JP2018102769A - 電気治療器 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸引導子内に配された吸水体の保温を効果的に行うとともに、吸引導子を利用者の体表面に吸引させる際の吸引ポンプへの不要物の送付を抑制すること。
【解決手段】
低周波電流を発生する本体から延びる吸引導子コードを介して本体に接続された吸引導子1を利用者の体表面に付着させる際に、吸引部3は吸水体2を吸引することなく、吸引導子1を利用者の体表面に付着可能とするために、導子及び吸水体13を覆う導子カバーの外周に吸引部3を配する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、利用者に対し電気治療を施す際に使用する電気治療器に関するものである。
電気治療法、特に電流を生体に流すことで施術する電気刺激療法には多くの種類があり、治療的電気刺激、経皮的電気刺激、機能的電気刺激に分類される。このうち、経皮的電気刺激は、その手法により低周波治療、干渉低周波治療などに細分化される。
ここで、代表的な低周波治療は、一般的に消炎鎮痛効果として効能効果が知られている治療法であり、整形外科、理学療法等の分野で広く用いられている。また、電気刺激療法は、低周波治療器等の機器より発生させられた電流である治療用出力を利用者に付与して利用者の患部となる筋肉に刺激を与え治療を行うことから、一概に消炎鎮痛効果のみならず、利用者の身体機能改善や筋力維持など、その用途は今後も広がることが想定される。
電気治療では、一般的に低周波治療器等で発生させた治療用出力を利用者に付与するために、導子を利用者に取り付ける。この導子は、電極とも言われるが、電気出力を付与するための導電部を、バンド等を用いて利用者の治療部に付帯し、電気治療を行う。
しかし、利用者は常時静止している事は殆どなく体動することがある。また、体動しないように強制させることは利用者に無用の負担を強いることになる。また、利用者が体動しても導子がずれることなく正常に導通させるように、バンド等で縛ることは可能とも考えられるが、利用者のあらゆる部位に常に安定した同等の導通を与えるのは困難である。また、施術者の縛り付ける技能にも左右されてしまうことから、毎回、同等の安定した導通を与えることは困難である。さらに、慎重に縛ろうとすればするほど施術前の準備に必要以上に時間が掛かかってしまう等、施術者に無用の負担を強いることにもなる。
また、導通不良となれば、導通させようと治療器側で治療用出力を増量させるなどの機器自身の自動調整又は施術者等による機器操作が行われ、その後、不意に導通状態が元に戻れば、利用者に当初設定以上の治療用出力が瞬時に付与され、利用者が電撃を受ける可能性もあり、非常に危険である。
このため、電気治療用導子では、前述した利用者と機器間の安定した導通確保を前提に、治療部位、治療方法、機能又はその他用途目的によって多彩なものが存在する。
その一つとして、例えば、導通部に導電性シリコーン等の柔軟な部材を用い、バンド等で縛る代わりに、当該導電部に粘着性を持たせ、利用者の患部に貼り付けることで、利用者が体動したとしても導子がずれることのないようにしたものがある。また、導電部の利用者に接する部分に水で塗らした柔軟なスポンジ状の部材を設け、利用者に対する導通を確保するとともに、当該導電部を柔軟なカップ状の中に設けてカップ内の気圧を外気より低く保つことで、導子を患部に取り付け又は取り外し可能にしたもの等がある。
しかしながら、粘着性を利用した導子に関しては、初期は、所定の粘着力を有するものの、貼り直した際の2次粘着力や、常時変化する利用者の体表面の状態に影響されることから、常に同等の安定した導通を確保できているか疑わしい面が残る。
一方、導電性を有する液体、例えば水で塗らしたスポンジ状の部材を導通部としてカップ状の導子本体の内部に設けカップ内を吸引する方法を利用した、いわゆる吸引導子と言われるものは、同等の安定した導通を確保できる点で優れており、その安全面に重きを置く観点から、現在、医家向け電気治療器で用いられる導子の主要な導子の一つとなっている。
図11の吸引導子は、特許文献1に記載の吸引導子である。導電性を有するカップ内に水で湿らせたスポンジを設け、カップ内を吸盤として利用し、カップを変形させ内部を陰圧にすることで利用者の体表面に取り付ける吸引導子である。この方法では、カップを変形させた直後の吸引力が最大であり、その後利用者の体動によりカップ内の圧変化が生じた場合、吸引力が弱まり、導通不良や吸引導子が脱落するなど問題がある。
図12の吸引導子(特許文献2に記載の吸引導子)は、この問題を改良したものである。当該方法であれば、カップ内を吸引ポンプ等の吸引手段によって吸引することで利用者の体表面に取り付け、利用者の体動によるカップ内の圧変化が生じ難くすることができる。しかし、導通確保のために水で濡らしたスポンジを使用することから、冬場などは非常に水が冷たくなり、治療する際に利用者の体表面に冷たい水分を含んだスポンジを取り付けるのは酷である。したがって、この問題を解決するために、治療器本体の一部に当該吸引導子を事前に温めておくための加熱・保温手段、たとえばホットプレートを設けている。
特開2000−342695号公報 特開2003−190301号公報 特開2003−225880号公報
しかしながら、上記従来の電気治療用の吸引導子では、ホットプレート上に導子を置いている時は、導子は温まっているが、治療する際は、ホットプレートから導子を取り外すため、導子を温めることはできない。特に、吸引導子はホットプレートで長時間温めているにも拘らず、その温度が冷める速度が他の導子に比べて非常に速い。この原因は、導子本体のカップ内部を吸引する際に、水分を含ませたスポンジの吸引を伴うためであり、カップ内部を吸引することで、温まった吸引導子を機器自らが冷やしていることに起因する。
また、カップの内部全体を吸引するため、スポンジに含ませた水分を吸引する際に、スポンジから分離した欠片や埃、屑、もしくは、利用者の対表面に付着していた汗や皮脂、もしくはハンドクリームといった不要物も水分と同時に吸引してしまっている。
その結果、スポンジから吸引導子コード及び吸引ポンプを経て機器外部へ排気・排水に至るまでの流路の一部で前記不要物に起因する詰りが発生し、吸引導子の吸引性能を著しく低下させることがある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、温めた吸引導子が冷め難く、且つ、不要物の吸引を抑制できる吸引導子を有する電気治療器を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気治療器は、低周波電流を発生する本体と、前記本体から延びる吸引導子コードと、前記吸引導子コードを介して前記本体に接続された吸引導子と、前記吸引導子を利用者の体表面に付着させるための吸引部を備え、前記吸引導子は、吸水体を介して前記利用者の体表面と導通するとともに、前記吸引部は、前記吸水体を吸引することなく、前記吸引導子を、前記吸水体を介して前記利用者の体表面に付着させてなるものである。
本発明によれば、治療の際に、吸引導子内に配された吸水体であるスポンジ等が急激に冷却されるのを抑制することができ、且つ、スポンジから分離した欠片や利用者の対表面に付着していた汗や皮脂等の不要物の吸引を抑制することができ、吸引導子コード及び吸引ポンプを経て機器外部へ排気・排水に至るまでの流路の一部で前記不要物に起因する詰りが発生するのを抑制することができる。
本発明の実施例1による吸引導子の外観図 本発明の実施例1による吸引導子の各部品の外観図 本発明の実施例1による吸引導子の動作説明図 本発明の実施例2による吸引導子の外観図 本発明の実施例3による吸引導子の外観図 本発明の実施例4による吸引導子の外観図 本発明の実施例5による吸引導子の動作説明図 本発明の実施例1による吸引導子の温度変化を示す説明図 本発明の実施例1による吸引導子の電流密度を示す特性図 本発明の実施例1による吸引導子を動作させる電気治療器の外観図とブロック図 特許文献1に記載の吸引導子の外観図 特許文献2に記載の吸引導子の外観図及び吸引導子を動作させる電気治療器の外観図とブロック図 特許文献3に記載の吸着装置の外観図
本発明の吸引導子を実施するための一形態について説明する。
本実施形態の吸引導子1は、外周覆いの一形態であり、図1(a)に示すカップ状に形成された部分を有する外郭部5と、導子カバーの一形態であり、外郭部5のカップ状に形成された部分の内側に配され、カップ状に形成された部分を有する内郭部6と、この内郭部6の内側に配置された導電部2とを備え、外郭部5の内側で且つ内郭部6の外側に、吸引部3を設けたものである。
なお、外郭部5及び内郭部6のカップ状に形成された部分は、可撓性を有する材料で構成され、利用者の体表面に応じて変形するものとしている。また、外郭部5のカップ状に形成された部分の開口部の形状は、当初から利用者の体表面の箇所(患部)に応じた形に形成させておくことも可能だが、本実施形態では、大半の患部に沿うように、高い汎用性を有するフラット面で形成している。
また、図2に示すように、導電部2は、導電性を有する液体を含ませた吸水体13と電極板12を有しており、当該吸水体13を含む吸引導子1が、図10に示す電気治療器(本体)31に設けられた加熱・保温手段32、たとえばホットプレートの上に、利用者の体表面接触側を接して置くことで、吸引導子1の体表面接触側から順番に全体が温められる。
ここで、電気治療を利用者に施す際、施術者は、当該加熱・保温手段32から吸引導子1を取り上げて利用者の体表面Mに取付け作業を行う。この際、従来の吸引導子(図12(b)参照)では、吸引導子1が急速に冷める問題が生じており、この原因について鋭意調査を進めると、吸引導子1内部の吸水体13が機器の吸引動作の際に空冷されていることが主な原因であった。
そこで、本発明の実施形態に示す吸引導子1のように、吸水体13を内郭部6の内側に設け、外郭部5と内郭部6の間を吸引することで、内郭部6の内側の水分や空気は、吸引動作中も積極的に吸引されることはなく、滞留したままに保たれ、吸水体13が不当に冷されることが無くなることから、この問題を解消することができる。
また、従来の吸引導子では、導子内部にヒータ等の加熱・保温機能を設けようとしても、吸引時の冷却により、効果が小さいものであったが、本実施形態の吸引導子1であれば、内郭部6の内側に小型・薄型ヒータを、たとえば、電極板の裏面などに設けておけば、効率の良い自己加熱・保温機能を付加することもできる。
さらに、先述のとおり、吸引動作時に内郭部6の内側の空気、つまり内側に配された吸水体を積極的に吸引しないため、吸水体13からの不純物の吸引を限りなく抑制することができる。
本実施形態の吸引導子1は、図1(c)に示すように、内郭部6の開口部の下面が外郭部5の開口部の下面よりも高く(利用者の体表面から離れる位置)に配置されるよう設けている。
この位置関係が逆の場合は、吸引導子1を利用者の体表面Mに取り付ける際、仮に、内郭部6の開口部の端部が先に体表面Mに触れてしまうと、外郭部5の端部は、体表面Mに対し吸引空気回路において閉回路にならない。これを閉回路にさせて、体表面Mへの取り付けを完了するためには、外郭部5の全体を手のひらで覆うように体表面Mに押し付けなければならず、施術者にとって非常に手間である。また、この場合は、体表面Mに取り付けた後も、内郭部6の開口部の下面による反力により浮きが発生し、その結果、空気漏れが起き、吸引導子1が脱落するといった問題が生じる可能性もある。
そこで、前述した本実施形態の吸引導子1のように、外郭部5と内郭部6の開口部の下面の位置を調整し、内郭部6より先に外郭部5が体表面Mに触れるようにすることで、外郭部5による吸引空気回路の閉回路を確実に作ることができる。
また、図1(c)に示すように、吸引導子1の外郭部5と内郭部6の内壁に窪みやスリット7を設けることで、図13に示すような極端な蛇腹構造を設けることなく、利用時に適切にカップを変形することができ、体表面に安定した吸着を可能とする。
また、図4(c)に示すように、外郭部5の開口部と内郭部6の端部に緩衝部4を設けている。従来、吸引導子を体表面に取り付けると、うっ血による瘢痕等が生じ、治療後もその瘢痕が長時間肌に残ってしまうことがあり、利用者によっては、その見栄え等の嫌悪から当該治療を避ける場合がある。また、体表面の温度が低い場合は、更にその症状は顕著に現れ易い。その点、本実施形態の吸引導子1を用いれば、吸引導子1の温度が冷め難くなるため、うっ血による瘢痕も減ることが期待できるが、さらに外郭部5の端部に緩衝部4を設けることで、うっ血による瘢痕を抑制することができる。
なお、この緩衝部4を内側に巻くことで,吸着時に体表面に沿いやすく、かつ、外乱による導子剥がれの耐性も確保できる。
また、図2(b)に示すように、電極板12に微細孔23を設け、図2(c)に示すように、カップ11の内部底面に複数のリブを配置させている。従来の吸引導子では、電極板12の微細孔23は電極板12の弾性を向上し、曲率の高い人体の体表面にも柔軟に吸着する目的があり、またカップ内部底面の複数のリブは、吸着時にカップを意図する方向に変形するとともに、吸着時にカップと電極板の間に空間を設け、カップ内の圧力を保持する目的がある。本実施形態にも同様の構造を有するが、これは、従来の目的に加えて、吸着時に、体表面との接触圧縮により、吸水体13が圧縮されて、これに含まれていた水分(導電性の液体)が吸水体13の外部に排出されることになるが、この際の逃げ場(保水空間)として、カップと電極板の間に空間を利用するものである。
また、従来の吸引導子では、吸収体13内に含ませた水分は吸引動作によって減少するため、こまめに補水する必要があったが、本実施形態の吸引導子構造では、この水分減少を効果的に抑える効果もある。
以下、本発明の一実施例について説明する。
図1(a)は吸引導子1を利用者に取り付ける側から見たときの様子を示した吸引導子の外観の斜視図、図1(b)はその正面図、図1(c)は図1(b)におけるA−A断面を示した断面図である。
また、図2(a)は吸引導子1の導電部2に取り付ける部品である吸水体13の外観の斜視図、図2(b)は吸引導子1の導電部2に取り付ける部品である電極板12の外観の斜視図、図2(c)は外郭部5と内郭部6を設けた部品であるカップ11の外観の斜視図である。また、図3は、吸引導子1が動作した際の様子を、図1(c)の断面図を基に図示した説明図である。
図10は、電気治療器の外観図とブロック図である。本体部31は、吸引導子1の吸着力の発生元である吸引ポンプ38と吸引導子1を事前に温めておくための加熱・保温手段32(ホットプレートなど)を備える。
本実施例の吸引導子1は、図1(a)に示すように、導電部2、吸引部3、外郭部5、内郭部6と、カップ11と吸水体13と電極板12を有する電導部2で構成される。
各々材質は、その用途目的で異なるが、吸引導子1は、複数回の使用を前提に、洗浄メンテナンスしながら使用するものであることから、原則、耐久性や特性寿命が長期に保てる材質を選択する。
カップ11は、吸引導子1の体表面への吸着力を直接的に左右する。体表面への吸着時に、吸引ポンプ38による吸引力によって変形するが、この変形からの復元力をもって体表面への吸着力を発揮する。このため、カップ11の材料は、可撓性を有し、その特性が長期に保たれ塑性変形し難い高分子材料、特にシリコーン材やこれに相当する特性を有する高分子材料が好ましい。また、カップ11の硬度も体表面への貼り付き性能(吸着力および体表面への沿いやすさなど)に影響するため、本実施例では、貼り付き性能や汎用性を考慮して、硬度HS(ショアA)30°〜60°で設計した。一方、カップ硬さは、治療後に利用者に生じる瘢痕の強さにも影響するため注意が必要である。本実施例では吸着部に緩衝構造を採用するが、瘢痕の影響を抑えるために、カップの全部、もしくは一部を硬度HS(ショアA)30°以下で設計することも有り得る。
また、治療用途、治療部位によっては、最適な形状やサイズがあり、吸引力とバランスの取れた数種類のカップ11を事前に設計し用意しておいてもよい。
吸引部3は、外郭部5の内壁と内郭部6の外壁とで構成される。ここで、吸引部3は、吸引の大きさや取り付け方によって部分的に閉塞しないように、円錐台状に形成させている。
具体的には、図1(c)に示すように、内郭部6をなす壁はほぼ鉛直に設け、外郭部5の内壁に角度θを設けている。ここで、角度θを大きくし過ぎると、電気治療に必要な導電部2に係るB面の面積に比べて実際の体表面に貼り付けるA面の面積が大きくなり過ぎ、特に多数個の吸引導子1を使用する治療の際、相互に吸引導子1が邪魔をして所望する治療ポイントに貼り付ける事が困難となる場合がある。また、大きな面積の吸引導子を貼り付けるほど、体表面の曲面に吸引導子1の全体が追随し難くなり、吸引力の大きさによっては、吸引導子1の脱落につながる可能性がある。
一方、A面のφoutから生じる面積をそのままにして、B面のφinから生じる導電部2の面積を小さくすることも考えられるが、B面の面積を小さくすれば、治療電流に対して電流密度が上昇するため、電流を付与する部位に皮膚損傷や熱傷を生じさせる可能性が生じる。当該皮膚損傷が酷い場合は、皮膚下の深部組織まで及ぶ場合があり、回復するまでに長時間を要するため注意が必要である。
図9は、横軸を治療電流、縦軸を電流密度とし、B面の直径φinから生じる面積毎に治療電流に対する電流密度をプロットしたものである。電流密度は、治療電流の値を導電部2の面積(B面の面積)で割った値であり、B面の面積と反比例の関係にある。ここで、前述した皮膚損傷、熱傷を生じさせないためには、電流密度は2.0mA/cm2程度に抑えるのが好ましい。
電気刺激療法では、その治療効果として、血行促進、血流増加などにより体温が上昇し発汗することもあり、発汗が促進されることで、導電部2と体表面の電気的接触状態が局所的に予想外に良好となり、治療電流が予想外に増加することもある。このため、発汗が促進されたとしても、導電部2と体表面の電気的接触状態を支障のない範囲で安定に保つためには、体表面の皮膚を十分に湿らせると共に、導電部2に設けた吸水体13も十分に水分を含ませておき、発汗が生じても体表面の電気接触状態が支障ない程度に安定させる必要がある。
また、電流密度は、体表面に貼り付く性能にも影響を受け、貼り付きが弱い結果、導電部2の一部しか体表面に貼り付いていなければ、B面の面積は減り電流密度が上昇することとなる。そのため、体表面に貼り付く性能に影響を受ける吸引力は重要な要素である。
また、吸引導子1を体表面に貼り付ける際の初動の吸い付きの良さや、利用者の体動などにより瞬間的なリークが発生した際に吸引導子1が即座に体表面の動きに応答する追随性能は、吸引ポンプ38の排気流量による。本実施例では、5L/minとした。
また、吸引ポンプ38は、吸引圧によって排気流量が変化し、この特性値はポンプ固有の特性グラフで示される。この特性をVA値=(吸引圧〔kPa〕×排気流量〔L/min〕)を用いて検討すると、吸引部3を用いて吸引する際に使用する可能性のある全範囲を考慮すると、VA値が最低でも100以上であることが支障のなく吸引するためには必要である。一方、吸引圧が高すぎると、体表面に瘢痕が残るなど支障が生じ、且つ、吸引導子1の脱着などの取扱いが困難になる。これらバランスを考慮すると、VA値=1000が上限と考えられる。
このような吸引力を有するポンプ38を使用した場合、本実施例では、角度θは45°以下が適当であり、図1(c)の実施例では、角度θは10°とした。
電極板12は、本体31に接続された吸引導子コードと吸引導子1を電気的に接続させるものである。また、本実施例では、パイプ穴22を使って空気回路的に接続するための導出パイプ22を一部に有する。また、電極板12は水分を含んだ吸水体13と長時間接触するため、水と接触しても物性が変化し難い材料、例えばSUS材等を用いている。また、接続部に設ける導出パイプは電気接点となることから、燐青銅や黄銅等を用い、さらにメッキしたものを利用するのも良い。ここで、導出パイプ22は、カップ11を貫通させるように設けている。また、溶接又はカシメ等で、電極板12と電気的に接合させている。φdは電極板12を円形に設けた際の直径を指す。φdは図1(b)で示すφinよりも小さい値に設け、図2(c)に示すカップ11内で極力動かないように内郭部5の内壁等で一定程度支えられるように寸法調整している。
また、電極板12の肉厚は可撓性を持たせるためt1以下の薄板を用いるのが好ましい。図2(b)に示す実施例では、電極板12の肉厚はt0.1としている。薄板を用いているため、そのエッジ部がシリコーン材等で作成されたカップ11に触れるとカップ11を傷つける可能性がある。そのため、カップの材料次第では、電極板12が触れる部分の肉厚を、多少、部分的に厚くする必要も生じ得る。
なお、導出パイプ22を用いず、吸引導子コード33に内包された導通線を、直接、吸引導子1に半田等で直付けする事も可能である。但し、その場合には、吸引導子1と吸引導子コード33は一体となるため、吸引導子1をメンテナンス交換や治療目的により変更する際は、吸引導子コード33も含めて交換しなければならず、多少の経済的な負担を強いる場合がある。
カップ11は、図2に示すように、電極板12の導出パイプ22を挿通できるように、貫通穴を設けている。貫通穴は、カップ11の吸引部3を跨いだ状態で導出パイプ22を挿通できるようになっている。吸引部3とパイプ横穴21が重なるように構成する。当該構成により、導電部2では空気の流路はなく、吸引部3にのみに空気流路を形成する。また、導出パイプ22のパイプ先端は、溶接やロウ付け、栓などで封止している。
当該構成により、ポンプ38の吸引圧がカップ11の吸引部3に伝達され、吸引導子1に吸着力を発生させることができる。また、導電部2の内部は、吸引部3に影響されることなく、その空気を滞留したままに保つことができる。
また、吸水体13は、導電性の液体(水分等)を多く含むよう吸水・保水性の高い材質で構成する。また、直接、利用者の体表面に触れるため、生体適合性を適えた材質を選択するのが良い。本実施例では、パルプを使用したセルロース素材、ビスコース素材、または、コットンなど安価な素材を使用した不繊布等、これらに相当する材料を使用している。
また、吸引導子1を動作させるために、電気治療器に接続する必要がある。吸引導子1は、吸引導子コード33によって電気治療器31に電気回路的および空気回路的に接続される。また、図10(b)のブロック図に示すとおり、少なくとも低周波出力制御部36、制御部37、吸引ポンプ38、加熱・保温手段32であるホットプレートを有している。加熱・保温手段32は、本体の上部に設ける必要はなく、本体の中腹や専用台に設けても良い。
ここで、吸引導子1は、吸引接続部34、導電接続部35を通じて本体31に接続される。
本体31に接続された吸引導子1は、吸引ポンプ38によって吸引接続部34に接続された吸引導子コード33を通じて、吸引部3が利用者の体表面を陰圧となり、吸着され、利用者の体表面Mに取り付けられる。
また、低周波出力制御部36によって発生させられた信号は、導電接続部35に接続された吸引導子コード33を通じて吸引導子1の導電部2に送られ、導電部2では電極板12を通じて水分Wを含んだ吸水体13に送られ、最終的に、利用者の体表面Mに導通が確保される。
また、図3は、利用者の体表面Mに吸引導子1を取り付けた際の様子を記したものである。吸引導子1の外郭部5を利用者の体表面Mに沿うように軽く押し付けると、カップ11内側に設けた複数のスリットを基点として変形しながら利用者の体表面Mに吸着する。
図1(c)に示すように、外郭部5のA面が体表面に沿うように接触した直後に、吸着によるカップ11の変形がはじまる。カップ11は先述のとおりスリットを基点にして、先ずは外郭部5から、おおよそ垂直方向に圧縮されるような形で変形する。内郭部6内には吸引力は発生しないが、この変形により、吸引部3の体積が減少していくと、内郭部6の下面が体表面に接触する。さらに変形が進むと、内郭部6の下面もさらに体表面に押し付けられるため、導電部2に内包する電極板12が吸水体13と密着するため、体表面Mと電気治療器の治療出力制御部36との電気的導通が確保される。
吸引導子1が吸着する際、先述の吸着メカニズムから、外郭部5の下面のA面と内郭部6の下面のB面の位置をおよそ同じ位置に設けてしまうと、加工上のバラツキによって、また体表面の部位によっては、B面が体表面に先に触れてしまい、上手く吸引されない場合が生じる。このため、A面よりB面を寸法taだけ内側に設ける必要がある。また、B面がA面より下側に出ないように、内郭の内部に設けられる吸水体の厚みを考慮する必要がある。本実施例ではtoutを16mm、tinを12mm、よってtaを4mmに設定し、吸水体の厚みを6mmで設計した。
これに反し、導電部2が先に体表面に当たってしまうと、導電部2内にある吸水体13、電極板12、カップ11の反力により外郭部5が浮き上がる可能性がある。この場合、吸引回路にリークが生じ、吸引導子1は体表面より脱落もしくは半着する。完全に脱落する場合は治療電流の導通がなくなるが、半着の場合は局部的に電流密度が高くなることもあり危険である。
本実施例のように、toutをtinより大きくすることで、吸引導子1の脱落の可能性を減らすことができる。
肩口など球面を有する部位や、手首などの小さい曲率を有する部分、顔面など凹凸に富んだ部分などを、全て包含して吸着対応するのは困難であるため、これら複雑な部位は吸引導子1のサイズを小さくしたものや例えば体表面に沿った特別な形状の吸引導子1で個別的に対応することも可能である。一般的に電気治療において使用される治療ポイントは、臀部、腰部、肩甲骨、背部(肩甲骨周り)が多く、略平面と考えられるような箇所であれば、加工精度も勘案して、寸法taをおよそ1mm以上に設けておけばよい。
その他、一般的に使用される治療ポイントとして、脹脛、大腿部等も挙げられるが、模式的に表現すると、当該部位は筒状を形成し一方向が略直線状でこれに直交する面が曲面を有する形状となる。
本実施例の吸引導子1を前記のような筒状部位の体表面に貼り付けるにあたり、図1(b)の左右から指で掴むように吸引導子1を楕円状に変形させながら体表面に貼り付けると効果的である。このとき、A面、B面は、図1(b)では、楕円形に見えるが、導出パイプ22側から見ると湾曲したカーブを描くため、体表面に貼り付ける際に筒状の部位に沿う形状になる。従って、特別な形状を設けなくても、筒状部位、つまり、脹脛、大腿部等の曲面を有する体表面に貼り付けることが可能となる。また、電極板12の形状を、円形にせず両サイドをカットすることで、図1(b)の左右から掴む際に、より変形が容易になる。
また、外郭部5と内郭部6の内側にスリットa7、スリットb8を設けたことにより、吸着時の変形をより可能としているが、スリットの深さは、外郭部5、内郭部6の肉厚に対しおよそ半分程度の肉厚になるように設ければ良い。
また、蛇腹状に潰れるようにするには、材料の硬度も影響するが、外郭部5、内郭部6の肉厚によってもその動作具合が異なるが、その肉厚はt=1.0〜2.0mmにすると、その動作が円滑となる。また、内郭部6については、吸引部3による吸引時に、吸水体13が吸引空気の影響を受けないようにカバーされる長さや厚みとする。また、外郭部5と比べて強度はさほど必要としていないため、内郭部6の肉厚はt=0.5〜1.5mmで収めておき、外郭部5の肉厚よりも薄くしておく。当該構成により、外郭部5は、内郭部6に邪魔されず、吸引動作により、体表面に貼り付くことができる。
また、従来の蛇腹構造のもの(図13参照)では、外形は大きくなり、カップの重量も不要に増し、吸引導子の吸着力がカップの重量に負けてしまい、導子が脱落するなど諸問題が発生し易くなる。本実施例では、外郭部や内郭部に、スリットを設けることによって、吸着時の変形を容易としつつ、外形を小さく、且つ、重量を減らすことを可能としている。
本実施例では、外郭部5と内郭部6を設け、吸引部3と導電部2を分離し、内郭部6の内側に滞留する空気は、ポンプ38が稼動し吸引動作が開始しても積極的に吸引されることはなく、滞留したままに保たれ、吸引導子1が急速に空冷されることはなくなる。したがって、加熱・保温手段32に置くことにより温められた吸引導子1を加熱・保温手段32から取り出し利用者の体表面に貼り付けるまでの間に急速に冷めてしまうことはなく、冷感を緩和した吸引導子1を用いて電気治療を行うことができる。
一般的に、電気治療に使用される吸引導子1は、水を含んだ吸水体13を使用していることが多く、冬場などはその水が冷えてしまうと吸引導子自体が非常に冷たくなることから、その冷感緩和機能としての効果は大きい。
図8(b1)〜(b5)はその様子をサーモメータで温度別の画像として測定し、その経過時間毎に画像を、(b1)〜(b5)の順で並べたものである。また、図8(a)は一定の測定ポイント(ここでは導子の中心)を決めてその部分の温度を、従来の吸引導子(B:従来吸引導子)と本実施例の吸引導子1(A:本願吸引導子)の双方でプロットしたものである。
測定方法は、当該A、B両方の吸引導子を加熱・保温手段32上に置き、十分温まるまで長時間置いた後、加熱・保温手段32から取り出し、常温の卓上に置き、ポンプ38を稼動させた直後からその温度変化を捉えたものである。当該データを見ると、ポンプ38を稼動させて、吸引導子に吸引力が発生した直後からBの従来吸引導子は秒を追うごとに急速に冷めていくことが判る。
図8(b1)〜(b5)の図中で白の四角がサーモメータの表示画面である。この白の四角の内側では温度が試験環境温度の23℃のときが表示面と同じ白で表示され、環境温度23℃からの温度差が大きくなるにつれて、グレーが濃くなる。図中でもっとも濃い色は温度差が±7℃、つまり高温で30℃、低温は17℃を表す。
図8(b1)は加熱・保温手段32より常温の卓上に移動させ、吸引ポンプを動作させて、吸引を開始した直後のサーモメータの表示である。ここから2秒、4秒、8秒、17秒経過した同様の表示が図8(b2)、(b3)、(b4)、(b5)となる。本願実施例の吸引導子であるAは殆ど冷めることはなく初期の濃いグレー、つまり約30℃を保っている。
一方、従来の吸引導子Bでは(b3)の時点でほぼ環境温度まで冷却が進み、(b5)の時点では約17℃まで冷めている。また、外周から内側に向けて急速に冷めていく様子が確認できる。本結果から判るように、従来の吸引導子では、吸水体13とカップ11の間に生じた空間を吸引する空気によって当該吸水体13が空冷され、吸引導子の全体が急冷されている。この結果から、本実施例の吸引導子と、従来の吸引導子の保温効果の差は歴然である。
また、吸引導子を体表面に取り付けると、うっ血による瘢痕等が生じ、治療後もその瘢痕が長時間肌に残ってしまうことがあるが、本実施例の吸引導子1を用いれば、保温効果が高いため、うっ血による瘢痕を減少させる効果も期待できる。
次に、他の実施例について説明する。図4は、本実施例の吸引導子1であり、図4(a)は吸引導子1を利用者に取り付ける側から見たときの外観斜視図、図4(b)はその正面図、図4(c)は図4(b)におけるA−A断面を示したものである。
従来の吸引導子では、うっ血による瘢痕等が生じ、その瘢痕の境目は、カップと体表面の接触部近傍に現れる。ここで、外郭部5の対表面接触部の面積が小さい、つまりエッジ状になっている場合、吸着力が集中し、対表面に、より深く食い込むため強い瘢痕が生じる。
本実施例では、図4(c)の断面図に示すとおり、外郭部5の開口部の端部に緩衝部4を設けている。この緩衝部4は、外郭部5の端部を延長させ形成したものであり、カップ11の内側の向きに円弧状に巻き込ませている。この円弧の半径は大きいほど緩衝効果は大きいが、その分だけ、吸引導子も大きいものになる。したがって、本実施例では緩衝部の円弧半径を4mmとした。また、本実施例では緩衝部4は外郭部5の一部としたが、別途、緩衝部4となるものを形成しておき、外郭部5の端部に後付け、あるいはインサート成型で一体成型により形成してもよい。また、緩衝部4は、さほどの強度を必要としないため、硬度を小さくした材料で成型し、あるいは、外郭部5の肉厚のおよそ半分の肉厚tpとして、動作時のバランスを良くすることも出来る。
また、緩衝部4は、内向きの円弧状と記載したが、外郭部先端が内向き、および外向きの2方向に分岐されていてもよい。ただし、外向きのみの緩衝部とすると、前記の対表面が筒状となる部位に吸着する際に、外乱に弱く、脱落しやすいため、あまり好ましくない。
他の実施例について説明する。図5(a)は吸引導子1を利用者に取り付ける側から見たときの様子を示した外観の斜視図、図5(b)はその正面図、図5(c)は導出パイプ22を中心線とした横縦の断面図である。吸水体13の外径φs及びその高さts、並びに電極板12の外径φdは、内郭部6の大きさに合わせて変更する。本実施例の大きな特徴は、パイプ横穴21を電極板12の直ぐ上であって電極板12の中心付近に設けた点である。
また、内郭部6を形成するカップ部分は電極板12と一体に動けば良く、内郭部6がカップ11と別個のカップ状の部品として存在していても特に問題はない。また、内郭部6の端部に設けられた3つの突起は吸水体13を保持し、利用者への吸着の際に吸水体13の脱落を防止するものである。
当該カップ11の吸引動作については、先の実施例のようなスリット構造によって変形するものではなく、およそ一定の動作であり、カップ11の頭が上下に動く動作となる。このため、稼動部以外のカップ11の肉厚はt=1.5mm〜3.5mm程度で厚めに設けている。このようにカップ11の肉厚を厚めに設けると、ポンプ38から生じる吸引力だけではなく、カップ11自体の復元力も加わることで、吸着力の追随性能が増し、吸引導子1が利用者の体表面から脱落し難くなる。
次に他の実施例について説明する。図6(a)および(b)は吸引導子1を利用者に取り付ける側から見たときの様子を示したカップ11の外観の斜視図、図6(c)は導出パイプ22を中心線とした断面図である。本実施例の大きな特徴は、吸引部3が内郭部の全周に設けられていない点である。本実施例の吸引部は、外郭部の先端(図6(c)のC面)と内郭部の先端(同図D面)の間の空間である。
他の実施例について説明する。図7は、吸水体13に含ませた水が循環する様子を示したものである。図7(a)は、図1(b)におけるA−A断面を示した断面図であり、吸引部3に吸引力が発生する前の様子を示した説明図、図7(b)は、吸引部3に吸引力が発生した後の様子を示した説明図、図7(c)は、吸引力が発生した後に吸引力が無くなった際の様子を示した説明図である。
これまで説明したとおり、吸引導子1の導電部2に設置された吸水体13は、十分な水分を含ませており、体表面Mと電気治療器31の治療出力制御部36に接続された電極板12との安定的な導通を確保するために重要な部品である。しかし、従来の吸引導子1では、吸引力が発生し吸引導子1が吸着力によって変形することによって、吸水体13が圧縮し、吸水体13に含ませた水分は、吸水体13から排出される。
本実施例では、電極部2は吸引ポンプ38からの空気の流路から分離されているので、ポンプ38の吸引力は内郭部6には直接的に及ばず、吸水体13の圧縮により排出された水分は、ポンプ38で吸引されるものではない。この様子を示したのが、図7(b)である。
図7(b)は吸着力によって吸引導子1の全体が変形した様子を示しており、排出された水分は、電極板12の隙間を経て内郭部6の底面に設けたリブによってできた空間に一時的に蓄えられる。その様子を図7(c)に示している。
治療を終えた使用後、吸着力を開放すると、吸水体13は元の形に復元することになる。その際、大半の水分は電極板12の細孔を通らず、電極板12の外周を伝い、吸水体13に再度吸収され、結果的に、吸水体13から排出された水分は、循環することとなり、吸引動作による水分の減少が抑制される。
また、吸水体13に含ませた水分は、吸水板13の端部から順番に乾いていく。本実施例では、吸水体13から搾り出された水分を再度、吸水体13の端部から補給するため、より効果的に、水分を吸水体13に循環させることができる。
また、本実施例では、吸水体13からの排出される水分や不要物をポンプ38で吸収する弊害は抑制できるが、一方で、当該不要物が吸水体13に蓄積されやすくなる。そのため、衛生上、吸水体13はこまめに洗浄をおこなうことが好ましい。ただし、利用者毎に洗浄を行うと、一人あたりの治療時間や治療コストが高くなることが想像される。この場合、吸水体13を安価な不織布、たとえばコットンパフのようなものを使用し、利用者毎に取り換え可能なディスポーザルな吸水体とすることで、治療時間や治療コストを抑え、かつ、衛生的な治療を行うことが可能となる。
1 吸引導子
2 導電部
3 吸引部
4 カップ端部、緩衝部
5 外郭部
6 内郭部(導子カバー)
7 スリットa
8 スリットb
9 吸気孔
11 カップ
12 電極板
13 吸水体
21 パイプ横穴
22 パイプ穴、導出パイプ
23 細孔
24 弁帯
31 電気治療器
32 加熱・保温手段
33 吸引導子コード
34 吸引接続部
35 導電接続部
36 治療出力制御部
37 制御部
38 ポンプ
M 利用者の体表面
W 水

Claims (7)

  1. 低周波電流を発生する本体と、
    前記本体から延びる吸引導子コードと、
    前記吸引導子コードを介して前記本体に接続された吸引導子と、
    前記吸引導子を利用者の体表面に付着させるための吸引部を備え、
    前記吸引導子は、吸水体を介して前記利用者の体表面と導通するとともに、
    前記吸引部は、前記吸水体を吸引することなく、前記吸引導子を、前記吸水体を介して前記利用者の体表面に付着させてなる電気治療器。
  2. 前記吸引導子及び吸水体を覆う導子カバーを備え、前記吸引部を、前記導子カバーの外周に配してなる請求項1記載の電気治療器。
  3. 前記吸引部は、前記利用者の体表面に接する吸引接触部を、前記導子カバーの先端部より、前記利用者の体表面に近い位置に配してなる請求項2記載の電気治療器。
  4. 前記吸水部の前記利用者の体表面に対して接触する接触圧を前記導子カバーの同接触圧より小さくしてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気治療器。
  5. カップ状の形成された導子カバーと、その外周を覆うカップ状の外周覆いを備え、前記導子カバーと外周覆いの間を吸引することで、前記吸引部を形成してなる請求項2または3記載の電気治療器。
  6. 前記導子カバーと外周覆いは、利用者の対表面に対する吸着方向に変形容易となるように、変形容易手段を設けてなる請求項5記載の電気治療器。
  7. 前記変形容易手段は、窪みまたはスリットで構成してなる請求項6記載の電気治療器。


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