JPS5852495Y2 - 計量器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は計量器特に秤量台を回転させる構造にした計量
器に関する。

近年、電子レンジにディジタル引量器を内蔵し、調理物
の重量に応じて加熱を制御する装置が開発されている。

一般にこのような計量器では、電子レンジ内の受は皿を
秤量台とし、この受は皿に加わる重量をカンチレバーの
変位に変換し、さらにこの変位量をポテンショメータや
、歪ゲージ等で電気信号に変えて、Ａ−Ｄ変換した後デ
ィジタル表示する方法が用いられている。

一方、電子レンジでは、電磁波の定在波による焼きむら
を防止するため、受は皿に回転機構をもたせ、調理物を
回転しながら加熱する構造が考案されている。

第１図はその一例を示すもので、１は調理物を載置する
秤量台で中心軸２は、モータＭに連結され回転する。

３は固定板４と秤量台１との間にバネ５を介して配置さ
れたローラで、一個のローラ５の支持軸６先端は、固定
板４に取りつけられたカンチレバー７先端付近に当接し
ている。

それ故このカンチレバー７は、秤量台１に加えられた重
量に応じて下方へ撓む。

８はカンチレバー先端に取りつけられた磁性片、９はこ
の磁性片に接近して配置された磁気センサである。

このような回転機構を備えた計量器では秤量台１が回転
しているとき計量すると回転により生ずる不要な力や振
動が秤量台１に加わり、静止状態での計量値に比べ誤差
の多い計量値しか得られないという欠点がある。

また、この誤差は、振動等に伴って常に変化するから、
特に最下位桁の表示は殆んど読取り不可能なほどちらつ
き、使用者に不安を与えるとともにおよその重量も読み
取ることができない場合が生じる。

このような欠点を解消するため、秤量台回転中、表示を
回転直前の数値に固定したり、またこの間表示を消し調
理終了時に新たに重量を表示する方法が考えられる。

しかしながら、長時間の煮込み等調理によっては、調理
開始時と終了時で調理物の重量が大幅に減少する場合が
ある。

このような場合、調理時間の経過に伴って加熱出力を小
さくしてやる必要があり、上記方法では途中で回転を止
めて、重量を読みとらなければならない。

それ故操作が面倒になる欠点がある。本考案は、周期的
に回転を止め、その周期ごとに新しい重量表示を行なっ
たものである。

以下第２図を用いて本考案−実施例を説明する。

図中９は前記磁気センサで、磁石１０の磁極面に直列接
続した２個の磁気抵抗素子ｍｌ、ｍ２が固定されている
。

この磁気抵抗素子ｒｎｌ ＊ｍ２は、ＩｎＳｂ。ＩｎＡ
ｓ等高移動度半導体よりなりその一端は、低電圧源Ｖ（
約５Ｖ）に接続され、他端は接地されており、中間点よ
り出力信号が取り出される。

この磁気センサ９は秤量台１に加わる重量に応じて撓む
カンチレバー７に取り付けた磁性片８の変位量に応じた
電気信号を出力する。

１１は上記磁気センサー９の出力を一人力とし、低電圧
源Ｖを抵抗ｒ Ｈｔ ｒ ２によって分割された電位が
基準電位として他の入力に加わるオペレーションアンプ
、１２はこのオペレーションアンプ１１から出力される
アナログ信号を入力とし、ディジタル信号に変換するＡ
−Ｄ変換器で数値信号１３および桁信号１４を出力する
。

１５はこのＡ−Ｄ変換器１２から出力された信号を１０
進数に変換するデコーダ、１６はこのデコーダからの出
力信号が加えられる表示駆動回路、ＩＴは螢光表示管、
ＬＥＤ、ＬＣＤ等の表示素子よりなる表示装置であり、
例えば３桁の数字が表示できる。

ここで上記Ａ−Ｄ変換器１２の桁信号１４は、この表示
装置１７の桁選択信号としてはたらく。

Ｍは秤量台を回転するモータ、Ｓｌはモータ用電源スィ
ッチ、Ｓｌはこの電源スィッチＳ１に連動してはたらく
表示駆動回路禁止スイッチで、表示駆動回路１６の作動
禁止入力端子１８と低電圧源Ｖとの間に設けられ、表示
駆動をオン・オフ制御し、表示の点灯、消去を行なうも
のである。

１９は上記電源スィッチＳ１を開閉制御するタイマー回
路で、その駆動周期は表示された重量が実際の重量とあ
まり大きく違わない範囲で数秒ないし数１０秒程度に設
定することができる。

ここでタイマー・回路１９の非駆動時間、すなわちモー
タ回転停止時間は１表示装置１７に表わされる数値を読
み取るに十分な時間、例えば数秒間程度に設定すればよ
く、モータ回転時間に比較して小さい方が望ましい。

次に上記構成の動作を説明すると、まずタイマー回路１
９の非駆動時、すなわち秤量台１静止時は、モータＭの
電源スィッチＳ１は開放状態であるから、禁止スイッチ
Ｓ２もまた開放状態である。

したがって磁気センサ９にて検出された磁性片８の変位
量は、オペレーションアンプ１１を通してＡ−Ｄ変換器
１２に加えられる秤量台１に加えられた荷重に対応した
ディジタル信号に変換される。

このディジタル信号のうち数値信号１３はデコーダ１５
に、また桁信号１４は表示装置１７に入力する。

上記デコーダ１５で１０進数に変換された数値信号は、
表示駆動回路１６に入力する。

ここで禁止スイッチＳ２は開放状態にあるから表示駆動
回路１６は正常に作動し表示装置１７に所定の重量の表
示がなされる。

ここに表示された数値は、静止状態での計量値であるか
ら精度が高くかつ安定している。

次にタイマー回路１９駆動時間になるとモータ用電源ス
ィッチＳｌが閉成し、秤量台１が回転し始めると同時に
禁止スイッチＳ１も閉成する。

したがって表示駆動回路１６は動作を停止し、表示は消
灯する。

かかる動作が、タイマ時間の周期ごとに行なわれ、秤量
台１が停止するたびに新しい重量表示がなされる。

以上の説明のように本考案計量器は、タイマー回路を設
けてモータを間歇駆動し、モータ非駆動時すなわち秤量
台停止時における正確で安定な計量値を周期的に表示す
るものであるから、モータ駆動中に生じる秤量台の振動
等による誤差の発生、計量値が上下に振れることによる
表示のちらつきが防止され、極めて読み易い表示を得る
ことができ使用者に不快感を与えることもない。

また調理物の重量表示は周期的にその時々の新しい表示
がなされるから、特に調理に長時間を要し、調理物の減
量がはげしい場合に利用して有益である。

さらに、調理時間の大部分を占めるモータ駆動中は、表
示は消されているから、表示による電力消費を最小限に
抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、回転秤量台を有する計量器の一部断面図、第
２図は本考案−実施例ブロック図である。 １・・・秤量台５３・・・ローラ、Ｔ・・・カンチレバ
ー８・・・磁性片、９・・・磁気センサ、１０・・・磁
石、町。 ｍ２・・・磁気抵抗素子、１１・・・オペレーションア
ンプ、１２・・・Ａ−Ｄ変換器、１５・・・デコーダ、
１６・・・表示駆動回路、１７・・・表示装置、１９・
・・タイマー回路、Ｍ・・・モータ、Ｓｌ・・・モータ
用電源スィッチ・Ｓｌ・・・禁止スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータとモータに連動して回転し、かつ被秤量物が載置
   される秤量台と、この秤量台に載置された被秤量物の重
   量を表示する表示手段と、上記モータの駆動に連動しモ
   ータ駆動期間中上記表示手段の表示を消去する手段と上
   記モータを間歇駆動するタイマ一手段とを設けてなる計
   量器。