JPS5852270Y2 - 混銑車炉内の補修構造

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【考案の詳細な説明】本考案は、混銑車炉内の補修構造に関するものである。

従来の炉内補修は、損傷部位（局部的）に不定形炉材を
配置したり、煉瓦を積替えて炉内耐火物の均一な溶損を
はかり、溶損が進行し、鉄皮近くまで溶損したとき、全
面積替（一般に煉瓦）えを行なうものである。

このような補修によると、全体的な溶損が一定スピード
（溶損ｍｍ／ｃｈ）で進行するため炉体寿命は短かく、
かつ全面積替時の要員は多数必要となり、修理工期も長
くなる。

全面積替前の時点では、ライニングの溶損が全面的に進
行しているため、修理ピッチライフを短かくしたり、異
常な溶損を考慮してオーバーアクションの修理となりコ
ストアップになる。

又ライニングの全面が薄くなるまで使用するので異常時
には湯洩れ事故にもつながる危険をともなう等の欠点が
ある。

本考案は、このような欠点を有利に解決するためになさ
れたものであり、その特徴とするところは、混銑車炉内
のライニング煉瓦の溶損部に不定形炉材を配置し、該不
定形炉材上面に煉瓦を配置せしめ、該煉瓦間に調整用不
定形炉材部分を適宜介在させた混銑車炉内の補修構造に
関するものである。

即ち本考案においては、溶損部を上記のごとく補修し、
順次溶損部を補修することにより、最終的には、炉全体
を補修構造とし、又初期補修材が溶損された場合は、同
様に補修することにより、半永久的に炉内ライニング煉
瓦全体を一度に積替えることなく使用し、混銑車の耐久
性を著しく向上させるものである。

しかして上記補修構造としては、例えば、不定形炉材と
しては、キャスタブル、スタンプ材、モルタル等をバイ
ブレータ−１こて、吹付等で密充填施工し、滑めらかな
表面とし、その工面に配置する煉瓦材質としては、例え
ば、高膨張性で、かつ高温で粘性の高いもの、例えばロ
ー石煉瓦等が好ましい。

又煉瓦形状は施工厚５０−１５０ｍｍの小型煉瓦が軽
量で作業性が良く、かつ炉内容積の減少とならず好まし
い。

施工に際しては炉体円周方向の半周、又は半周の時点で
目地開きを調整するための調整用不定形炉材部分を煉瓦
表面部までの延長部（１００〜３００ｍｍ程度）を形威
し、半周施こした時点で調整用不定形炉材の硬化を待っ
て反転し、反対面の施工を行なう。

かくすることにより、簡便に施工でき、又不定形炉材の
目地部により煉瓦を挟持することになり、煉瓦の脱落を
有利に防止することができ、がつ上記のごとく、煉瓦が
高膨張性のものであれば一層有利である。

このように本考案によれば、混銑車の耐久性を著しく向
上せしめることができる等の優れた効果が得られる。

次に本考案の実施態様を挙げる。

第１図及び第２図において、混銑車炉体１内のライニン
グ煉瓦２が溶損した場合、該溶損部に不定形炉材３を配
置し、該不定形炉材３の上面に煉瓦４（ロー石煉瓦）を
配置する。

図示のごとく、調整用不定形炉材部分５を炉体１円周方
向士周に形威し、煉瓦４の脱落等を有利に防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施態様を示す説明図、第２図は第
１図Ａ−Ａ矢視による説明図である。１・・・・・・混銑車炉体、２・・・・・・ライニング
煉瓦、３・・・・・・不定形炉材、４・・・・・・煉瓦
、５・・・・・・調整用不定形炉材部分。

【実用新案登録請求の範囲】

混銑車炉内のライニング煉瓦の溶損部に不定形炉材を配
置し、該不定形炉材上面に煉瓦を配置せしめ、該煉瓦間
に調整用不定形炉材部分を適宜介在せさた混銑車炉内の
補修構造。