JPS585322Y2 - 多重極質量分析計における極子固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多重極質量分析計における極子固定装置に関す
る。

従来この種固定装置は、例えば第１図示のように、アル
ミナセラミック製の電極ホルダａに中心の軸孔すとその
外周に円周上の等間隔に配置して断面円形の透孔Ｃの複
数個とを形成させ、多送孔Ｃ内に各極子ｄを挿通してこ
れを各螺子ｅで固定する式を一般とするもので、かかる
ものでは該分析計に充分の性能、特に分解能を得られな
い不都合を伴う。

即ちこの種分析計の性能は極子ｄの組立精度に大きく依
存するもので、前記した構成の場合各透孔Ｃは例えばジ
グポーラで加工されるが、この種加工は各透孔Ｃ従って
これに挿通される各極子ｄを正しい同心の配置とするこ
とは困難であり、第１図でｒｏで示される軸心からの距
離は例えば３朋であるが、これは０．２〜０．５％程度
の加工誤差を伴うを免れない。

本考案はかかる不都合のない装置を得ることをその目的
としたもので、アルミナセラミック製の電極ホルダ１を
円形の透孔２を有するリング状に形成させ、断面円形の
極子３の複数本と、断面円形のアルミナセラミック製の
スペーサ４の複数本とを円周方向の交互に配置して該透
孔２内に挿通させ各極子３を各螺子５で該ホルダ１に固
定して成る。

第２図及び第３図はその１例を示すもので、電極ホルダ
１は例えば第２図示のようにその２個を互に同心の前後
の２個に配置され、各極子３は両ホルダ１，１を挿通す
る長手とするが、各スペーサ４は各ホルダ１内に収まる
程度の短いものとする。

尚各螺子５はその頭部に該ホルダ１との間に絶縁硝子６
を施されるものとし、更に各スペーサ４には必要に応じ
抜は止め用の金具７を施す。

尚前記した透孔２の内周面、各極子３の円形の外周面及
び各スペーサ４の円形の外周面は研削加工により高精度
に得るを一般とする。

このように本考案によるときは、電極ホルダ１における
透孔２を円形とし、これに各断面円形の極子３とスペー
サ４とを組合せるもので、各円形は例えば研削加工によ
り極めて高精度に得られ、かくて全体を極めて高い組立
精度に得ることが出来、例えばその誤差を従来の０．２
〜０．５％から０．１％或はそれ以下とすることが出来
、従って分析器の性能向上に著しく有利である等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一部を截除した正面図、第２図は本案
装置の１例の斜面図、第３図はその一部を截除した正面
図である。 １・・・電極ホルダ、２・・・透孔、３・・・極子、４
・・・スペーサ、５・・・螺子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミナセラミック製の電極ホルダ１を円形の透孔２を
   有するリング状に形成させ、断面円形の極子３の複数本
   と、断面円形のアルミナセラミック製のスペーサ４の複
   数本とを円周方向の交互に位置して該透孔２内に挿通さ
   せ各極子３を各螺子５で該ホルダ１に固定して成る多重
   極質量分析計における極子固定装置。