JPS5852029B2 - スキマフシヨクオオコサナイ カガクソウチ - Google Patents

スキマフシヨクオオコサナイ カガクソウチ

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JPS5852029B2
JPS5852029B2 JP50031708A JP3170875A JPS5852029B2 JP S5852029 B2 JPS5852029 B2 JP S5852029B2 JP 50031708 A JP50031708 A JP 50031708A JP 3170875 A JP3170875 A JP 3170875A JP S5852029 B2 JPS5852029 B2 JP S5852029B2
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JP
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titanium
corrosion
crevice corrosion
platinum group
oxides
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JP50031708A
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一利 下郡
広士 佐藤
治夫 泊里
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はチタン材により内表面の防食加工が施された化
学装置における未解決の隙間腐食問題を解決した、新規
な化学装置に関するものである。
化学プラント等の様に、激しい腐食環境下で使用される
装置或いはその部品類の耐食材料として、チタンやチタ
ン合金は汎く利用されているが、装置内部の隙間部にお
ける異常腐食即ち隙間腐食については未解決な問題が多
いとされている。
化学装置における隙間部は各所にあるが、たとえばフラ
ンジ型輸液管同士のガスケット類を介する連結部がその
代表例である。
かかる隙間部に装置内薬品類が浸入することは容易に理
解される。
チタン材はもとより優れた耐食性を有しているが、表面
部における腐食反応即ち酸化および還元反応を完全に抑
制し得る訳ではない。
したがって、装置内表面及び隙間部における還元反応が
進行すると、表層部における溶存酸素濃度が減少するが
、装置内表面には他部(例えば装置内中央部)からの溶
存酸素が補給されるにもかかわらず、隙間部に対する溶
存酸素の補給は殆んど期待し得ない。
その為、隙間内部における酸素濃度のみが減少する様な
結果を与え、所謂酸素濃淡電池が形成され、その結果、
隙間部は陽極として作用するようになり、下記化学反応
が進行する。
T i + 2H20−+T i02+ 4H++ 4
eこの結果隙間部における水素イオン濃度が上昇すると
ともに、塩素イオン等が濃縮される結果、T i →T
i”+ 3 e の如き反応が進行し、隙間部の異常腐食が惹起される。
従って装置内の大部分は腐食を受けないにしても、隙間
部例えばパイプ継手部からの内容物漏洩事故が発生し、
結局化学装置全体としての安全性が急激に低下すること
になる。
よって化学装置の隙間部における異常腐食の防止対策は
火急の要務になっている。
隙間腐食を防止する方法としては、一般に0.1〜0.
2%のパラジウムを含有するチタン合金、或いは表面に
白金族元素を付着させた後に拡散処理を施した材料を隙
間部に使用する様な方法が提案されている。
ところがTi−Pd合金は高価なパラジウムを多量に使
用しなければならないという経済的な不利益があり、他
方後者の方法でも、製造工程が慎重であるうえに多量の
白金族元素を消費するという難点もある。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、その目的は製造工程上の繁雑性を伴なわず且つ経済的
にも有利な隙間腐食防止を施した装置を提供せんとする
ものである。
また他の目的は相当に苛酷な条件下においても十分な隙
間腐食防止効果を期待できる化学装置を提供せんとする
ものである。
かかる目的を達成する化学装置とは、内表面の一部また
は全部がチタン材により構成された化学装置において、
少なくとも隙間部表面に白金族元素の酸化物と、チタン
、ニオブ、タンタル、ジルコニウムのうち少なくとも1
種の耐食性金属の酸化物とが混在した状態の混合酸化物
層を形成してなる点に要旨が存在する。
本発明の化学装置におけるチタン材としては、純チタン
の他、Ti−5Ta 、Ti−6A7−4V。
Ti−5Al−2Cr−Fe 、Ti−5AA−2,5
3n。
Ti −15Mo−5Zr 、 Ti−15Mo−5Z
r。
−3A/の如きチタン合金等が例示されるが、もとより
例示されたものに限定されず、これらを複合して使用す
ることもできる。
尚これらチタン材は化学装置内表面の一部または全部を
構成するが、本発明の要旨に徴して明白な如く、隙間部
表面の一部または全部がチタン材で構成されなければな
らないことは当然である。
また本発明で使用される白金族元素酸化物としては、イ
リジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
オスミウムの各酸化物が例示されるが、経済性の観点か
らすれば酸化パラジウムが最も好都合であった。
更に上記白金族元素の酸化物と混合酸化物層を形成する
耐食性金属の酸化物としてはチタン、ニオブ、タンタル
、ジルコニウムの各酸化物並びにこれらの酸化物の2種
以上を併用したものが例示される。
チタン材で構成された化学装置表面を、白金族元素酸化
物と耐食性金属酸化物の混合酸化物で被覆処理する方法
は本発明を限定するものではないが、例えばパラジウム
塩とチタン塩をアルコール等の溶剤に溶解した溶液を、
少なくとも隙間部を構成するチタン材表面に塗布し、酸
化性雰囲気例えば大気中で加熱酸化処理(通常200〜
900℃、10〜30分間)する方法が最も効果的であ
った。
この他混合酸化物を直接塗布しても差支えない。
向後者の方法では外観上均一な混合酸化物層が形成され
るが、微視的には、ところどころにピンホールが生じ、
地肌のチタン材が露出している。
最も、チタン材の露出がある場合でも隙間腐食の防止効
果には悪影響が見られなかった。
しかしながら前者の大気中酸化処理法では、チタン材表
面の化学反応によって混合酸化物層が形成されるので、
この工程において微視的な欠陥があってもその箇所のチ
タン基材が酸化され、安定な酸化物層例えばT io
2層が形成されるから、チタン材そのものの活性溶解(
腐食)現象は一層抑制され極めて有利であった。
ちなみに前者の方法によって得られた被覆層の構造を、
電子分光分析法によって解析したところ、白金族元素酸
化物と耐食性金属酸化物は結晶学的に例等かの結合状態
にあることを認めた。
即ち白金族元素酸化物は耐食性金属酸化物を介してチタ
ン材と強固に密着しており、電気化学的な耐食性のみな
らず、機械的な耐摩耗性、耐衝撃性等においても優れた
効果が得られた。
一般に白金族元素酸化物については耐食性の良いことは
知られているが、これまでは、電解液を解離する臨界値
(例えば塩素過電圧)が純金属よりも低いという点が主
として注目されていたに過ぎず、実用上は電極への応用
例が知られている程度である。
そしてこのような電極への応用例では外部から強制的に
電流を印加されて陽極として使用され、したがってこの
用途では陽極反応性が問題となり基材チタンの耐食性に
ついては全く問題がない。
ところが隙間腐食は特殊な現象であって、前述の如き幾
何学的隙間構造に起こる局部電池による電気化学的腐食
、特に陰極反応性によってもたらされるものであり、電
極への応用例から直ちに隙間腐食防止の用途を推定する
ことは極みて困難なことであった。
この間の事情は、たとえばチタン−パラジウム合金の場
合からも明確に理解できるところである。
即ち、チタン−パラジウム合金による隙間腐食防止機構
については、■チタンおよびパラジウム成分の活性溶解
、■パラジウム成分の濃縮あるいは析出、■強力な陰極
部の形成によるチタンの不働態化(酸化チタンの生成)
、■酸化チタンと析出パラジウムによる表面の保護、が
行なわれるものと考えられている。
従ってチタン材製化学装置における隙間腐食の防止技術
と電極としての応用技術とは全く別個の分野に属するも
のと考えられる。
ところでチタン−パラジウム合金による隙間腐食防止効
果は相当に優れたものであり、実用上特に不満足な点は
考えられていない。
しかしながら極めて苛酷な条件下では、完全な腐食防止
効果が得られない。
本発明では白金族元素酸化物単独を使用するのではなく
、これに耐食性金属酸化物を加えこれらの混合酸化物層
を設ける点に重要な主旨があり、これによって苛酷な条
件下においてもほぼ完全な隙間腐食防止効果を得ること
ができた。
これら両酸化物の配合比率には特段の限定がなく極めて
広いと考えるべきである。
即ち、本発明者等の研究によれば、白金族元素酸化物:
耐食性金属酸化物−1〜95:99〜5の場合には所期
の効果を得ることができた。
しかしもつとも効果的なのは前記比率が10〜90:9
0〜10の場合であり、白金族元素酸化物の配合比率が
1モル%未満或いは95モル%を越える場合には安定し
た耐隙間腐食性が得られるけれどもその改善効果はそれ
程大きくはなかった。
本発明の混合酸化物層は化学装置内表面の全部に設けて
も差支えないが、本発明の要旨から明白な如く少なくと
も隙間を構成する部分に設けておけば十分である。
また混合酸化物層の厚みは、特に限定されるものではな
いが、耐食性向上の点から0.01μ厚以上が望ましく
、また上限は実質上存在しないが、経済性を考慮すれ米
N4f5μ程度を上限と考えればよい。
本発明は以上の如く構成されているので、極めて経済的
な方法によって確実な隙間防食性が得られ、しかも隙間
防食効果は相当苛酷な条件下においても安定して享受す
ることができ、化学装置全体の延命化に資する所は極め
て大きい。
以下実施例に基いて本発明を説明する。
実施例 l 中央部に穴の開いたインチ角試片を第1図に示す如く組
立て隙間腐食試験片を作った。
この試験片上にPdOとT t 02の混合被覆層(3
μ)を設けた。
図中1はチタン製薄板、2はテフロン製絶縁体、3はチ
タン製ボルト、4はチタン製ナツトである。
尚混合被覆層を設ける方法は次の通りである。
即ち、塩化パラジウムと塩化チタンをメタノールに溶か
した溶液を試験片表面に塗布し、大気雰囲気中で550
℃、10分間加熱酸化することによってPdOとT i
02の混合酸化物被覆処理を施した。
このようにして得られた被覆試験片を44%の塩化アン
モニウム沸騰水溶液中に240時間浸漬した。
PdOの含有比率を変化させて隙間腐食の発生を観察し
たところ第1表の如き結果が得られた。
尚対照として被覆処理しないものを同様に試験した。
第1表から明らかな如く混合被覆層を設けたもの殊にP
dOが1〜95モル%のものは隙間腐食の発生をほぼ完
全に阻止し得た。
実施例 2 実施例1と同様の試験片を使用し、42%の塩化マグネ
シウム沸騰水溶液中に浸漬した。
隙間腐食が発生する迄の時間を測定したところ第2表の
如き結果が得られた。
第2表から明らかな如く、混合被覆層を設けたものの耐
隙間腐食性は対照に比して顕著であったが、特に好適な
のはPdOの比が10〜90モル%のものであった。
実施例 3 第1図に示すチタン製隙間腐食試験片においてチタン製
薄板1の対向面およびテフロンワッシャーの下部のみに
PdOとT t 02の混合被覆層を設け、0.25%
塩酸の1%食塩水溶液(200℃)に240時間浸漬し
た。
隙間腐食の発生を観察したところ第3表の如き結果が得
られた。
第3表から明らかな如く、隙間腐食の発生を予防するた
めには、隙間部にのみ混合被覆層を設けても有利である
ことが判明した。
実施例 4 第1図のチタン製隙間腐食試験片に下記組成からなる混
合酸化物被覆層を設け、42%の塩化マグネシウム沸騰
水溶液中に240時間浸漬した。
隙間腐食発生の有無は第4表に示す通りであるが、Pd
Oの代りにpho2j PL102 j P t02j
I r02等の白金族元素酸化物も使用でき、更には
、TiO2の代りにTa205 t Z r02 t
Nb205等の耐食性金属酸化物を使用し得ることも明
らかである。
実施例 5 これまでよりも苛酷な条件下における耐隙間腐食性をみ
るために、第5表に示す組成のPdOとTiO2の混合
酸化物層を設けたTi試験片、純チタン製及びTi−P
d合金試験片を使用し、10%硫酸の沸騰液中に20時
間浸漬した。
耐食性を測定した結果を第5表に示す。
本試験は溶存酸素の欠乏した状態即ち隙間腐食の起り易
い環境を想定したものであるが、第5表の結果から明ら
かである様に、本発明における耐隙間腐食性は極めて好
ましいものであることが判る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の効果をみるために使用した隙間腐食試
験片で、aは平面図、bはA−A線断面図である。 1・・・チタン製薄板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 内表面の一部または全部がチタン材により構成され
    た化学装置において、該装置の少なくとも隙間部のチタ
    ン材表面に、白金族元素の酸化物と、チタン、ニオブ、
    タンタル、ジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の
    耐食性金属の酸化物とが混在した状態の混合酸化物層を
    形成してなることを特徴とする化学装置。
JP50031708A 1975-03-14 1975-03-14 スキマフシヨクオオコサナイ カガクソウチ Expired JPS5852029B2 (ja)

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US05/872,152 US4154897A (en) 1975-03-14 1978-01-25 Chemical apparatus free from crevice corrosion

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