JPS5852393Y2 - スクリュ−圧縮機の給油装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスクリュー圧縮機および油分離器を有する冷凍
サイクルにおける前記スクリュー圧縮機の給油装置に関
するものである。

従来のこの種冷凍サイクルの典型例は第１図に示すよう
に、スクリュー圧縮機１、油分離器２、凝縮器３、膨張
弁４、蒸発器５、油冷却器６および油ポンプＴかもなり
、圧縮機１から吐出された油を含有する高温高圧の冷媒
ガスは油分離器２に流入して油と冷媒ガスに分離される
。

この分離された冷媒ガスは凝縮器３に流入して冷却液化
された後、膨張弁４に流入して液圧され、ついで蒸発器
５に流入して蒸発、気化されて冷媒ガスとなり、この冷
媒ガスは再び圧縮機１に吸入される。

一方、油分離器２で分離された油は油冷却器６に流入し
て冷却された後、油ポンプ７により昇圧されて圧縮機１
の軸受および圧縮器（図示せず）に噴出され潤滑、冷却
および密封作用を行う。

第２図に示す他の従来例は圧縮機８内に油分離器（図示
せず）および油タンク９を設けた点が上記例（第１図）
と異なり、その他のサイクル構成ハ同一である。

その油分離器で分離された油は油タンク９にためられた
後、流路１０を経て圧縮機８の軸受および圧縮室内に噴
射される。

この噴射は圧縮機１の吸入圧力と吐出圧力の差圧により
行われるから油ポンプを省略することが可能である。

前者の油ポンプにより給油する場合には、運転時はもち
ろん起動時にも軸受と圧縮機の給油は可能であるが、油
ポンプの価格、サイクルの簡素化および動力節約に関し
問題がある。

また後者の差圧により給油する場合には、上記欠点を解
消することは可能であるが、起動時に差圧がえられない
ときには給油が困難となるため、軸受特にすべり軸受で
は焼き付きを生じて圧縮機ノ信頼性を低下させる。

本考案は上記にかんがみ差圧給油を行う場合に起動時に
おいても確実に給油を行うことができる信頼性の高い給
油装置を提供することを目的とするもので、スクリュー
圧縮機への給油路の途中に補助油タンクを設け、該補助
タンクの入口側に上記スクリュー圧縮機が運転を停止し
たとき閉じ、起動したとき開く弁機構を設けるとともに
、出口側には上記スクリュー圧縮機が運転を停止したと
き閉じ、起動する適宜時間前に開く弁機構を設けるよう
に構成した特徴を有する。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第３図に示す符号のうち第１図に示す符号と同一のもの
は同一部分を示すものとする。

第３図において、１１は油分離器２と圧縮機１の軸受お
よび圧縮室（図示せず）を接続する給油路で、この給油
路１１には弁機構である電磁弁１２、補助油タンク１３
および弁機構である電磁弁１４が順次に設けられている
。

その他の構成は第１図と同様であるから説明を省略する
。

本実施例は上記のような構成から７より、圧縮機１かも
吐出された油を含有する冷媒ガスは油分離器２において
油と冷媒ガスに分離され、この分離された冷媒ガスは従
来例（第１図）と同様な冷媒サイクルを形成する。

一方、分離された油は圧縮機１の吸入圧と吐出圧の差圧
により、電磁弁１２を経て油冷却器の作用を行う補助油
タンク１３に導入され、さらに電磁弁１４を経て給油路
１１により圧縮機１の軸受および圧縮室へ噴射される。

前記補助油タンク１３内には常にある程度の油が確保さ
れている。

圧縮機１の電動機（図示せず）が停止した場合に電磁弁
１２．１４を作動させれば、冷凍サイクルを形成する機
器がバランス圧力ＰＢに達しても補助油タンク１３内の
油圧は電源を切る寸前の圧力Ｐｏに保持される。

したがって補助油タンク１３内の油圧は前記円圧力の差
△Ｐ（Ｐ□−ＰＢ）だけバランス圧力ＰＢより高くなる
。

一方、電動機の起動する△を秒前に一方の電磁弁１４を
開くと、前記△Ｐ１△ｊ％よび給油路１１の圧力損失に
より決定される油量が圧縮機１の軸受と圧縮室へ給油さ
れるので、起動時の油不足による軸受の焼付きを防止す
ることができる。

油の圧縮により圧縮機自体が損傷する恐れがある場合に
は、圧縮室への給油は制限することはもちろんである。

また電動機の起動と同時に電磁弁１２を開けば、通常の
運転状態となるから電磁弁のオン−オフを繰返しても軸
受へ確実に給油することができる。

第４図に示す他の実施例ま圧縮機内に油分離器（図示せ
ず）、油タンク２９、弁機構である逆止弁３０、補助油
タンク３１および弁機構である電磁弁３２を設けたもの
である。

吸入された冷媒ガスは一対のロータ２４により圧縮され
、この圧縮された冷媒ガス２５はスライド弁２６を経て
油分離器に送られて油と冷媒ガスに分離され、この冷媒
ガスは凝縮器へ送られる。

一方、分離された油は油タンク２９にたまり、さらに逆
止弁３０、補助油タンク３１および電磁弁３２を経て給
油路３３．３４により軸受２７．２８へ給油される。

いま圧縮機の電動機が停止した場合、圧縮機内は油タン
ク２９を含めてバランス圧力ＰＢとなるが、電動機の停
止と同時に作用する電磁弁３２と逆止弁３０により、油
タンク２９は電動機の停止前の圧力ｐｏに保持される。

再度電動機を運転させる場合には、上記実施例（第３図
）と同様に起動する△を秒前に電磁弁３２を開くことに
より、前記△ｔ、△Ｐ（＝Ｐｏ ＰＢ）および流路損
失によって決定される流量が軸受へ確実に給油されるか
ら焼付きを防止することができる。

以上説明したように、本考案によれば給油に必要な差圧
がえられない起動時においても、軸受および圧縮室に確
受に給油することが可能であるので、軸受の焼付きおよ
びその他の事故を未然に防止し、圧縮機の信頼性を向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のスクリュー圧縮機の給油装
置を備える冷凍サイクル図、第３図は本考案のスクリュ
ー圧縮機の給油装置をそなえる冷凍サイクル図、第４図
は本考案に係わる他の実施例を示す断面図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・油分離器、１１
・・・・・・給油路、１２，１４・・・・・・電磁弁、
１３・・・・・・補助油タンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スクリュー圧縮機の吐出側に設けた油分離器内の油を差
   圧を利用してスクリュー圧縮機に給油するようにしたス
   クリュー圧縮機の給油装置において、スクリュー圧縮機
   への給油路の途中に補助油タンクを設け、該補助タンク
   の入口側に上記スクリュー圧縮機が運転を停止したとき
   閉じ、起動したとき開く弁機構を設けるとともに、出口
   側には上記スクリュー圧縮機が運転を停止したとき閉じ
   、起動する適宜時間前に開く弁機構を設けたことを特徴
   とするスクリュー圧縮機の給油装置。