JPS586296Y2 - 魚釣用覆面型リ−ルのドラグ制動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 覆面型リールにおけるドラグ制動装置としてローターカ
ップの軸受部分に制動機構を設けることは既に知られて
いるが、従来のこの程方式は釣糸が喰込んだときの分解
組立が面倒であったり、カバ一部分の寸法が大きくなり
リール全体が大型化したり、制動作用が円滑かつ確実に
できない等の欠陥がある。

本考案はこれらの欠陥を改善したもので、ローターカッ
プの先端に回転軸を支承する軸受筒を突設し、回転軸の
前端部に一体的に回動するように係合した座金係止板の
周縁突片を軸受筒上に嵌合した係合円板に軸方向自在に
係合すると共に前記係合円板の前後の軸受筒上に制動座
金を嵌装し、回転軸先端にはドラグ制動摘手を進退自在
に螺合したことを要旨とするものである。

本考案実施例を図面について説明すると、筐体１に摺動
自在に支承され、かつハンドルで回動される回転軸２は
筐体前部に設けられたスプール３を貫通突出すると共に
該突出部は釣糸係止ビン４を有するローターカップ５に
突設された軸受筒６に支承されている。

前記軸受筒６の外周面は断面欠円状に形成されると共に
該軸受筒６には周縁部に対向して、係合切欠７，７を有
する係合円板８が回転自在に嵌合され、該係合円板８と
ローターカップ５の前面との間には順次軸受筒に回動自
在の制動板９、軸受筒に係合した座板１０、板バネ１１
が嵌合し、また係合円板８の前部の軸受筒６には軸受筒
に回動自在の制動板９、軸受筒に係合した座板１０、軸
受筒に回動自在の座金１２が順次嵌合し、更に軸受筒６
の前端には止輪１３が係止されている。

また軸受筒６から突出している回転軸２も断面が欠円状
に形成されると共にその周面には螺子１４が刻設され、
該螺子部１４には前記係合切欠７．７に嵌合する突片１
５，１５を有する座金係止板１６が軸方向自在に係合さ
れ、更に螺子部１４先端部分には端面を前記座金係止板
１６に衝接せしめたドラグを働摘手１７が進退自在に螺
合されている。

なお図中１８はドラグ制動摘手１７と回転軸２前端間に
介装されたスプリング、１９は筐体１に着脱自在に嵌着
されたカバ一体、２０はカバ一体１９に設けた釣糸案内
孔である。

本考案実施例は上記のように構成されているので回転軸
２に螺合しているドラグ制動摘手１７を回動してその前
端で座金係止板１６を介して軸受筒６上の制動板９、座
板１０、係合円板８よりなる制動機構を圧着緊締すると
、ローターカップ５と回転軸２との摩擦伝達力は増加し
、逆にドラグ制動摘手１７を弛めると制動機構の摩擦伝
達力は減少してローターカップ５は回転軸２に対してス
リップし易くなり、スプール３から繰出される釣糸にド
ラグ制動を行うものである。

本考案は制動板、座板、係合円板をローターカップの軸
受筒上に嵌合し、回転軸に係合した座金係止板の突片を
係合円板に軸方向自在に係合し、座金係止板を回転軸に
螺合したドラグ制動摘手で緊締又は弛緩するようにした
ので、スプール周辺に釣糸が纒洛した場合や修理手入れ
の場合にはカバ一体、ドラグ制動摘手、座金係止板を脱
せば制動機構はローターカップと一諸に分離することな
く取外すことができ、その分解組立が極めて簡易である
と共に軸受筒はローターカップを回転軸に確実に軸受支
承せしめてドラグの微弱制動時の所謂ブレの発生を確実
に防止でき、また軸受部の摩耗油切れも少く、更に制動
板、座板は任意に増加することもできるので制動力を増
強することもでき、しかもリール全体の寸法も小型化で
きる等の優れた特徴と実用性を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一部切欠正面図、第２図は本考案要部
の分解斜面図である。 ２・・・・・・回転軸、５・・・・・・ローターカップ
、６・・・・・・軸受筒、７・・・・・・係合切欠、８
・・・・・・係合円板、９・・・・・・御動板、１０・
・・・・・座板、１４・・・・・・螺子部、１５・・・
・・・突片、１６・・・・・・座金係止板、１７・・・
・・・ドラグ制動摘手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローターカップの先端に回転軸を支承する軸受筒を突設
   し、回転軸の前端部に一体的に回動するように係合した
   座金係止板の周縁突片を軸受筒上に嵌合した係合同板に
   軸方向自在に係合すると共に前記係合円板の前後の軸受
   筒上に制動座金を嵌装し、回転軸先端にはドラグ制動摘
   手を進退自在に螺合した魚釣用覆面型リールのドラグ制
   動装置。