JPS5890517A - B型肝炎ウイルスの表面抗原を合成する新規な組換え体及びその製法 - Google Patents

B型肝炎ウイルスの表面抗原を合成する新規な組換え体及びその製法

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JPS5890517A
JPS5890517A JP18697181A JP18697181A JPS5890517A JP S5890517 A JPS5890517 A JP S5890517A JP 18697181 A JP18697181 A JP 18697181A JP 18697181 A JP18697181 A JP 18697181A JP S5890517 A JPS5890517 A JP S5890517A
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surface antigen
gene
recombinant
virus
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Haruo Sugano
晴夫 菅野
Katsuro Koike
克郎 小池
Midori Kobayashi
みどり 小林
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Japanese Foundation for Cancer Research
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Japanese Foundation for Cancer Research
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発ItV′B型肝炎゛ウィルスの表面抗原を合成する
新規な組換え体及びその製法に関する。
B型肝炎ウィルスの表面抗原は、  Blumberg
と共同研究者(Blumberg、 B、 %、、 B
ull、 N、 Y、 Acad。
Med、 40 (1964) 377 ; Blum
berg、 B、 S、、 Alter、 H。
J、、 Visnich、 S、、 JAMA 191
 (1965) 541 )  により1964年にオ
ーストラリアの原住民の血清から発イルスの表面抗原上
定義された。
この表面抗原は分子量約29,000の糖タンパクであ
る。本表面抗原の発見により、B型肝炎ウィルスの存在
と病気との関連については、病理学や疫学的研究の進展
により、B型肝炎ウィルスがヒト(血清)肝炎の原因ウ
ィルスであることが明らかにされ2世界で2億人が感染
していると云われている。また表面抗原をワクチンとし
て用いる治療に関する研究も大きく前進してきた。
そしてワクチンを作製するに際しては、不活化した原血
清や精製した表面抗原を不活化して用いることが試みら
れてきた。即ち、B型肝炎ウィルスに感染したヒト血清
を大量に集めることのみでワクチンが得られている。B
型肝炎ウィルスには一過性感染の他に持続性感染もみら
れることも明らかにされ1手術時に輸血した患者9人工
透析などに関与する医療従事者や医師、看護婦などには
重大な問題であることもはっきりした。またさらに研究
が進むにつれて、B型肝炎ウィルスが原発性肝癌の原因
ウィルスであるらしいことがいよいよはっきりしてきた
。原発性肝癌は世界で最も多い癌であり、B型肝炎ウィ
ルスの感染を押えるこ生 とによって原発性肝癌の発\を押えることが可能と云わ
れる。この意味からも安全なり型肝炎ワクチンは重要で
ある。
それ故、ウィルス粒子の全く存在しない安全なワクチン
が必要であり、その需要が増加しているにもかかわらず
、その入手が限られていると同時に、ワクチンの材料と
して原血清や精製したウィルスを使う為に100%安全
ではない。そしてまた材料も限られている。そこで他の
方法によるウィルス粒子が全く存在しない安全な表面抗
原の製造が必要とされている。
そして1979年にGa1ibertら(Galibe
rt、F、。
Mandart 、 E、 、 Fitoussi 、
 F、 、 Tiolla is 、 P、 、 Ch
arnay 。
P、 、 Nature 281 (1979)646
 〕によりB型肝炎ウィルスのゲノム中に表面抗原遺伝
子の存在が報告されたが、現在でも表面抗原はその抽出
材料の入手の困難さから単一のタンパクとして純化する
ことが困難で、B型肝炎ウィルスの感染を阻止するワク
チンの研究を通しての新しい制癌剤の開発も著しく遅れ
ているのが現状であり9本表面抗原が安全かつ大量に容
易に手に入ることが望ましいことである。このような理
由から1表面抗原を安全にしかも大量に生産する技術の
開発が強く望まれている。
一方、微生物の培養により、この微生物によって作られ
る特定のタンパクを工業的に有利に製造しうろことも知
られている。しかしこの製法は。
所望のタンパクを生産する遺伝子を持つ微生物が見い出
される場合にのみ使用できるが、適当な微生物が存在し
ないため、この方法では多くの有用なタンパクが製造で
きないのが現状である。それ故、特定の遺伝子をこの遺
伝情報を含んでいない微生物中に挿入し、目的とする遺
伝的機能を有する新しい組換え体を製造する遺伝子組換
え技術の開発研究が行われている。この方法の原理は、
 %)わゆるベクターDNAと称するプラスミドDNA
またはファージDNAに目的とする遺伝子を人工的に挿
入し、微生物たとえば大腸菌に感染させることからなる
。このような新しい遺伝情報の組込みおよび増殖の方法
をクローン化技術と称する。
しかしこれまでに1表面抗原を合成する表面抗原遺伝子
を含む組換え体のクローン化については全く知られてお
らず、またこの方法による表面抗原の製造についても全
く知られていない。
本発明者らは、遺伝子組換え技術により表面抗原を合成
する表面抗原遺伝子をベクターDNA例えばプラスミド
DNAに挿入して新規な組換え体をつくり、安全な表面
抗原を大量に製造することが新しい技術であると考え、
この点に関して研究した結果9本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は、DNA供与体としてのB型肝炎
ウィルスDNAの表面抗原遺伝子を含むDNA断片を代
謝酵素遺伝子をもつベクターDNAの代謝酵素遺伝子内
に挿入した表面抗原を合成する新規な組換え体であり、
また本発明は、DNA供与体としてのB型肝炎ウィルス
DNAを制限酵素で切断して片 表面抗原遺伝子を片側に含むDNA断Nを分離し。
このDNA断片をベクターDNAに挿入して組換え体を
つくり、この組換え体DNAを別の制限酵片を分離し、
このDNA断片を代謝酵素遺伝子をモツヘクターDNA
の代謝酵素遺伝子内に挿入することを特徴とする。B型
肝炎ウィルスの表面抗原を合成する新規な組換え体の製
法であって、その目的とするところは、微生物例えば大
腸菌に表面抗原を生産させることのできる新規な組換え
体を提供することにある。
従来、このようなり型肝炎ウィルスの表面抗原を合成す
る表面抗原遺伝子を含む新規な組換え体は存在せず、上
記の新規な組換え体は本発明者等により始めて得られた
ものである。この新規な組換え体は、微生物たとえば大
腸菌内で表面抗原を大量に生産させるものであって非常
に有用である。
本発明の新規な組換え体は、上記した製法にしたがいB
型肝炎ウィルスDNAたとえばサブタイプadr型のB
型肝炎ウィルスDNAを制限酵素(米国Bethesd
a Res、 Lab、社より得ることができる)たと
えばBamHr で切断して得られる表面抗原遺伝子を
片側に含むDNA断片を、遺伝子組322 DNA (
米国Bethesda Res、 Lab、社より得る
ことができる)のようなプラスミドDNAに挿入して最
初の組換え体を作成し、ついで、この組換え体DNAよ
り別の制限酵素例えばTaq lで切断して得られる表
面抗原遺伝子を内部に含むDNA断片を代謝酵素遺伝子
をもつベクターDNAの代謝酵素遺伝子中に遺伝子組換
え技術によって挿入すると、上記の表面抗原を合成する
新規な組換え体を得ることが出来る。
次にこの製法について更に具体的に説明する。
まずB型肝炎ウィルスの前面抗原遺伝子の供与体として
用いるB型肝炎ウィルスDNAは、B型肝炎ウィルス例
えばサブタイプadr型から得ることが出来る。すなわ
ち、B型肝炎ウィルス例えばサブタイプadr型の感染
した患者の血清よりLa−ndersらの方法(Lan
ders、 T、 A、 、 Greenberg、H
B、、 Robinson、W、 s、l J、 Vi
rol、 23 (1977) 368 )に従い蔗糖
ゾーン遠心法または塩化セシウム密度勾配平衡遠心法で
Dane粒子を精製する。Dane粒子中のDNAには
部分的に1本鎖DNAが存在する。この部分をあらかじ
め内在性DNAポリメラーゼの反応を用いて充填し、そ
の後プロテアーゼとドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
で破壊し。
フ゛エノール法〔小池克部:生物化学(ll)643頁
、新実験化学講座9日本化学会編、昭和53年丸善発行
〕でDNAを抽出し、  5ephadex G−50
(スエーデンPharmacia社から得ることができ
る)によるゲル濾過を行う。このようにして得たDNA
を制限酵素例えばBamHIで切断してI)NA断片に
する。
この中に表面抗原遺伝子を片側に含むDNA断片が存在
する。また、B型肝炎ウィルスのサブタイプadr型の
代りにadw型や一一烏ないしはayr型を用いても上
記と同様にして表面抗原遺伝子を片側に含むDNA断片
を得ることが出来る。さらにまた、B型肝炎ウィルスに
感染した患者の細胞や組織のDNAを用いても上記した
と同様の制限酵素で切断して表面抗原遺伝子を片側に含
むDNA断片を得ることが出来る。
プラスミドDNA例えばpBR322D N Aのテト
ラサイクリン耐性遺伝子のコード領域を制限酵素例えば
BamHIで1ケ所切断しくHedgpeth、 J、
Goodman 、 H,M、 、 Boyer 、 
H,W、 、 PNAS 69.(1972)3448
)、上記のようにして得た表面抗原遺伝子を片側に含む
DNA断片と混合し1.さらに接続酵素DNAリガーゼ
(Modrich 、 P、 、 Anraku 、 
Y、 、 Lehman。
1、 R,、J、 Biol、 Chem、 248 
(1973) 7495 )によってDNA断片同志を
結合して雑種DNAを作成する。
これらの雑種DNAの中に表面抗原遺伝子を含むプラス
ミドDNAが存在することになる。
このようにして得られた雑種DNAをDNA感染法(M
andel 、 M、 、 Higa、 A、、 J、
 Mo1. Biol、 53(1970) 159 
)によりカルシウム処理した大腸菌例えば大腸菌に一1
2株(米国National In5tituteso
f Healthより得ることができる)に感染させ。
抗生物質アンピシリンまたはテトラサイクリンを含む平
板寒天上にプレートし、アンピシリン存在下テ生シたコ
ロニーのうちテトラサイクリン感受性のコロニーを選別
し、さらにコロニーハイブリダイゼーション法(Gru
nstein 、M、 、 Hogness 、 D、
 S、 。
PNAS 72 (1975) 3961 )  を用
いてスクリーニングすれば9表面抗原遺伝子を含む組換
え体プラスミドを持つコロニーを検出することが出来る
このコロニーハイブリダイゼーション法とは次の如きも
ので、ある。予め表面抗原遺伝子DNAと相同の塩基配
列を持つB型肝炎ウィルスより合成した P標識DNA
を用意しておき、生じたテトラサイクリン感受性でアン
ピシリン耐性の大腸菌□のコロニーをニトロセルロース
i(西Fイツ5ch−一ど Ieicher & 5chvIf11社より得ること
ができる)に移し取り9組換え体DNAを膜にやき付け
てからDNA−DNAハイブリダイゼーションを行い 
P標識DNAの有無によって陽性陰性を判定する。
ハイブリダイゼーション陽性のコロニーは表面抗原遺伝
子を含む組換え体プラスミドに由来するものである。か
くしてハイブリダイゼーション陽性のコロニーを選択す
ることにより9表面抗原遺伝子を含む最初の組換え体が
得られる。
上記のようにして得られた最初の組換え体プラスミドに
挿入されたDNA断片が表面抗原遺伝子を含むことの確
認は次の如くに行った。
まず組換え体プラスミドを持つ大腸菌例えば大腸菌に一
12株を大規模に液体培養する。そしてClewel 
1−He1inski法(Clewel I 、D、 
B、、 He1insk i 。
D、 R,、PNAS 62 (1969) 1159
 )により培養菌体の可溶画分より組換え体プラスミド
DNAをエチジウムプロミド−塩化セシウム密度勾配平
衡遠心法を用いて分離すれば2組換え体DNA・が純粋
に得られる。この組換え体DNAを制限酵素例えばHi
nd IIIと5allを用いて切断し、寒天ゲル電気
泳動法(5harp、 P、 A、、 Sugden、
 B、、 Sambrook、 J、。
Biochemistry 12 (1973) 30
55 Jを用いて分離すれば両端にベクターDNAの一
部を持つ表面抗原遺伝子を含むDNA断片が得られる。
このDNA断片の塩基配列をMaxam−Gilber
t法(Maxam、 A。
M、、 G 1lbert 、 W、、 PNAS 7
4 (1977) 560 )により決定し9表面抗原
遺伝子を含むDNAが組換え体中の何処にどのように挿
入されているかを確認する。
ついで上記のようにして得た表面抗原遺伝子を含む最初
の組慄え体DNAより表面抗原遺伝子の外側を別の制限
酵素で切り取り、内部に表面抗原遺伝子を含むDNA断
片を作製し2代謝酵素遺伝子をもつ、プラスミドDNA
の代謝酵素遺伝子中に挿入して表面抗原を大量に製造す
る新規な組換え体をつくる。すなわち、DNA供与体と
して上記のようにして作製した表面抗原遺伝子を含む最
初の組換釆体プラスミドのDNAを切断して得た表面抗
原遺伝子を内部に含むDNA断片を、再び代謝酵素遺伝
子をもつプラスミド例えばpBR322DNAの代謝酵
素遺伝子中に存在するプロモータの下流に接続すると1
表面抗原を合成することが可能となった表面抗原遺伝子
を含む新規な組換え体を得られる。これについて更に詳
しく説明すると次の如くである。
最初の組換え体DNAを別の制限酵素たとえばTaql
(米国Bethesda Rhs、 Lab、より得ら
れる)で切断して表面抗原遺伝子を内部に含む小さcs
DNA断片にする。すでに塩基配列が解析されて(為る
ので、この中には構造や配置の明らかになった表面抗原
遺伝子が存在する。
一方2代謝酵素遺伝子をもつベクターDNA例えばpB
R322DNAを制限酵素Pst I(米国Be−th
esda Res、 Lab、より得ることができる)
で切断すると、−アンピシリン耐性に関与する代謝酵素
遺伝子(β−ラクタマーゼ遺伝子)のコード領域が切断
されることが知られている(Sutcliffe、 J
、 G、。
PNAS互(1978) 3737 )。この切断部位
を利用することにより表面抗原を大量に合成することの
できる新規な組換え体を作成することができる。たとえ
ば、このpBR322DNAのβ−ラクタマーゼ遺伝子
中に他の遺伝子DNAが挿入されると、β−ラクタマー
ゼのプロモータを用いた転写反応が新しく挿入された遺
伝子上でも継続して行われることになる。その結果、新
しく挿入した遺伝子でコードされるタンパクが代謝酵素
例えばβ−ラクタマーゼのN端に融合した形で効率よく
合成されることになる。
そこで上記の如くして得た界面抗原遺伝子を内部に含む
DNA断片を寒天ゲル電気泳動で分離し、生じた1本鎖
DNAの切断部位をT4DNAポリメラーゼ(米国Be
thesda Res、 Lab、より得ることができ
る)と反応させて充てんする。他方、制限酵素Pstl
”??切断したpBR322DNAをs1ヌクレアーゼ
(米国Bethesda Res、 Lab、より得る
ことができる)と反応させ1本鎖DNAの切断部位を取
り去、る。以上2種類のDNA断片を混合し、さらにT
4DNAリガーゼによって結合して!l〜種DNAを作
成する。これらの雑種DNAの中に表面抗原を合成する
表面抗原遺伝子を正しい位置に含むプラスミドDNAが
存在することになる。
上記のようにして得られた雑種DNAをカルシウム処理
した大腸菌たとえば大腸菌に一12株にDNA感染法に
より感染させ、抗生物質アンピシリンまたはテトラサイ
クリンを含む平板寒天上にプレートし、テトラサイクリ
ン存在下で生じたコロニーのウチアンビシリン感受性の
コロニーを選択し、コロニーハイブリダイゼーション法
により陽性のコロニーを検出すれば9表面抗原を合成す
る新規な組換え体を得ることが出来る。
この得られた新規な組換え体が表面抗原遺伝子を正しい
位置に含み、かつ表面抗原を産生ずる・か否かの確認は
以下の如くに行った。
新規な組換え体を持つ大腸菌を大規模に液体培養する。
この培養菌体の可溶画分より、 Clewell−He
linski法によりエチジウムプロミド−塩化セシウ
ム密度勾配平衡遠心法を用いて分離すれば、新規な組換
え体プラスミドDNAが大量に得られる。
この新規な組換え体DNAを制限酵素例えばTaq I
で切断し、寒天ゲル電気泳動法を用いて分離すれば1代
謝酵素醗禰−一たとえばβ−ラクタマーゼのN端部分を
含むDNA断片が得られる。このDNA断片の塩基配列
をMaxam−Gilbert法により解析し、遺伝子
コードに基づき、アミノ酸配列を決定し9表面抗原タン
パクが正しくβ−ラクタマーゼのN端部分に結合してい
ることを確認する。
こうして得た表面抗原遺伝子を正しい位置に含む新規な
組換え体プラスミドを持つ大腸菌に一12分を抽出し、
この可溶画分につき、これを適当に希釈してオースリア
I I −125ラジオイムノアツセイ〔米国Abbo
tt社より得ることができる〕を用いた免疫スクリーニ
ング法で検討し2表面抗原が産生されていることを確認
する。
本発明の新規な組換え体は、これを含む大腸菌の大規模
培養によりB型肝炎ウィルスの表面抗原の大量生産が出
来るので、非常に有用である。
次に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが1
.これにより本発明は制限されるものではない。
実施例 (1)  ベクターとして用いるプラスミドpBR32
2tiss厘 より得られる)にプラスミドpBR32
2の入った誘導体を、 2ompのLB−培地(1%ト
リプトン、0.5%塩化ナトリウム、0.5%酵母エキ
ス。
0.1%グ/1/ :l−y、 、 pH7,0)に5
0μg−/m13チミジンと50μff/m13ジアミ
ノピメリン酸を加えた培地で、37℃−晩培養し、翌朝
に上記と同じ培地2ノに移植する。37℃で振盪培養し
、 600mμでの吸光度が0.6に到達したら、クロ
ラムフェニコールを最終濃度50μff/m−4になる
ように加え、37℃で一晩培養し、翌朝にs、ooo回
転で10分間の遠心分離を行い菌体を沈澱させる。この
菌体を80m−eの緩衝液(507fiM)リス−塩酸
、 pH7,5/ 1 mMエチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム10.1M塩化ナトリウム)に懸濁して洗滌し
、 s、ooo回転で10分間の遠心分離を行い菌体を
再沈澱させる。この菌体を20m#の緩衝液(50mM
 )リス−塩酸、pH8,0/100mM塩化ナトリウ
ム)に懸濁し、4m2の5m1/m−eリゾチーム液(
米国SIGMA社から得られる)および8m−eの0.
25MEDTAと32m1の2%Br1j 580 溶液(’M’mM)リス−塩酸、 pH8,0/ 10
0 mM塩化ナトリウム)を加え、タイプ30ロータ(
米国Be−ckman社より得られる)の遠心管に入れ
、  10分間37℃に放置してから、 35,000
回転で30分間遠心し。
pBR322DNAを含む上清(可溶画分)を分取する
分取した可溶画分に塩化セシウムが0.95P/m−6
になるように加え、さらにエチジウムプロミドが500
μP/m 、、eになるように加え、15℃、 36.
000回転で30時間の密度勾配平衡遠心を行う。遠心
後。
紫外線で遠心管を照射すると、DNAは上下2本の螢光
バンドとして認められるので、下の閉環状pBR322
DNAのバンドを遠心管から分画し、エチジウムプロミ
ドをt−ブタノールで抽出し、緩衝9、   ′ 液(20771M)リス−塩酸、pH7,810,1m
M 、−cチレンジアミン四酢酸ナトリウム)に透析し
て塩化セシウムを除き、ベクターとして用いるプラスミ
ドpBR322DNAの材料とする。
プラスミドDNAの製造に用いる宿主大腸菌は大腸菌K
 −12X 1776株であるが、大腸菌に一12HB
 101株なども用いられる。ベクターとして製造する
pBR322DNAは分子量が2.6X10ダルトンで
あり、抗生物質テトラサイクリンとアンピシリンに耐性
の遺伝子を持っており、各々の遺伝子領域には制限酵素
BamHIまたはHind mとPst Iにより切断
される部位を1ケ所ずつ有している。これら制限酵素に
よる切断部位には異種のDNA断片の挿入が可能である
。pBR322DNAをベクターとして用いる場合には
、制限酵素BamHIで切断後。
Ullrjchらの方法(Ullrich 、 A、、
 5hine 、 J、、 Chirgw−in、 J
、、 Pictet 、 R,、Ti5cher、 E
、、 Rutter、 W、 J、。
Goodman、 H,M、、 5cience 19
6 (1977) 1313 )に従い5’末端のリン
酸をアルカリフォスファターゼで取り除き、それ自身が
環状化しないDNA断片とする。
上記の緩衝液に溶けたpBR322DNA 1μg当り
1.5単位の制限酵素BamHIを加え、さらに50m
M塩化ナトリウムと10mM塩fとマグネシウムを加え
37℃で3時間反応させる。25mMエチレンジアミン
四酢酸ナトリウム(EDTA)と0.5 M 酢酸アン
モニウムで反応停止後、3倍量のエタノールを加えて一
80℃に放置し、生じたDNAの沈澱を10,000回
転で5分間遠心して分離回収する。°回収したDNAを
少量の0.3M酢酸ナニリウムに溶解させ。
3倍量のエタノールを加え一80℃に放置し、生じたD
NAの沈澱を遠心分離する。DNA沈澱を少量の緩衝液
(20mM )リス−塩酸、pH7,8/1mMEDT
A)に溶かし、DN心41当り0.01単位のアルカリ
フォスファターゼ(米国SIGMA社より得られる)を
加え、63℃で30分間反応させる。反応後に等量のフ
ェノールを加え5分間処理後。
s、ooo回転で10分間遠心して水層を分離する。
水層に0.5M酢酸アンモニウムを加え、3倍量のエタ
ノールを加えて一80℃に放置し、生じたDNA沈澱を
遠心分離する。回収したDNAを少量の0.3M酢酸ナ
トリウムに溶かし、3倍量のエタノールを加えて一80
℃に放置し、生じたDNA沈澱を遠心分離する。最後に
DNAの沈澱をj量の再蒸留水に溶解し、0°9で保存
し、雑種DNA作製の材料とする。
(2)B型肝炎ウィルスDNAの抽出と表面抗原遺伝子
を片側に含むDNA断片の製造 B型肝炎ウィルス(サヲタイプYdr型)に感染しに患
者の血漿的600m−eを、 9,000回転テ15分
間遠心して不溶物を除く。得られた血清を、5W210
−タ(米国Beckman社より得られる)を用いて2
1.000回転、4℃で4時間遠心分離し、 Dane
粒子とよばれる感染性のあるウィルス粒子を沈澱として
集める。沈澱を15m1の緩衝液(10771M )リ
ス−塩酸、pH7,570,IM塩化ナトリウム/1m
MEDTA10.1962−1 ルヵブトエタ/ −7
1/ 715myウシ血清アルブミン)に溶解させ、−
80℃に保存する。これを21画分と呼ぶ。後に述べる
ように内在性のDNAポリメラーゼ反応を行うに際して
は、 Dane粒子を高濃度の蔗糖を用いたゾーン遠心
法で精製する。
PI画分3mノを30%蔗糖溶液(10772M)リス
ニ塩酸、pH7,510,IM塩化ナトリウA 1mM
 EDTA、’o、t%2−メルカプトエタノール10
.1%ウシ血清アルブミン)上に重層し、 5W40ロ
ータ (米国Beckman社より得られる)を用い 
4℃で。
40.000回転、4時間のゾーン遠心を行イ、 Da
ne粒子を沈澱として回収する。沈澱を上記と同様の緩
衝液に溶解し+  3096蔗糖溶液上に重層し、ゾー
ン遠心を再度行う。沈澱を200μ形の緩衝液(10m
 Mトリス−塩酸、  pH7,510,I M塩化ナ
トリウム10.5%N P 4010.1%2−メルカ
プトエタノール)に溶解させる。これをNP40−P2
両分と呼ぶ。
B型肝炎ウィルスの環状DNAゲノム中には。
部分的に1本鎖DNAが存在するが、内在性DNAポリ
メラーゼの反応でこれを2本鎖DNAに充填できること
が知られている( Summers 、 J、 A、、
 O’Connel 、 A、、 Millman、 
1.、 PNAS 72 (1975) 4597)。
ウィルスDNA中に存在子る1本鎖DNA部分の内在性
DNAポリメラーゼによる充填反逆は、下記のように行
う。50μ!のヌクレオシド三リン酸混合物−(0,2
M)リス−塩酸、 pH7,5/807FIM塩化マク
ネシウ゛ム/ 0.23 M塩化アンモニウム71mM
デオキシヌクレオシド三リン酸)を200μ!のNP4
0− P 2両分に加え、37℃で3時間DNA合成を
行う。反応後に、0.1%SDSを加えて5分間放置後
、さらに10mMEDTAと17B−のブa f 7−
 セKを加え、56℃で2時間消化する。消化後に等量
のフェノールを加えて20分間処理後、水層を遠心分離
する。このフェノール処理を再度行い、水層を遠心分離
して濃縮する。ついで5ephadex G 50(ス
エーデンPharmacia社より得られる)カラム(
0,9X10cm)にチャージし、緩衝液(10mM)
リス−塩酸、 pH7,810,05?iM E D 
T A )を用イテゲル瀘過する。ウィルスDNAの分
画を集め。
0.3M酢酸ナトリウムと、3倍量のエタノールを加え
て一80℃に放置し、生じたDNAの沈澱を遠心分離す
る。沈澱を乾燥後、50μ2の緩衝液(107WMトリ
ス−塩酸、pH7,810,05mMEDTA)に溶解
し、0℃で保存する。なお、 Dane粒子の精製には
30%蔗糖を用いた1回目のゾーン遠心分離の後に塩化
セシウムによる密度勾配平衡遠心法を用いる−ことも出
来る・(Getin、 J、 L、、 Purcell
、R,H,、Hoggan。
M、 D、、 J、 Virol 4 (1969)7
63 〕。
B型肝炎ウィつスDNAを供与体としい用いる場合には
、上記のように調製したウィルスDNA溶液にDNA 
1μ2当り1.5単位の制限酵素BamH1を加え、さ
らに5mM塩化マグネシウム、2mM2−メルカプトエ
タノール、  50711M塩化ナトリウムを加え、3
7℃で3時間反応させる。用いるウィルx DNAの量
は約2^6である。25mMEDTAで反応停止後1等
量のフェノールを加えて5分間処理後、水層を遠心分離
する。水層に0.5 M酢酸アンモニウムと3倍量のエ
タノールを加えて一80℃に放置し、生じたDNAの沈
澱を遠心分離する。
回収したDNA断片を少量の0.3M酢酸ナトリウムに
溶解させ、3倍量のエタノールを加えて一80℃に放置
する。生じた沈澱を遠心分離し、少量の水に溶解し20
℃で保存し、雑種DNA作製の材料とする。
(3)B型肝炎ウィルスDNAの表面抗原遺伝子領域の
パルスチェイス法による32P標識上記(2)で述べた
様に、B型肝炎ウィルスのゲノム中には部分的に1本鎖
DNA領域が存在するが。
この1本鎖DNAの部分が表面抗原遺伝子の領域に相当
することが知らされている( Charnay、 P、
Mandert 、 E、、 Hampe 、 A、、
 Fi toussi 、F、、 Tiol Ia i
s 、P、。
Ga1ibert 、 F、、 Nucl、 Ac1d
s Res、ヱ(1979) 335 )。
そこで内在性DNAポリメラーゼの反応でこれを充填す
る際に、32Pで標識した基質を用いパルスラベルし、
無標識り基質でその後チェイスすると。
表面抗原遺伝子領域が32pで標識されたB型肝炎ウィ
ルスDNAを下記の如く作製することが出来る 上記(2)で調製した200μ2のNP40−P2画分
に。
50μlのヌクレオシド三リン酸混合物(0,2M)リ
ス−塩酸、pH7,5780mM塩化マグネシウム10
.23M塩化アンモニウム/各々が1mMのデオキレア
デノシン三すン酸、デオキシグアノシン三リン酸、デオ
キシチミジン三リン酸と200μCiα(32P)デオ
キシシトシン三リン酸(2,000〜3.000 Ci
 /mmol )を加え、37℃で15分間パルス゛ラ
ベルをする。その後、0.2mMデオキシシトシン三リ
ン酸を反応系に加え、3時間DNA合成を行いチェイス
する。反応終了後に0.1%SDSを加えて5分間処理
後、10mMEDTAと1m77m#iDプロテアーゼ
Kを加え、56℃で2時間消化する。これ以後のウィル
スDNAの抽出操作は、上記(2)と同じである。この
ように調製した20μ形の32P標識ウイルXDNA溶
液に、2μmeのDN ase I(米国SIGMA社
から得られる) (133n Ft/m13 )を加え
て1分間反応後、15μ沼の500mM E DT A
と300μlのImp/mJの仔ウシ胸腺DNAと8μ
矛の10%SDSを加え、混合物を5ephadex 
G−500カラムにチャージし、緩衝液(10711M
)リス−塩酸、pH7,571mMEDTA)を用いて
ゲル濾過し、  Pで標識されたDNA分画を集める。
このパルスチェイス法によると、B型肝炎ウィルスDN
Aの表面抗原遺伝子領域の比放射能が高く標識されるこ
とになる。
これを指標として用いれば、後に述べるようにB型肝炎
ウィルスの表面抗原遺伝子を含む組換え体DNAをDN
A−DNAハイブリダイゼーション法で特異的に検出す
ることが出来る。
(4)ベクターpBR322DNAとB型肝炎ウィルス
の表面抗原遺伝子を片側に含むDNA断片から雑種DN
A分子の製造 上記(1)で得たp″BR322DNAの50n1に、
上記(2)で得たB型肝炎ウィルスの表面抗原遺伝子を
片側に含むDNA断片8n、9−を加え20μpとし2
等量の0.6M酢酸ナトリウムと3倍量のエタノールを
加えて、−80℃で放置し、生じたDNAの沈澱を遠心
分離で回収し、45μ形の再蒸留水に溶解し。
5μ!の100倍量の緩衝液(200mM )リス−塩
酸。
pH7,5/100mM塩化マグネシウム/1’oom
Mジチオスレイトール710mMアデノシNリン酸)を
加える。このDNA溶液に0.24単位のT4DNA 
リガーゼ(米国Miles社より得られる)を加え、1
0Cで一晩反応させて、雑種DNA分子を作製する。
反応終了後、0℃に保存して°DNA感染実験の試料と
する。
(5)  DNA感染法による表面抗原遺伝子を含む組
換え体の製造 での吸光度が0.6に到達したら、30mAを遠心分離
して菌体を沈澱させる。この菌体を30m形の0.01
M硫酸マグネシウム溶液に懸濁し、0℃で30分間放置
し、遠心分離を行い菌体を再沈澱させる。
この菌体を50m形の50mM塩化カルシウム溶液に懸
濁し、0℃で15分間放置後、遠心分離して菌体を集め
る。さらに1mAの507FIM塩化カルシウム溶液に
懸濁し、0℃で30分間放置する。このカルシウム処理
した菌体を以下の実験に供する。
カルシウム処理した菌体0.1m、eに、上記(4)の
方法で調製した雑種DNAの溶液o、o5m−6を加え
0℃で45分間放置する。さらに37℃で2分間および
室温で10分間放置後、75μ沼ずつ2つに分ける。各
々に50μ2のチミジイと50μmのジアミノピメリン
酸を含むLB培地1mAを加え、37°Cで20分間放
置する。これに別に調製した2、5mn軟加えて、予め
シャーレに作製した寒天プレート(100m、6LB培
地15mPチミジ:/ / 5 m f/ジアミノヒメ
リン酸15mPアンビシリフ / 0.4%グルコース
/1.2?寒天)上に展開する。37℃で24〜48時
間培養スると、アンピシリン耐性のプラスミドを持った
コロニーが出現する。ついでアンピシリンの代りに同濃
度のテトラサイクリンを含んだ寒天プレートを作製し、
上記のコロニーを塗付し培養すると9組換え体プラスミ
ドを持つコロニーはテトラサイクリン感受性となる。
(6)表面抗原遺伝子を含む組換え体のコロニーハイブ
リダイゼーション法による検出 まず、上記(5)の方法で寒天プレート上に出現したア
ンピシリン耐性のコロニーのレプリカを別の寒天プレー
トに作り、37℃−晩培養する。その後。
ニトロセルロース膜(西独5chleicher an
d Sc忍?U社より得られる)を寒天上に密着させ、
生じたコロ=−ヲ十分移し取る。このニトロセルロース
膜を0.5M苛性ソーダで浸した3MM濾紙(英国Wh
atman社より得られる)・上にのせ、5分間アルカ
リ処理する。次いで、このアルカリ処理した膜をIM)
リス−塩酸、pH7,5を浸し7’、:3MM瀘紙上に
のせ5分間中和する。さらに、1Mトリス−塩酸、pH
7,571,5M塩化ナトリウムを浸した3MM瀘紙上
に5分間のせた後、真空デシケータ中で2時間乾燥させ
、80℃で2時間生処理する。この操作で、コロニーカ
ラニトロセルロース膜上ニ移った組換え体のプラスミド
DNAが、膜に強く結合する。この膜を6倍濃度のSS
C/SC/シン溶液に浸し、65℃で2時間処理した後
に、プラスチック袋に入れる。さらにこの袋に、90℃
で5分間熱処理した P7標識の表面抗原遺伝子DNA
溶液(300μfi’サケ精子DNA/水0.95m−
g)を1,5m/と。
0.75m−8の200倍濃SSCと0.25m1のl
O倍濃度。
デンハルト溶液を加え9袋を閉じ、65℃で一晩反応す
る。ハイブリダイゼーションの後、膜を袋がら取り出し
、2倍濃度のSSCで30分間1回洗滌し、     
    ゛   ついで10分間1回洗滌し、さらに1
/1o濃度のSSCで室温5分間数回洗滌し、乾燥する
。以上一連の操作によって上記(5)で得られた表面抗
原遺伝子を含む組換え体プラスミドDNAがこの遺伝子
と相同の塩基配列を持つ P標識DNAと特異的にハイ
ブリダイズする。その結果、ニトロセルロース膜上に 
P標識DNAとして残存するので、これをX線フィル、
ム(米国Kodak社より得られる)を用いて数時間オ
ートラジオグラフィーを行えば、 P標識DNAの存在
する部分が放射線に照射され、生じた銀粒子が黒化する
ので2表面抗原遺伝子を含む組換え体ブラスミ、ドDN
Aを持つコロニーの所在がコロニーハイブリダイゼーシ
ョン陽性として検出される。上記の実験操作をコロニー
ハイブリダイゼーション法と称する。なお実験操作に用
いられた一8SCとは、その組成が0.15M塩化ナト
リウム10.015Mクエ!酸ナトリウム溶液である。
またデンハルト溶液とは、その組成が0.2%フィコー
ル10.2%ウシ血清アルブミン70.2%ポリビニル
ピロリドン15%SDSの溶液である。
(7)表面抗原遺伝子を含む組換え体DNAの抽出と挿
入された遺伝子DNAの構造解析 上記(6)の方法で陽性と判定した大腸菌の大量培養を
行い2組換え体中に挿入された表面抗原遺伝子を含むD
NA断片を分離し、その塩基配列をMaxam−Gi1
%ert法により決定しk。ハイブリダイゼーション陽
性のコロニーから菌体を少量かきとり、 20m−6の
LB−培地にimyチミジンと1mPジアミノピメリン
酸を加えた培地で、37%℃で一晩培養し、翌朝その2
0m、、eを上記と同じ組成の培地2pに移植し、37
℃で振盪培養する。これ以降は上記(1)の方法に従い
組換え体DNAを製造し、DNAの塩基配列を解析する
材料とする。
緩衝液に溶解した組換え体DNA1μm当り各々1.5
単位の制限酵素Hind lとSal lを加え、さら
に50771M塩化ナトリウムと10mM塩化マグネシ
ウムを加え、37℃で3時間反応させる。257nME
D−TAを加え反応停止後、 5harpらの方法に従
い。
0.5μf/m−eエチジウムプロミドを含む1%寒天
ゲルを用い、80vで3時間の電気泳動を行うと、DN
A断片のサイズに従い、紫外線下で螢光を発する2本の
DNAバンド、即ち約3.74キロ塩基(kb)のベク
ターpBR322DNAと約1゜62 kbの表面抗原
遺伝子の両端にpBR322DNAの一部を含むDNA
断片に分離する。この表面抗原遺伝子を含むDNAのバ
ンドを切り出し、0.5M酢酸アンモニウム10.1%
SDS/1mM EDTA溶液テホモシナイスシてDN
Aを抽出する。抽出液に3倍量のエタノールを加え、−
80℃で放置しDNAを沈澱させ、遠心分離して回収す
る。なお、電気泳動に用し)る緩衝液は40mM)リス
−塩酸、 pH8,7720mM酢酸ナトリfy ム/
20mMEDTAでo、sYy/mノエチジウムブロミ
ドを含んでいる。ちなみに、制限酵素−BamHlで完
全分解すると、約4.36 kbのベクターpBR32
2DNAと約1kbの表面抗原遺伝子を含んだ肝炎ウィ
ルスDNAにのみ由−来するDNA断片に分離する。
上記のように、制限酵素Hind置とSal lで切り
その結果1表面抗原遺伝子を含む組換え体DNAの中で
9表面抗原遺伝子とベクターとして用いたpBR322
D N Aの結合部位が明らかとなる。 さらに得られ
4た塩基配列にもとづき表面抗原のアミノ酸配列を決定
すると2組換え体に挿入された表面抗原遺伝子を含むD
NA断片の片側に表面抗原遺伝子が位置することが明ら
かとなる。
ついで、上記で得た表面抗原遺伝子を含む組換え体DN
Aを別の制限酵素Taq Iで切断畝表面抗原遺伝子を
内部に含む小さいDNA断片を分離し、このDNA断片
をβ−ラクタマーゼ遺伝子を持つベクターpBR322
D N Aのβ−ラクタマーゼの遺伝子内、即ちプロモ
ータの下流に制限酵素PstIの切断部位を介して接続
し、B型肝炎ウィルスの表面抗原を合成する新規な組換
え体を作製する。
(8)表面抗原を合成する新規な組換え体に用いるベク
ターDNAの作製 上記(1)の方法に従いベクターとして用いるpBR3
22D N Aを調製し、このpBR322D N A
が持っているβ−ラクタマーゼ遺伝子のプロモータの下
流を制限酵素Pst Iで切断し断片とする。生じた1
本鎖DNAの末端部分をBolivar−Backma
nの方法(Bolivar、F、、Backman、に
、Methods in Enzymol。
6J (1979) 245. Academic P
ress、 New York )を用い以下のように
51ヌクレアーゼで処理して取り除き平らにする。上記
で得たDNA断片3μmを50μ!の50mM酢酸ナト
リウム緩衝液、 pH4,2(15071tM塩化J−
) !Jウム/6mM塩化亜鉛)に溶がし、3単位の8
1ヌクレアーゼ(米国SIGMA社より得られる)を加
え、20℃で5分間反応させる。
反応後に2μ形の500mMEDTAと等量のフェノー
ルを加え5分間処理後、水層を遠心分離する。水層に0
.5M酢酸アンモニウムと3倍量のエタノ−ルを加えて
、−80℃に放置し、生じたDNAの沈澱を遠心分離す
る。その後、上記(1)で用いたUllr−ichらの
方法に従いSlヌクレアーゼ処理したDNA断片の5′
末端のリン酸をアルカリフォスファターゼそ取り除き、
それ自身が環状化できないDNA断片とする。
(9)表面抗原を合成する新規な組換え体の製造のため
1組換え体DNAよりの表面抗原遺伝子を内部に含むD
NA断片の作製 上記(7)で示したように1組換え体DNAより表面抗
原遺伝子を内部に含むDNA断片を、別の制限酵素Ta
q Iで切り出し、196寒天ゲル電気泳動法によりそ
の表面抗原遺伝子を内部に含む約0.66kbのDNA
断片を分離し2回収する。っ5sで以下に述べるように
74DNAポリメラーゼを用いたBolivar−B¥
ckmanの方法に従い、ここで得たDNA断片の末端
の1本鎖DNA部分を充填し2本鎖DNAとする。制限
酵素Taq Iで得られたDNA断片5叶を18μ影の
緩衝液(66mM )!Jスス−酸。
pH8,6/6.7mM塩化マグネシウム/16.6m
M硫酸アンモニウム/10mM2−メルカプトエタノー
ル15μ?ウシ血清アルブミン)に溶かし、 20μM
のデオキシヌクレオシドゝ(1ン酸と8単位のT4DN
Aポリメラーゼを加え、11℃で4時間反応させる。
反応後に等量のフェノールを加え5分間処理し。
水層を遠心分離する。水層に0.5 M酢酸アンモニウ
ムと3倍量エタノールを加えて一80℃に放置し。
生じたDNAの沈澱を遠心分離する。
(10)表面抗原を合成する新規な組換え体の製造のた
めβ−ラクタマーゼ遺伝子部位を切断しにベクターDN
Aと表面抗原遺伝子を内部に含むDNA断片からの雑種
DNA分子の製造 上記(8)で作製したベクターpBR322DNA 0
.2μノ10倍濃度の緩衝液を加える。このDNA溶液
に6単位のT4DNA’)ガーゼを加え、10℃で一晩
反応させ、雑種DNA分子を作製する。反応終了後。
0℃に保存し、DNA感染実験の試料とする。
(11)  D N A感染法による表面抗原を合成す
る新1776株を培養し、カルシウム処理した菌体0.
1m、6に、上記(1ので作製し、?’、=DNA溶液
o、osm、gを加え、軟寒天を用いて寒天プレート上
に展開する。
37℃で培養後、アンピシリン感受性でテトラサイタリ
ン耐性のプラスミドを持った大腸菌のコロニーを選別す
ると、その中に表面抗原を合成する新規な組換え体が得
られる。
(12)表面抗原を合成する新規な組換え体DNAの確
認 まず、上記(6)の方法に従い、上記(4)で作製した
32p標i表面抗原遺伝子DNAを指標にし、コロニー
ハイプリタイゼーションを行い、上記(11)で寒天プ
レート上に出現しん新規な組換え体を持つ大腸菌のコロ
ニーをハイブリダイゼーション陽性として検出する。つ
いで9表面抗原遺伝子を含むと判定された新規な組換え
体を持つ大腸菌を、上記(1)の方法で大規模に液体培
養し、目的とする新規な組換え体DNAを製造する。上
記(7)と同様の方法で新規な組換え体DNA溶液にD
NA1μm当り1.5単位の制限酵素Taq Iを加え
て分解し、1%寒天ゲル電気泳動法により9表面抗原遺
伝子をその結果1表面抗原遺伝子DNAとベクターとし
て用いたpBR322DNAの結合様式が明らかとなり
、β−ラクタマーゼ遺伝子のプロモータの下流にB型肝
炎ウィルスの表面抗原遺伝子が正しく接続した表面抗原
を合成する新規な組換え体であることが確認される。
(13)大腸菌で合成されたB型肝炎ウィルス表面抗原
の免疫スクリーニング法に゛よる検出上記(12)で新
規な組゛換え体を持つと確認した大腸菌を、上記(1)
の方法に従い20mAのLB−培地(1m1チミジンと
1m?ジアミノピメリン酸を含む)で37℃−晩培養し
、翌朝に培養菌体を遠心分離する。以下に述べるように
まず、 Roberts法(Ro−ber′V:J、 
W、、 Roberts 、 C,W、、 P NA 
S 72 (1975) 147)で菌体より可溶画分
を抽出し希釈し、ついでオースリアII −125ラジ
オイムノアツセイ用試薬七ツト(米国Abbott社よ
り得られる)を用いた免疫スクリーニング法で検討する
遠心分離した菌体を、250μ2の緩衝液(0,01M
 トリス−塩酸、pH7,975mM塩化マグネシウム
10.1mMEDTA10.1mMジチオスL/イトー
ル10.osM塩化カリウム/1.5mpリゾチーム)
に懸濁し、凍結融解を5回繰り返す。その後、500μ
lの緩衝液(0,01M)リス−塩酸、pH7,970
,01M塩化マグ・ネシウム10.1mMEDTA10
.1mMDTT10.01M塩化カリウム15%グリセ
リン/1μi%DNaseI10.5μi RN as
e A )を加え、室温30分間反応させ。
27.000y−で30分間遠心し、上清(可溶画分)
を分離する。ここで得た可溶画分を2倍、5倍、10倍
に蒸留水で希釈しラジオイムノアッセイの検体とする。
各々の検体200μ2に抗体ビーズ1個を加え。
45℃で2時間反応させる。反発後液を除去しビーズを
蒸留水5m−eで洗滌し、  ■で標識した表面水5m
ノで2回洗滌する。最後に、ビーズに結合した125I
抗体の放射能を測定し9表面抗原が合成されていること
を確認する。以上の実験結果からB型肝炎ウィルスの表
面抗原遺伝子を含む新規な組換え体が1表面抗原を合成
することが証明された。
手  続  補  正  書 昭和3g年−月22日 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 1、事件の表示 昭和56年特許願第116971号 2、発明の名称 B型肝炎ウィルスの表面抗原を合成する新規な組換え体
及びその製法 3、補正をする者 4、代理人 住所 郵便番号 /71 5、補正命令の日付 自発補正 6、補正の対象 願書 7、補正の内容 (1)願書の適用法規を示す肩書の箇所に「(特肝法第
3g条ただし書の規定による特許出願)」を加入します
(2)願書の発明の名称の欄と発明者の欄の間に「2、
特許請求の範囲に記載された発明の数」の欄を設け、発
明の数2を加入します0 (3)願書の「21発明者、」を「31発明者」と訂正
、「3.特許出願人」を「4.特許出願人」と訂正、「
41代理人」を「51代理人」と訂正、「5゜添附書類
の目録」を「6.添附書類の目録」と訂正、「6.前記
以外の発明者」を「7.前記以外の発明者」と訂正しま
す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)DNA供与体としてのB型肝炎ウィルスDNAの
    表面抗原遺伝子を含むDNA断片を代謝酵素遺伝子をも
    つベクターDNAの代謝酵素遺伝子内に挿入した表面抗
    原を合成する新規な組換え体。
  2. (2) D N A供与体としてのB型肝炎ウィルスD
    NAがB型肝炎ウィルスの感染した患者の血清。 組織、細胞などのDNAである特許請求の範囲第1項記
    載の新規な組換え体。
  3. (3) D N A供す一体としてのB型肝炎ウィルス
    DNAを制限酵素で切断して表面抗原遺伝子を片側に含
    むDNA断片を分離し、このDNA断片をベクターDN
    Aに挿入して組換え体をつくり、この組換え体DNAと
    別の制限酵素で切断して表面抗原遺伝子を内部に含むD
    NA断片を分離し、このDNA断片を代謝酵素遺伝子を
    もつベクターDNAの代謝酵素遺伝子内に挿入すること
    を特−徴とする。B型肝炎ウィルスの表面抗原を合成す
    る新規な組換え体の製法。
  4. (4) D N A供与体としてのB型肝炎ウィルスD
    NAがB型肝炎ウィルスの感染した患者の血清。 組織、細胞などのDNAである特許請求の範囲第3項記
    載の新規な組換え体の製法。
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