JPS5853985B2 - センタ−レスケンサクバンニオケル セツセンオクリケンサクソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、センターレス研削盤における接線送り研削装
置に関するものである。

一般に、センターレス研削は第１図に示すように、被加
工物ａを受刃すと調整砥石Ｃとによって支え、その回転
を制御して研削砥石ｄによって研削加工を行なうもので
、その一つの方式である送り込み研削は、同図に示すよ
うに研削砥石を調整砥石に近づけて研削を行なう方式で
あり、受刃すは特別な場合を除いて欠くことのできない
要素である。

これに対し接線送り研削は、第２図に示すように、調整
砥石Ｃと研削砥石ｄとの間に被加工物ａを接線方向から
軸直角方向に通過させることにより被加工物の研削加工
を行なうもので、加工物の挿入、研削、取出が一方向か
ら行なわれるため、極めて能率の高い加工を行なうこと
ができる特徴をもっているが、この接線送り研削も送り
込み研削の一種であるため、受刃が必要なことは当然で
あって、しかもその受刃は被加工物の移動に伴って連続
的に移動し乍ら被加工物を支えることが要求される。

特公昭２６−２５９７号公報に示されたものは、上記の
要求を満す従来の接線送り研削装置を示すもので、周縁
に多数の■溝型支持部を形成した送り円盤を研削砥石の
外周にそって回転し得る如く支持したものである。

ところが、接線送り研削は、前記のように被加工物を支
持し乍ら移動させる必要があるため、送り円盤に加わる
強大な研削抵抗の接線分力に対して安定した回転を与え
ること、換言すると回転中の型間性を保証する必要があ
り、しかも、研削砥石はドレスインターバルが短かく、
かつ１〜２ケ月毎に交換しなければならないので、研削
砥石側に送り円盤を設けるとそのドレスや交換の度に送
り円盤の位置を調整しなければならず、前記特公昭２６
−２５９７号の如き構成では実用に適さない難点がある
。

また、英国特許第３６３６５０号の公報には、センター
レス研削盤を利用してホイールのパリ取りを行なうため
、調整砥石の外周にそって送りドラムを回転し得る如く
支持したものが示されているが、この装置はバブ（中心
軸）を支えてパリ取りを行なうため、センターレス研削
盤に特有の遣口作用を行なうことが不可能であり、かつ
、ラチェット機構によって被加工物を移送するため、そ
の復工程において時間ロスが生じ、能率の高い研削を行
なうことができない。

本発明はこのような点を改善し、実用に適し、しかもき
わめて能率的に研削加工することができるセンターレス
研削盤ｌこおける接線送り研削装置を提供せんとするも
のである。

以下その実施の一例を第３図乃至第６図について説明す
る。

本発明は、研削砥石側に送りドラムを設けるのではなく
、第３図に示すように、外周に一定のピッチＰを保って
被加工物の受刃１を形成した送りドラム２を調整砥石３
側に設ける。

４は研削砥石である。

すなわち、本発明は、調整砥石３の中心０３に対し送り
ドラム２の中心０２を外側に偏位させ、これにより受刃
１に支持されている被加工物ａが調整砥石３と研削砥石
４との間に挾まれて研削加工されるようにする。

この送りドラム２は、例えば第４図に示すように片持式
の軸５により支持され、その軸５に前記送りドラムに一
定のピッチＰをもって形成された受刃の数と等しいか、
あるいはその整数Ｎ倍の歯数をもつウオームギヤ６を固
定し、該ウオームギヤに、その歯数が受刃の数と等しい
ときには１０、Ｎ倍のときにはＮ口のウオーム７を噛み
合せ、しかもそのウオーム７の軸８を、１回転中に遅い
旋回運動と早い旋回運動とを行なう変速回転装置を用い
て駆動すべくする。

例えば、ウオームギヤ６の歯数を送りドラムの受刃の数
と等しくしておき、これにウオーム（１０）を噛み合せ
、そのウオームを１回転中に研削条件に合った低速旋回
運動と、次の被加工物に移るための高速旋回運動とに分
けて７駆動し得るようにする。

前記の如き駆動装置は任意であるが、最も簡単で正確な
１つの方法を第５図に例示する。

すなわち、第５図において、９は駆動軸、８は前記ウオ
ーム７の軸であって、その夫々に大歯車９１゜８１と、
小歯車９２，８２とを組合せた特殊歯車を固着し、大歯
車９１と小歯車８２とが噛合する場合と、小歯車９２と
大歯車８１とが噛合する場合とがあるようにする。

このようにすると、大歯車９１と小歯車８２とが噛合し
ている間はウオーム７を高速にて旋回１駆動し、小歯車
９２と大歯車８１とが噛合している間はウオーム７を低
速にて旋回駆動する。

その割合は、例えば第５図１とおいて、大小の歯車比を
３：１とすると、研削のための旋回角α＝９００となり
、次の被加工物の送り込み角＝２７０°となり、かつそ
の旋回速度比は（３：１）Ｘ（１：３）＝９：１となっ
て研削のための旋回角と送り込みのための旋回角および
それらの旋回速度が合理的に決定される。

このようにして、駆動軸９を等速で回転駆動すると、ウ
オーム７はその１回転でウオームギヤ６を１ピツチ旋回
させるから、送りドラム２もその受刃の１ピツチ分旋回
させること＼なり、かつこの１ピツチの旋回運動中に前
記低速と高速との２段の変速運動がそのま＼この１ピツ
チの旋回運動中に与えられ、研削のための遅い旋回運動
と次の被加工物を送り込む早い旋回運動とを行なう。

これを図示すると第６図のとおりである。

すなわち、同図において、イは早送り、口は研削送りを
示し、加工物の挿入取出時の時間を実質的に無視するこ
とができ、接線送り研削の特徴を一層有効に発揮して高
性能の加工を行なうことができる。

なお、前記の説明においては、ウオームギヤの歯数と送
りドラムの受刃の数とを同一（こした場合について説明
したが、ウオームギヤの歯数を送りドラムの受刃の数の
Ｎ倍とし、ウオームをＮ口とする事が実用上必要な場合
もある。

以上述べたように、本発明においては、送りドラムをウ
オームホイールとウオームとによって駆動するので、研
削抵抗に十分耐え得る型間性を与えることができ、特に
、そのウオームギヤの歯数を送りドラムの受刃の数と等
しいかあるいはその整数Ｎ倍とし、該ウオームギヤにそ
の歯数が受刃の数と等しいときには１０、Ｎ倍のときに
はＮ口のウオームを噛合させ、かつ該ウオームを１回転
中において遅い旋回運動と早い旋回運動とを行なう変速
回転装置を介して駆動し、前記遅い旋回運動中に受刃に
支持された被加工物を研削し、早い旋回運動により次の
受刃に支持された被加工物を研削位置へ移送せしめるよ
うに構成したので、被加工物の挿入および取出時間を実
質的に無視し得るようになり、これにより、きわめて能
率的な研削加工を行なうことができる効果がある。

なお、本発明は、送りドラムを調整砥石側に設けたので
、ドレスインターバルが長く、かつ研削点に対する給水
を容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般の送り込み研削方式を示す説明図、第２図
は接線送り研削方式を示す説明図、第３図乃至第５図は
本発明の実施の一例を示すもので、第３図は側面図、第
４図は一部を断面とした平面図、第５図は変速送り機構
の説明図である。 第６図は本発明による加工サイクルの説明図である。 ａ・・・・・・被加工物、１・・・・・・被加工物受刃
、２・・・・・・送りドラム、３・・・・・・調整砥石
、４・・・・・・研削砥石、５・・・・・・送りドラム
の軸、６・・・・・・ウオームギヤ、７・・・・・・ウ
オーム、８・・・・・・ウオーム軸、８１，９１・・・
・・・大歯車、８２，９２・・・・・・小歯車。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外周に一定のピッチを保ってセンターレス研削用の
   被加工物受刃を多数形成した送りドラムを調整砥石の外
   周にそって回転し得る如く軸支し、その送りドラムの軸
   に前記受刃の数に等しいかあるいはその整数Ｎ倍の歯数
   をもつウオームギヤを固定し、該ウオームギヤに、その
   歯数が受刃の数と等しいときは１０、Ｎ倍のときにはＮ
   口のウオームを噛合させ、かつ該ウオームを１回転中に
   おいて遅い旋回運動と早い旋回運動とを行なう変速回転
   装置を介して駆動し、前記遅い旋回運動中に受刃に支持
   された被加工物を造円研削し、早い旋回運動により次の
   受刃に支持された被加工物を研削位置へ移送せしめる如
   く構成したことを特徴とするセンターレス研削盤におけ
   る接線送り研削装置。