JPS5856955B2 - イオン打込み装置 - Google Patents
イオン打込み装置Info
- Publication number
- JPS5856955B2 JPS5856955B2 JP6361676A JP6361676A JPS5856955B2 JP S5856955 B2 JPS5856955 B2 JP S5856955B2 JP 6361676 A JP6361676 A JP 6361676A JP 6361676 A JP6361676 A JP 6361676A JP S5856955 B2 JPS5856955 B2 JP S5856955B2
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- Japan
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- ion
- positive
- negative
- flux
- ion beam
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- Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)
- Electron Beam Exposure (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、イオン線束を試料基板に打込むイオン打込み
装置に釦いて、大電流イオン打込みを行う際に生ずるイ
オン線束の発散を低減させ、且つ電流量の損失のないイ
オン打込み装置を提供するものである。
装置に釦いて、大電流イオン打込みを行う際に生ずるイ
オン線束の発散を低減させ、且つ電流量の損失のないイ
オン打込み装置を提供するものである。
第1図は、従来技術によるイオン打込み装置を説明する
図である。
図である。
図で正イオン源1から出た正電荷を有するイオン線束4
は、質量分離器の磁極2によって質量分離され、打込み
室3内に置かれた打込み基板5に打込1れる。
は、質量分離器の磁極2によって質量分離され、打込み
室3内に置かれた打込み基板5に打込1れる。
基板5の全表面にわたってイオン線束を均一に打込むた
め、2〜300μA以下の小電流量の打込みでは磁極2
と打込み室3の途中にイオン線束を偏向させる偏向電極
を設け、基板上でイオン線束を掃引させている。
め、2〜300μA以下の小電流量の打込みでは磁極2
と打込み室3の途中にイオン線束を偏向させる偏向電極
を設け、基板上でイオン線束を掃引させている。
300μA以上の大電流の打込みでは上記電極ではイオ
ン線束の偏向が行なえないことが知られている。
ン線束の偏向が行なえないことが知られている。
この場合には、一般に基板5を機械的に掃引させる方法
が使われている。
が使われている。
しかしながら大電流のイオン線束の打込みでは、線束内
の正イオン同志の反撥に基づくイオン線束の発散(空間
電荷効果)が無視できない。
の正イオン同志の反撥に基づくイオン線束の発散(空間
電荷効果)が無視できない。
このためイオン線束は質量分離用磁極2と打込室3の間
で広がる結果、輸送管10の内壁にあたり打込1れるイ
オン電流量は減少する。
で広がる結果、輸送管10の内壁にあたり打込1れるイ
オン電流量は減少する。
捷た基板50表面上でイオン線束は大断面積となり小ビ
ーム径、大電流密度の打込み等は行えなかった。
ーム径、大電流密度の打込み等は行えなかった。
特に低エネルギーの打込みでは空間電荷効果による電流
損失は無視できぬほど著しい。
損失は無視できぬほど著しい。
この効果を避ける方法としては、打込み装置内の圧力を
高くし、打込みイオンの一部で、残留ガスを充分電離さ
、−一、これによって発生する電子を捕捉させ、空間電
荷を消°滅させる方法がある。
高くし、打込みイオンの一部で、残留ガスを充分電離さ
、−一、これによって発生する電子を捕捉させ、空間電
荷を消°滅させる方法がある。
一般に打込み装置では基板表面の汚染を防止する観点か
ら、10JTorr以下の高真空が必要4 である。
ら、10JTorr以下の高真空が必要4 である。
上記電離効果を有効にするには、10Torr程度の圧
力が必要であり、この圧力増大法は、清浄表面維持の点
から事実上実施不可能な手段である。
力が必要であり、この圧力増大法は、清浄表面維持の点
から事実上実施不可能な手段である。
したがって、本発明の目的は、大電流イオン線束を用い
る場合における上述したような空間電荷効果によるイオ
ン線束の発散を抑制し、イオン線来電流量の損失を防止
することのできる、新規かつ独自な構成のイオン打込み
装置を提供することである。
る場合における上述したような空間電荷効果によるイオ
ン線束の発散を抑制し、イオン線来電流量の損失を防止
することのできる、新規かつ独自な構成のイオン打込み
装置を提供することである。
以下、本発明につき実施例をあげて詳細に説明する。
第2図は本発明の詳細な説明する図である。
図では、正イオン源1からのイオン線束4を基板5に打
込むと同時に、負イオン源6からの負イオン線束7を同
一の磁極2によって質量分離し基板5に打込んでいる状
態を示している。
込むと同時に、負イオン源6からの負イオン線束7を同
一の磁極2によって質量分離し基板5に打込んでいる状
態を示している。
一様磁場を用いた質量分離器で得られるイオンについて
は次式が戊り立つ。
は次式が戊り立つ。
したがってmが同じで同一の加速電圧を持ったイオンに
ついては、正負イオンとも一定のHに対し同一の軌道半
径rを持つ。
ついては、正負イオンとも一定のHに対し同一の軌道半
径rを持つ。
第2図において、正負イオン源1・6を磁極2に関して
対称な位置におくことにより、質量分離の後の両者のイ
オンは全く同じ軌道を描いて基板5に到達する。
対称な位置におくことにより、質量分離の後の両者のイ
オンは全く同じ軌道を描いて基板5に到達する。
質量分離後のイオン線束7′について考えると、1.6
のイオン源から等量のイオン電流を与えた場合、イオン
線束7′の空間電荷量は零となる。
のイオン源から等量のイオン電流を与えた場合、イオン
線束7′の空間電荷量は零となる。
よってイオン線束は発散することなく基板に到達できる
。
。
等量でない場合でも、負イオン線束がない時に比べて正
の空間電荷量は少なくなり、正イオン線束の発散は減少
する。
の空間電荷量は少なくなり、正イオン線束の発散は減少
する。
逆に、この負イオン電流量を変えれば、空間電荷効果を
利用することにより基板上のイオン線束断面積を任意に
変化できる。
利用することにより基板上のイオン線束断面積を任意に
変化できる。
また打込1れるイオン電流は正イオンだけの場合に比べ
負イオン電流の分だけ増加することは自明である。
負イオン電流の分だけ増加することは自明である。
第3図は本発明に基づく別の実施例を説明する図である
。
。
これは負イオン源6′を新たに加えることにより、正イ
オン源1と磁極2間のイオン線束の発散を防止すること
を可能にしたものである。
オン源1と磁極2間のイオン線束の発散を防止すること
を可能にしたものである。
ここで負イオン線束Tは正イオン線束4の空間電荷効果
を消去するために用いられているだけであり、基板へは
打込1れない。
を消去するために用いられているだけであり、基板へは
打込1れない。
なお・上記負イオン源6′の添加により、正イオン線束
の広がり角度が小さくなり、質量分離器の質量分解能も
向上できる。
の広がり角度が小さくなり、質量分離器の質量分解能も
向上できる。
次に、一般に大電流の負イオン線束が得られる元素とし
ては、原子の電子親和性に起因して、負イオン発生可能
な種類は限られる。
ては、原子の電子親和性に起因して、負イオン発生可能
な種類は限られる。
例えば水素や・・ロゲン元素では負イオンの発生が特に
容易であることが知られている。
容易であることが知られている。
このため打込むイオンとして硼素の正イオンを考えた場
合、空間電荷中和負イオン用として硼素の負イオン源を
用いるより水素の負イオン源の使用の方が電流量の点で
有利でかつ実用的である。
合、空間電荷中和負イオン用として硼素の負イオン源を
用いるより水素の負イオン源の使用の方が電流量の点で
有利でかつ実用的である。
異種の正負イオン線束を使って本発明の正イオン空間電
荷の消去を可能とさせる実施例を次回に示す。
荷の消去を可能とさせる実施例を次回に示す。
第4図は、本発明に基づく別の実施例を説明する図であ
る。
る。
図中、打込みを目的とするイオン線束は正イオン線束4
である。
である。
(1)式かられかる様に、異種の正負イオンが同一値の
軌道半径を持つためには、負イオン源の加速電圧V1
を次式にしたがう値にすれば良い。
軌道半径を持つためには、負イオン源の加速電圧V1
を次式にしたがう値にすれば良い。
図中のイオン源1,6には電源9,8によって上記のよ
うな関係の電圧+Vo 、−Vlがそれぞれ印加されて
むり、寸た基板5にも電源8′により負イオン源6と同
じ負の電圧−Vlが印加されている。
うな関係の電圧+Vo 、−Vlがそれぞれ印加されて
むり、寸た基板5にも電源8′により負イオン源6と同
じ負の電圧−Vlが印加されている。
この様な構成のイオン打込み装置では、負イオンは基板
5で反射され、−■1のエネルギーをも?て逆進する。
5で反射され、−■1のエネルギーをも?て逆進する。
逆進した負イオンは正イオン線束4と同一の軌道を通っ
て1に達し消滅する。
て1に達し消滅する。
一方正イオンは+Voの電圧で質量分離され、基板近傍
で加速を受け、e (Vo+V1)のエネルギーで基板
に打込1れる。
で加速を受け、e (Vo+V1)のエネルギーで基板
に打込1れる。
従って本発明の空間電荷効果による正イオンの発散を防
ぎつつ、目的とする正イオン種のみを打込むことが可能
である。
ぎつつ、目的とする正イオン種のみを打込むことが可能
である。
さらに逆進した負イオンは、正イオン線束の動道全体に
分布するから、第2,3図に比べて空間電荷効果による
イオン発散減少はより強力となる。
分布するから、第2,3図に比べて空間電荷効果による
イオン発散減少はより強力となる。
もちろん、本実施例の構成原理は第3図の負イオン源6
,6′にも適用できる。
,6′にも適用できる。
以上に述べた様に、本発明によるイオン打込み装置によ
り、大電流イオン打込みに付随する空間電荀効果のイオ
ン線束発散が消去され、高真空下での大電流イオン打込
みも維持でき、実用に供してはその効果は著しく犬であ
る。
り、大電流イオン打込みに付随する空間電荀効果のイオ
ン線束発散が消去され、高真空下での大電流イオン打込
みも維持でき、実用に供してはその効果は著しく犬であ
る。
さらに、大電流の正イオン線束を絶縁物基板中に打込む
と、帯電現象により絶縁破壊が生じるため実用上大きな
問題となってきているが、本発明によれば、正負イオン
を同時に打込むことができるため、上述した帯電現象を
も効果的に防止できる効果が得られる。
と、帯電現象により絶縁破壊が生じるため実用上大きな
問題となってきているが、本発明によれば、正負イオン
を同時に打込むことができるため、上述した帯電現象を
も効果的に防止できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術によるイオン打込み装置を説明する図
、第2図は本発明の詳細な説明する図、第3図は本発明
に基づく別の実施例を説明する図、第4図は本発明に基
づく別の実施例を説明する図である。 図中、1:正イオン源、2:質量分離器の磁極、3:イ
オン打込み室、4:正イオン線束、5:打込み基板、6
.6’:負イオン線束、7.7’:負イオン線束、7′
:正負イオン重畳線束、8.8’、9:直流電源。
、第2図は本発明の詳細な説明する図、第3図は本発明
に基づく別の実施例を説明する図、第4図は本発明に基
づく別の実施例を説明する図である。 図中、1:正イオン源、2:質量分離器の磁極、3:イ
オン打込み室、4:正イオン線束、5:打込み基板、6
.6’:負イオン線束、7.7’:負イオン線束、7′
:正負イオン重畳線束、8.8’、9:直流電源。
Claims (1)
- 1 正イオン源からの正イオン線束を質量分離器を介し
て質量分離した後イオン打込みされるべき基板中に打込
むように構成されたイオン打込み装置において、別途に
負イオン源を付設し、該負イオン源からの負イオン線束
を上記の正イオン線束と同時に、同一の質量分離器を介
して質量分離せしめ、もって質量分離後の正イオン線束
と負イオン線束とが1司−軌道上で重畳されるように構
成してなることを特徴とするイオン打込み装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6361676A JPS5856955B2 (ja) | 1976-06-02 | 1976-06-02 | イオン打込み装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6361676A JPS5856955B2 (ja) | 1976-06-02 | 1976-06-02 | イオン打込み装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS52147074A JPS52147074A (en) | 1977-12-07 |
JPS5856955B2 true JPS5856955B2 (ja) | 1983-12-17 |
Family
ID=13234412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6361676A Expired JPS5856955B2 (ja) | 1976-06-02 | 1976-06-02 | イオン打込み装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5856955B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5515206A (en) * | 1978-07-19 | 1980-02-02 | Toshiba Corp | Electronic beam exposure apparatus |
JPS5515205A (en) * | 1978-07-19 | 1980-02-02 | Toshiba Corp | Electronic beam exposure apparatus |
-
1976
- 1976-06-02 JP JP6361676A patent/JPS5856955B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS52147074A (en) | 1977-12-07 |
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