JPS5854148B2 - 3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸の製造法 - Google Patents
3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸の製造法Info
- Publication number
- JPS5854148B2 JPS5854148B2 JP8750778A JP8750778A JPS5854148B2 JP S5854148 B2 JPS5854148 B2 JP S5854148B2 JP 8750778 A JP8750778 A JP 8750778A JP 8750778 A JP8750778 A JP 8750778A JP S5854148 B2 JPS5854148 B2 JP S5854148B2
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- sulfur
- reaction
- palladium
- tetrahydrophthalic anhydride
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は1・2・3・6−テトラヒドロ無水フタル酸(
以下「△4−THPAJと略す)の異性化により高純度
の3・4・5・6−テトラヒドロ無水フタル酸(以下「
△1−THPAJと略す)を製造する方法に関するもの
であり、詳しくはパラジウム触媒及び硫黄又は硫黄化合
物の存在下に△4−THPAを異性化反応し好収率で△
1THPAを得んとする方法である。
以下「△4−THPAJと略す)の異性化により高純度
の3・4・5・6−テトラヒドロ無水フタル酸(以下「
△1−THPAJと略す)を製造する方法に関するもの
であり、詳しくはパラジウム触媒及び硫黄又は硫黄化合
物の存在下に△4−THPAを異性化反応し好収率で△
1THPAを得んとする方法である。
△1−THPAは主として農薬原料、エポキシ樹脂硬化
剤、ポリエステル原料等として有用であるが一般には、
△4−THPAの異性化反応により得られている。
剤、ポリエステル原料等として有用であるが一般には、
△4−THPAの異性化反応により得られている。
異性化反応は従来種々の方法が提案されているが、収率
、純度などの点で満足すべき方法がなかった。
、純度などの点で満足すべき方法がなかった。
例えば、五酸化リン、リン酸、硫酸等の無機強酸を触媒
として、150〜220℃の反応温度の場合、反応時に
原料が著しく酸化され△’ −THPAの収率が対原料
で40〜60%しか得られない。
として、150〜220℃の反応温度の場合、反応時に
原料が著しく酸化され△’ −THPAの収率が対原料
で40〜60%しか得られない。
又、パラジウムを触媒とする方法も公知であるが、これ
も反応時に多量のへキサヒドロ無水フタル酸や無水フタ
ル酸が副生じ、高純度の目的物を得ることは困難である
。
も反応時に多量のへキサヒドロ無水フタル酸や無水フタ
ル酸が副生じ、高純度の目的物を得ることは困難である
。
これら公知の方法で、品質の良好な目的物を得るには、
反応後、さらに蒸留、再結晶等の精製手段によらねばな
らず、工程の増加やコストの上昇により、工業的製造に
は不適である。
反応後、さらに蒸留、再結晶等の精製手段によらねばな
らず、工程の増加やコストの上昇により、工業的製造に
は不適である。
又、反応時の収率が極端に悪い場合は実質上精製方法が
採用できないこともあり得る。
採用できないこともあり得る。
本発明者はパラジウムが二重結合の異性化触媒に有効で
あること、副生ずる無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸はパラジウムによる脱水素反応及び水添反応に基
因することを着目しく以下「不均化反応」といつ)、鋭
意検討の結果パラジウムを触媒とする反応系に硫黄又は
硫黄化合物を少量添加することにより、この不均化反応
が抑制されて副生物を生成せず、好収率、高純度の△1
THPAが得られる方法を発明したのである。
あること、副生ずる無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸はパラジウムによる脱水素反応及び水添反応に基
因することを着目しく以下「不均化反応」といつ)、鋭
意検討の結果パラジウムを触媒とする反応系に硫黄又は
硫黄化合物を少量添加することにより、この不均化反応
が抑制されて副生物を生成せず、好収率、高純度の△1
THPAが得られる方法を発明したのである。
パラジウム触媒は金属単独でも使用できるが、カーボン
、アルミナ、シリカアスベスト等の担体にパラジウムと
して0.1〜10%、好ましくは1〜5%担持させたも
のが望ましい。
、アルミナ、シリカアスベスト等の担体にパラジウムと
して0.1〜10%、好ましくは1〜5%担持させたも
のが望ましい。
添加されるべき硫黄又は硫黄化合物とは、硫黄単体又は
分子中に硫黄を含有する有機化合物、無機化合物のいず
れも使用可能で優れた選択性を示すことが判明している
。
分子中に硫黄を含有する有機化合物、無機化合物のいず
れも使用可能で優れた選択性を示すことが判明している
。
以下に、望ましい硫黄化合物を例示する。
■ 硫化水素又はその金属塩、例えば硫化ナトリウム、
硫化亜鉛等。
硫化亜鉛等。
■ 一般式R1−8X−R2で示される化合物、例えば
R1、R2がcl−20のアルキル基、Cl−20のヒ
ドロキシカルボニルアルキル基及びそのアルカリ金属塩
、C1−20のアルコキシカルボニルアルキル基及びそ
のアルカリ金属塩、アリル基またはアラルキル基のいず
れかであり、Xがl〜3の化合物で、より具体的にはメ
チルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカ
プタン、ラウリルメルカプタン、ジブチルスルフィド、
ジラウリルスルフィド、ペンジルメルカフタン、オクタ
デシルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、チオグ
リコール酸、チオグリコール酸ナトリウム塩、ジラウリ
ルチオジプロピオネート等が例示される。
R1、R2がcl−20のアルキル基、Cl−20のヒ
ドロキシカルボニルアルキル基及びそのアルカリ金属塩
、C1−20のアルコキシカルボニルアルキル基及びそ
のアルカリ金属塩、アリル基またはアラルキル基のいず
れかであり、Xがl〜3の化合物で、より具体的にはメ
チルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカ
プタン、ラウリルメルカプタン、ジブチルスルフィド、
ジラウリルスルフィド、ペンジルメルカフタン、オクタ
デシルジスルフィド、ジベンジルジスルフィド、チオグ
リコール酸、チオグリコール酸ナトリウム塩、ジラウリ
ルチオジプロピオネート等が例示される。
■ 一般式R3CH2C(CH2R5)(CH2R6)
(CH2R7)で示される化合物、例えばR3は水素ま
たは0CO(CH2) SR’ (R’は水素または
cl−20のアルキル基、nは1〜5)であり、R5、
R6、R7は水素またはC1−2のアルキル基または0
CO(CH2)nSR4の化合物であり、より具体的に
はトリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペン
タエリスリトールテトラチオグリコレート、ペンタエリ
スリトールテトラキス(3−オクタデシルチオプロピオ
ネート)等が例示される。
(CH2R7)で示される化合物、例えばR3は水素ま
たは0CO(CH2) SR’ (R’は水素または
cl−20のアルキル基、nは1〜5)であり、R5、
R6、R7は水素またはC1−2のアルキル基または0
CO(CH2)nSR4の化合物であり、より具体的に
はトリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペン
タエリスリトールテトラチオグリコレート、ペンタエリ
スリトールテトラキス(3−オクタデシルチオプロピオ
ネート)等が例示される。
■ その他の有用な硫黄化合物として二酸化硫黄、三酸
化硫黄、チオフェン、■・4−ジチアジエン トアルキ
ル(cl−20) )リチオホスファイト、テトラア
ルキル(C1−4)チウラムモノまたポリスルフィド等
。
化硫黄、チオフェン、■・4−ジチアジエン トアルキ
ル(cl−20) )リチオホスファイト、テトラア
ルキル(C1−4)チウラムモノまたポリスルフィド等
。
硫黄又は硫黄化合物はその使用濃度によっては不均化反
応は言うに及ばず、異性化反応をも阻害する触媒毒とな
るもので反応系への添加濃度については厳重な制御がな
されねばらない。
応は言うに及ばず、異性化反応をも阻害する触媒毒とな
るもので反応系への添加濃度については厳重な制御がな
されねばらない。
この点にン※関して種々検討の結果、反応系への硫黄又
は硫黄化合物への添加量は、原料の△’ −THPAに
対口てS換算で1〜200 の範囲が適当で、99
m 添加量が多いと異性化反応が進まず、少ないと選択性が
悪くなることが判明している。
は硫黄化合物への添加量は、原料の△’ −THPAに
対口てS換算で1〜200 の範囲が適当で、99
m 添加量が多いと異性化反応が進まず、少ないと選択性が
悪くなることが判明している。
本発明の実施方法は、原料の△’−THPA1000重
量部に対しく以下すべて重量部)パラジウム(純分換算
)を0.01〜5部、硫黄又は硫黄化合物を前述の所定
量配合する。
量部に対しく以下すべて重量部)パラジウム(純分換算
)を0.01〜5部、硫黄又は硫黄化合物を前述の所定
量配合する。
硫黄又は硫黄化合物はそのまま直接添加してもよく、パ
ラジウムと同じ担体に担持させて使用することもできる
。
ラジウムと同じ担体に担持させて使用することもできる
。
この場合担持比率は0.1〜10%とすることが好まし
い。
い。
これら原料、触媒等をかく拌機、還流冷却器、好ましく
はチッ素ガス導入口のついた反応器にて、チッ素ガス零
囲気下130〜230℃好ましくは150〜200℃で
4〜20時間異性化反応を行うと△’ −THPAを9
0〜99%含有する反応粒物が得られる。
はチッ素ガス導入口のついた反応器にて、チッ素ガス零
囲気下130〜230℃好ましくは150〜200℃で
4〜20時間異性化反応を行うと△’ −THPAを9
0〜99%含有する反応粒物が得られる。
濾過又は傾しゃ法で触媒を分離しこのまま製品とするこ
とができる。
とができる。
さらに必要とする場合は蒸留等により、高純度の△1T
HPAを得ることもできる。
HPAを得ることもできる。
実施例 1〜4
原料△’ −THPA、担体に担持したパラジウム触媒
及び硫黄化合物の所定量を21の四ツ目フラスコ(かく
拌機、還流冷却器、ガス導入日付)に仕込み、チッ素雰
囲気下で反応して△1THPAを製造する。
及び硫黄化合物の所定量を21の四ツ目フラスコ(かく
拌機、還流冷却器、ガス導入日付)に仕込み、チッ素雰
囲気下で反応して△1THPAを製造する。
仕込量、反応条件、結果等を第1表に示す。
実施例 5〜8
担体にパラジウムと硫黄化合物を担持させた触※※媒を
使用して同様に異性化を行った。
使用して同様に異性化を行った。
仕込量、反応条件、結果等を第2表に示す。
実施例 9〜14
実施例1〜4と同様にして得られた結果を第3表に示す
。
。
実施例 15
実施例2と同一の仕込量で、空気中において180℃、
12時間反応することにより△1THPA98.0%、
HHPAl、6%、P A 0.6%、△3T HP
A traceの組成を持つ製品が980?得られた。
12時間反応することにより△1THPA98.0%、
HHPAl、6%、P A 0.6%、△3T HP
A traceの組成を持つ製品が980?得られた。
Claims (1)
- 1 パラジウム触媒及び硫黄又は硫黄化合物の存在下に
1・2・3・6−テトラヒドロ無水フタル酸を異性化す
ることを特徴とする3・4・5・6−テトラヒドロ無水
フタル酸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8750778A JPS5854148B2 (ja) | 1978-07-17 | 1978-07-17 | 3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8750778A JPS5854148B2 (ja) | 1978-07-17 | 1978-07-17 | 3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5515431A JPS5515431A (en) | 1980-02-02 |
JPS5854148B2 true JPS5854148B2 (ja) | 1983-12-02 |
Family
ID=13916884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8750778A Expired JPS5854148B2 (ja) | 1978-07-17 | 1978-07-17 | 3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5854148B2 (ja) |
-
1978
- 1978-07-17 JP JP8750778A patent/JPS5854148B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5515431A (en) | 1980-02-02 |
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