JPS5856046Y2 - 砂落し工程における円筒形鋳放品の自動整列装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はモータヨーク、ポンプケーシングなどの円筒
形鋳放品の鋳仕上工程において、ランダム配列で自動処
理されていく鋳放品を、砂落し中に一方向に自動的に整
列させて、次工程に引渡すようにした装置に関する。

最近の鋳造作業は極めて省略化され、例えば造型され注
湯された鋳型は型ばらしされた後、クーリングドラム、
振動コンベヤーを経て砂落しされ、さらにショツトブラ
ストされた後次工程へと進行して行くが、鋳込後の上記
作業の殆んどは省力化、自動化されてきている。

ところがこれら鋳放品に対する作業は、一方向に揃えた
り整列されて加工したり搬送したりする必要がないから
、極めてランダムな状態で移動していく。

上記したクーリンクトラム、振動コンベヤー、バンガー
コンベヤーへと進む鋳放品でこれを説明すれば、クーリ
ングドラム内では鋳放品、湯口、などがドラムの回転運
動で゛反転を繰返しながら砂を分離して進行し、振動コ
ンベヤーに乗り移る。

振動コンベヤーは周知のように搬送部分に上下および前
後の振動を与えて鋳放品を飛び上らせて砂を落すととも
に、鋳放品を前進させる。

従ってクーリングドラムや振動コンベヤー上の鋳放品は
、極めてランダムな状態で砂落しされながら移行して行
く。

そして砂落しの終った鋳放品をバンガーコンベヤーで吊
り、ショツトブラスト室を移行中にショツトブラストし
たり、焼なまし炉に整列装入したり、塗装したりする時
などには、同方向に整列させる必要があるが、この場合
には人力によって鋳放品を整列させてきた。

しかしこの人力作業はきわめて悪い環境での危険な作業
で速やかな改善が要望されている。

この考案は以上の点を省略化して、振動コンベヤーの出
口部分で円筒形鋳放品が自動的に一方向に向くとともに
、同方向に整列させるようにした装置を提案するもので
、図面に示す一実施例でこれを説明する。

１は振動コンベヤーで、２はバネ３を介装したコンベヤ
ー支承点、４は振動モータで、鋳放、品はクーリングド
ラム５から振動コンベヤー人ロ側トラフ８内のパンチン
グプレート６内に落ち、湯口、押湯、せき、ばりなどを
取除かれて、コンベヤーの振動で激しくゆすぶられ、反
転し、こすり合って鋳肌から砂を離脱しながら第１図、
第２図において右方向出口側へと移行して行くが、この
間に分離された砂はパンチングプレートの孔７や砂抜き
孔７′から下段トラフ９，９′を経てシュート１１がら
排出され、鋳放品はこの振動コンベヤーを通過する間に
砂落しされることは従来の振動コンベヤーと差異はない
。

この考案は、上記振動コンベヤーにおいて、トラフ８の
出口部分に、複数の円筒形鋳放品が移動方向に直列し、
かつ横方向に複数列が平行するように、トラフ平底１２
から漸次隆起して■形溝を形成しつつトラフ長手方向に
延び出口端１３に到る整列案内板２０．２０を並設する
。

そして、第４図に示すように、開閉装置（先端のみ１５
で示す）に取付けられ開閉自在のストッパー金具１４を
トラフ８の出口端１３に対設し、このストッパー金具１
４に当接して停止した状態の円筒形鋳放品列の出口側よ
り１番目の鋳放品１ｆｆ及び２番目の鋳放品１０″に対
向する位置に、振動コンベヤー１をまたいでそれぞれ門
形枠を設け、この枠にシリンダー１９を吊支し、そのピ
ストンロッド先端に長尺の支持部材を水平に取付け、そ
の支持部材を水平のまま昇降自在にした開閉装置１８を
設ける。

そして、コイルばね１６を介して下方へ押圧するように
した挟持金具１７．１７’を各鋳放品に対向して上記支
持部材に固着する。

この挟持金具１７．１７’は、整列案内板２０の各溝に
はまって整列した各鋳放品が振動コンベヤー１の振動に
伴って、かつてに移動するのを防止するために必要であ
り、又挾持金物を２列に配設したのは、鋳放品の振動に
伴う移動を防止しながら、１番目の鋳放品１０′を出口
から排出するために必要である。

すなわち、鋳放品１０′を排出する際は、挟持金具１７
′で２番目の鋳放品１０″を押圧挾持した状態で１番目
の鋳放品１０′のみを解放し振動により排出させるので
゛ある。

今、ストッパー金具１４を係止位置に保ち、開閉装置１
８．１８’を作動して挟持金具１７．１７’を上昇位置
に保った状態で、振動コンベヤー１上の円筒形鋳放品を
砂落ししつつ出口側へ送れば、整列案内板２０に至って
溝にはまって出口側へ進み、ストッパー金具１４に当接
して停止する。

そして、次の鋳放品１０″は停止している鋳放品１０′
に当接して停止する。

このようにして、出口側に進んだ鋳放品は整列する。

この整列した状態で、１番目の鋳放品１０′と２番目の
鋳放品１０″は、それぞれ開閉装置１８．１８’を作動
して挟持金具１７．１７’を下降して鋳放品を押圧挾持
する。

鋳放品１０′を次工程へ送り出す際は、上記状態よりス
トッパー金具１４を後退させ、かつ挟持金具１７を上昇
させ１番目の鋳放品１０′のみを開放する。

すると振動により鋳放品１０′は出口端１２より落下し
てシュートなどで搬出される。

鋳放品１０′が搬出されたのち、ストッパー金具１４を
係止位置にもどし、挟持金具１７′を上昇させて２番目
の鋳放品１０“を解放して１番目の位置まで移動させ、
上記挟持動作と開放動作を繰返し行うのである。

上記のごとく、砂落しを終った鋳放品はコンベヤー上を
移動して整列案内板上に整列し、出口端より順次排出し
、次工程に移送される。

第６図は円筒形鋳放品１０の円筒外周に矩形状などの突
起２１を有する場合に整列規正装置２４を設けた場合を
示す。

かかる場合にはトラフ平底から漸次■形またはＷ形にと
形成される整列案内板２０の末端部をより高くするとと
もに、この部分の整列案内板頂部から突起２１を挾むよ
うに両側がら互いに逆ネジ孔にした規正板２２．２２’
とロッド２３を設けて、ロッドを回転して突起を中央に
案内するようにすればよい。

この考案は、上記のごとく、コンベヤーの出口側にコン
ベヤーの振動を利用して円筒形鋳放品を整列し得る整列
案内板及び挟持金具等からなる装置を設けることにより
、砂落しを終った円筒形鋳放品を自動整列せしめ次工程
への移送を秩序正しく能率よく行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案装置による振動コンベヤーの平面図、
第２図は同正面図、第３図は同出口部分の平面図、第４
図は同正面図、第５図は同側面図、第６図は整列規正装
置を設けた本考案装置の側面図である。 図中、１・・・振動コンベヤー、５・・・クーリングド
ラム、６・・・パンチングプレート、７，７′・・・孔
、８，９・・・トラフ、１０．１０’、 １０”・・・
鋳放品、１１・・・シュート、１２・・・平底、１３・
・・出口端、１４・・・ストッパー金具、１５゜１８．
１８’・・・開閉装置、１７．１７’・・・挟持金具、
２０・・・整列案内板、２４・・・整列規正装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋳放品砂落し用の振動コンベヤーのトラフ出口部分に、
   複数の円筒形鋳放品が移送方向に直列し、かつ横方向に
   複数列が平行するようにトラフ平底から漸次隆起してＶ
   形溝等からなる複数並列溝形断面に形成した整列案内板
   を設け、トラフ出目端面に開閉自在のストッパー金具を
   臨ませ、前記整列案内板上に整列し、出口側より１番目
   および２番目に位置する円筒形鋳放品に相対向する上方
   にそれぞれ設けた昇降自在の開閉装置に、円筒形鋳放品
   を押圧する挟持金具を配設した砂落し工程における円筒
   形鋳放品の自動整列装置。