JPS587307Y2

JPS587307Y2 - ロ−ドセル式秤の異常使用防止装置

Info

Publication number: JPS587307Y2
Application number: JP1978133839U
Authority: JP
Inventors: 寺岡和治; 室岡武夫
Original assignee: 株式会社寺岡精工所
Priority date: 1978-09-29
Filing date: 1978-09-29
Publication date: 1983-02-08
Also published as: JPS5549281U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はロードセル枠体に貼着したストレンゲージな
どの検出素子の電気特性の変化により重量を検出できる
ようにしたロードセル式秤において、各部品の取付位置
がずれたり、あるいは秤皿に過大な荷重、偏荷重などの
異常荷重が加わったりしたらこれを確実に検出して異常
使用を防止できるようにした装置に関するものである。

従来から、弾性体よりなるロードセル枠体にストレンゲ
ージなどの検出素子を貼着し、上記ロードセル枠体の一
端部を支持部材に支持させるとともに、ロードセル枠体
の可動端部に秤皿を取付け、この秤皿に荷重物を載せる
と、この荷重物の重量に対応してロードセル枠体および
これに貼着された上記検出素子が歪み、この歪み量に対
応する検出素子の電気特性の変化を重量に変換すること
により、上記荷重物の重量を検出するようにしたロード
セル式秤が実用化されており、この種の秤は構成が比較
的簡単な上に高精度が得られ、しかも、電気信号で出力
するので、電子式デジタル表示杆などにそのまま利用で
きるなどの利点を有している。

また、この種の秤は支持部材にロードセル枠体を支持さ
せるとともに、ロードセル枠体の可動端部に皿取付部材
を取付け、この取付部材に秤皿を取付けたしているが、
これら弁部品の取付位置がずれたり、あるいは各部品の
寸法に誤差があったりすると、秤が正常に作動しないの
で、正確な計量ができない。

また、荷重物を計量する際に秤皿に過大な荷重を加えた
り、偏荷重を加えたりすると、正確な計量ができない場
合がある。

このような異常の状態で使用すると、確実な計量ができ
ないので、これらの状態の場合はすみやかに検出して異
常使用を防止する必要がある。

また、外部に露出している秤皿などに電位をもたせると
、感電したりして危険であるから、外部に露出している
部分には電位をなくしておく必要がある。

この考案は上記事情を改善するためになされたもので、
その目的とするところは、各部品の取付位置がずれたり
、あるいは異常荷重が加わったりしたら、これらを確実
に検出して不正使用を防止し、荷重物の重量を精度よく
確実に検出できるとともに、秤皿などの外部に電極が露
出したりすることもないので、安全に使用できるように
したロードセル式秤の不正使用防止装置を提供しようと
するものである。

以下、この考案を図面に示す実施例により説明する。

図中１はロードセルで、このロードセル１はロードセル
枠体２とこれに貼着されたストレンゲージ３により構成
されている。

即ち、上記ロードセル枠体２は所定の厚みで長方形状に
形成さ札その中央部に長方形状の中空部が形成されてい
るとともに、中空部の上、下面の両側部を円弧状に切削
し、この円弧状部に対応するロードセル枠体２の上、下
面の両側の４ケ所にストレンゲージ３を貼着してロード
セル１を構成している。

なお、上記４枚のストレンゲージ３をブリッヂ回路形式
に電気的に接続して、４枚のストレンゲージ３よりの電
気信号が総合されて出力されるようになっている。

図中４は４本の支柱で、これら各支柱４は４隅部に上下
方向に沿って配設されているとともに、長方形状に折曲
された支持板５の各隅部内側に固着されており、また、
各支柱４の下端部には調整脚６の上部にねじ込んで取付
けられ、この脚６を回転させると上下方向に移動して高
さを調整できるようになっている。

上記支持板５のｍ個部中央の上、下部に外方に折曲して
形成された取付部７にコ字状の板ばね８の水平方向の両
端部をねじ９により固定する。

さらに、上記板ばね８の側部外面にゴム板１０を介して
上記ロードセル枠体２をねじ１１により固定するが、ね
じ１１の外側に絶縁材よりなる座付ブツシュ１２を介在
させて、ロードセル枠体２と支持板５とを電気的に絶縁
させ、また、ロードセル枠体２と通電された下側のねじ
１１の頭部内側に導電材よりなる座金１４を介装させ、
この座金１４を電線１５を介して陽極１６と接続させ、
また、上記支持板５に取付けられた端子１７を電線１８
を介して陰極１９と接続する。

上記ロードセル枠体２の可動端部にゴム板２０を介して
皿取付体２１を取付けてねじ１３で固定し、上記皿取付
体２１の上部に皿受板２２を固定し、これら皿受体２２
、皿取付体２１はねじ１３を介してロードセル枠体２と
通電されている。

また、上記皿受体２２の上部に絶縁材よりなる皿支持台
２３ａを介して秤皿２３を取付ける。

上記皿受体２２の各支柱４と対向する部分に所定径の水
平方向の検出孔２４を形成するとともに、この孔２４の
上方より挿入して遊挿された検出用ねじ２５を上記支柱
４の上端に形成されたねじ孔４ａに螺合し、この検出用
ねじ２５の周側面は上記検出孔２４の周縁と全面にわた
って所定の間隔で離間しており、さらに、検出用ねじ２
５の頭部下面２６および支柱４の上面２７は皿受板２２
の上面および下面と若干離間している。

このため、皿受板２２と支柱４、検出用ねじ２５は互い
に離間しているが、これらの位置がずれたりして、水平
方向にずれると検出孔２４の周縁部が検出用ねじ２５の
周側面と接触し、上下方向にずれると、皿受板２２の上
、下面が支柱上面２７あるいはねじ頭部下面２６とが接
続し、これらが接触すると、上記両電極１６．１９とが
通電され、この際には異常状態を検出したとして、表示
を消したり、ブザーをならしたりして異常を知らせるよ
うになっている。

なお、図中２８，２９は皿受板２２、ロードセル枠体２
などを覆っている上部および下部ケースで、下部ケース
２９は各支柱４の下部に電気的な絶縁材を介して取付け
られ、この下部ケース２９に上部ケース２８が取付けら
れ、また、上部ケース２８の上部皿受支持台２３ａが挿
通する部分にはこれより大径の挿通孔３０が形成されて
、これらが接触しないようになっており、両ケース２８
．２９は上記した各通電部と電気的に絶縁され、電位が
ないように形成されている。

上記のようにして構成された装置の作動を説明する。

秤皿２３上に荷重物を載せると、これの重量がロードセ
ル枠体２の可動端側に作用するので、ロードセル枠体２
のストーンゲージ３貼着部近傍の４ケ所か上記重量に対
応して歪み、この部分に貼着されている４枚のストレン
ゲージ３もそれぞれ歪み、この歪み量に対応して電気信
号を出力し、また、４枚のストレンゲージ３はブリッヂ
回路形式に接続されているので、４枚のストレンゲージ
３よりの電気信号が総合され、拡大されて出力され、こ
の電気信号の出力量を重量に変換して表示することによ
り、上記荷重物の重量を計測するものである。

そして、ロードセル枠体２、皿載付体２１．皿受板２２
などの各部品の取付位置やこれらの寸法が水平方向にず
れていたりした場合には、皿受板２２に形成された水平
方向の検出孔２４に所定の間隙を有して遊挿されている
支柱４上方の検出用ねじ２５の側縁部がいずれか一方に
片寄って接触し、また、上、下方向にずれている場合に
は皿受板２２の上、下面が支柱４の上部に形成された上
、下検出部（ねじ頭部下面２６、支柱上面２７）のいず
れかと接触するので、これらの場合には皿受板２２と皿
取付体２１．ねじ１３、ロードセル枠体２、ねじ１１．
座金１４、電線１５を介して接続された陽極１６が検出
用ねじ２５と支柱４、支持板５、端子１７、電線１８を
介して接続された陽極１９とが接触して通電し、これに
より異状状態を検出して、表示を消したり、ブザーをな
らしたりして使用者などに秤の異状状態を知らせる。

同様に、秤皿２３に荷重物を載せた際に、この荷重物が
過大であった場合には皿受板２２全体が所定以上に降下
し、また、偏荷重の場合には皿受板２２が傾斜したりし
て、皿受板２２が支柱４あるいは検出用ねじ２５と接触
して通電するので、これら異常使用状態を検出すること
ができる。

また、皿受板２２、即取付体２１．ロードセル枠体２、
各支柱４などの通電部はカバー２８．２９内に収納され
、外部に露出している秤皿２３には電位がないので安全
に使用できる。

この考案は以上詳述したように、ロードセル枠体と電気
的に接続された皿取付部材をカバー内に設け、この皿取
付部材に開口された水平方向の検出孔を上記ロードセル
枠体と電気的に絶縁された各支持の上部に所定の間隔を
介して遊挿するとともに、上記皿取付部材の上方および
下方に位置して各支柱の上下方向の所定位置に上、下検
出部を形成し、上記ロードセル枠体および各支柱とに各
電極を接続し、かつ上記皿取付部材の上部に絶縁材を介
して秤皿を取付けたことを特徴とするものである。

従って、各部品の取付位置や各部品の寸法がずれていた
り、あるいは秤皿に過大な荷重、偏荷重などの異常荷重
が加わると、皿取付部材の水平方向の検出孔側縁部ある
いは上、下面が支柱上部の周側部あるいは上、下検出部
と接触して、皿取付部材とロードセル枠体とが通電する
ので、これらをすみやかに検出して異常状態での使用を
防止し、荷重物の重量を確実に検出できる。

しかも、皿取付部材やロードセル枠体などの電極と接続
された部分はカバー内に設けられ、秤皿などの外部に露
出している部品には電位がないので、安全に使用できる
などの実用上優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の縦断面図、第２図は同例
のロードセル枠体の斜視図、第３図は同例の支持部材の
斜視図、第４図は皿取付部材の検出孔近傍の断面図であ
る。１・・・・・・ロードセル、２・・・・・・ロードセル
枠体、３・・・・・・ストレンケージ、４・・・・・・
支柱、５・・・・・・支持板、１０・・・・・・ゴム板
、１１・・・・・・ねじ、１２・・・・・・座付ブツシ
ュ、１３・・・・・・ねじ、１４・・・・・・座金、１
５・・・・・・電線、１６・・・・・・陽極、１７・・
・・・・端子、１８・・・・・・電線、１９・・・・・
・陰極、２０・・・・・・ゴム板、２１・・・・・・皿
取付体、２２・・・・・・皿受板、２３・・・・・・秤
皿、２４・・・・・・検出ＪＬ２５・・・・・・検出用
ねじ、２６・・・・・・ねじの頭部下面、２７・・・・
・・支柱の上面、２８・・・・・・上部ケース、２９・
・・・・・下部ケース。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

所定の位置にストレンゲージなどの検出素子が貼着され
たロードセル枠体の一端部を支持部材に支持されるとと
もに、上記ロードセル枠体の可動端部に秤皿を取付け、
この秤皿に荷重物を載せた際に上記検出素子の電気特性
の変化を重量に変換して上記荷重物の重量を検出するよ
うにしたロードセル式秤において、ロードセル枠体と電
気的に接続された皿取付部材をカバー内に設け、この皿
取付部材に開口された水平方向の検出孔を上記ロードセ
ル枠体と電気的に絶縁された各支柱の上部を所定の間隔
を介して遊挿するとともに、上記皿取付部材の上方およ
び下方に位置して各支柱の上下方向の所定位置に上、下
検出部を形成し、上記ロードセル枠体および各支柱とに
各電極を接続し、かつ上記皿取付部材の上部に絶縁材を
介して秤皿を取付けたことを特徴とするロードセル式秤
の異常使用防止装置。