JPS5853323Y2 - 打込みアンカ−の抵抗板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は打込みアンカーの抵抗板に関するものである。

上記打込みアンカーは電柱の支線用等に使用するもので
、抵抗板はこのアンカーを地中に簡単な操作で１定する
ようにしたものである。

即ち、この打込みアンカーは先端を尖鋭な矢尻状に形成
した基板に支杆を設け、この基板を支杆を上にして地中
に打込み、上記支杆に抵抗板を嵌装し、この支杆をガイ
ドとして抵抗板を地中に打込み、これを先に打込んだ基
板に形成の拡開ガイドする上縁に接当させて更に打込む
ことにより板下部から中央にかけて拡開させ、この拡開
部により地中に固定させるようにしたもので゛ある。

そして電柱の立設支持等の場合は電柱から支線を張り出
し、これを緊張させてその遊端をアンカー支杆の上部に
結着するようになっている。

ところで従来の抵抗板は本考案に係る抵抗板を示す第１
図を参照してその概要を説明するとつぎのとおりであっ
た。

即ち、抵抗板は図示の如く２枚の金属板１ａ、１ｂを掌
合固着させて１体につくられるが、従来はこの２枚の金
属板１ａ、ｌｂの掌合固着に際し、金属板１ａ、ｌｂの
上部は溶接２等して固着し、下部をアルミ製鋲によりリ
ベット止めしておった。

それであるから抵抗板の打込みに伴う基板による拡開は
リベット止めがアルミ製鋲であるためこれが簡単に引千
切られて容易に行われ、他の鉄製鋲等によるリベット止
めより遥かに有効であるが、リベット止めするために２
枚の金属板１ａ、１ｂに共通孔を穿設する等の作業が必
要であり、また、リベット材料費が高くつく等の欠点が
あった。

本考案は前記の欠点を除去したものであって製作が容易
で面も板拡開は簡単な操作で確実に容易に行われる抵抗
板を提供することを目的とするものである。

以下本考案の構成を図面に示す実施例について説明する
。

本抵抗板１は従来と同様に第１図及び第２図に示す如く
ほぼ同形、同大の２枚の金属板１ａ、ｌｂを掌合固着し
てつくられる。

第１金属板１ａは図面に示すようにほぼ方形に打抜き形
成した板体の中央を縦方向にＵ字形に屈曲させて凸条３
を形成するとともにこの凸条３に図示の如く１個又は２
個以上の複数個の切目４を適当幅にして切込み形成する
。

そしてこの凸条３の両側分板５の下部に夫々図示の如く
凸条側に隆起させて反対面に凹部６を形成し、両側分板
５上に夫々長孔７或は円孔等を１個又は複数個設ける。

また、上記第１金属板１ａと同様に凸条３及び長孔７を
有する第２金属板１ｂを平板に形成する。

以上のように形成した第１金属板１ａ及び第２金属板１
ｂを第１図及び第２図に示す如く夫々凸条３，３を外側
にして掌合し、第１金属板１ａの四部６と対向位置の第
２金属板１ｂの下部を叩打等により塑性変形させて突起
８を形成し、これを凹部６に嵌入係止させ、これにより
両金属板の下部を結合するとともに掌合上部を溶接２等
して固着する。

これにより両金属板１ａ、ｌｂは上部で強固に固着し、
下部を係止結合して１体となった抵抗板１となる。

なお、両金属板１ａ、ｌｂの下部の結合は、上記実施例
のように予め形成した第１金属板１ａの四部６に第２金
属板１ｂの塑性変形による突起８を金属板掌金時に嵌入
係止させて行うほか、第２金属板１ｂにも予め突起８を
形成しておき、掌合時これを凹部６に嵌入したり、或は
また両金属板１ａ、ｌｂとも平板にしてこれを掌合し、
その下部をポンチ等にて叩打して画板を同時に塑性変形
させ、これにより凹部６と突起８との係止状態とする。

いずれにしても両金属板の下部の結合は、突起と凹部と
の係止状態でなされるようにし、且つ、この係止が抵抗
板を地中に打込み中に外れたりしない程度の強さにする
。

上記のように構成した抵抗板を基板と支杆とに組合せて
打込みアンカーとする。

つぎに本抵抗板の使用要領を図面について説明する。

以下の実施例は本打込みアンカーを電柱の支線の張設用
として使用する場合である。

第４図に示すものは基板９と支杆１０とを１体に組合せ
たもので、抵抗板１１の地中への打込みに際し、これを
ガイドし、両金属板１ａ、ｌｂを拡開させるためのもの
で従来と同様である。

上記基板９は図示の如く先端を尖鋭な矢尻状にした菱形
に形成し、その菱形の両側上縁を夫々円弧状に形成して
これを拡開用ガイド１１．１１とする。

この拡開用ガイド１１．１１のほぼ上端部に２本の支杆
１０，１０を並列して固着し、両支杆１０，１０の上端
に支線接続棒を取付けるための接続金具（図示せず）を
取付けである。

打込みアンカーの固設に際しては、先ず目的地点に基板
９を打込む。

この場合、支杆１０，１０の上端の接続金具を若干地面
より露出させておく。

次に抵抗板１の２個の凸条３，３を夫々側支杆１０，１
０に嵌合し、先ず抵抗板１を基板９に接当するまで打込
む。

即ち、第４図の一点鎖線にて示すように両支杆１０，１
０に嵌合した抵抗板１は両支杆１０，１０をガイドとし
て打込まれ、両凸条３，３のＵ字形屈曲頂部が夫々基板
９の拡開用ガイド１１．１１の上端に接当する。

ついで引続き抵抗板１を打込むと両側の拡開用ガイド１
１．１１の上端に凸条３，３の頂部を接当させた両側の
第１及び第２の金属板１ａ、ｌｂは図面２点鎖線及び第
３図に示す如く拡開用ガイド１１，１１に沿って押し広
げられ彎曲状に拡開する。

金属板１ａ、ｌｂの拡開は、円弧状のガイド１１゜１１
と切目４及び板上の長孔７，７とにより円滑に行われる
。

これにより抵抗板１は地中に固定し、同時に打込アンカ
ーは強固に安定する。

ついで従来と同様に支杆１０，１０上端の接続金具に電
柱に結着した支線の接続棒を連結金具を介して接続し、
支線を緊張させる。

以上のようにして電柱支線を張設すればよいが、本抵抗
板を使用する打込みアンカーは電柱の支線以外の支線、
バンド等の張設にも使用できるものであり、また、支杆
は上記実施例のように２本の支杆とするほか、これをＵ
字形の１体支杆としてもよい。

以上説明したように本考案は基板の上部に設けた支杆を
ガイドとして抵抗板を打込み、この抵抗板を基板のガイ
ドで拡開させて地中に固定させるようにしたアンカーに
おいて、中央を縦方向に屈曲させて凸条を形成し、かつ
この凸条に複数個の横の切目を設けた２枚の金属板を掌
合して凸条両側の分板上部を固着するとともに分根下部
を分板に形成した凹部と突起とで係止させたから２枚の
金属板の下部は凹部と突起の嵌合係止によって結合され
ているので地中に打込む抵抗板は打込み中に係止部は外
れることなく、基板部への叩打接当により容易に外れ、
ついで円弧状の拡開用ガイドにより容易に両金属板を彎
曲拡開して固定することができ、従来のものに比べ取扱
いが便利である。

而も本考案によれば係止部をなす凹部及び突起は塵性変
形等により極めて容易につくられるので従来のリベット
止めのような面倒な工作を省くことができ抵抗板の製作
費は廉価となる。

また本考案によれば、電柱の支線用、その他の地上の固
定物等の支線、バンド等の張設等広範囲に使用できる打
込みアンカーとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例であって第１図はその斜視図、第
２図はその両金属板の下部の結合状態を示す要部の側面
図、第３図はその使用時における拡開状態の正面図、第
４図は本抵抗板と基板、支杆とを組合せた打込みアンカ
ーの使用要領の斜視図である。 １・・・・・・抵抗板、ｌａ、ｌｂ・・・・・・金属板
、３・・・・・・凸条、４・・・・・・切目、５・・・
・・・両側分板、６・・・・・・凹部、８・・・・・・
突起、９・・・・・・基板、１０・・・・・・支杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板の上部に設けた支杆をガイドとして抵抗板を打込み
   、この抵抗板を基板のガイドで拡開させて地中に固定さ
   せるようにしたアンカーにおいて、中央を縦方向に屈曲
   させて凸条を形成し、かつ、この凸条に複数個の横の切
   目を設けた２枚の金属板を掌合して凸条両側の分根上部
   を固着するとともに分根下部を分板に形成した凹部と突
   起とで係止させたことを特徴とする打込みアンカーの抵
   抗板。