JPS5854192Y2 - 試験管立て - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、臨床検査の分野などで用いるのに適した試験
前立てに関するもので、低価格でかつ使捨てが可能であ
る試験前立てを提供せんとするものである。

従来、試験前立てとして用いられているものは、木製あ
るいは合成樹脂製のものが多いが、血液検査などに使用
された場合においては、汚れが生じ易く非衛生的である
。

また近年、合成樹脂製の使捨ての試、装管が用いられる
ようになり、材質によっては試験管の表面に文字などが
書き込めず、きわめて不便であるという問題が生じてい
る。

この問題点を解決するために試験前立てに文字などを書
き込む方法も考えられるが、従来の試験前立での場合に
は試験前立てを繰り返して使用するために、試験前立て
の洗浄の手間のほかに書き込んだ文字などを消すといっ
た手間が生ずる欠点があった。

さらに合成樹脂フィルムなどの成形品による使捨ての試
験前立ても考えられるが、近年公害問題などにより合成
樹脂の使捨ては好ましいものではない。

本考案は上記の諸点に鑑みなされたもので、紙製シート
で組立て式の試験前立てを構成することにより、低価格
で供給できかつ焼却処理ができるので使捨てが可能であ
す、シかも表面に文字などを書き込むことができる試験
前立での提供を目的とするものである。

以下、本考案の構成を図面に示す実施態様に基づいて説
明する。

第１図は本考案の試験前立ての一実施態様を示し、この
試験前立ては試験前立て本体１と固定板２とからなって
いる。

第２図は本考案の試験前立での使用状態を示ている。

本体１は矩形状の紙製シートがらなり、この紙製シート
に３本の折曲げ部位３を幅方向に互に平行に設けて、端
部から順に底面、斜面、斜面、底面の４つの面に区画し
ている。

以下、説明を容易にするために紙製シートの上端部から
順に第一底面４、第一斜面５、第二斜面６、第二４重面
７とする。

折曲げ部位３を夫々同方向に折り曲げて組み立てると第
２図に示すように、底面が２重になった断面三角形は筒
状体が形成されるように構成されている。

一方の斜面（本実施態様では第一斜面′５とする）には
多数の試験管挿入孔８が一列に穿設され、組み立てたと
きに内側に位置する一方の底面（本実施態様では第二底
面７とする）には前記試験管挿入孔８と対応するように
多数の試験管保持孔１０が一列に穿設されている。

さらに第一底面４および第一二底面７の両底面のほぼ中
央部に折曲げ部位３に平行に、かつ側端部から途中まで
切込み１１．１２を、両底面を組み立てたときに両切込
み１１．１２が一致するように設けられている。

このようにして構成された本体１の表面には、検体番号
あるいは注意書きなどの印刷部１３が設けられる。

第１図においてＡ、Ｂと印刷された面は、本実施態様に
おいては、Ａ、Ｂの順に折り曲げて重ねられる。

一方、固定板２も本体１と同様に矩形状の紙製シー１−
からなり、試験管挿入孔８を有する斜面５を第２図に示
すようにほは゛水平に支持できるように、底面４，７の
幅とほぼ等しい幅を有し、かつ前記矩形状の紙製シート
からなる本体１の幅とほぼ等しい長さを有している。

固定板２のほぼ沖央部には、長さ方向に一端部から途中
まで切込み１４が設けられる。

この切込み１４の長さは前記底面の切込みのない部分の
長さＬとほぼ等しくなっている。

つぎに本考案の試験前立てを使用する場合について説明
する。

まず矩形状の紙製シーＩ−からなる本体１を断面三角形
の２重底筒状体に組み立てた後、Ａ、Ｂの順に重ねられ
た両底面に直角に、両底面の切込み１１．１２に固定板
２の切込み１４を交差させて挿入して固定板２を差し込
み、第２図に示すように断面三角形の２重底筒状体が開
かないように固定するとともに、他方の斜面（本実施態
様では第一二斜面６）の一端と固定板２の一端とで試験
管挿入孔８を有する第一斜面５をほぼ水平に支持し、試
験管挿入孔８と試験管保持孔１０とで試験管１５を支持
、固定する。

すなわち試験管１５を試験管挿入孔８から試、装管保持
孔１０に向けて差し込み、試験管１５の底部１６の一部
を試験管保持孔１０に保合、保持させて、転倒などの事
故を防止する。

検体番号が印刷された面６あるいは試験管挿入孔８が設
けられている面５には、鉛筆、ボールペン、フェルトベ
ンなどにより文字などを容易に書き込むことか゛できる
。

本考案の試験前立ては上記のように紙製で組立て式に構
成されているから、低価格で供給可能であり、使捨てが
可能で燃え易いので公害などの発生は防止され、また文
字などを容易に書き込むことができ、組み立てる前はシ
ー１〜状であるから保管、運搬時に嵩張らずスペースを
とらない。

またきわめて容易に組み立てることができる。

さらに試、＠管の底部を保持する試験管保持孔を設けて
いるため、転倒などの事故が防止されるなどの効果を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の試験前立ての一実施態様を示す斜視図
、第２図は組み立てた状態を示す本考案の試験前立ての
断面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・固定板、３・・・
・・・折曲げ部位、４・・・・・・第一底面、５・・・
・・・第一斜面、６・・・・・・第二斜面、７・・・・
・・第二底面、８・・・・・・試験管保持孔、１０・・
・・・・試験管保持孔、１１．１２・・・・・・切込み
、１３・・・・・・印刷部、１４・・・・・・切込み、
１５・・・・・・試験管、１６・・・・・・試験管底部
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 矩形状の紙製シートに３本の折曲げ部位を幅方向に互に
   平行に設けて、端部から順に底面、斜面、斜面、底面の
   ４つの面に区画して、折曲げ部位を夫々同方向に折り曲
   げると底面が２重になった断面三角形の筒状体を形成す
   るように構成し、一方の斜面に多数の試験管挿入孔を一
   列に穿設し、組み立てたときに内側に位置する一方の底
   面に前記試験管挿入孔に対応するように多数の試験管保
   持孔を一列に穿設し、さらに両底面のほは沖央部に折曲
   げ部位に平行にかつ側端部から途中まで切込みを両底面
   を組み立てたときに両切込が一致するように設けて試験
   前立て本体を構成し、一方、試験管挿入孔を有する斜面
   をほぼ水平に支持できるように底面の幅とほは゛等しい
   幅を有しかつ前記矩形状の紙製シートの幅とほぼ等しい
   長さを有する矩形状の紙製シートからなる固定板のほは
   沖央部に、長さ方向に一端部から途中まで切込みを設け
   、この切込みの長さを前記底面の切込みのない部分の長
   さとほは゛等しくして、前記矩形状の紙製シートを断面
   三角形の２重底筒状体に組み立てた後、両底面の切込み
   に固定板の切込みを交差させて挿入して固定板を差し込
   み、断面三角形の２重底筒状体が開かないように固定す
   るとともに、他方の斜面の一端と固定板の一端とで試験
   管挿入孔を有する一方の斜面をほぼ水平に支持し、試験
   管挿入孔と試験管保持孔とで試験管を支持、固定するよ
   うになしたことを特徴とする試験前立て。