JPS58725B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JPS58725B2
JPS58725B2 JP6071679A JP6071679A JPS58725B2 JP S58725 B2 JPS58725 B2 JP S58725B2 JP 6071679 A JP6071679 A JP 6071679A JP 6071679 A JP6071679 A JP 6071679A JP S58725 B2 JPS58725 B2 JP S58725B2
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pig iron
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blast furnace
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田村健二
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Nippon Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/02Making special pig-iron, e.g. by applying additives, e.g. oxides of other metals

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高炉操業方法に関するものであり、さらに詳
細に述べるならば、銑鉄中の硫黄濃度を調整する方法に
関するものである。
硫黄(以下Sと称する)は鋼材の性質を害する元素であ
り、鋼材中のS濃度に関しては非常に厳格な規格が定め
られている。
したがって製錬工程における脱硫反応は重要である。
とくに高炉内の雰囲気は転炉内のそれに比べてはるかに
強還元性のため脱硫反応にとって有利であり、高炉内の
脱硫反応の程度が、鋼材中のS濃度や製錬工程における
脱硫コストを決定しているといっても過言ではない。
したがって、高炉内における脱硫反応機構や銑鉄中のS
濃度の推定に関する研究が、後述のように古くから行わ
れてきたが、炉容積あるいはスラグ組成などの高炉操業
条件が異る任意の条件のもとで、銑鉄中のS濃度や脱硫
要因の定量的効果を適確に推定・評価する方法はまだ確
立されていなかった。
その理由は、高炉内における諸反応の機構が複雑なため
であり、たとえば脱硫反応を例にとって説明すると、炉
下部におけるガスによる脱硫反応、炉床に貯溜したスラ
グ層内を溶銑層が滴下する過程での脱硫反応および出銑
口より排出されるまでの炉床のスラグ層−溶銑層の界面
での脱硫反応と反応機構は複雑であり、銑鉄中のS濃度
を高炉操業条件から総括的に推定したり、前記高炉操業
要因の脱硫効果を定量化することに困難と考えられてい
たためである。
ところで、脱硫に関する従来技術の概要を説明すると、
大別して、理論的方法によるアプローチと統計的方法に
よるアプローチの2つに分けられるが、このうち、前者
の理論的方法は、主として熱力学的モ衡論に立脚したも
のであり、平衡時のスラグ中のS濃度(%S)。
、と銑鉄中のS濃度〔%S〕。
、の比すなわちスラグと銑鉄へのSの平衡分配比(%5
)eq/〔%S〕eqを熱力学データより推定し、スラ
グ組成や銑鉄組成の脱硫効果を評価するものである。
しかしながら、高炉内における脱硫反応は平衡に達して
いないことが従来の通説であり、前記のSの平衡分配比
(%S)。
、/〔%S〕。
、に基づいて、銑鉄中のS濃度を推定し高炉操業に適用
1〜でいるとの報告はない。
むしろ最近の研究(文献1.槌谷、川口、高山、間部:
鉄と鋼、9−β(1977)、P、1791)によると
、式(4)で定義されるSの実績分配比Lsと、式(5
)で定義されるSの平衡分配比しsoとの比から、次式
(3)で炉況指数Rsを求め、 ただし。
ここで、(%S)、〔%S〕ニスラグおよび銑鉄中のS
濃度、fS:銑鉄中のSの活量係数前記Rsによって脱
硫反応の平衡への到達後、換訂すれば、炉下部−\のF
eOの降下状態を検出し、酸化鉄還元状態の良否を判定
しているとの報告がある。
当然、この場合、前記Rsで判定される炉床部での脱硫
反応は平衡状態にはないため、Rs\100であり、操
業条件あるいは炉がちがう・iとにより、炉況指数Rs
が変動すると報告されている。
一方、後者の統計的方法は、従来多くの報告があり、以
下2.3の研究例の概要を説明するが、脱硫解析に統計
的手段が多用された理由は、前述のごとく、高炉内にお
ける脱硫反応機構が複雑であり、たとえば、熱力学的平
衡論の手法では銑鉄中のS濃度の推定が不可能であると
の判断がなされていたものと推察される33 さて、脱硫要因の効果の定量化あるいは銑鉄中のS濃度
の推定のための統計的解析には、脱硫反応に関与すると
考えられる要因を独立変数とし、銑鉄中S濃度〔%S〕
あるいは、Sの分配比(%S)/〔%S〕を従属変数と
する重回帰分析が一般に行われている。
前者の〔%S〕を従属変数とした解析例として次式が報
告されている〔文献2.新日鉄・釜石製鉄所:第33回
製銑部会資料、銑33−9−共イ(1968・10)〕
ここで、〔%Si、l]:銑鉄中の硅素濃度(%)、T
p:溶銑温度(’C’)、(%Ca0)、(%5in2
)、(%A1203)ニスラグ中のCab、5in2、
Al2O3濃度(%)、γ:出銑比(t/d−ゴ)、(
T−8):装入硫黄量(kg/l)また、後者のSの分
配比(%S)/〔%S〕を従属変数とした解析例として
は、次式が報告されている〔文献3、佐々木、安藤、佐
藤、槌谷、梅垣、篠崎:鉄と鋼、50(1964)、P
、1611)。
そして、銑鉄中のS濃度〔%S〕は、Sバランスから得
られた次式(3)へ、前記(力式を代入することにより
推定できると報告している。
ここで、 S:銑鉄トン当りの装入硫黄量(1) V:銑鉄トン当りのスラグ量(1) 以上、銑鉄中のS濃度を推定するための従来方法につい
て概説したが、つぎに脱硫要因の効果の評価方法の例を
(6)式の重回帰式を例にとって説明すると、たとえば
、スラグの塩基度(%Ca0)/(%5iO2)を±0
.1増減した場合に、銑鉄中のS濃度〔%S〕は+7.
10X10−3(%)変化するというように、(6)式
もしくは(力、(8)式が求められれば比較的簡単に定
量化することが可能である。
以上、高炉内の脱硫反応に関する従来技術の概要を説明
してきたが、既述のように、高炉の実操業における銑鉄
中のS濃度の推定や脱硫要因の効果の推定には統計的方
法が多く用いられてきた。
しかしながら、統計的方法の大きな欠点は統計解析によ
って得られた結果の適用範囲が限定されることである。
さらに補足説明するならば、統計処理のために用いたデ
ータの得られた高炉において、しかも、用いたデータの
範囲内においてのみ、ある程度の信頼度をもって統計解
析結果を適用できると考えるべきである。
以下、実例によってその根拠を説明する。
第1表は、高炉内容積および操業条件の異る3種類の高
炉の脱硫関連の操業データ(いずれも月平均値)を示し
たものである。
第1表の備考欄に操業の特徴を略記したが、N1炉は鋳
物銑吹製の高炉であり、N3炉およびS1炉は製鋼用銑
吹製の高炉である。
第1表に示す通り、出銑比、送風重力、スラグ塩基度(
%Ca0)/(%5iO2)および銑鉄中のSi濃度〔
%Si)などの操業条件がお払いに相当異っている。
さて、銑鉄中のS濃度の実測値と、前記(6)式および
(7)、(8)式によるS濃度の推定値を第1表の下欄
に比較して示したが、明らかに、実測値と推定値との間
には相当の差異が認められる。
したがって、既述のごとく任意の高炉操業条件に対して
、銑鉄中のS濃度な的確に推定することが従来方法によ
る限りきわめて困難なことが明白であり、必然的に、従
来方法によって脱硫要因の効果を正確に杷握することも
できない。
本発明の目的は、銑鉄中のS濃度の推定やスラグ組成そ
の他の高炉操業要因の脱硫効果の評価に関する従来方法
の欠点を除去1−1銑鉄中のS濃度を設定L1標値と等
しくするように高炉操業条件を的確に調整するための画
期的な方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、高炉操業要因である装入硫
黄量(T、S)、スラグ比SR1溶銑温度Tp、送風川
内Pb、スラグ組成および銑鉄組成の実測値もしくは設
定目標値から、銑鉄中の硫黄濃度〔%S〕を次式に基づ
いて算定し、 ただし、 ここで、 β:銑鉄とスラグへのSの吸収率 δ:温度補正定数 〔%C〕、〔%Si、l]、〔%Mn:l:銑鉄中の炭
素、硅素、およびマンガンの各濃度 (%Ca0)、(SiO2)、(%Mg0)、(%A1
203)ニスラグ中のCaO1SiO2、MgOおよび
Al2O3の各濃度 該硫黄濃度〔%S〕が、あらかじめ設定された目標値と
等しくなるように、前記高炉操業要因の一一個または複
数個の条件を調整することを特徴とする高炉操業方法で
ある。
以下、本発明の具体的な構成、作用および効果を詳細に
説明する。
銑鉄中へのSの移行に関する反応の基礎式として次式を
用いる。
(9)式の左辺の82(f?)はSが気体であることを
表わし、右辺の旦はSが銑鉄中へ溶解している仁とを示
す。
(9)式の平衡に関する推奨値は次式で与えられている
〔文献4、松下、坂尾:鉄と鋼、58(1972>、P
、1535)。
ここで、ΔG3.自由エネルギー変化 (Cal/mol)、T:温度■である。
(9)式の反応。の平衡定数Ksは次式で表わせる。
ただし、fs:銑鉄中のSの活量係数であり、Bany
aらのデータ〔文献5.S、BanyaandJ、Ch
ipman:TransoM、et、Soc、AIME
E、245(1969)、P、133)を用いると次式
で表わされる。
ここで、〔%C〕、〔%Si、l、〔%Mn):それぞ
れ、銑鉄中のC,Si、Mnの重量百分敦%)である。
また、〔%S〕、(%S):銑鉄中およびスラグ中のS
の重量百分率(%)、Po2:ガス中の酸素の分圧(a
tm)であり後述(24)式で求められる。
またC8:サルファイドキャパシティ (SulphideCapacity)と呼ばれ、スラ
グ中へのSの吸収能を表わす指数であり、次式で定義さ
れる。
ここで、Ps2:ガス中のSの分圧(atm)である。
さて、該サルファイドキャパシティCs(以下Csと称
する)は、スラグ組成および温度と密接な関係をもつこ
とが知られている。
すなわち、第1図は、1500℃における前記Csとス
ラグ組成の関係を示したものである〔文献6.A、S。
VenkatradiandH,B、Be1l:JIS
I、207(1969)、P、1110)。
第1図における横軸をRとお(と、Rは次式で表わされ
る。
ここで、Ncao、NMgo1Nsio2、NA12o
3ニスラグ中のCab、MgO1SiO□およびAl2
O3のモル分率(→である。
第1図より明ら・かなように、1ogcsとRとの間に
は高度の直線関係があり、1500℃における両者の関
係を最小自乗法で近似すると次式が得られる。
ところで、Venkatradiら(前記文献6)は、
1550℃におけるCsは1500℃におけるCsの1
.3〜1.35倍と推定している。
そこで、Csの温度関係式として次式を仮定し、 ただし、T:温度(K)、b、e:定数 1550℃のCsが1550℃のCsの1.3倍とおく
と、b=7363、c=1.417が得られる。
したがって、04)式右辺の各スラグ組成のモル分率を
重量百分率に換算し、(I6)式へ代入すると、Csの
推定式として次式が得られる。
ただし、Bニスラグ塩基度(− (%Cab)/(%5in2)) ところで、前記(10)式の自由エネルギー変化ΔG8
と(11)式で表わされる平衡定数Ksとの間には次式
の関係が成り立つ。
したがって、(10)式およびUυ式を(18)式へ代
入し整理すると次式が得られる。
つぎに、ガス中の酸素の平衡分圧Po2を次式の反応の
平衡分圧として求める。
ここで、〈C〉:炉床に存在する固体のコークス、co
(4ニー酸化炭素ガスである。
(20)式の反応の自由エネルギー変化ΔG8゜は次式
で与えられている〔文献7.0.Kubaschews
ki、E、Ll。
EvansandC,B、Alcock:Metall
urgiealThermochemistry、(1
967))。
また、(20)式の平衡定数KCは次式で表わせる。
しかるに、△GoOとKcとの間には次式の関係がある
から、(21)式および(2■式を(23)式へ代入し
、Po2について整理すると次式が得られる。
ここで、−酸化炭素ガスの分圧Pco(atm)は、以
下の前提をおくと(25)式で近似できる。
すなわち、炉床部での脱硫反応が、炉床部に貯溜してい
るスラグ層内を溶銑粒が滴下する過程で大半行われると
みなせば、前記(20)式の反応で生成する一酸化炭素
ガスの分圧Pcoは、少くともスラグ層上面に作用して
いる炉内ガス圧力以上でなげればならない。
そこで、前記炉内ガス圧力を送風圧力pb(kg/ca
t1ゲージ)と等しいとみなせば、前記Pcoは次式で
近似できる。
したがって、(12)式、(17)式、(24)式およ
び125)式を09)式へ代入し、スラグと銑鉄中への
Sの分配比(%S)/〔%S〕について整理すると次式
が得られる。
ここで、Bニスラグ塩基度であり次式で表わされる。
また、温度T(K)は、はぼ溶銑温度Tp(°C)と等
しくおけるが、炉内容積V(77I3)が大きい場合(
たとえば、4000m’以上の場合)には、炉床部の熱
容量が大きい影響を考慮して若干の補正を行った方がよ
り正確に銑鉄中のS濃度を推定できることを見出した。
すなわち、温度T(8)を次式で近似する。
つぎに、銑鉄中のS濃度の推定方法を説明する6いま、
装入硫黄量を(T、S)(kg/l)、スラグ比をSR
(kg/l)、装入硫黄のうち、銑鉄とスラグへ吸収さ
れた硫黄の重量分率(銑滓へのSの吸収率)をβ(−)
とおくと、炉内のSバランスから次式が得られる。
(29)式を(%S)について整理すると次式が得られ
る。
したがって、(30)式を(26)式へ代入すると、銑
鉄中のS濃度の推定式として次式が得られる。
すなわち、(3I)式、(28)式および(26)式に
基づいて、高炉の操業要因である、銑鉄組成、スラグ組
成、溶銑温度Tp、送風圧力pb、装入硫黄量(T、S
)、およびスラグ比SRの実測値もしくは設定目標値か
ら銑鉄中のS濃度〔%S〕を推定することができる。
ちなみに、前記の銑滓へのS吸収率βは、装入硫黄量(
T、S)、スラグ比SRおよび銑滓中のS分析値(%S
)、〔%S〕から(29)式で算定できるが、経験的に
β=0.85〜0.95と考えられおり、以下の説明で
は、β−0,92と仮定した。
さて、つぎに、銑鉄中の8濃度が、あらかじめ設定され
た目標値と等しくなるように、高炉操業要因の条件を調
整する方法を、スラグの塩基度Bを例にとって説明する
ここで、塩基度B以外の脱硫に関連する前記高炉操業要
因の各条件はあらかじめ設定(固定)されているものと
考える。
いま、銑鉄中のS濃度の設定目標値を〔%S〕tとおく
と、(3υ式より次式が得られる。
つぎに、(26)式を塩基度Bについて整理すると次式
が得られる。
したがって、(32)式および(33)式により、銑鉄
中のS濃度の目標値〔%S〕tを得るためのスラグの塩
基度Bの条件を求めることができる。
以上は、スラグ塩基度Bを例とした場合であったが、塩
基度B以外に、脱硫関連の前記高炉操業要因の条件を同
様の方法によって(3υ式および(26)式から求める
ことができることはいうまでもない。
ちなみに、前記のスラグ塩基度Bを調整する例において
、(33)式で算定された塩基度Bの値が、あらかじめ
設定されていた塩基度の上下限値の範囲を逸脱した場合
には、塩基度Bを上限値もしくは−F限値に設定し、他
の高炉操業要因たとえばスラグ中のMgO濃度(%Mg
0)、あるいは、溶銑温度Tpなどの要因を可変要因と
みなして、同様の操作を行うことにより、銑鉄中のS濃
度を設定目標値と等しくするための高炉操業条件を策定
することができる。
以上、本発明の構成と作用を詳細に説明したが、以下実
施例に基づいて、本発明の詳細な説明する。
前記第1表の下欄に、(26)〜(28)式および(3
1)式に基づいて、前記3種類の高炉操業データから推
定した銑鉄中S濃度を、前記の従来方法による推定値と
比較して示したが、本発明の方法による推定値は、従来
方法による推定値と比べて、実測値との斉合性が格段に
高く、本発明による銑鉄中のS濃隻推定力法の信頼性が
高いことは明白である。
つぎにより広範囲の高炉操業条件に対する本発明の適用
性の良否を検討する目的で、炉容積および高炉操業条件
の異なる11基の高炉の操業データ(月平均値)を用い
て、前記(26)〜(28)式および09式から推定し
た銑鉄中のS濃度と実測S濃度との関係を第2図に示し
た。
銑鉄やスラグのサンプリング方法もしくは分析方法ある
いはその他の操業データの集計方法などが同一条件では
ないことを考慮すれば、S濃度の推定値と実測値はよく
一致しているとみなすことができ、本発明の銑鉄中のS
濃度推定法によって任意の高炉操業条件に対する銑鉄中
S濃度を高精度で推定できることが実証された。
本発明の第二の効果は、銑鉄中のS濃度に及ぼす高炉操
業要因の効果すなわち脱硫効果を高精度で定量評価する
ことができることである。
すなわち、既述のように、銑鉄中S濃度を設定目標値と
等しくするための高炉操業条件を適確に調整したり、脱
硫方法の検討を行う場合には、正確な脱硫効果の把握が
不可欠である。
以下、銑鉄中S濃度におよぼすスラグ塩基度Bと送風圧
力pbの影響を例にとり説明する。
まず、塩基度Bの効果は、前記(31)式および(26
)式をBについて偏微分することにより次式で求められ
る。
同様の方法により、銑鉄中S濃度に及ぼす送風圧力pb
の効果は次式で求められる。
記述はしないが、同様の方法で、他の脱硫要因すなわち
、(%Mg0)、(%A12O3)、〔%C〕、〔%S
i)、〔%Mn〕、溶銑温度Tp、スラグ比SR1およ
び装入硫黄量(T、S)の銑鉄中S濃度におよぼす影響
を評価しうろことはいうまでもない。
第2表は、前記(34)〜(37)式に基づいて、前記
第1表に示した3種類の高炉操業条件のもとでの銑鉄中
S濃度におよぼすスラグ塩基度Bおよび送風圧力pbの
効果を試算した結果を示したものである。
第2表より明らかなように、炉によって、あるいは高炉
操業条件によって、脱硫要因の効果が異り、既述の統計
的方法のように、各脱硫要因の効果係数を一律に定める
方法の適用範囲が限定される一つの理由と考えてよいだ
ろう。
また、従来報告されている脱硫解析には、送風圧力を要
因として採用している例はないが、第2表に示すように
、銑鉄中S濃度に及ぼす送風圧力の影響はきわめて大き
いことが判明した。
以上、本発明の効果を実施例に基づいて、詳細に説明し
たが、高炉操業によって得られる銑鉄の品質を決定する
もつとも重要な成分であるSを本発明の方法により適確
に推定し、かつ、調整することができるため、本発明の
効果はきわめて犬である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、1500℃におけるスラグの組成とスラグへ
のSの吸収能サルファイドキャパシティ(Sulphi
deCapacity)Csとの関係を示す図。 第2図は、本発明の方法により推定した銑鉄中S濃度と
実測のS濃度の関係を示す図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1高炉操業要因である装入硫黄量(T、S)、スラグ比
    SR1溶銑温度Tp、送風圧力pb、スラグ組成および
    銑鉄組成の実測値もしくは設定目標値から、銑鉄中の硫
    黄濃度〔%S〕を次式に基づいて算定し、 ここで、 β:銑鉄とスラグへのSの吸収率 δ:温度補正定数 〔%C〕、〔%Si〕、〔%Mn):銑鉄中の炭素、硅
    素、およびマンガンの各濃度 (%Cab)、(%5iO2)、(3Mg0)、(%A
    1202)ニスラグ中のCab、5i02、MgOおよ
    びAl2O3の各濃度 該硫黄濃度〔%S〕が、あらかじめ設定された目標値と
    等しくなるように、前記高炉操業要因の一個または複数
    個の条件を調整することを特徴とする高炉操業方法。
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