JPS586487B2 - スキ−グツ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は上部及び締留め機構を具備するスキー靴、更に
詳しくは上記締留め機構には靴上部の甲に於ける開口部
を横切り且つガイドに挿通された引張り部材が備えられ
、該引張り部材の端が靴耳部に於ける締め金と緊く結合
され、該締め金が靴の甲部両側に開放端を有する耳部の
片側の締付けストラップに配置され、該耳部の他の側の
締付けストラップに上記引張り部材の上端が配置されて
いるスキー靴に関する。

スキー靴の特によく知られている締留め機構のタイプは
、締付け得る２つのストラップを引き締めるための締付
けレバー機構による形式のものであり、この形式に於て
は複数の締付けレバー機構が、靴の甲及び足首部に備え
られ、ストラップとストラップとをしっかりと引き締め
る働きをする。

該締付けレバー機構はまたスキー靴を締付ける力を調整
でき、更に靴を容易にゆるめることもできる。

プラスチックスキー靴は、少数の締付けレバー機構の使
用でよいが、プラスチックの大なる固さのため履き難い
。

従って、締留め機構を有する開口が別に靴耳部上の個所
、例えば背被に設けられることが望まれる。

両締留め機構、即ち締付けのために用いられている締留
め機構及び靴の着用を容易にするために使用されている
締留め機構は、靴を履く際には開放される。

また従来、単１締付け機構により締付けるようにされた
スキー靴（ドイツ特許第１７６０１２３号）も知られて
いる。

これに於ては靴の締付けのため、ガイドで案内される引
張りケーブルが２つのストラップ上に交互に渡し掛けら
れており、上記ケーブルはその端が、甲側に於ける耳部
の２つの締付けストラップに配置された単１の締付け機
構に接続されている。

該締付け機構は、締付けストラップの１方の上に支持さ
れた肩部を有し、当該ストラップには他の締付けストラ
ップの下に緩く支持されたガイド、例えばボウデンケー
ブルカバリングの端が結合される。

締付け機構の締付け時には上記肩部は引張りケーブルの
動きに抗して動き、ガイド例えばケーブルカバリングを
押戻し，従って引張りケーブルの締付け通路はストラッ
プの引き締めにもかかわらず保持される。

しかしながらこの機構は上記肩部が一方の締付けストラ
ップに固定されたベースプレートのアーム形に形成され
、固いバーの形態で他の締付けストラップに対し突出す
るため、比較的大型である。

本発明の目的は、上述したようなタイプのスキー靴に於
て、肩部の手段によりガイドを支持する必要性なしに靴
の適切な締付けを行うこ七ができ、締留め機構を簡単に
しその調整をより容易ならしめ、且つ靴の着用を容易に
することにある。

本発明に従えば、上記目的はガイドの上端が１つの締付
けストラップに固定され、引張り部材が引張りフラップ
に固定され、該引張りフラップが靴の甲側の耳部上で自
由に移動でき、且つ該引張りフラップが締め金と結合可
能であり、また上記引張りフラップが、締め金で引張り
フラップが、締付けストラップ上に配置されている肩と
噛合うタペットを有し、該タペットは、締め金で上記引
張部材を締付けた際にその締付けが特定度合になった後
、上記肩と噛合うようにされていることによって達成さ
れる。

次に本発明の好ましい実施形式の態様例を示す図面につ
いて説明し、本発明の特徴とするところを具体的に更に
明らかにする。

第１図及び第２図に示されたスキー靴は上部２を形成し
た底１を有し、上記上部２には舌被６により被われた縁
４，５（図に破線で示されている）を持つ甲側に位置す
る開口が備えられている。

上記舌被６は縁４，５の引き締め時に足に舌被６を適合
させるよう上部２のガイド７に於て長さの方向に移動可
能である。

即ち、舌被６は上部２の爪先部８に固定されるのではな
く、ねじ９により爪先部８に固定された装飾兼カバープ
レート１０により定位置に保持されている。

上部２の耳部１１のヒール側は靴の背後から足を入れる
ようにするために開放されている。

上部２にはパッドを詰めたインナーブーツが入れられて
おり該インナーブーツはヒール側に開口する上部１２を
有する。

上部１２は、インナーブ−ツの底に近接して該部１２に
固定されたヒール舌被１３によりカバーできるようにな
っている。

ヒール舌被１３は背被１４によりカバーされており、該
背被１４は上部２の後端部の２つのボルト１５で底１に
近接して枢着されている。

背被１４は靴に足を容易に入れるようにするために、イ
ンナーブーツのヒール舌被１３と１緒に背後へ傾斜させ
ることができ、また背被１４には高くなった補強部分体
１６を備えることができ、該補強部分１６は装飾として
の役割りも果たす。

ガイド１８，１９を固定するための取付けフラップ１７
は上部２の縁４，５に取付けられている。

ガイド１８，１９の具体例としては、縁４及び５の間に
渡し掛けられ且つスキー靴を締付けるための引張り部材
２０として供せられるインナーケーブルを有するボウデ
ンケーブルカバリングをあげることができる。

ガイド１９の端はインナーブーツとアウターブーツとの
間を通り、耳部１１の締付けストラップ４０に穴２１の
すぐ隣りで固定され、一方引張り部材２０は穴２１を通
じて伸び、引張りフラップ２２と結合されている。

引張りフラップ２２は締付けストラツプ４０上に配置さ
れたプレート２４に固定されている肩２３を通じて伸び
ている。

引張りフラップ２２は、該フラップ２２の穴２６に於て
種々の位置に調節し得るボルト形タペット２５を有する
。

同様に、引張り部材２０は穴２０′による手段により引
張りフラップ２２との接続長さを調節することができる
。

プレート２４上には引張りバンド２８がヒンジ２７によ
り枢着されており、該バンド２８は締め金３０〔第２図
参照〕の締付けレバー２９を備えた自由端を有する。

締め金３０は靴耳部１１上の背被１４を固定する役割を
する。

締め金３０は歯を形成した締付けレバー２９、及び耳部
１１にプレート３２により取付けられたシャツクル３１
を具備している。

別の締め金３３は上部２の縁４，５及び耳部１１を締付
ける役割をする。

締め金３３は締付けレバー３４及びシャツクル３５を有
する。

締付けレバー３４は締付けストラツプ４１にプレート３
６の手段により回動自在に取付けられ、一方シャツクル
３５は引張りフラップ２２に回動自在に結合されている
。

カバー３７がレバー３４の自由端にヒンジ結合されてお
り、該カバー３７はレバー３４の閉鎖を容易にし、締め
金３３をレバーの閉鎖後に覆う。

カバー３７は、締付けレバー３４が閉鎖した際、カバ一
端部３７′が締付けレバー３４の上に突出するので、締
め金３３の上方に位置され、その位置に保持される。

またカバー３７は、締め金３３が充分に開放され締付け
レバー３４の後部が舌被６に対向する位置にある時にも
上記と同じ状態が保持される。

カバー３７は締め金３３上に張出している状態の時には
締め金３３上に保持され自由回動はしない。

締め金３３を締付ける時、カバー３７はその端が締付け
レバー３４に当るまで引き起される。

次いでシャツクル３５が締付けレバー３４の適当な歯に
引っ掛けられる。

カバー３７が締付けレバー３４と共にタペット２５及び
肩２３間の距離を短縮するよう移動し、その結果上部２
の甲部が締付けられる。

タペット２５が肩２３と引っ掛ると耳部１１もまた締付
けられる。

レバー３４のデッドセンター位置通過直前、カバー３７
は舌被６の上に動かされ、従って締付けレバー３４の充
分な噛合によりカバー３７は締め金３３の上に実質的に
浮動しない状態におかれる。

締め金３３は、締め金３０の締付けレバー２９がシャツ
クル３１に挿入され、背被１４が耳部１１にきちんと保
持された後、締付けられる。

締付けたスキー靴をゆるめるには、締付けレバーをカバ
ー３７の助けにより起せばよい。

靴をゆるめると、締付けレバー３４の後部は舌被６と接
触し従ってカバー３７は締め金３３上で実質的に動かな
い状態におかれる。

シャツクル３５が締付けレバー３４から外されないにも
かかわらず、スキー靴は充分にゆるんでいるので歩行が
容易である。

スキー靴を脱ぐには、締め金３０を開き、背被１４及び
ヒール舌被１３を下げると、そのヒール側に生ずる開口
を通じ足をスキー靴から出すことができ、目的を容易に
達する。

重要な点は、先ず上部２の甲部が引張り部材２０により
締付けられ、次いでストラツプ４０，４１が、肩２３に
対するタペット２５の掛合により、締付けられることで
ある。

引張りフラップ２２上で引張り部材２０の取付け点を調
整すること及び／またはタペット２５を調整することに
より、上部２の甲部或いは耳部１１を所望の強さに締付
けることができる。

タペット２５或いは肩２３なしでもスキー靴の締付けは
可能であるが、これによれば引張り部材２０は全張力作
用を受ける。

然るに肩２３に対するタペット２５の掛合によれば張力
は甲部を締付けるのにより効果的に働く。

インサート３８が背被１４の内側に固定されており、該
インサート３８は靴が締付けられると、靴内の足の保持
、特に靴耳部１１が爪先の方向へ動く際の足の保持をよ
くする。

背被１４が靴底の近くに回動できるように取付けられて
いるので、爪先方向へ耳部１１が動くと、インサート３
８によりスキーヤーの足に圧力が生じ、従って足はより
しっかりと靴に保持される。

第３図及び第４図に他の実施例が示され、第３図及び第
４図に於て、第１図及び第２図に於けると同符号は同部
分を示しており、従って説明は省略する。

締め金３３の構造は第１，２図に於けるものと若干相違
する。

ガイド１９は締付けストラツプ４０と穴２１〔第５，６
図参照〕のすぐ隣りで接続され、ストラツプ４０は対向
するストラツプ４１と共に、甲側上に伸びる背被１４の
部分を形成する。

引張り部材２０は穴２１の中を通り、引張りフラップ２
２に締付け機構４３により接続されている。

引張りフラップ２２はその前端部にシャツクル３５を引
っ掛けるためのフツク４２を有し、後端部にはタペット
２５が備えられ、一方穴２１の前端は肩２３を形成して
いる。

締付け機構４３は、ピン４５に枢支され且つラチェット
ホイール４６を固定されたロール４４を有し、上記ラチ
ェットホイール４６はピン４８に枢支された爪４７と噛
合う歯を有する。

爪４７は例えばゴムによる弾圧パツド４９のばね作用下
にあり、該パツド４９により爪４７がラチェットホイー
ル４６に圧接されている。

引張り部材２０の端はロール４４に固定され、ロール４
４を例えばその前面の溝４４′にねじ回しを入れて回転
すると、引張り部材２０を引締めることができる。

引張り部材２０をゆるめるには、爪４７を弾圧パツド４
９の作用に抗してラチェットホイール４６から外す。

締付け機構４３はスキー靴の甲部に於ける張力を調節す
るために用いられる。

ガイド１９はその端部１９′〔第５，６図参照〕により
プレート５１に固定され且つ穴２１に対応する穴を有す
る。

引張りフラップ２２は、引張り部材２０用の案内穴５３
のある角部５２を有する。

第３，４図についての締め金３３の場合、シャツクル３
５は締付けレバー３４上に回動自在に取付けられ、シャ
ツクル３５は引張りフラップ２２のフツク４２に引っ掛
けることができるが、作用は第１，２図の形式のものと
変らない。

しかし第３，４図についての締め金３３は引張りフラッ
プ２２から完全に外し得る点が基本的に異なる。

この結果、締付けストラツプ４０，４１は背被１４と単
一構成体につくることができ、締付けバンド２８は省略
できる。

従ってスキー靴の構造は簡素化される。

上述の各実施例のスキー靴は機能的に優れている。

単１の締付け機構即ち締め金で靴の締付けが可能であり
、そのため甲部及び耳部のそれぞれの締付けにより足は
完全に申分なく且つ無理なく保持される。

締め金をゆるめ、背被１４を倒した後は靴を容易に履い
たり脱いだりできる。

締め金３３を引張りフラップ２２から外さずに緩めると
、スキー靴で普通に楽に歩行できる。

カバー３７の特定な構造により、緩め金の非拘束部分の
不要な動きが避けられる。

以上に本発明の好ましい実施例について述べたが、本発
明が該実施例にのみ限定されることなく本発明の要旨の
範囲内で種々の変更があり得ることは勿論である。

次に本発明の実施例の幾つかを列挙する。

１ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、肩がプレ
ートを経て締付けストラップと結合されており、該プレ
ート上には他の締付けストラップの場合に靴耳部に備え
られた別の締め金の背被を越えて係合する締付けバンド
が取付けられているスキー靴。

２ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、一方に於
て締付けストラップが靴七部と結合され、他方に於て締
付けストラップが締付けバンドにより相互に接続されて
いるスキー靴。

３ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、背被が靴
底に近接し且つスキー靴の前後方向軸線と直角の枢軸を
有するスキー靴。

４ 上記第２項記載のスキー靴に於て、背被の内側にイ
ンサート或いは厚肉部分が設けられているスキー靴。

５ 上記第３項記載のスキー靴に於て、背被の内側にイ
ンサート或いは厚肉部分が設けられているスキー靴。

６ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、締め金が
舌被の上に配置され、該舌被がガイド内で移動し得るよ
う案内され且つ締付けストラップにより定位置に保持さ
れるようになっているスキー靴。

７ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、締め金が
カバーを枢着した締付けレバーを有し、該カバーが締付
けレバーの閉鎖位置及び全開位置に於て締め金を実質的
に動くことなく被うようになっているスキー靴。

８ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、引張り部
材及びタペット或いは肩が引張りフラップに対し位置調
整し得るようになっているスキー靴。

９ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、締付けス
トラップがヒール側上で相互に接続され且つ背被の１部
を構成しているスキー靴。

１０ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、引張り
フラップが締め金のシャツクルを引っ掛けることができ
るフックを有しているスキー靴。

１１ 特許請求の範囲１記載のスキー靴に於て、引張り
部材が爪を有するラチェットホイール式締付け機構を介
して引張りフラップと結合されているスキー靴。

１２ 上記第１１項記載のスキー靴に於て、引張りフ
ラップの後部が締付け機構により引張り部材及びタペッ
トに結合され、引張り部材及びタペットが肩を構成する
縁を持った締付けストラップの穴に突出しているスキー
靴。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明スキー靴の好ましい１実施形式を示す斜
視図、第２図は第１図のスキー靴の側面図、第３図は本
発明スキー靴の他の実施例を示す斜面図、第４図は第２
図のスキー靴の側面図、第５図は第３図のスキー靴に於
ける締留め機構の拡大部分内側面図、第６図は第５図■
〜■線断面図である。 ２は靴上部、１１は靴耳部、１８及び１９はガイド、２
０は引張り部材、２２は引張りフラップ、２３は肩、２
５はタペット、２９及び３４は締付けレバー、３０及び
３３は締め金、３１及び３５はシャツクル、４０及び４
１は締付けストラップ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部及び締留め機構を備えたスキー靴であって、上
   記締留め機構が、上記上部の靴甲部に於ける開口を横切
   り且つガイドに挿通された引張り部材を有し、該引張り
   部材の端が靴耳部の締め舎と緊く結合され、該締め金が
   靴の甲部両側に開放端を有する耳部の片側の締付けスト
   ラップに配置され、該耳部の他の側の締付けストラップ
   に上記引張り部材の上端が配置されているスキー靴に於
   て、上記ガイドの上端が１つの締付けストラップに固定
   され、引張り部材が、甲側の耳部上で自由に移動でき且
   つ締め金と結合し得る引張りフラップに固定され、該引
   張りフラップが締付けストラップ上に配置されている肩
   と噛合うタペットを有し、該タペットは、締め金で上記
   引張り部材を締付けた際にその締付けが特定度合になっ
   た後、上記肩と噛合うようにされていることを特徴とす
   るスキー靴。