JPS5857266B2 - フクゴウヨウユウセイデンキヨク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電導性スラグ（ｅｌｅｃｔｒｏｓｌａｇ ）下
で再溶融して金属物品を製造するための複合溶融性電極
に関し、詳細には、鍛造用または被覆すべき金属物品に
金属を供給するための大きなインコツトを製造するのに
特に適した合金鉄、鋼および／または合金鋼の金属粉末
から実質的になる電極に関する。

電導性スラグ丁で再溶融を行う技術により金属物品を製
造する方法および装置は幾つか存在している。

これらの方法のうちあるものはセントロ。スベリメンタ
ール、メクラ−シコ（Ｃｅｎｔｒ。

Ｓｐｅｒｉｍｅｎｔａｌｅ Ｍｅｔａｌｌｕｒｇｉｃ
ｏ ）のイクリー国特許第９７３９４０号明細書で考え
られており、この特許には金属合金の製造方法およびそ
れに伴う装置が提案されており、その装置は適当な紐取
の金属粉末の一定量を導入する底部を閉じた金属管から
実質的になる。

金属粉末そのものは管中に位置して比較的低い高さの層
を形成し、管の底部の蓋部材が溶解除去されるとその層
の一部は溶融操作中に生じる熱により焼結して金属粉末
の層の残りの部分を支える部材を形成する。

溶融が進むにつれて、焼結層は移動し、工程の正確な進
行を可能にし、金属粉末は連続的に添加されて溶融焼結
部分と取って代り、金属管内に存在する粉末層の全体高
さはほぼ一定に保持される。

この電極系は優れた結果を与えたが、しかしその直径を
ある値以上にすることは不可能であった。

例となれば、直径を大きくすると焼結層は未焼結粉末上
の堆積物の重量を支えるには余りにも小さい値となるか
らである。

同じ出願人のイタリー国特許第１０４６２１６号明細書
は電導性スラグ下の再溶融技術でさらに進歩した段階を
提唱しており、この特許は２つの同心管からなる管状電
極を不壊している。

すなわち、上記管の間の環状空間に、すでに引用したイ
タリー国特許第９７３９４０号明細書に記載されている
方法と全く同様の方法で金属粉末が導入される。

この電極によれば同じ出願人の上記特許に記載されてい
るような電極の唯一の欠点すなわち電極の直径が必然的
に比較的小さいという欠点が除去される。

というのは得られる電極が粉末層の破壊を避けるのに充
分な厚さを有しかつ上記２つの同心管の間に形成された
環状部分の周囲に応じた長さを有するからである。

さらに、この電極により任意の直径の中心金属コアを任
意の組成の金属合金の１層またはそれ以上の層で被覆す
ることを極めて簡単な方法で具体化することが出来るこ
とになっている。

最近、三菱重工業（株）のフランス国特許第７３０７４
５８号（１９７２年３月６日付提出の日本国特許出願昭
４７年第２２２９０号（特開昭４８−９０９０２号）に
基づく優先権主張）が成立した。

この特許にはもう１つの電導性スラグ下での再溶融用電
極が記載されており、それは任意の断面を有する中空体
からなり、「その中空体の内部は金属粉末で充填され」
、この金属粉末は中空体内でより容易に焼結するように
緻密Ｃ（されているのが好ましいものとなっている。

このような種類の電極はたとえ非常に魅力的であること
が明らかであってもある欠点たとえば緻密化操作による
高いコスト、容器または大きな直径管を製造するために
数個の電極を同時に用いることの困難等を有し、上記難
点は多数の電極を同時に保持しかつ電極に電流を供給す
るのに必要なプラントの困難さ、必ず小さい断面寸法を
有する上記電極は容易に曲げられる可能性があり、それ
により電極は互いにまたはインゴットモールドと接触す
る場合が生じ、その結果再溶融工程が阻止されるという
事実、および小さな断面寸法を有する上記電極で金属粉
末は容易にかつ経済的に導入しかつ緻密にすることが出
来ないという事実につながる。

本発明の目的は従来の電極によりもたらされる前記欠点
を除去し、より簡単でより信頼性のある操作が出来、重
量が軽くかつ非常に経済的につくられる電極を提供する
ことである。

本発明によれば、適当な化学組成を有する金属部材の外
部にまたは金属部材が中空管状部材である場合は内部に
上記金属部材の内壁または外壁から離隔したそれ自体は
公知の手段により保持された金属網の１つまたはそれ以
上の層によって適宜形成することが出来る支持補強部材
が被覆され、前記金属網の層は続いて「管」および「網
」の材料と共に溶融単位に所望の組成を与えるような組
成を有する金属粉末、結合剤たとえばピッチまたは容易
にコークス化し易い他の結合剤および電導性スラグ丁の
再溶融に適当であるような組成を有するスラグからなる
層または皮に埋め込まれる。

したがって、中実（５ｏｌｉｄ ）金属部分が金属粉末
の支持部材としておよび導電体として作用し、非中実金
属部分すなわち粉末は溶融工程への主要な金属供給要素
として作用する複合電極が得られる。

金属網は他の支持部材たとえばイタリー国特許第 １０４６２１６号明細書に記載されているような管を必
要としないような補強部材を形成する役割をもち、また
結合剤と共に金属粉末層を緻密にかつ機械的に強くする
作用をする。

本発明では「固体（中実）金属部材」、「金属粉末」、
「結合剤」、「スラグ」および「補強用金属」として当
業界において既に公知のものが使用される。

例えば金属部材は所望の形の鋼製であり、管、丸棒、角
棒等である。

金属粉末は鋼や合金鉄の粉末であり、また結合剤はピッ
チ、糖蜜や容易に還元してコークスになるのに適した他
の結合剤であり、スラグは電導性スラグ再溶融法に適し
た全ての電導性スラグであり、補強用金属部材は金属製
の網、管、線等である。

本発明の他の実施態様では、支持部材としての補強用金
属部材に単に金属粉末−結合剤−スラグ混合物の層の周
囲に配置された比較的薄いシートからなることが出来る
。

本発明の他の実施態様では、適当には螺旋形に巻かれた
金属網または金属中実棒または管の群からなる支持部材
および導電体として作用する補強用金属部材が金属中空
部材に導入され、上記中空部材と上記内部支持のための
補強用金属部材の間に存在する内部空間は、金属粉末、
結合剤またはスラグの計量した混合物で充填される。

有利には、この混合物に粒状金属スクラップたとえば寸
法の小さい線材または棒材、シート材等のスクラップを
添加することが出来る。

スクラップは実質的には経済的理由により加えられる。

すなわちスクラップは安く容易に手に入る。

更にスクラップは有用な充填剤として、例えばセメント
の骨材のようなものとして働く。

スクラップは２０ｍｍより小さいのがよく、２０ｍｍよ
り大きいと目的を達成し難い。

また所望の組成を得るように選ばれる。

内部補強用金属部材として管を用いる場合、管はある数
の穴を有するシリンダーまたはパイプ状に巻かれた網か
らなることも可能であり、この場合この補強用金属部材
は金属粉末の支持部材を形成する他に、粉末塊内部への
熱伝達を容易にしかつ結合剤の焼成工程中に発生するガ
スおよび蒸気の排出を容易にする作用をなし得る。

本発明による電極は当業界で公知の他の電極より経済的
でありまたより容易につくられかつより簡単に用いられ
ることの他に、その端部を閉じる必要がないというもう
１つの利点を有し、これは電極の製造で明らかに時間が
節約されるために他の経済的利点を形成する。

本発明による電極の他の実際的利点は金属粉末層を内側
にまたは外側に被覆した金属管からなる電極を用いて金
属基体を被覆する場合に得られる。

すなわち、電極の連続性のために溶融したスラグ層を通
過する電流によって発生する熱および溶融金属浴の磁界
の均一な分布が得られ、したがって当業界で現在知られ
ている電極にとって必要であった電極を円を描いて動か
すための複雑な機構系を’Ｊ＋」いることなく上記金属
基体の表面に、供給金属を特に均一に分布させることが
出来る。

補強用金属部材のために本発明による電極は著しく強く
、たとえ金属粉末−結合剤混合物を金属部材を支持する
固体の外側に位置させた種類のものであっても輸送およ
び貯蔵中に特に注意を払う必要がないという他の利点を
見出すことが出来る。

前述の利点に劣らず重要な他の利点は、上記「電極」を
再溶融装置とは別個に組立てることが出来、さらに公知
方法で使用されるようなスラグの溶融浴への供給および
金属粉末の供給装置が省かれるということである。

本発明の実施例を図面により詳述する。

第１図を参照するに、金属管からなる主支持部材として
また導電体として作用する中実金属部材１に、結合剤た
とえば非限定的にピッチまたはコクス化可能な他の物質
と混合した金属粉末と公知の種類のスラグからなる層３
のもう１つの支持部材としておよび補強用金属部材とし
て作用する金属網２の１つまたはそれ以上の層からなる
パックが挿入される。

あるいは、結合剤およびスラグと混合した金属粉末の層
３を第２図に斥すように金属管１と直接接触するように
位置させることが出来、一方金属網２を単に金属粉末層
の自由表面上に載るように配置し、このように配置した
金属網をスラグのもう１つの層４内に有利に挿入させる
こともできる。

第３図に示す実施態様では、主支持部材は外面に金属粉
末、結合剤およびスラグの混合物層を施した金属管１か
らなり、金属網の補強用部材２は金属粉末層３の外側に
位置されあるいは上記層内に挿入させることが出来る。

この実施態様では、金属粉末層の中に線材または金属シ
ートのスクラップ５が混入される。

上記スクラップはもちろん過度に太きいものであっては
ならない。

第４，５および６図は本発明による電極のどちらかとい
えば互いに類似した他の実施態様を示しており、この場
合金属管からなる外側の中実金属部材１には金属粉末、
結合剤およびスラグの混合物３が充填され、補強用金属
部材は電極の長さにわたって長手方向に延在する螺旋状
に巻かれた金属網２（第４図）または穴７を設けること
も出来る管６の組（第５図）または中実金属棒８（第６
図）からなる。

第７図に示す本発明による電極の他の実施態様において
、主支持部材は金属粉末−結合剤−スラグ混合物の層３
をまわりに設けた中実金属棒９からなる。

適当には、上記金属粉末層３のまわりに上記層の表面に
直接載置された層３の表面域に導入せしめられた金属網
または薄い金属シートにより形成することが出来る補強
用金属部材１０が配置される。

もちろん、本発明による電極は、溶融工程を中断するこ
となく随意の数の電極を連続的に溶融出来るようにたと
えば溶接により新しい電極をすでにほとんど溶融した電
極に連結させるのが容易であるような形にすることが出
来る。

上記結合剤は少なくとも部分的にスラグ物質により置き
換えることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は中実金属支持部材が外部にありかつ金属網を金
属粉末−結合剤−スラグ混合物に埋め込んだ電極の断面
図、第２図は中実金属支持部材が外部にありかつ金属網
が金属粉末層の上に載置された本発明の電極の他の実施
態様の断面図、第３図は中実金属支持部材が内部にある
本発明による他の実施態様の断面図、第４図は金属粉末
が外部金属管を充填し、金属粉末のカラムの補強用部材
として螺旋状に巻かれた金属網が用いられる本発明によ
る他の電極の断面図、第５図は補強用部材が金属管の組
からなる第４図の電極の他の実施態様の断面図、第６図
は補強用部材が中実金属棒の組からなる第４図の電極の
他の実施態様の断面図、第７図は主支持部材が中実金属
棒からなる本発明による電極の他の実施態様の断面図で
ある。 １・・・・・・中実金属部材、２・・・・・・金属網、
３・・・・・・金属粉末−結合剤−スラグ混合物、４・
・・・・・スラグ層、５・・・・・・スクラップ、６・
・・・・・管、８，９・・・・・・中実金属棒、１０・
・・・・・補強用部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 管状金属部材と、この金属部材の内側または外側に
   設けた、ピッチまたは容易にコークス化しうる物質から
   なる結合剤と混合された、合金鉄、鋼および／または合
   金鋼の金属粉末の層を少なくとも１層と、この層には電
   導性スラグが混合されており、および前記金属粉末層内
   に、前記管状金属部材と直接電気的接触を避けるように
   間隔を置いて配置されている補強用金属部材とからなり
   、しかも、電極の両端が開いていることを特徴とする、
   金属消耗電極。