JPS5854793Y2 - 埋込型直列ユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は壁中に配設した伝送線を介して伝送されてき
た高周波信号あるいは低周波信号電流等を壁中から室内
に取出す場合に用いられ、しかも壁面等の基板に対して
固定して使用されるユニットに関するものである。

従来この種のユニットにあって、これを壁面に取付ける
に際して伝送線を接続する場合の作業が行い易いように
したものとしては、壁面に取付けるようにした基台と該
基台に取付けるようにした分岐端子台の２部材で構成す
ると共に、基台における分岐端子台取付孔近くに細いス
リットを穿設しておき、分岐端子台に伝送線の接続をし
た後に該端子台を取付孔に位置させ、上記スリットと取
付孔の間の金属材を変形させて端子台を固定するように
したものがある。

しかしこの方法にあっては、このスリットに工具を嵌め
る作業が面倒になるばかりでなく、狭塞変形のために加
える力が過大であると、通常、絶縁物である樹脂、陶磁
器材が主体をなしている端子台の破損を招くという問題
点があった。

そこで本考案は、上述の問題点を除くようにしたもので
、伝送線の接続作業が容易に行い得る上に上記のような
破損も防止し得るようにしたユニットを提供しようとす
るものである。

以下本願の実施例を示す図面について説明する。

共同受信施設と設置状態を示す第１図において、１は建
物で、内部には夫々共同受信を行う多数の部屋へ（家庭
）を有している。

２はアンテナ、３は伝送線で、アンテナ２で受信した信
号を上記多数の部屋伝送するよう設けたものであり、一
般には同軸ケーブルが用いられる。

４は複数のアンテナ２，２からの信号を混合するように
した混合器、５は増幅器、６は分配器、７は信号分岐器
として例示する直列ユニットで、上記の各部屋に配設さ
れたものである。

８はテレビジョンセットである。次に各部屋に設けられ
た直列ユニット７について説明する。

９は部屋の壁を示し、一般にはコンクリート壁あるいは
板壁等である。

１０は必要に応じて設けられる収容ボックスで、一般に
は壁９に埋込んだスイッチボックスあるいはアウトレフ
トボックス等が用いられる。

１１は本体で、一般に合成樹脂材料を用いて箱形に形成
され、また内部には信号の分岐に必要な分岐素子が収容
されている。

１２は分岐端子で、伝送線３から分岐した信号を室内に
取出すよう設けたものである。

１３．１４は伝送線接続部として例示する外被導体止付
具及び心線止付具で、前記分岐端子１２と共に本体１１
内部の分岐素子に接続しである。

１５ ａ 、１５ ｂは嵌合部で、図示するような溝状
に形成しである。

１６は取付ベースで、一般に金属材料を打抜成形して製
造される。

１７は嵌合片で、嵌合部１５ａ、１５ｂに対し第３図に
おいて矢印方向に抜差自在に装着し得るように形威しで
ある。

１８．１９は夫々正性部を示し、正性部１８は収容ボッ
クス１０の受片２０に対して、また取付部１９は壁９に
対して夫々取付ベース１６を固定するよう設けたもので
ある。

（なお本件明細書中においては受片２０あるいは壁９を
基材とも呼ぶ。

）２１はねし孔、２２はフラッシュプレート、２３は取
付ねじを示す。

次に上記構成の直列ユニット７の取付方法を説明する。

まず第５図に示すように本体１１から取付べ１６を外し
た状態で、本体１１を作業のし易い適宜の方向を向けた
から接続部１３．１４に伝送線３を周知の手段で接続す
る。

次に嵌合部に嵌合片１７を差し込んで取付ベース１６を
本体１１に取付け、更にこれを収容ボックス１０に当て
がい、適宜の正性ねじを用いて正性部１８を受片２０に
止・付は取付ベース１６を固定する。

このようにして両取付ベース１６を固定したときには、
嵌合部１５と嵌合片１７との嵌合がゆるくても本体１１
は両ベース１６に支えられてしっかりとした正性状態が
得られる。

なお壁９が板壁で士かも収容ボックス１０を用いない場
合には、適宜の止ねしにより正性部１９を壁９に直接止
め付けて取付ベース１６を固定してもよい。

次に第２図に示すようにこの上にフラッシュプレート２
２を重ね、取付ねヒ２３によりこれを固定すれば取付作
業は全て完了する。

以上のようにこの考案にあっては、本体１１に対して両
取付ベース１６．１６を取り外し自在にしているから、
このユニツ）・７を壁９から引き出した伝送線３に接続
するときには、その引出余裕が短かくても取付ベース１
６を外すことにより小型化して任意な作業のし易い向き
に向けながら接続するこができ、その作業を非常に容易
ならしめる利点がある。

しかもそのようにして接続の済んだものを壁面等の基材
に取付けるに当って本体１１に取付ベース１６を取付け
る場合は、嵌合部１５に対して嵌合片１７を単に嵌める
だけで取付けられるから、一般に合成樹脂あるいは磁器
等の破損し易い性質を有する絶縁材料で゛製造されるこ
の種の本体１１に無理な力をかけてこれを壊してしまう
ような事故を防止し得る特長があり、その上その取付け
も非常にスピーディ−に行い得る利点がある。

更にその上上記のように取付ベース１６は単に本体１１
に差し込むだけのものであっても、両取付ベース１６は
各々を基材に取付けるようにしているから、これを基材
に取付けた際には両取付ベース１６．１６を基材を介し
て一体化させることができ、これにより本体１１をあた
かも最初から取付ベース１６と一体であったかのように
非常に安定に保持できる利点がある。

更に本考案の優れた特長は次の点にある。

即ち、上記伝送線の接続を終えた本体１１を壁面の孔に
沈降状に挿入すると共に孔内に納める伝送線の縁回し状
態を調整し、その挿入並びに調整を終えた状態のまま本
体１１を孔縁に止着固定する作業をする場合、本体１１
に未だ取付ベース１６を取付けない状態で、即ち本体１
１の四周の全てがオープンとなった状態でもって、 （１）本体１１の回りでの伝送線の縁回しの調整を容易
に行ないながら本体１１を壁面の孔に挿入でき、 （２）挿入した状態では、本体１１を手で持って取付予
定位置に位置決した状態でその本体１１の四周全域の空
間を利用して伝送線の調整を容易に行なうことができ、 （３）更に上記挿入及び調整を終えたならば、本体１１
はその位置を不変にしたままで、両取付ベース１６を本
体１１に差し込みその取付ベース１６を介して本体１１
を壁に固定することができ、上記調整を終えた伝送線の
位置を不変に保つことができてその伝送線の接続外れや
外被の傷付を防止できる効果がある。

更にその土木考案にあっては、上記両取付ベース１６は
夫々本体１１の上下Ω両側から各自体の二叉状嵌合片を
同様に差込む構造のものであるから、それらの両取付ベ
ース１６は実施例において述べた如く、例えばプレス成
形手段によって、同形の単品種に形成できる特長がある
。

このことは、（１）部品管理が単品種の管理のみで良く
てそれを容易化できる効果があり、 （２）また、取付作業者が多数の部屋の壁面の各々に対
する前述の如き取付作業に赴く場合には、単純に取付予
定数の２倍の数だけの取付ベースを部品袋に入れて携え
て行けば良いという作業準備上の効果があり、 （３）更にまた、作業現場において部品袋から取付ベー
ス１６を取出しながら各部屋の壁面に次々と取付作業を
していく場合には、部品袋に手を突込みその手に触れた
ものから任意に取り出して前述の如き取付作業を供する
ことができ、また取出したベース１６は本体１１の上側
でも下側でも任意に即ち作業のし易い側から差込んで利
用することができ、作業を気軽に行ない得る効果がある
。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は共同受信施
設の略示図、第２図は壁面への取付状態を示す一部破断
斜視図、第３図は分解斜視図、第４図は本体の背面図、
第５図は伝送線の接続作業状態を示す図。 ７・・・・・・直列ユニット、９・・・・・・壁、１１
・・・・・・本体、１５ａ。 １５ ｂ・・・・・・嵌合部、１６・・・・・・取付ベ
ース、１７・・・・・・嵌合片、１８．１９・・・・・
・正性部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伝送線を接続し得るようにした伝送線接続部を有する本
   体と、夫々基材に対しての止材部を有する２つの取付ベ
   ースとから戒り、上記本体の左右両側面には、夫々上端
   及び下端に嵌合片差込用の開口部を有する溝状の嵌合部
   を設ける一方、上記各々の取付ベースには、上記本体の
   左右両側面の嵌合部に夫々着脱自在に差込み得るように
   した２つの嵌合片を二叉状に備えさせたことを特徴とす
   る埋込型直列ユニット。