JPS5851573Y2 - 太陽熱集熱器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は平板形太陽熱集熱器の改良に係るものである。

従来の平板形太陽熱集熱器は第１図に示すごとく、上面
を開口した筐体１′、該筐体１内に収納された集熱板２
′、筐体１′の開口部を密閉する透過板３′及び断熱材
４′から構成されている。

さらに集熱板２は集熱管５′と鉄管５′の上面を被覆す
る吸熱板６′及び鉄管５′と連通して水を給排水するヘ
ッダー７′とから構成されている。

そして、吸熱板２′と透過板３′との間の筐体１′の外
壁を内方へ折曲させた左右側壁のエプロン部８′にＡＬ
等の金属により形成された方形の取付枠９′の長辺方向
の２辺を複数のビス１０等で固定し第２図に示すごとく
取付枠９′の四周下端面には間口が狭く奥行きが広い円
形、楕円形又は長方形の嵌合穴１１′がその長手方向に
周設され該嵌合孔１１′には対流防止用フィルム１２′
の端部が挿入されゴム又は合成樹脂等の弾性体によって
形成させた嵌合穴１１′の間口の径より大なる径を有す
る細長の棒状体を１３′押圧挿入し対流防止用フィルム
１２′を伸長させていた。

しかしながら、太陽熱により対流防止用フィルム１２′
と吸熱板６′間の温められた空気は第１図矢印のごとく
取付枠９′の熱膨張を吸収させるための上下側壁のエプ
ロン部１４′と取付枠９′との間隙より上方へ上昇し透
過板３′を介して外気へ熱を放出させるので吸熱板６′
に対する集熱効率が低下するという欠点があった。

また下端に対流防止用フィルム１２′を伸長させた取付
枠９′は筐体１′のエプロン部８’、８’に固定させ筐
体１′内に宙吊りにさせた構成としているので、作業が
煩雑となり多くの時間を必要とする欠点があった。

本考案は叙上の欠点に鑑みてなされたものであリ、透過
板よりの放熱を押え集熱効率の向上を図るとともに取付
枠の取付も容易にし安価に提供せんことを目的としたも
ので゛ありその要旨とするところは、ヘッダーと取付枠
間にヘッダーを覆いしかもヘッダー上部と取付枠下端に
密着する支持金具を吸熱板に取付けてなることにある。

本考案の実施例を第３図乃至第４図に基き以下説明する
。

１は底部及び四周側壁からなり該側壁上端縁を内方へ折
曲しさらにその先端を垂下させて左右側壁のエプロン部
８，８及び上下側壁のエプロン部１４．１４を設けた太
陽熱集熱器の筐体である、４は筐体１の底部及び側壁と
エプロン部８，８，１４．１４間に設けた合成樹脂の発
泡体よりなる断熱材である。

６は複数本並設した集熱管５を有する集熱板２の集熱管
５の両端部にヘッダー７．７を接合し集熱管５上面に設
けられた吸熱板である。

１２は左右側壁のエプロン部８，８のみに複数のビス１
０で測定されたＡＬ等の金属により方形に形成された取
付枠であり、取付枠９と上下側壁のエプロン部１４間に
は取付枠９の熱膨張を吸収する間隙が設けられている。

１２は取付枠９の下端面には間口が狭く奥行きが広い嵌
合穴１１が周設され該嵌合穴１１にゴム又は合成樹脂に
よって嵌合穴１１の間口より広く形成された弾性体の長
尺棒状体１３によって周囲を係止され伸張させた熱損失
を防止するための対流防止用フィルムである。

３は取付枠９上方開口部を覆う透過板である。

そして第３図に示すごとく集熱板２の両端に設けたヘッ
ダー７．７の上面と取付枠９の上下側壁下端部との間に
、左右側壁内に設けた断熱材間の長さと適宜幅とを有す
るアルミ又はステンレス等の金属板状体の幅方向先端部
を折曲させて断面コ字状に形成し折曲片１６を設け、表
面が少なくとも吸熱板６の表面材料と同等な材料で加工
された支持金具１５を折曲片１６が取付枠９下端に位置
するよう挟着させ支持金具１５の他端を複数のボルト９
で吸熱板６に締結する。

したがって、本考案の支持金具１５は取付枠９とヘッダ
ー７との間隙を閉塞するのみでなく、集熱板としての役
割を果すもので支持金具１５に集熱された太陽エネルギ
ーは吸熱板６及びヘッダー７に伝達され集熱効率の向上
が図れる利点がある。

尚本考案の実施例では取付枠下端とヘッダー間に支持金
具の断面略コ字状部を挟着させた構成としているが工場
における組立ての場合には先ず支持金具の先端部をヘッ
ダーの上部に載置し他端を吸熱板上にビス固定し、さら
に支持金具の先端部折曲片上に取付枠を載置し取付枠の
両側部を筐体１の両側壁エプロン部にビスで固定するの
である。

従って、本考案は、ヘッダーと取付枠間にヘッダーを覆
いしかもヘッダー上部と取付枠下端に密着する支持金具
を吸熱板に取付けた構成としたので取付枠下端とヘッダ
ー上部との間隙はなくなり筐体内の空気対流による透過
板からの放熱はなくなり集熱効率の向上が図れる。

また取付枠を筐体のエプロン部に取付ける作業において
も支持金具が台となり仮置きができるので作業性の向上
が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例の要部を示す一部切欠き横断面図
。 第２図は第１図の取付枠を示す斜視図。第３図は本考案
の支持金具を示す斜視図。 第４図は本考案の実施例を示す一部切欠き横断面図。 符号の説明 １，１′・・・・・・筐体、２，２′・・
・・・・集熱板、３゜３′・・・・・・透過板、４，４
′・・・・・・断熱材、５，５′・・・・・・集熱管、
６゜６・・・・・・吸熱板、７．７′・・・・・・ヘッ
ダー、８，８′・・・・・・左右側壁のエプロン部、９
．９’・・・・・・取付枠、１０．１０’・・・・・・
ビス、１１．１１’・・・・・・嵌合穴、１２．１２′
・・・・・・対流防止用フィルム、１３．１３’・・・
・・棒状体、１４．１４′・・・・・・上下側壁のエプ
ロン部、１５・・・・・・支持金具、１６・・・・・・
折曲片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．筐体内の底部側壁に断熱材を設け、底部に集熱管を
   有する集熱板の鉄管の両端部にヘッダーを接合し該管上
   前に吸熱板を設は吸熱板及びヘッダー上方に、下端四周
   の嵌合穴に対流防止用フィルムを弾性体によって挟着係
   止させた取付枠を該筐体左右エプロン部に固定させ筐体
   上方開口部に透過板を設けた太陽集熱器において、ヘッ
   ダーと取付枠間にヘッダーを覆いしかもヘッダー上部と
   取付枠下端に密着する支持金具を吸熱板に取付けてなる
   ことを特徴とする太陽熱集熱器。 ２、ヘッダー上部と取付枠下端に密着する支持金具がア
   ルミ、ステンレス等の金属板状体を折曲形成させたもの
   であり、少なくとも表面が吸熱板の表面と同一な金属材
   料よりなり、板状体の先端密着部を断面コ字状に形成さ
   せたものであることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の太陽熱集熱器。 ３、取付枠の嵌合穴が間口が狭く奥行が広い円形、楕円
   形、長方形等の形状をしており、間口より広い弾性体例
   えばゴム等の棒状体を押圧挿入させることにより対流防
   止用フィルムを挟着係止させるものであることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の太陽熱集熱器
   。