JPS5853906B2 - 肉製品生地の連続成形装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、流動性のある肉製品生地を所定のモールド
に注入することによって、任意形状の生地片を多数成形
する装置に関するものである。

従来、肉製品生地の成形は、回分式のみならず連続式に
よっても行われており、その生産性の点からみて、いう
までもなく連続式のものが有利である。

しかし、連続式によるもの、たとえばスタッファによる
ものは得られた成形物の外形が単純なものばかりであっ
て興趣に乏しいし、金型による打抜方式に従えば多量の
打抜屑を副生じて生産効率が悪い、その他の欠点があっ
た。

本発明は、これらの欠点を克服したものであって、多数
の任意形状をもつ生地の連続的効率的成形を初めて可能
としたものである。

以下に本願の構成を説明する。

この発明の処理対象物は、通常の肉製品生地、たとえば
ソーセージ、ハンバーグ、かまぼこその他である。

しかし、流動性その他の物性からみて肉製品生地と同一
もしくは近似のものは、勿論本装置によって処理できる
のであって、それらを処理対象から除外するものではな
い。

ここに、生地とは、上記肉製品用原料を混捏した未成形
、塊状のものをいう。

供給装置Ａは、ホッパー１をもった通常の加圧押出し装
置２である。

押出し機構は、スクリュウピストン、ギアーその他任意
のものが採用される。

導管４にはバルブ３を設ける。

バルブの位置にバイパス４“を設けたときは、バルブ３
を切換可能のものとし、バイパス４“を設けないときは
バルブ３を単に開閉作動のみのものとする。

注入用型Ｂは、その内部に通路４′、中空部５、注入路
６及び通気路１とを設けである。

型Ｂの材質は特定でなく、たとえば鉄製、プラスチック
製その他任意である。

中空部５を設けるための製作上の必要から、型Ｂはこれ
を上下２体に分割して製作し、そののちこれを１体に固
着してもよい。

通路４′は、その一端をバルブ３に、他端を中空部５に
、中空部５は複数個の注入路６に、夫々連通している。

中空部５は、やや大きい内容積をもつものにしである。

注入路６は、その下方に供給されるモールド８の凹所８
′の占める領域に、望ましくはその領域の隅に応当する
位置に設けられ、下方に開口している。

注入路６の口径は、生地の流動性や中空部５の容積その
他によって一概には規定できない。

要に臨み適宜その径を調節して当然流下が起きないもの
にすればよい。

通気路７は、型Ｂを貫通する細孔であって、その下端は
モールド８の凹所８′の占める領域内に、望ましくは注
入路６の設けである隅と最も離れている隅の位置におい
て開口させ、上端は型Ｂの上面に開口させである。

凹所８′の形状によっては、凹所内空気の排除が容易な
ように１凹所につき１個以上設けられる。

モールド８は、複数個の凹所８′をもつプレートである
。

材質は通常使用されているものと異らず生地又はそれを
蒸煮後のものが容易に離型できるものであればいずれも
採用される。

凹所８１の形状・大きさは任意であって相異っていても
よく、たとえばそれを各種の動物形状のものとしてもよ
い。

モールド押出し装置Ｃは、突出端９を有し、それを左右
動させる装置である。

これを作動するには通常の機構、たとえばピストン、カ
ム、エアシリンダーなどによればよい。

モールド支持台りは、載台１０を有し、これを上下動さ
せるものである。

それには通常の機構、たとえばピストン、カム、エアシ
リンダーなどによる。

すなわち載台１０の両端を固着した支持軸１０′で支え
、中央部のピストンロッドで上下させればよく、モール
ドの大きさによってはピストンロッド１０〃を複数個設
けてもよい。

就中、載台１０を緩衝支保するためには支持軸１０′の
外周にスプリングその他の適当なりッション１２を遊嵌
しでもよい。

また突出端９によるモールドの押出しを容易にするため
には載台１０の上面にはボールベアリングその他の適当
なアイドラー１３を埋設し、それを載台１０の上面より
僅かに突出させてもよい。

次に、本願装置を使って肉製品生地を成形する方法につ
いて説明する。

先ず、モールド８を注入用型Ｂの直下に案内する。

それには、従来の移送機構Ｅを使って、たとえばモール
ド相互を定距離に離隔しておいてこれを連続的に移送・
案内するとか、相接し合うモールドを間欠的に前進させ
るかすればよい。

所定位置に達したモールド８は載台１０上に載置される
ことになるから、そのとき支持台りを運転して載台１０
を上昇させる。

載台１０を上昇させるには、エアシリンダー１１内のエ
アーを抜き載台１０を下方へ圧迫している力を除けばよ
い。

それによってクッション１２の復元力が働き載台１０は
自然に上昇する。

ついで、逆方向に働く、つまり載台１０を上方に押し上
げる方向に働くエアシリンダーにエアを注入すれば載台
１０は更に上昇し、モールド８は注入用型Ｂの下面に密
着する。

一方、調合・処理された肉製品生地をホッパー１に供給
すると、押出機構２の作動に伴い生地は押出機構２内に
吸引落下し、加圧されつつ通路４内を前進する。

バルブ３は間欠作動されるから閉のときは押出機構は空
転し生地は通路４内に滞留するか、又はバルブ３が切換
えられてバイパス４“を通ってホッパー１へ還流される
。

開のときバルブ３を通過した生地は通路４１を経て中空
部５に達する。

連続稼動されるときは、中空部５は常に生地によって充
満されでいる。

充満した生地はつづいて回部５に供給される生地によっ
て押出され注入路６に侵入し、定常運転時にはバルブ３
の開閉に伴って定量づつの生地が凹所８′へ排出される
。

モールド８と注入用型Ｂ下面とは密着しているから、こ
こに供給された生地に押し出された空気は通気路７を経
て系外に排出される。

通気路７には、凹所８′内に過剰に生地が充填された場
合路内に生地が侵入し、これを閉口することがあるが次
の充填のとき路７内に侵入した生地は圧迫されて路７上
端から排出されるので以後の排気には伺ら支障を生じな
い。

かくて、凹所８′内に定量充填後、バルブ３は閉とし、
支持台り作動用のエアシリンダー１１のエアを抜く。

このとき、クッション１２を遊嵌している場合は、その
反抗力によっで載台は降下しないで型Ｂとモールド８と
は接触したままに保たれる。

ついで、モールド押出装置Ｃを作動させ、その突出端９
を前進させて充填ずみのモールド８を載台１０から次工
程Ｆに押し出したのち、突出端９は原位置に復する。

空になった載台１０は、下向きに働くエアシリンダー１
１を働かしてモールド供給装置Ｅのレベルまで降下され
、ここで次のモールドを載置する。

ただし、クッション１２を使用しないとき及びモールド
供給装置Ｅのレベルを高くしておけばこのような下向き
の力をもって載台１０を降下させる操作は必要でない。

モールドを所定位置に固定するには格別な手段を要しな
い。

たとえば、載台の前後に固定ガイドを、下端にストッパ
ーを夫々設けておき、突出端前進と同調してストッパー
を下方へ没入させればよい。

かくて、モールド８の供給、生地の充填及びモールドの
排出がくり返され連続的充填の目的が達せられる。

モールド８に充填された生地は、通常そのまま蒸煮され
固化されたのちモールド８からとり出される。

この発明は上述の構成をもっているので、次のような効
果をもっている。

■ ロスが少い。

従来の金型成形では打抜屑が発生し生産性がわるいし、
モールド成形法でも生地充填時テーリングを起し易く機
械を汚すとか生地のロスが多かったが、本発明ではその
ようなことが殆んどない。

その故は、本願発明ではモールド８と注入用型Ｂを密着
させた状態で充填するから洩れが殆んどないからである
。

■ 成形物の外形がすぐれている。

本願の対象である肉製品生地は流動性が小さいので容易
にはモールド成形ができないが、本願のように中空部５
を設けたため各注入口６への圧力が均一になりやすくか
つ、凹所８′内の空気を通気路７から排除しているため
充填にばらつきが少いから成形が々−になり易いのであ
る。

■ 任意形状の興趣に富むものができる。

従来の肉製品は単純な形状のものばかりであって任意な
形状たとえば、鳥、花、動物、魚等の興趣に富む外形を
もつものが製造できなかったが本願のようにこの特定の
モールド方式によたためにそれが容易となった。

特にモールドの底面に凹凸８“をつけることによって、
従来の打抜きでは不可能であった製品の表面を立体的に
表現することが可能となった。

■ 生産性が高い。

既述のように打抜屑を副生ずることがないから処理量が
それだけ増加し、かつ全体を連続稼動可能としたから極
めて生産性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図・・・・・・本装置の一部切欠正面図、第２図・
・・・・・モールドの見取図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 供給装置Ａと注入用型Ｂとモールド８とモールド押
   出装置Ｃとモールド支持台りとよりなる装置において、
   供給装置Ａの排出端の通路を通気孔を有する注入用型Ｂ
   の中空部及び更に注入路へ連通し、一方、注入路及び通
   気孔の両開口下端を生地充填用凹所の領域内に収容でき
   るモールド８を移送機構Ｅより受取り、かつ上昇させて
   これを注入用型Ｂに密着、緩着及び解放できるようモー
   ルド支持台りには載台及びクッションを設けると共に昇
   降機能のあるものとし、更に充填後のモールドを次工程
   Ｆへ押し出し排出することのできるモールド押出装置を
   配してなることを特徴とする肉製品生地の連続成形装置
   。