JPS58569Y2 - トラクタの回転収納型ドロ−バヒッチ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、農用トラクタに取付けられる回転収納型のド
ローバ装置に関するものである。

一般に、農用トラクタのドローバヒツチは、第１図及び
第２図に示すように、ミッションケース１の下面にピッ
チブラケット２を取付け、このピッチブラケット２のド
ローバヒツチ３を前記摺動自在に挿入し、ピン４にて固
定し、使用時においては、ピン４を抜き、ドローバヒツ
チ３を後方に摺動させて引出し、逆に使用しないときは
前方に押込んで収納するようになっている。

しかしながら、このようなドローバヒツチ３の摺動操作
は、側方から単に手を伸ばして行なうことは無理で、常
に、体をドローバヒツチ３の側に近づけて行なう必要が
ある。

その場合、このような操作は通常ロータリー５等を装着
したままで行なうことが多く、そのためには、該ロータ
リー５等の下にもぐり込んで行なう必要があり、操作し
辛く、かつ、ロータリー５等に付着した泥土が衣服に着
いて汚れる等の欠点があった。

本考案は、このような従来例の欠点に鑑みてなされたも
ので、ドローバヒツチの収納及び取出しを、該ドローバ
ヒツチの回転操作により行なうようにして、ロータリー
等の作業機の下にもぐり込むことなく操作できるように
したものである。

本考案の構成を一実施例を示す図面に基づいて説明する
と以下の通りである。

第３図及び第４図において、トラクタの機体をなすミッ
ションケース１の後端には、方形のヒツチブラケット６
が後方に突出して設けられる。

このピッチブラケット６はミッションケース１と一体に
形成してもよい。

そして、このヒツチブラケット６の先端には、その上下
面に、２枚の板状ヒツチ片７ａ、７ｂが枢支ピン８にて
水平方向に回動自在に取付けられ、該ヒツチ片７ａ 、
７ｂの先端には、両ヒツチ片７ａ、７ｂのヒツチ孔９ａ
、９ｂに挿込んだヒツチピン１０が取付けられている。

また、これら上下釜１枚のヒツチ片γａ、７ｂには、互
いに反対の側において、ヒツチブラケット６の側面に当
るストッパー片１１ａ、１１ｂが固着されて、第５図に
示すように、このストッパー片１１ａ、１１ｂのない側
にはヒツチピン１０の差込み方向と直角な方向に１８０
°回転できるが、その反対側には回転できないように構
成され、しかも上下の両ヒツチ片７ａ 、７ｂは互いに
反対側にのみ回転できるようになっている。

１２は、ヒツチブラケット６の前部側に形成した、ヒツ
チ片７ａ、７ｂを収納状態で保持する保持手段としての
ピン孔であって、これは、第６図に示す如く、ヒツチ片
７ａ。

７ｂを前方へ１８０°回転した場合のピッチ孔９ａ、９
ｂに適合する位置に形成される。

さて、上記の構成に基づく本考案ピッチ装置の使用方法
を詳述すると、まず、第３図、第４図に示すように、ヒ
ツチ片７ａ 、７ｂを後方に突出させて、ヒツチ孔９ａ
、９ｂにヒツチピン１０を挿込むと、前述のように、ス
トッパー片１１ａ、１１ｂによってヒツチ片７ａ、７ｂ
は互いに反対方向にのみ回転できるようになっているか
ら、このヒツチピン１０の挿込みによってヒツチ片７ａ
、 ７ｂは回転できず確実に固定されるから、この状
態において使用するものである。

次に、ヒツチ片７ａ 、７ｂを収納するには、ヒツチピ
ン１０を抜いて、第５図のようにピッチ片７ａ 、７ｂ
を各々の方向に回転させ、第６図の如くそのヒツチ孔９
ａ 、９ｂとピン孔１２とに、前記のヒツチピン１０を
挿込んで固定すればよい。

なお、上記において、前記各ヒツチ片７ａ 、 ７ｂを
一方にのみ回動自在に支持するため、ストッパー片１１
ａ、ｌｌｂをヒツチ片７ａ 、７ｂの夫々反対側の側面
に固着しているが、このようなストッパー片１１ａ、１
ｌ ｂに代えて、または、これに加えて、例えば、ピ
ッチ片７ａ 、７ｂが各ヒツチ片７ａ、７ｂの収納方向
と反対方向には回転できないような突起のようなものを
、ピッチブラケット６へ設けることも可能である。

本考案は上記のような構成であり、このように本考案に
おいては、従来の如くドローバヒツチを抜き差しするも
のではなく、ピッチ片を回転して操作するものであり、
このような回転操作は作業機の下にもぐり込むことなく
、手を伸ばしただけで行なうことができるから、衣服等
を汚すことなく簡単に操作することができるものである
。

また、本考案では、上下のヒツチ片を、互いに逆方向で
かつ一方にのみ回転できるようにしているから、両ヒツ
チ片にヒツチピンを挿込むと該ヒツチ片の回動が防止さ
れ確実に固定されるとともに、ピッチ片を収納状態から
回転して取出す場合、該ピッチ片が回転できる位置まで
回転すれば、両ピッチ孔の位置が常に対応するから、ヒ
ツチピンの差し込みが非常に楽に行なえる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示すトラクタの全体側面図、第２図は
ドローバヒツチ部の側面図、第３図は本考案の一実施例
を示すドローバヒツチ部の縦断面図、第４図は同じく使
用状態の平面図、第５図は収納操作を示す平面図、第６
図は収納状態を示す平面図である。 ６・・・・・・ピッチブラケット、７ａ、７ｂ・・・・
・・ヒツチ片、９ａ、９ｂ・・・・・・ヒツチ孔、１０
・・・・・・ヒツチピン、１２・・・・・・ピン孔、１
１ａ、１１ｂ・・・・・・ストッパー片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクタの機体に突設したヒツチブラケットに、相対向
   する２個のピッチ片を突設して両ピッチ片の先端に同一
   のヒツチピンを差込むヒツチ孔を相対向して形成し、同
   じくこれらのピッチ片は、前記ヒツチピンの差込み方向
   と直角な方向で互いに逆方向に回転して少なくとも前記
   ヒツチ孔がヒツチブラケットに重なる位置まで収納可能
   とし、かつ、これらのピッチ片及びヒツチブラケットの
   少なくとも一方には、各ピッチ片が突出した状態におい
   て、前記収納方向と反対方向への回転を防止するストッ
   パーを設けるとともに、更に、両ピッチ片を収納した状
   態において、前記ヒツチ片のヒツチ孔に合致して前記ヒ
   ツチピンが差込まれるピン孔を形成したことを特徴とす
   るトラクタの回転収納型ドローバヒツチ装置。