジルスルホン酸ソ
ーダ(VBSA )を、また、比較例としては、スルホ
ン酸基含有ビニル単量体を添加しないものと、アクリロ
ニトリルの反応性比との比が1以下である反応性比を有
するスルホン酸基含有ビニル単量体であるメタリルスル
ホン酸ソータ(SMAS)、アリルスルホン酸ソーダ(
SAS)とを用いた。重合条件は、実施例1と同様にし
て行なったがSMAS、SASを用いた比較例7.8で
は重合速度が遅いため重合時間7時間で重合体の収率が
約97%になるように触媒量を調整して実施した。得ら
れた重合体の特性、失透時IJ二性の結果を第2表に示
す。なお、得られた重合体のY−X及びYの値は各々5
6〜60%、87〜89%であり、重合体の組成もAN
48〜50重量%、VD14〜16重量%、VC!14
〜36重量%といずれも本発明の条件を満たしていた。
これらの重合体をアセトンに溶解して30%の紡糸原液
を調整し、次いで35%のアセトン水溶液の凝固洛中に
湿式紡糸を行なってモダクリル系合成繊維を得た。
得らhた合成繊維の失透防止性の結果を第2表に示す。
なお難燃性は、酸素指数値がいずれも約31〜32と良
好であった。
第2表 実施例9〜13は、式(2)を満たすスルホン酸基含有
ビニル単量体を用いているので、製造される重合体の水
溶液はきわめて安定で、含水率も120%以下といずれ
も良好であり、これらから得られる繊維の失透防止性も
優れたものであった。
37− しかしながら、ヌルホン酸基含有ビニル単量体が添加さ
れない比較例5では、重合体水溶液の安定性がやや劣り
、失透防止性も透過率が60%以下と劣っていた。また
、式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル単量体を用
いている比較例6ではその使用量が多いために、含水率
が不良となり乾燥効率の悪い重合体しか得られず、これ
から調製された紡糸原液はアセトン不溶解物を含み防糸
性が劣っており、失透防止性も、とうてい改良されたも
のではなかった。
比較例7.8では、スルホン酸基含有ビニル単量体とし
て、SMAS、SASを用いて検討したが、これらのモ
ノマーが重合系に添加されると、生長高分子ラジカルと
連鎖移動反応をおこすためか、重合速度が低下するとい
う事態が生じた。このため、触媒の使用量を増加させて
、重合速度を維持したが、製造された重合体水溶液は安
定性に欠け、含水率も130%以上と劣ったものであっ
た。これらから得られた繊維は、失透防止に有効な組成
と共重合量を有する共重38− 合体が得られなかったためか、失透防止性に劣シ染色性
も満足されるものではなかった。
実施例14 内容積151の耐圧重合反応装置を用いて乳化重合を行
なった。重合条件は、AN58.6部、アクリル酸メ4
−pv(MA)15部、VD38.2部に対し、水45
0部を用い、重合開始剤として過硫酸アンモニウム02
部、二酸化硫黄07部及び硫酸第1鉄0002部の組合
わせを、また界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム
1.2部、分子量調節剤としてハイドロキノン2部を用
い、反応温度40′C5重合時間5時間で行なった。
この乳化重合に際し、スルホン酸基ビニル単量体として
、5SS1.7部を重合開始3時間め(重合体の収率5
91%)から、4時間め(重合体の収率719%)まで
連続的に重合系に均等量添加した。なお重合速度を維持
するため、用イる過硫酸アンモニウム0.2 部のウチ
、015部ケ重合の進行に伴ない全重合時間にわたり、
重合系に連続追加使用した。
このようにして得られた重合体の組成はAN560重量
%、MAl、3重量%、VD40.6重量%、5SS2
.1重量%であり、重合体の収率は82.1%であった
。又比粘度は0.341であった。
この重合方法により得られた重合体は、Yが87、6%
であるためその重合体水溶液はきわめて安定であり、塩
析処理して得られた含水樹脂の含水率は1182%と良
好であった。また、この重合体をジメチルホルムアミド
に溶解して24%の紡糸原液となし、60%のジメチル
ホルムアミド水溶液中に紡糸して得られた合成繊維は、
Y−Xの値が156%であるために、透過率が866%
と失透防止性に優れ、難燃性も酸素指数値305と良好
であった。
実施例15〜20 比較例9 内容積iszの耐圧重合反応装置を用いて溶液重合を行
ない、スルホン酸基含有ビニル単量体を重合系に添加開
始あるいは添加終了する時間をかえてY−Xの値が失透
防止性に及ぼす効果について検討した。
重合条件はAN58.5部、VD40.0部に対し、溶
媒としてジメチルホルムアミド92部を重合開始剤とし
てアゾビスジメチルバレロニトリル028部を用い、反
応温度50’C重合時間11時間で行なった。この重合
に際し、スルホン酸基含有ビニル単量体として5SS1
.5部を重合開始から重合終了の11時間めまでの間に
添加を開始し、連続的に均等量追加して、重合終了の1
1時間めまでの間に添加を終了した。
得らhた重合体の組成はAN 55〜56重量%、VD
41〜43重量%、5SS2.4〜26重量%であり、
重合体の収率は約57〜60%であった。さらにこれら
の重合体溶液にジメチルホルムアミドを加えて約20%
の重合体溶液に再調製し、30馴Hg50 ’Cの操作
条件で未反応の単量体を除去して、紡糸原液濃度が約2
5%の重合体溶液を得た。この重合体溶液を57%41
− のジメチルホルムアミド水溶液中に湿式紡糸し、ついで
30%のジメチルホルムアミド水溶液中で3倍に延伸後
、水洗・乾燥を行ない、さらに6倍の熱延伸を施した後
、湿熱状態で緩和熱処理を行なった。
このようにして得られたモダクリル系合成繊維の失透防
止性・染色性の性能を第3表に示す。
第3表 実施例15〜20は、いずれも本発明の条件を満たして
いるので、失透防止性に優れており、染色性も90%以
上と良好であった。また難燃42− 性は酸素指数値が!11〜32と良好であシ繊維物性も
繊度3デニール糸で、強度30〜3.5g/d。
伸度25〜30%、ヤング率350〜450 kg/m
m2とバランスのとれた合成繊維が得られた。
しかしながらANとVDとSSSを混合してから重合を
開始した比較例9では失透性は比較的良好であったが、
染色性に劣り到底実用に耐えるものではなかった。
実施例21 内容積101の耐圧重合反応装置を用いて溶液重合を行
なった。重合条件はA N 61.5部、VD37.0
部、5AS0.5部に対し、溶媒としてジメチルホルム
アミド76部を、重合開始剤としてアゾビスジメチルバ
レロニトリル021部を用い、反応温度55′c、重合
時間10時間で行なった。この重合に際し、ジメチルホ
ルムアミド20部に溶解した5SS1.0部の溶液を重
合開始3時間め(重合体の収率211%)から4時間め
(重合体の収率284%)まで連続的に重合系に均等量
添加した。
このようにして得られた重合体の組成はAN581重爪
%、重景D 39.7重電%、S S S 1.6重量
%、5AS0.6重量%であり、重合体の収率は61部
1%であった。又比粘度は0568であった。この重合
体溶液より実施例15〜20と同様な条件で未反応単量
体の除去操作や湿式紡糸を行って得られた合成繊維はy
−xの値が119%であるため、透過率が855%と失
透防止性に優れており、また酸素指数値300.染料吸
尽率94.6%と難燃性・染色性にも優れたものであっ
た。
特許出願人 鐘淵化学工業株式会社 代理人弁理士浅野真−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、40〜65]ii%の7クリロニトリル〜599重
    量%の塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンと式(2)
    を満たす01〜4重量%のスルホン酸基含有ビニル単量
    体を下記の式(1)を満たす条件で重合してなることを
    特徴とするアクリロニトリル系重合体。 0<Y−X<8 3・・・・・・・(1)Z+ / z
    , > 1    ・・・・・・・(2)(式中、X,
    Yは各々式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル単量
    体の添加開始、添加終了時に生成していた重合体の全重
    合体に対する百分率を示し、z, l Z2は各々ヌル
    ホン酸基含有ビニル単量体、アクリロニトリルの反応性
    比を示す。) 2、 40〜65重量%のアクリロニトリルと′51〜
    599重量%の塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンと
    式(2)を満たす01〜4重量%のヌルホン酸基含有ビ
    ニル単量体を重合するにあたり、下記の式(1)、(3
    )を満たす条件で乳化重合することを特徴とするアクリ
    ロニトリル系重合体の製造方法。 0<Y−X<85  ・・・・・・・(1)Z+ / 
    z2> 1     ・・・・・・・(2)Y 〉71
       ・・・・・・・(3)C式中、X,Yは各々式(
    2)を満たすヌルホン酸基含有ビニル単量体の添加開始
    、添加終了時に生成していた重合体の全重合体に対する
    百分率を示し、z, l 22は各々スルホン酸基含有
    ビニル単量体、アクリロニトリルの反応性比を示す。) 3 40〜65重量%のアクリロニトリルと′51〜5
    99重量%の塩化ビニルおよび又は塩化ビニリデンと式
    (2)會満たす01〜4重量%のスルホン酸基含有ビニ
    ル単量体を下記の式(1)を満たす条件で重合した共重
    合体からなると2− とを特徴とするモダクリル系合成繊維。 0<Y−X<83 ・・・・・・・(1)Z+ / z
    2> 1    ・・・・・・・(2)(式中、X、Y
    は各々式(2)を満たすスルホン酸基含有ビニル単量体
    の添加開始、添加終了時に生成していた重合体の全重合
    体に対する百分率を示し、ZI+ z2は各々スルホン
    酸基含有ビニル単量体、アクリロニトリルの反応性比を
    示す。)
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WO2016208630A1 (ja) * 2015-06-26 2016-12-29 株式会社カネカ アクリル系共重合体、人工毛髪用アクリル系繊維及びそれらの製造方法

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