JPS5857701B2 - 平行板粘度計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は流体若しくは半固体の試料の粘性を測定する
ための平行板粘度計に関するものである。

食料品、潤滑油、或いは印刷インキ等の流体若しくは半
固体の試料の粘性を測定するために従来感応検査が行わ
れており、またこの感応検査を機械化するために各種の
粘度計が開発されて来ており、この不襞計の一種として
平行板粘度計（、スプレッドメーター）がある。

従来の平行板粘度計は透明の２枚のガラス板の間に粘性
流体或いは半固体の試料を入れ、これを所定の圧力で押
圧して試料の経時的な拡がりを試験員が前記ガラス板の
上から観察している。

試料の拡がりの測定は試料がほぼ円形に拡がるとの前提
に立って試料のＸ軸及びＹ軸との接辺を観察し平均値で
半径を求めている。

この場合に時刻ｔにおける半径をｒ、初期半径をｒ。

として、ｒ ＝ｒ□＋Ａ ｌｏｇ ｔ （Ａ ：定数）
なる曲線に近似する場合が多い。

しかしながらこの方法では、試料は必ずしも円形に拡が
るとは限らないので、誤差が大きくなる場合があって測
定精度に問題があり、また長時間にわたる試験時間中試
験員を拘束する必要があって不経済である。

また粘度の測定にあたっては時間に関する試料の半径増
加曲線の傾きが重要な意味をもっており、したがって半
径の時間当りの増加率の曲線が求められれば粘性測定の
上からも大きな進歩といえるのであるが、この曲線を正
確に画くことは従来の平行板粘度計による測定ではきわ
めて困難である。

また試料の拡がりの半径を求めるに当っては前述のよう
な半径の平均値を求めるよりも試料の面積を測定し、こ
れから換算半径を求める方がデークーとして信頼性があ
ると考えられるけれども、従来の測定方法ではこの換算
半径を求めることが困難であった。

この発明は上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、粘性の測定を自動的に行うことができ、したがって
試験員を長時間拘束する必要がなく、また換算半径を容
易に求めることができ、信頼性の高いデークーを得るこ
とができる平行板粘度計を際供することを目的とするも
のである。

この目的に対応してこの発明の平行板粘度計は、光源と
、試料を挾圧して試料を押し拡げ得る２枚の平行な平板
を有する試料保持部と、及びフォトセルとを備え、２枚
の平行な平板のうちの少なくとも一方の平板は透明若し
くは半透明に構成され、光源から試料保持部に光を入射
し、試料保持部からの透過光若しくは反射光をフォトセ
ルに集光し、フォトセルの出力信号をデーター処理装置
に入力するように構成され前記試料の前記２枚の平行な
平板の間における拡がり速度から前記試料の粘度を測定
するように構成されていることを特徴としている。

以下この発明の詳細を一実施例を示す図面について説明
する。

第１図において、１は平行板粘度計である。

平行板粘度計１は粘性測定機構２及びデーター処理機構
３を備えている。

粘性測定機構２は光源４、収束レンズ５、試料保持部６
、収束レンズ７及びフォトセル８を備えている。

試料保持部６は透明なガラスから成りかつ間に試料９を
挾持し得る平行な透明板１１．１２を備えており、かつ
透明板１１．１２は固定枠１３及び移動枠１４の間に挾
持されている透明板１１，１２は透明なガラスよりも光
透過性能の低い半透明なガラスで構成してもよい。

固定枠１３及び移動枠１４はそれぞれ中央部に貫通穴１
５及び１６を備えており、また固定枠１３の下側には絞
り１７が配設されている。

したがって光源４を発光させると、光源４からの光は収
束しンズ５で平行光に集束された後、試料保持部６に入
射し、かつ試料保持部の６を透過して、収束レンズ７に
より収束された後、フォトセル８に集光される。

ただし光源４からの入射光のうち試料９に当った光は試
料９によって遮光されるので、フォトセル８に集光され
る光は絞り１７によって決定される光量の基準値から試
料９によって遮光されたものをひいた値の光量である。

方データー処理機構３はデークー処理装置１８を備え、
データー処理装置１８にはタイマー１９及びプリンター
２１が接続し、またＤ／Ａ変換器２３を介してペンレコ
ーダー２２が接続している。

データー処理装置１８はＡ／Ｄ変換器２４を介してフォ
トセル８に接続している。

このような構成の平行板粘度計において、試料の粘性を
測定する場合には透明板１１，１２の間に試料９を挾み
かつ固定枠１３と移動枠１４との間にセットした後、光
源４を発光させた状態で移動枠１４に荷重ｐを作用させ
て、透明板１１，１２の間で試料９を押圧して押し拡げ
る。

光源４からの光は試料保持部６に入射し、試料保持部６
を透過した光はコンデンサー７でフォトセル上８に集光
させる。

この場合押圧を開始した後時間ｔにおける試料の拡がり
の面積をＳとし、絞り１７の面積をＳｐとすれば試料保
持部６を透過する光の光量及びフォトセルによって生ず
る起電力は（Ｓｐ−８）に比例する。

したがってフ第１・セルの起電力を測定することにより
、そのときどきの試料の拡がり面積Ｓを測定することが
できる。

試料の初期面積をＳ。

とし時間ｔにおける試料の面積をＳとすれば試料の初期
半径は で与えられ、 また時間ｔにおける試料の半径は で与えられる。

これらの計算はデーター処理装置１８によって自動的に
行なわれる。

透明板間の試料の拡がりによる面積の変化はフォトセル
８の起電力の変化として刻々、粘性測定機構２から”／
変換器２４を経てデーター処理装置１８に送られ、デー
ター処理装置１８が上述の計算を行う。

デークー処理装置１８としては通常の計算器を使用する
ことができる。

また、このデークー処理装置１８ではフォー・セル８か
らの入力に基づいてさらに粘性の評価において重要な量
であるｄｒ／を求める。

ｔ これらのデーター処理の結果は第２図、第３図及び第４
図に示すようなデーターを表若しくはグラフとしてプリ
ンター及びレコーダー上に出力をする。

これらの処理はタイマー１９で設定した時間間隔で行な
われる。

第２図に示すｒ −を曲線が予め設定された勾配αｍに
達したときの時間ｔｍ、半径ｒｍも材料の特性評価の点
で重要であるが、これもデークー処理装置１８によって
導くことができる。

これらの処理結果はプリンター上にｔｍ。ｒｍ 、ｒｍ
の順に出力される。

このようにこの発明では試料の粘性の測定が自動的に行
われるので、その試験の間中試験員を拘束する必要がな
く、また試料の拡がりについて試料の面積から換算半径
を求めているので半径の平均値を求める従来の方法と比
べて時間、半径、曲線を正確にプロットすることができ
る。

以上の説明から明らかな通り、この発明によれば測定が
容易でかつ精度の高い測定を行い得る平行板粘度計を得
ることができる。

なお以上説明した実施例においては、光源４を試料保持
部６をはさんでフォトセル８の反対側におき、光源４か
らの光は試料保持部６を透過してフォトセル８に集光さ
れるようになっているか、光源４とフ第１〜セル８を試
料保持部６に関して同じ側におき、光源４からの光が試
料９に反射した後、その反射光をフォトセルに集光させ
てもよいことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る平行板粘度計を示す
構成説明図、第２図はｒ（半径）−１（時間）曲線の一
例を示すグラフ、第３図はｒ（半径の変化率）−ｔ（時
間）曲線の一例を示すグラフ、及び第４図はプリントア
ウトされるデーターの表示の例を示す表である。 １・・・・・・平行板粘度計、２・・・・・・粘性測定
機構、３・・・・・・デークー処理機構、４・・・・・
・光源、５・・・・・・収束レンズ、６・・・・・・試
料保持部、７・・・・・・収束レンズ、８・・・・・・
フォトセル、９・・・・・・試料、１１・・・・・・透
明板、１２・・・・・・透明板、１３・・・・・・固定
枠、１４・・・・・・移動枠、１７・・・・・・絞り、
１８・・・・・・デークー処理装置、１９・・・・・・
タイマー ２１・・・・・・ブリンク−１２２・・・・
・・ペンレコーダー ２３・・・・・・Ｄ ／ Ａ
変換器、２４・・・・・・Ａ／Ｄ変換器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 光源と、試料を挾圧して前記試料を押し拡げ得る２
   枚の平行な平板を有する試料保持部と、及びフォトセル
   とを備え、前記２枚の平行な平板のうちの少なくとも一
   方の平板は透明若しくは半透明に構成され、前記光源か
   ら前記試料保持部に光を入射し、前記試料保持部からの
   透過光若しくは反射光をフォトセルに集光し、前記フォ
   トセルの出力記号をデークー処理装置に入力するように
   構成され前記試料の前記２枚の平行な平板の間における
   拡がり速度から前記試料の粘度を測定するように構成さ
   れていることを特徴とする平行板粘度計。