JPS587693Y2 - スイシヨウシンドウシノ セツゾクソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水晶振動子の接続装置に関し、特に電子式腕時
計等に用いてその水晶振動子を有効に回路基板に接続す
るものを提供するものである。

電子式腕時計は、Ｃ−ＭＯ３ＬＳＩ、表示素子、昇圧回
路５発振回路等から構成される。

これらのうち、発振回路は水晶振動子、コンテ゛ンサ、
Ｃ−ＭＯＳトランジスタ等で構成されるが、水晶振動子
を回路基板に接続することについては、種々の問題点を
生じさせている。

第１図および第２図は、従来に提案された接続装置の一
例を示す。

図において、水晶振動子１は、一端面から二本のリード
線２，２′を導出しており、これらリード線２，２′は
フレキシブルフィルム３の７Ｌ４，４’に挿入され、フ
レキシブルフィルム３片面の孔４，４′周辺に形成され
た導電パターン５，５′にそれぞれ半田付けしている。

導電パターンの一方５は同面に形成された導電パターン
６を介してやはり同面に形成された孔７周辺の導電パタ
ーン８に接続され、他方５′は同面に形成された導電パ
ターン６′およびスルーホール９を介してもう一方の片
面に形成された孔７周辺の導電パターン８′に接続され
る。

回路基板１０との接続はフレキシブルフィルム３の孔７
および回路基板１０の孔１１を貫通してネジ１２、およ
びネジ受１３によりネジ止めすることによって、導電パ
ターン８はネジ１２、ネジ受１３を介して回路基板１０
の上面に形成された導電パターン１４に接続され、導電
パターン８′は回路基板１０の下面に形成された導電パ
ターン１４′に直接接触させて行なわれる。

なお、フレキシブルフィルム３は中央部で約９０°折曲
げられているが、これは水晶振動子１をその長手方向が
回路基板１０と平行に配設されるようにして時計の薄型
を計るためであり、またの導電パターン５，５′は時計
内部の空間を有効に利用するという観点、およびハンダ
付はネジ止めが容易に行なえるという点から、水晶振動
子１の位置と相対向する片面に形成されている。

このような接続装置は水晶振動子１のリード線２．２′
を直接ハンダ付けまたはネジ止めして、回路基板１０に
接続するものに比べ、種々の利点を有している。

例えば、リード線２，２′を直接ハンダ付けする場合は
、水晶振動子１を所定の位置に配設して、がっリード線
２，２′を回路基板１０の適宜孔に挿入してハンダ付け
をしなければならないため、リード線２．２′に煩雑な
折曲げ加工が必要であるとともに、この折曲げ加工によ
りリード線２，２′が断線しやすくなるという欠陥もで
てくる。

また、発振回路において水晶振動子とＣ−ＭＯＳトラン
ジスタの適合性は悪く、容易に交換して接続することが
望まれるのに、ハンダ付けではこれが困難となる。

これは修理時における交換時も同様である。

ネジ止めする場合は、容易に交換できて、上述のハンダ
付けの場合の欠陥を解決するが、しかしリード線を直接
ネジ止めするためリード線に張力がかかり、水晶振動子
の性能を悪くさせる。

第１図および第２図に示したようなフレキシブルフィル
ムを用いるものは、これらの諸欠陥を解消して有効であ
る。

しかし、第１図および第２図で示したものでも欠点があ
る。

第１には、リード線２．２′の間隔が１ｍｍ程度で非常
に挾くハンダ付けの作業を行う場合、互いに電気的に絶
縁されていなければならないので、たいへん難かしいこ
とである。

第２にはフレキシブルフィルム３には導電パターン５′
と８′とはスルーホール９にて導通されているが、必ら
ずこのスルーホール９が必要なことである。

本考案はフレキシブルフィルムを用いるものにおいて、
更に有効で有益な接続装置を提供することを目的とする
もので゛ある。

以下第３図〜第４図に従って本考案の一実施例を説明す
る。

第３図は断面図、第４図は要部斜視図である。

フレキシブルフィルム３には、導電パターン１５．１５
’が略片半分づつ両面において形成され、孔１６．１６
’周辺に導びいている。

水晶振動子１の二本のリード線２，２′は一本づつ、フ
レキシブルフィルム３をはさむ様に配置され、それぞれ
ハンダ１７゜１７′にて導電パターン１５．１５’と接
続される。

なお、フレキシブルフィルム３は図に示した様に中央部
をＶ字状に折曲げられる。

回路基板１０には孔１１．１１’周辺の容土、下面に発
振回路装置の一部を構成する導電パターン１４．１４’
が形成され、フレキシブルフィルム３の孔１６．１６’
および回路基板１０の孔１１．１１’をそれぞれ貫通し
て、ネジ１２．１２’、ネジ受け１３．１３’を締結す
ることにより、フレキシブルフィルム３を回路基板１０
に固定する。

これによって電気的接続も、リード線２は導電パターン
１５を介して導電パターン１４に、リード線２′は導電
パターン１５′、ネジ１２′、ネジ受け１３′を介して
導電パターン１４′に接続して行なわれる。

上述のように構成すれば、リード線２，２′はフレキシ
ブルフィルム３を挾むようにして、各導電パターン１５
．１５’にハンダ付けされるので、２本のリード線２，
２′の互いの間隔が例えば１ｍｍ程度より小さくても、
互いの電気的絶縁は容易に保ちつつ、かつハンダ付けの
作業も容易に行なえる。

第５図は他のフレキシブルフィルム３を用いたものを示
している。

すなわち、このフレキシブルフィルム３は第３図および
第４図に示したフレキシブルフィルムの約半分で構成さ
れ、その両面に対向して導電パターン１５．１５’を形
成している。

そして、ネジ１３、ネジ受け１４をフレキシブルフィル
ム３の孔１６、回路基板１０の孔１１を貫通して締結す
ることにより、水晶振動子１の二本のリード線２，２′
はそれぞれ導電パターン１５．１５’を介し、導電パタ
ーン１５′は更にネジ１２、ネジ受１３を介して、発振
回路の一部を構成している回路基板１０の導電パターン
１４．１４’に接続される。

この構造のものにおいても二本のリード線２，２′の互
いの電気的絶縁を容易に保つことができ、ハンダ１７．
１７’による接続も容易に行える。

第６図および第７図は更に他の変形例を示す。

図において、水晶振動子１の二本のリード線２，２′が
フレキシブルフィルム３を挾むように配置され、フレキ
シブルフィルム３には片面に導電パターン１５が、もう
一方の片面には導電パターン１５と異なる位置で導電パ
ターン１５′が形成されており、リード線２，２′はハ
ンダ１７．１７’により導電パターン１５．１５’に接
続されている。

導電パターン１５はネジ１２、ネジ受け１３により直接
接触させて回路基板１０の導電パターン１４に接続され
、導電パターン１５′はネジ１２′ネジ受１３′を介し
て導電パターン１４′に接続される。

なお、フレキシブルフィルム３および回路基板１０には
ネジ１２．１２’、ネジ受け１３．１３’をそれぞれ貫
通する孔１６゜１６′、１１．１１’が穿設されている
のはもちろんである。

この構造においても同様の効果を奏することができる。

以上のように本考案は簡単な構成で、リード線の絶縁を
容易に保つことができ、またハンダ等の接続作業も容易
で有効かつ有益な水晶振動子の接続装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図は第１図の要部斜
視図、第３図は本考案の一実施例を示す断面図、第４図
は第３図の要部斜視図、第５図は本考案の他の一実施例
を示す断面図、第６図は本考案の更に他の一実施例を示
す断面図、第７図は第６図の要部斜視図である。 １・・・・・・水晶振動子、２．２’・・・・・リード
線、３・・・・・・フレキシブルフィルム、１０・・・
・・・回路基板、１５．１５’−・・・・・導電パター
ン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水晶振動子から導出された二本のリード線を、両面に導
   電パターンを有するフレキシブルフィルムを介して回路
   基板に接続するものにおいて、前記リード線を前記フレ
   キシブルフィルムを挾み込むように配置し、前記フレキ
   シブルフィルムの両面に形成したそれぞれ導電パターン
   に接続固定することを特徴とする水晶振動子の接続装置
   。