JPS586986B2 - 飲料自動販売機の冷，温水供給回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はコーヒー、粉末ジュースなどのコールドない
しホット飲料を販売する自動販売機における冷、温水供
給回路の改良に関し、販売に際して常に低温の冷水、あ
るいは高温の温水を販売供給し、良質美味な飲料を客に
提供できるようにした冷、温水供給回路を得ようとする
ものである。

先ず、頭記自動販売機における従来の冷水供給回路を第
１図を援用して説明する。

図において、１は水道などの給水源、２は給水源から給
水を受ける機内に設置した給水リザーバ、３はリザーバ
２から導出配管された給水管路、４は送水用のポンプ、
５は冷水器、６は給水管路の終端部より分岐して配管さ
れた販売管路、７は各販売管路に介挿した販売弁である
。

冷水器５は冷凍機８のエバポレータ８１を装備した水槽
５１内にクーリングコイル５２を収容して成る。

またエバポレータ８１を給水リザーバ２に設置して、リ
ザーバ２を冷水器兼用とすることもある。

なお上記は冷水供給回路の例を示したが、冷水器５の代
わりに周知の電熱式温水器を給水管路３に介挿すれば、
温水供給回路となる。

第１図に戻り、販売管路６はそれぞれコーヒー、ジュー
スなど商品のフレーバー別に原料粉末と混合されるミキ
シングボールなどに向けて開口されている。

上記構成の冷水販売動作は次のように行なわれる。

冷凍機８は販売動作に関係なく常に運転、停止をくり返
えしてクーリングコイル５２を通る給水を冷却している
。

一方、販売待機時にはポンプ４は停止し、販売弁７は閉
じている。

ここで販売指令が与えられると、ポンプ４が始動し、続
いてフレーバー別に選択された販売弁７が一定時間だけ
開く。

販売弁７は流量調節機能を備えており、販売弁の時間制
御によって所定量の冷水が販売供給される。

販売の所定時間が経過すると、販売弁７は閉じ、ポンプ
４も停止して再び待機状態に戻る。

ところで、自動販売機では機内における機器配置レイア
ウトの制約条件から、冷水器５から販売管路６の分岐点
に至る給水管路３の冷水管路域３１の長さが比較的長く
なることが多い。

この場合に販売と販売との間の待機時間が短かければ、
冷水器５で十分に冷却された冷水が連続的に販売管路６
へ供給されるので比較的問題の生じることはないが、前
回の販売から次の販売までの待機時間が長くなると、冷
水器５より下流側の冷水管路域３１に断熱材を巻装して
熱損失を極力抑える手段を講じたとしても，この販売待
機時間の間には前記の管路域中に滞留している冷水が周
囲雰囲気から熱を吸収し、その水温が上昇する。

この状態のまま次の販売が行なわれると、生ぬるい水が
販売管路６より販売供給されることになり、商品飲料の
質が低下する。

温水販売回路の場合も同様であり、販売待機時間が長い
と、次の商品販売に際して冷えた湯水が販売供給される
ことになる。

本発明は上記従来の欠点を巧みに解消し、長い販売待機
時間後の販売に際しても常に冷水器（ないし温水器）で
十分に冷却（ないし加熱）された冷水（ないし温水）を
販売供給することができ、これにより良質美味な商品飲
料を販売に供し得る冷水（ないし温水）供給回路を提供
することを目的としたものである。

かかる目的は本発明により、給水管路の終端と給水リザ
ーバとの間を結んでリターン管路を接続配管するととも
に、該リターン回路には販売弁の開放に先立って少なく
とも冷水器（ないし温水器）から販売弁へ至る給水管路
中の滞留水をリターン管路を経て給水リザーバへ還流さ
せるごとくポンプ運転とともに開放制御されるサイクリ
ング弁を設置したことにより達成される。

以下、本発明の構成並びに動作を図示の実施例に基づい
て詳述する。

第１図において、前述した冷水販売回路に加えて、本発
明により給水管路３の終端と給水リザーバ２との間を結
んでリターン管路９が配管接続されている。

更に該リターン管路９にはサイクリング弁１０が介挿設
置されている。

従って各販売弁γが閉じている条件で、ポンプ４を始動
しサイクリング弁１０を開けば、給水管路３よりリター
ン管路９を経て矢印Ａのように給水管路３内に滞留して
いる水が給水リザーバ２へ還流されることになる。

ところで前記のサイクリング弁１０は、例えば第２図の
タイムチャートに示すように販売動作と連係して開閉制
御される。

即ち、各回の販売ごとに販売が開始されると、ポンプ４
の始動とともに、販売弁７の開放に先立って先ずサイク
リング弁１０が開放制御され、その後に販売弁７が開い
て冷水販売が行なわれる。

この場合に、サイクリング弁１０が開放されるサイクリ
ング時間は、少なくとも冷水器５の出口から給水管路３
の終端までに至る冷水管路域３１に滞留している分の水
がリターン管路９を通じて給水リザーバ２へ還流される
よう、ポンプ４の送水容量および前記冷水管路域３１の
配管容積など基準にして決定される。

このようなサイクリング動作を行なわせるための弁制御
は、自動販売機における他の原科粉末供給、カップの搬
出動作のタイミングに連係してタイマによりプログラム
制御される。

上記のサイクリング動作を行なうことにより、販売弁７
が開放される以前に給水管路の冷水管路域３１は冷水器
５で十分に冷された冷水で満たされることになり、常に
良質の冷水を販売供することができる。

また他の制御方式として、自動販売機の販売待機時間が
短かければ、冷水管路域３１の滞留水の熱損失も少なく
、水温上昇の程度も低いことから、自動販売機の運転停
止時間ないし販売待機時間が所定の時間以上に長い時に
のみ、次回最初の販売に先立ってサイクリング動作を行
なわせるよう制御することもできる。

更に先記のサイクリング動作を冷水販売時以外の販売待
機時間内に随時行ない、常に冷水管路域３１には十分冷
えた冷水が満たされているようにすることもできる。

この方式では給水管路が長くサイクリング動作に長い時
間を要するような供給回路に対し、先に述べた制御方式
と較べて販売開始直後のサイクリング動作に要する時間
が省略できるので、それだけ商品販売時間を短縮し得る
。

更に第２図で述べた制御方式を除き、上記した各方式で
は、サイクリング動作の開始を販売待機時間を基準にし
て制御させているが、この時間制御の代わりに長い待機
時間の間に上昇する滞留水の水温を直接検知し、この水
温が所定値以上に上昇して生ぬるくなった点をとらえて
サイクリング動作を行なわせるようにすることも可能で
ある。

なお以上は冷水供給回路について述べたが、温水供給回
路についても同様にリターン回路９およびサイクリング
弁１０を設けることにより、常に高い温度の良質な温水
を販売供給することができる。

加えて自動販売機の保守点検時に、洗浄液を用いて前述
のサイクリング動作を行なうことにより、供給回路全域
を洗浄液で巧みに洗浄することもできる利点がある。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来
の冷水、温水供給回路に僅かな部品を追加するのみで、
販売待機の間に生ぬるくなった冷水、ないしは冷えた温
水がそのまま販売供給されることがなく、常に十分冷え
た冷水、ないしは温度の高い温水が販売できて、良質美
味な飲料を販売に供し得る実用的価値の高い冷、温水供
給回路を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の冷水供給回路図、第２図はその
一具体例の販売動作を示すタイムチャートである。 ２・・・・・・給水リザーバ、４・・・・・・ポンプ、
５・・・・・・冷水器、６・・・・・・販売管路、７・
・・・・・販売弁、９・・・・・・リターン管路、１０
・・・・・・サイクリング弁、Ａ・・・・サイクリング
動作による還流水の通流方向。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 給水リザーバから導出され、かつ冷水器ないし温水
   器、およびポンプを経て配管された給水管路に販売弁を
   介して販売管路を分岐し、販売指令に基づいてポンプの
   運転および販売弁の開放を行なうことにより冷水ないし
   温水を販売供給するよう構成した飲料自動販売機の冷、
   温水供給回路において、前記給水管路の終端と給水リザ
   ーバとの間を結んでリターン管路を配管接続するととも
   に、該リターン管路には販売弁の開放に先立って少なく
   とも冷水器ないし温水器から販売弁へ至る給水管路中の
   滞留水をリターン管路を経て給水リザーバへ還流させる
   ごとくポンプ運転とともに開放制御されるサイクリング
   弁を設置したことを特徴とする飲料自動販売機の冷、温
   水供給回路。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の供給回路において、
   サイクリング弁が各回の販売動作ごとに販売弁の開放に
   先立って開放動作される弁であることを特徴とする飲料
   自動販売機の冷、温水供給回路。