JPS5825313Y2 - ロ−ドセル式秤の衝撃防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はロードセル枠体に貼着したストレンゲージな
どの検出素子の電気特性の変化により重量を検出するよ
うにしたロードセル式秤において、秤皿隅部の変形が防
止できるとともにロードセル枠体に過度の衝撃が加わっ
たりすることなく、荷重物の重量を精度よく確実に検出
できるようにしたロードセル式秤の衝撃防止装置に関す
るものである。

従来から、弾性体よりなるロードセル枠体にストレンゲ
ージなどの検出素子を貼着し、上記ロードセル枠体の一
端部を支持部材に支持させるとともに、ロードセル枠体
の可動端部に秤皿を取付け、との秤皿に荷重物を載せる
と、この荷重物の重量に対応してロードセル枠体および
これに貼着された上記検出素子が歪み、この歪み量に対
応する検出素子の電気特性の変化を重量に変換すること
により、上記荷重物の重量を検出するようにしたロード
セル式秤が実用化されており、この種の秤は構成が比較
的簡単な上に高精度が得られ、しかも、電気信号で出力
するので、電子式デジタル表示枠などにその１ま利用で
きるなどの利点を有している。

また、秤皿の隅部に荷重物を載せたりすると、秤皿隅部
が変形・したりする場合があり、変形すると精度が低下
したり、秤皿がケース部に当って計量できないことがあ
るので、変形を防止する必要がある。

また、秤皿に荷重物を投げて載せたり、秤皿に身体や他
の物体などが突き当ったりする場合があるが、このよう
な場合にはロードセル枠体に上下方向あるいは水平方向
の衝撃的な荷重が作用する場合がある。

しかるに、ロードセル枠体は弾性体により形成されてい
るが、変位量の少女い％殊な材料により形成されている
ので、このロードセル枠体に過度な衝撃が直接、作用す
ると、ロードセル枠体が永久歪をおこしたりしてロード
セルの性能が変化し、荷重物の重量を確実に検出できな
い場合がある。

この考案は上記事情を改善するためになされたもので、
その目的とするところは、秤皿隅部が過度の変形したり
することなく、確実に使用できるとともに、ロードセル
枠体に過度な衝撃が加わることもなく、荷重物を常に高
精度で検出できるよ５にしたロードセル式秤の衝撃防止
装置を提供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す実施例により説明する。

図中１はロードセルで、このロードセル１はロードセル
枠体２とこれに貼着されたストレンゲージ３により構成
されている。

即ち、上記ロードセル枠体２は所定の厚みで長方形状に
形成され、その中央部に長方形状の中空部が形成されて
いるとともに、中空部の上、下面の両側部を円弧状に切
削し、この円弧状部に対応するロードセル枠体２の上、
下面の両側の４ケ所にストレンケージ３を貼着してロー
ドセル１を構成している。

な釦、上記４枚のストレンゲージ３をブリッヂ回路形式
に電気的に接続して、４枚のストレンゲージ３よりの電
気信号が総合されて出力されるようになっている。

図中４は４本の支柱で、これら各支柱４は４隅部に上下
方向に沿って配設されているとともに、長方形状に折曲
された支持板５の各隅部内側に固着されて訃り、渣た、
各支柱４の下端部には調整脚６の上部がねじ込んで取付
けられ、この脚６を回転させると上下方向に移動して脚
６の高さ位置を調整できるようになっている。

上記支持板５の内側の一側寄りに他の支持板７を固定す
るとともに、この支持板７の中央部に上記ロードセル枠
体２の一端側の支持端部をねじ８により固定し、また、
上記ロードセル枠体２の他端側の可動端部に冊数付板９
をねじ１０により固定し、この冊数付板９の上面に取付
台１１を介して皿受板１２を固定し、この皿受体１２上
に秤皿１３を取付ける。

上記皿受板１２の裏側の４隅部には第３図に示すように
、４枚の衝撃防止板１４の各一端部をそれぞれ固定する
とともに、これら各防止板１４の他端部を折曲して皿受
板１２より離間させ、この部分に所定径の規制孔１５を
形成する。

上記各支柱４の上部４ａを上記期制孔１５より若干少径
に形成し、この支柱４の上部４ａを防止板１４の規制孔
１５内に貫挿するとともに、防止板１４より若干下方に
位置して上記支柱４の螺子部１６に下ストッパー１７を
螺合して取付け、また、防止板１４より若干上方に位置
して上ストッパー１８を支柱４の上端部に螺合して取付
け、防止板１４が秤皿１３とともに所定以上下動すると
下ストッパー１７に当接して移動が停止し、防止板１４
が所定以上上動すると上ストッパー１８と当接して移動
が停止するので、防止板１４は両ストッパー１７．１８
の間のみ移動できるようになっており、また、防止板１
４が水平方向に移動すると支柱４の上部４ａに規制孔１
５の内周縁が当接して移動を規制されるようになってい
る。

なお、図中１９ 、２０はロードセル１などを覆ってい
る上部トよび下部のケースで、これら両ケース１９゜２
０は各支柱４の上、下部に取付けられている。

上記のようにして構成された装置の作動を説明する。

秤皿１３上に荷重物を載せると、これの重量がロードセ
ル枠体２の可動端側に作用するので、ロードセル枠体２
のストランゲージ３貼着部近傍の４ケ所が上記重量に対
応して歪み、この部分に貼着されている４枚のストレン
ゲージ３もそれぞれ歪み、この歪み量に対応して電気信
号を出力し、また、４枚のストレンゲージ３はブリッヂ
回路形式に接続されているので、４枚のストレンゲージ
３よりの電気信号が総合され、拡大されて出力され、こ
の電気信号の出力量を重量に変換して表示することによ
り、上記荷重物の重量を計測するものである。

また、荷重物を秤皿１３の隅部に片寄って載せたり、秤
皿１３隅部に衝撃が加えられたりすると、秤皿１３隅部
に集中的な荷重が作用するので、この部分が下方に折り
曲がるような状態となりながら下方に移動するが、ある
程度下動すると、秤皿１３隅部に皿受板１２を介して固
定された衝撃防止板１４の下面が下方のストッパー１７
と当接して下動を阻止し、従って、秤皿１３隅部の変形
を防止できるとともに、ロードセル枠体２に過度な上下
方向の衝撃が加わるのを防止できる。

また、秤皿１３に荷重物を斜方より投げて載せたり、秤
皿１３の側縁部に身体や他の物体が突き当ったりすると
、秤皿１３に水平方向の荷重が作用し、秤皿１３が水平
方向に移動しようとするが、この際には防止板１４の規
制孔１５周縁部が支柱４の上部４ａに当接して秤皿１３
の水平方向の移動を阻止し、従って、ロードセル枠体２
に過度な水平方向の荷重が作用するのを防止できる。

また、秤皿１３を持って運搬したり、秤皿１３を取り外
すために上方に引抜いたりする際には防止板１４の上面
が上方のストッパー１８と当接し、ロードセル枠体２に
過度な荷重が作用するのを防止できる。

このように、秤皿１３の上、下方向および水平方向の過
度な移動を防止し、ロードセル枠体２を保護し、確実な
重量の検出ができるとともに、確実に使用できる。

なお、上記実施例のように、各支柱４を各脚６の真上に
形成すると、偏荷重などは脚６が直接受止めるような状
態になるので、偏荷重などにより秤全体が歪んだりする
こともなく確実に使用できる。

また、上記実施例では秤皿１３隅部が下動した際には防
止板１４が下方のストッパー１７に当接するようにした
が、秤皿１３隅部が下動した際にこの秤皿１３または皿
受板１２の隅部の下面が支柱４の上端と直接、当接して
所定以上の下動を阻止するようにしても差支えない。

この考案は以上詳述したように、秤の各支柱の上端と対
向して上記秤皿の各隅部に衝撃防止板を設け、これら各
防止板に所定径の規制孔を開口するとともに、上記各規
制孔に上記各支柱の上端部を挿入し、かつ上記各支柱に
上記各防止板の上、下方向と離間対向し上記秤皿の上下
方向の位置を規制する両ストッパーを設けたことを特徴
とするものである。

従って、秤皿の隅部に衝撃が加わったり、偏荷重が作用
したりすると、秤皿下面あるいは衝撃防止板が当接して
下動位置を規制し、秤皿隅部の変形を防止するとともに
、秤皿に斜方より投げて載せたりして水平方向の荷重が
カロわると、防止板の規制孔周縁部が支柱に当接して秤
皿の水平方向の移動を規制するので、ロードセル枠体に
過度の衝撃が加わるのを防止でき、また、秤皿を持って
運搬したり、秤皿を取り外すために上方に引抜いたりす
る際には防止板が上ストッパーニ当接して、ロードセル
枠体に過度の荷重が加わることを防止し、ロードセルを
高精度に維持し、確実に重量の検出ができる。

しかも、上下方向と水平方向の衝撃防止機構を１とめて
装着できるので、全体の構造も比較的簡単となり、容易
かつ安価に製作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の縦断面図、第２図は同側
の秤皿を取外した状態の斜視図、第３図は同側の皿受板
の裏側の斜視図、第４図は同側の衝撃防止板近傍の斜視
図、第５図は同側の作動を説明する説明図である。 １・・・・・・ロードセル、２・・・・・・ロードセル
枠体、３・・・・・・ストレンゲージ、４・・曲支柱、
７・・・・・・支持板、９・・・・・・冊数付板、１２
・・・・・・皿受板、１３・・・・・・秤皿、１４・・
・・・・衝撃防止板、１５・・・・・・規制孔、１７・
・・・・・下ストッパー １８・・・・・・上ストッパ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の位置にストレンゲージなどの検出素子が貼着され
   たロードセル枠体の一端部を支持部材に支持させるとと
   もに、上記ロードセル枠体の可動端部に秤皿を取付け、
   この秤皿に荷重物を載せた際の上記検出素子の電気特性
   の変化を重量に変換して上記荷重物の重量を検出するよ
   ５にしたロードセル式秤にかいて、秤の各支柱の上端と
   対向して上記秤皿の各隅部に衝撃防止板を設け、これら
   各防止板に所定径の規制孔を開口するとともに、上記各
   規制孔に上記各支柱の上端部を挿入し、かつ上記各支柱
   に上記各防止板の上、下方向と離間対向し上記秤皿の上
   下方向の位置を規制する両ストッパーを設けたことを特
   徴とするロードセル式％式％