JPS586422Y2 - 低周波治療器用電極 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低周波治療器用電極に関するもので、特に導電
部材のうち、人体に接触する含水不織布等の含水性物質
の交換が容易に行なえるようにすることを目的とする。

従来の低周波治療器用電極は第４図および第５図に示す
ように構成されていた。

すなわち、１１はリード線１２を電気的に接続した導電
金属で、この導電金属１１の上には脱脂綿１３が配設さ
れている。

１４は脱脂綿１３および導電金属１１を包囲スるガーゼ
で、このガーゼ１４は袋状に構成され、かつ端部開口を
縫糸１５により閉塞している。

１６はガーゼ１４等を内装する電極本体で、上面にはガ
ーゼ１４の一部を露出させるために開口部１Ｔを設けて
いる。

そしてこのような電極を人体への通電電極として使用す
る場合には、人体への接触抵抗を低下させるために、ガ
ーゼ１４および脱脂綿１３に水等を含浸させて体の表面
へ当てが５が、上記従来の構造においては、ガーゼ１４
や脱脂綿１３が汚れてきても、それを交換することは容
易ではないため、そのまま放置しがちである。

しかしながら、ガーゼ１４等には体の表面の汗や皮膚老
廃物が付着し、かつ内部は湿っているため、使用した後
放置すると、高温・多湿状態では発熱をみることがある
。

また医院などで同一の電極を多人数が使用する場合、皮
膚と直接接触するガーゼ１４などが容易に交換できなげ
れば、使用前後の殺菌消毒が充分にできないため、不衛
生である。

本考案は上記の問題点を解消するためになされたもので
、以下、本考案をその実施例を示す図面にもとづいて説
明する。

第１図〜第３図において、１は上面に突出部２を形成し
た電極本体で、前記突出部２の中には導電性のシリコン
ゴムで成型された導電電極３を一体に成形している。

４は導電電極３と電気的に接続されたリード線、５は電
極本体１に接続部６を介して非導電性のシリコンゴムに
より一体成形したカバ一部で、このカバ一部５は接続部
６を中心として屈曲自在となり、電極本体１側に折り畳
むことができる。

７はカッく一部５に設げた開口部で、この開口部７はカ
バ一部５を電極本体１側に折り畳んだ時突出部２の外周
に嵌合する。

８は含水不織布等よりなる含水性物質で、この含水性物
質８を突出部２上に導電電極３と接触するように配設し
、かつカバ一部５を回動させてカバ一部５の開口部７と
電極本体１の突出部２の外周とを嵌合させると、含水性
物質８は両者の嵌合時に挟着固定される。

一方、含水性物質８は第２図に示すように、その一部が
開口部７から外方に露出して人体へ導電可能となるよう
に構成される。

９はカバ一部５を開けやすくするためのカバ一つまみで
ある。

なお、第３図に示すように、前記カバ一部５に設けた開
口部７の径Ｄ１と、電極本体１の突出部２の径Ｄ２とは
、Ｄ１＃Ｄ２として含水性物質８の挟着固定ができるよ
うにしている。

また開口部７の径をｄｌ）Ｄい突出部２の径をＤ２）ｄ
２となるようにそれぞれテーパーを持たせれば、カバ一
部５に設げた開口部７の突出部２への嵌合が容易になる
とともに、はずれにくくなる。

さらにカバ一部５の厚さＴは突出部２の高さＨと比べ、
わずかにＴ＜Ｈとすることにより、含水性物質８が挟着
固定された後、開口部７から含水性物質８の一部を確実
に露出させて導電をさせることができる。

また導電電極３の上面を幾分へこませておけば、そのへ
こみ内に含水綿などを付加することができ、かつ含水量
を増やして乾燥までの時間を延長させることができる。

この場合、含水綿が少ない場合は、幾分へこみ気味とな
り、皮膚との接触がうまくなされないため、そのへこみ
内には充分な含水綿を入れて含水性物質をふくらみ気味
にして皮膚との良好な接触が得られるようにしている。

また逆に導電電極３の上面を初めから幾分ふくらまして
おくと、含水性物質との接触面積が広くなり、その結果
皮膚との接触面積も広くなるため、導電性が良好となる
。

また前記接続部６の厚さｔは、カバ一部５の厚さＴに比
べて充分に薄くしてお（ことにより、折り畳みを容易に
することができる。

ただし、余り薄くし過ぎると簡単に破れてしまうため、
場合によっては繊維布をシリコンゴムの中に入れたり、
あるいは単なる繊維布に置き換えてしまうことも可能で
ある。

以上のように本考案によれば、一部に導電電極を有する
突出部を形成し、かつ非導電性の可撓性材料により構成
された電極本体に、前記突出部の外周に嵌合する開口部
を設けたカバ一部を接続部を介して屈曲自在に一体成形
し、かつ前記突出部の導電電極上に配設される含水性物
質を、カバ一部の開口部と電極本体の突出部との嵌合時
に挟着固定するようにしているため、含水性物質の交換
を行なう場合は、カバ一部を回動させて、電極本体の突
出部とカバ一部の開口部を嵌合させたり、あるいはその
嵌合を外す操作を行なうのみで、含水性物質の交換を容
易に行なうことができ、また電極本体とカバ一部は接続
部を介して一体成形されているため、その構造も簡単に
して、製造が容易である等、衛生的で、かつコスト的に
も安価な電極を得ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す低周波治療器用電極の
組立状態を示す斜視図、第２図は同電極の斜視図、第３
図は同電極におけるカバ一部を広げた状態を示す縦断面
図、第４図は従来例を示す低周波治療器用電極の斜視図
、第５図は同電極の縦断面図である。 １・・・電極本体、２・・・突出部、３・・・導電電極
、５・・・カバ一部、６・・・接続部、Ｉ・・・開口部
、８・・・含水性物質。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一部に導電電極を有する突出部を形成し、かつ非導電性
   の可撓性材料により構成された電極本体と、この電極本
   体に接続部を介して屈曲自在に一体成形され、かつ前記
   突出部の外周に嵌合する開口部を設けたカバ一部と、前
   記突出部の導電電極上に配設され、かつカバ一部の開口
   部と電極本体の突出部との嵌合時に挟着固定されるとと
   もに、一部が開口部から露出する含水性物質とを備えて
   なる低周波治療器用電極。