JPS5851126Y2 - ヤゲンコンベヤ等と類似の搬送装置に附設するシユ−ト装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は互いに平行に設けたエンドレスチェーンに複数
個のいわゆるヤゲンを各チェーンの互いに対応する位置
に配設すると共にコンベヤの搬入側及び搬出側に複数列
の搬入用及び搬出用シュートを設け、搬入用シュート上
を摺動又は転動しながら搬入した被搬送物をヤゲンで受
けて搬送方向と直角方向（以下「横方向」という）に載
置した状態でコンベヤによって搬送し、搬出側において
この被搬送物をコンベヤのヤゲンから搬出用シュート上
に送り出し、この搬出用シュート上を摺動又は転動させ
ながら搬出するようにしたヤゲン付きコンベヤ若しくは
これと類似の機能を有する搬送装置の前後に附設するシ
ュート装置に関するものである。

ある場所から高さの異なる他の場所へ物品を搬送するの
にいわゆるヤゲンを付したコンベヤなどの搬送装置が使
用される場合、例えば搬送装置としての一対の平行なエ
ンドレスチェーン自体を各各床面に対し所望の角度に傾
斜させて設置すると共に、被搬送物を搬送装置へ搬入し
或は搬出するシュート（少くとも二列、一般的には複列
設ける）は、被搬送物を安定且つ損傷のおそれなく搬入
又は搬出させるために一定の最適傾斜角及び最適間隔で
コンベヤフレームに取り付ける必要がある。

ところが、従来のヤゲンコンベヤなどの類似の搬送装置
にあっては、搬入及び搬出用シュートがコンベヤフレー
ムに溶接等により固定的に取付けられるため、予め物品
搬入場所及び搬出場所の高さに合わせてエンドレスチェ
ーンの設置角度を定め、然る後にシュートをコンベヤフ
レームに取り付け、そのシュートの最適傾斜角度及び最
適間隔を得るようにしていた。

このため従来の装置はコンベヤの製作及び設置に多大の
時間と労力を要するばかりでな←特定の被搬送物の搬入
、搬出にのみ使用可能であり、又シュートの傾斜角度及
びシュート相互の間隔に対する微調整などは全く行なわ
れていなかったために融通性に欠けていて極めて不便な
ものであった。

本考案は上記の問題点を解消することを目的としたもの
であり、ヤゲンコンベヤ或はこれと類似の機能を有する
搬送装置の前後に附設するシュート装置を、コンベヤの
フレームの一つに対し搬送方向に固定的に取付けられた
被搬送物受渡しのための搬入用固定シュートと該固定シ
ュートの一端に枢着されると共に賠枢着点の廻りの回動
角度を調整可能に固定し得る調整用支持装置を有する被
搬送物案内用のヒンジシュートとを含む複数列の搬入側
シュートと、一端を前記コンベヤフレームの一つに対し
枢着されると共に該枢着点の廻りの回動角度を調整可能
にし得る調整用支持装置を備えた複数列の搬出用シュー
トとをそれぞれ備え、且つ複数列の前記搬入側シュート
の前記固定シュート及び前記ヒンジシュート並びに複数
列の前記搬出側シュートの各々について、前記搬送方向
に直角な方向における複数列の各シュート相互間の間隔
をそれぞれ調整し得るごとく搬送方向に直角な方向に移
動可能に固定し得るようにしたことを特徴とするもので
ある。

以下本考案の一実施例を示す図面に基いてその構成、効
果を更に詳細に説明する。

第１図はある場所から高さの異なる他の場所へ物品を搬
送するヤゲンコンベヤの全体側面図である。

ヤゲンコンベヤの搬入側を示す第２図および第３図にお
いて、１はエンドレスチェーンであり、横方向に所定の
間隔をおいて一対並設されている。

この一対のエンドレスチェーン１に架橋するようにヤゲ
ン取付板２が横方向に対向する一対のエンドレスチェー
ン１の対応するリンクに装着されており、このヤゲン取
付板２の上部には一対のヤゲン３が横方向に対向する状
態で取り付けられている。

尚、ヤゲン取付板２およびヤゲン３はエンドレスチェー
ン１に沿って所定の間隔で複数個所に設けられている。

搬送物受渡し用の固定シュート４は、その上部に搬送物
の受部４ａを有し、エンドレスチェーン１およびヤゲン
３の外側に配置された固定板５に対しボルト６．７で位
置決めされており、この固定板５はコンベヤフレーム８
に固着されている。

また固定シュート４と固定板５の間にはスペーサ９が装
入されている。

固定シュート４と固定板５を固着するボルト６．７がス
ペーサ９の貫通穴を通過しているので、固定シュート４
と固定板５を固着すれば、同時にスペーサ９は固定シュ
ート４と固定板５の間に嵌装固定される。

このスペーサ９を取り換えることにより固定シュート４
の横方向の間隔（固定シュート４の相互間の間隔）を調
整し得るのである。

更に、固定シュート４の一端（搬入側）には搬送物案内
用のヒンジシュート１０がピン１１で固定シュート４に
回動可能となり、ヒンジシュート１０の傾斜角度を調整
し得ることになる。

そして、ヒンジシュート１０の下７ｊにはこれを支える
ための支持棒１２が横方向に設けられており、この支持
棒１２の端部に圧入されたピン１３が固定板５の貫通穴
に回転可能に嵌合されることにより支持棒１２は固定板
５に回転可能に支持されている。

支持ボルト１４はその下端部を支持棒１２に設けられた
孔に通して上下のナツト１５．１６で該支持棒１２に固
定されるようになっており、またその上端部がそれぞれ
ヒンジシュート１０の側面を貫通するシャフト３１に回
動可能に取付けられているナックル１７に螺合固定させ
られることによりシュート１０の支持を行っている。

シュート１０の傾斜角度の調節は、まずナツト１５を回
動させて所望傾斜角度を定め、その後にナツト１６を締
め付けることにより行う。

一方ヤゲンコンベヤの搬出側を示す第４図および第５図
において、搬出用シュート１８はその一端がピン１９に
より固定板２０に枢着されていて、ピン１９を中心とし
て回動可能であり、前記搬入側のヒンジシュート１０と
同様にその傾斜角度の調節ができるようになっている。

すなわち、搬出用シュート１８の下側にはこれを支える
ための支持棒２４が配置されており、この支持棒２４の
端部に圧入されたピン２５が固定板２０の貫通穴に回転
可能に嵌合されることにより支持棒２４は固定板２０に
回転可能に支持されている。

支持ボルト２６はその下端部を支持棒２４に設けられた
孔に通して上下のナラ）２７．２８で該支持棒２４に固
定されるようになっており、またその上端部が搬出用シ
ュート１８の側面を貫通するシャフト３２に回動可能に
取付けられているナックル２９に螺合固定されることに
より搬出用シュート１８の支持を行っている。

搬出用シュート１８の傾斜角度の調節は、搬入用ヒンジ
シュート１０と同様に、まずナツト２７を回動させて所
望傾斜角度を定め、その後にナツト２８を締め付けるこ
とにより行う。

また、この搬出用シュート１８にはピン１３を中心とす
る円弧を有する長孔２１が設けられており、この長孔２
１には搬出用シュート１８の内側からボルト２２がスペ
ーサ２３の貫通孔を通過して通され、その突出端部にナ
ツトが螺合されることによって、搬出用シュート１８は
スペーサ２３に固定されている。

スペーサ２３はボルト２２によって固定板２０に固定さ
れ、その固定板２０は搬入側の固定板５と同じくチェー
ン１およびヤゲン３の外側にあってコンベヤフレーム８
に固着されている。

従って、スペーサ２３を取り替えることにより搬出用シ
ュート１８の横方向の間隔を調整し得るのである。

次に上記構成よりなるヤゲンコンベヤの使用法を説明す
る。

搬入及び搬出湯所の高さその他の条件に合わせて、搬入
側のヒンジシュート９を揺動させながら床面に対する最
適傾斜角度を設定し、ナツト１５．１６により支持ボル
ト１４の固定をはかる一方、搬出側においては搬出用シ
ュート１８を同様に揺動させて最適傾斜角度を設定し、
長穴２１内のボルト、ナツト及びナツト２７．２８によ
り支持ボルト２６を所定位置に固定する。

しかる後に、搬入場所にある搬送物例えばクランクシャ
フトＳをヒンジシュート１０上に持ち来たし、このヒン
ジシュート上を転動させながら自走させて受渡し用の固
定シュート４上に移し、その受部４ａで一旦保持させて
おくと、エンドレスチェーン１に沿って移動してくるヤ
ゲン３が固定シュート４上に保持されたそクランクシャ
フトＳを受は取り、このクランクシャフトＳを第６図に
示すように横方向に載置した状態で搬出側に搬送する。

そして搬出側においてヤゲン３はこの搬送したクランク
シャフトＳを搬出用シュート１８上に送り出す。

搬出用シュート１８に送られたクランクシャフトＳはこ
のシュート１８上を転動しながら自走しシュート１８端
から搬出湯所へ搬出されるのである。

また、搬送するクランクシャフトＳの形状が変化した場
合には、搬入側および搬出側のスペーサ９およびスペー
サ２３を所望のものと取り替えてヒンジシュート１０お
よび搬出用シュート１８の横方向の間隔を調整する。

以上の実施例においては搬入側及び搬出側シュートの支
持装置を支持ボルト１４．２６、支持棒１２ 、２４、
ナックル１７，２９、シャフト３１゜３２等で構成され
るものとしたが他の適切なる支持装置であってもよく又
搬送物としてクランクシャフトを例示したが伺らこれに
限定されるものではなく他のものであってもよいことは
勿論である。

以上詳述したように本考案によれば、搬入側のシュート
として固定シュートとヒンジシュートを備え各々横力向
に移動可能に取り付は且つヒンジシュートの傾斜角度の
調節を可能とし、一方搬出用シュートも横方向に移動可
能に取付は且つ傾斜角度の調節を可能としたので、従来
のように製作の段階て搬入、搬出湯所の条件及び搬送物
の形状に合わせてシュートの傾斜角度及びシュート相互
の間隔を予め定める必要はなく、コンベヤ設置場所にお
いてその場所の条件及び搬送物の形状に応じて適宜、シ
ュートの最適傾斜角度及び最適間隔を容易に定めること
ができる。

従って製作も簡単にでき且つ使用上の融通性に富むもの
である。

また搬入用のヒンジシュート及び搬出用シュートの下部
には夫々支持装置を設けているので、所望の傾斜角度で
これらのシュートを確実に固定することができる安全性
の面からも優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図はヤゲンコンベヤの全体側面図である。 第２図はヤゲンコンベヤの入口側シュート部の正面図で
あり、第３図は第２図における■−■断面図である。 第４図はヤゲンコンベヤの出口側シュート部の正面図で
あり、第５図は第４図におけるＶ−■断面図である。 第６図はヤゲンコンベヤの横断面図である。 １・・パ°°エンドレスチェーン、２・・・°°°ヤゲ
ン取付台、３・・・・・・ヤゲン等支持体、４，４ａ・
・・・・・固定シュート、５，２０・・・・・・固定板
、６，７．２２・・・・・・ボルト、８・・・・・・コ
ンベヤフレーム、９，２３・・・・・・スペーサ、１０
・・・・・・ヒンジシュー）、１１．１３・。 １９ 、２５・・・・・・ピン、１２．２４・・・・・
・支持棒、１４ 、２６・・・・・・支持ボルト、１５
，１６，２７゜２８・・・・・・ナツト、１７．２９・
・・・・・ナックル、１８・・・・・・搬出用シュート
、２１・・・・・・長孔、３１ 、３２・・・・・・シ
ャフト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 互に平行に設けられた一対のエンドレスチェーンコンベ
   ヤの相対応する位置に少くとも一対のヤゲン等支持体を
   配設すると共に該チェーンコンベヤの搬入側及び搬出側
   に互に平行な複数列の搬入用及び搬出用のシュートをそ
   れぞれ設け、搬入側にあっては該搬入用シュート上を移
   動しながら搬入された被搬送物を前記ヤゲン等支持体に
   よって受は搬送方向と直角な方向に載置した状態でもっ
   て搬送し、搬出側においては該被搬送物を該ヤゲン等支
   持体から搬出用シュート上を移動しながら搬出するよう
   にしたヤゲンコンベヤ等と類似の搬送装置において、 該コンベヤのフレームの一つに対し前記搬送方向に固定
   的に取付けられた被搬送物受渡しのための搬入用固定シ
   ュートと該固定シュートの一端に枢着されると共に該枢
   着点の廻りの回動角度を調整可能に固定し得る調整用支
   持装置を有する被搬送物案内用のヒンジシュートとを含
   む複数列の搬入側シュートと、一端を前記コンベアフレ
   ームの一つに対して枢着されると共に該枢着点の廻りの
   回動角度を調整可能に固定し得る調整用支持装置を備え
   た複数列の搬出用シュートとをそれぞれ備え、且つ複数
   列の前記搬入側シュートの前記固定シュート及び前記ヒ
   ンジシュート並びに複数列の前記搬出側シュートの各々
   について、前記搬送方向に直角な方向における複数列の
   各シュート相互間の間隔をそれぞれ調整し得るごとく搬
   送方向に直角な方向に移動可能に固定し得るようにした
   ことを特徴とするヤゲンコンベヤ等と類似の搬送装置に
   附設するシュート装置。