JPS5850655B2 - ポリアミノ酸ブロツク共重合体とその製造方法 - Google Patents

ポリアミノ酸ブロツク共重合体とその製造方法

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JPS5850655B2
JPS5850655B2 JP5362479A JP5362479A JPS5850655B2 JP S5850655 B2 JPS5850655 B2 JP S5850655B2 JP 5362479 A JP5362479 A JP 5362479A JP 5362479 A JP5362479 A JP 5362479A JP S5850655 B2 JPS5850655 B2 JP S5850655B2
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acid
block copolymer
alanine
polyamino acid
benzylglutamic
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JPS55145736A (en
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昭 岡太
成圭 海老原
圭四郎 津田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規なポリアミノ酸ブロック共重合体及びそ
の製造方法に関するものである。
さらに詳しくいえば、本発明は、アラニン重合体ブロッ
クとγ−ベンジルグルタミン酸重合体ブロックとが交互
に規則的に配列してなる新規ポリアミノ酸ブロック共重
合体及びその製造方法に関するものである。
ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル
などの汎用合成高分子化合物は、一般に生体適合性特に
抗血栓性が低いため、生体内で使用する器具、装置用の
材料としては、あまり適当なものとはいえない。
これに対し、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン
などのフッ素樹脂のような疎水性高分子化合物やヒドロ
キシエチルメタクリレートのような親水性高分子化合物
は、抗血栓性が高く生体適合性材料として優れた性質を
有している。
また、本来は抗血栓性の低い高分子化合物であっても、
セグメント化ポリウレタンなどのように、疎水性ブロッ
クと親水性ブロックからなるブロック共重合体とするこ
とによって、抗血栓性を有する材料にすることができる
ことも知られている。
しかしながら、これらの材料はいずれも生体組織とは異
質の化学構造をもつものであるため、生体との親和性に
乏しく長期間生体組織と接触させた状態で使用した場合
好ましくない生理現象をもたらすおそれがあった。
本発明者らは、このような従来の生体適合材料のもつ欠
点を克服すべく鋭意研究を重ね、先にポリアミノ酸や規
則ポリペプチドにおいてはアミノ酸側鎖の疎水性の強さ
に比例して抗血栓性も向上すること、したがって、フェ
ニルアラニンやロイシンなどの疎水性残基を含む規則性
ポリジペプチドやポリトリペプチド例えばポリ(γ−ベ
ンジルL −クルタミルーL−ロイシン)やポIJ(L
−フェニルアラニル−L−ロイシルグリシン)などは良
好な抗血栓性を示す合成高分子化合物であり、しかも生
体組織と類似の化学構造を有するため生体組織との親和
性も良好なことを見出したが、さらに研究を続けた結果
、異種のポリアミノ酸ブロック単位からなるブロック共
重合体を用いれば、より簡単にかつ優れた生体適合材料
を得ることができることを見出し、本発明をなすに至っ
た。
すなわち、本発明は、アラニン重合体ブロックとγ−ベ
ンジルグルタミン酸重合体ブロックから構成されたポリ
アミノ酸ブロック共重合体を提供するものである。
本発明のポリアミノ酸ブロック共重合体は、以下の一般
式で示される分子構造を有している。
A−B−A ・・・(I)B−A−B
・・・(If)A−B−A−B−A
・・・皿又はB−A−B−A−B
−(m(ただし、Aはアラニン重合体ブロック
、Bはγ−ベンジルグルタミン酸重合体ブロックである
)このポリアミノ酸ブロック共重合体中の各ブロック単
位は、重合度が少なくとも50のポリアミノ酸からなる
のが好ましい。
本発明のポリアミノ酸ブロック共重合体は、アラニンの
N−カルボキシ無水物及びγ−ベンジルグルタミン酸の
N−カルボキシ無水物を出発原料として用いることによ
り、容易かつ定量的に製造することができる。
この出発原料として用いる各アミノ酸のN−カルボキシ
無水物は、例えばアラニン又はγ−ベンジルグルタミン
酸に、ホスゲン又はトリクロロメチルクロロホルメート
を反応させることによって得ることができる。
高重合度のブロック共重合体を得るには、これらのアミ
ノ酸のN−カルボキシ無水物として高純度のものを用い
ることが必要である。
本発明において、前記一般式(1)で示される、両末端
ブロックがアラニン重合体ブロックからなるポリアミノ
酸ブロック共重合体を製造するには、先ずアラニンのN
−カルボキシ無水物を、その無水物目体及び望ましくは
その重合体を溶解しうる無水の有機溶媒例えば塩化メチ
レンのようなハロゲン化炭化水素に溶解し、重合開始剤
例えばトリエチルアミンのような有機第三級アミン又は
ナトリウムメチラートのようなアルカリ金属アルコラー
ドを加え、1〜2日間かきまぜながら反応させる。
次にこの反応混合物中にγ−ベンジルグルタミン酸のN
−カルボキシ無水物を前記と同じ有機溶媒に溶かして加
え、さらに1〜2日間かきまぜて反応させる。
続いてアラニンのN−カルボキシ無水物を加え3〜4日
間反応させる。
この際の重合開始剤の使用量は、原料のアミノ酸のN−
カルボキシ無水物に対し、モル比で1150〜1150
0の範囲が好適である。
前記一般式(III)のブロック共重合体を製造する場
合には、γ−ベンジルグルタミン酸のN−カルボキシ無
水物とアラニンのN−カルボキシ無水物を用い上述した
操作をさらに繰り返せばよい。
このようにして交互にアラニンとγ−ベンジルグルタミ
ン酸の重合反応を完結させたのち、反応混合物を非溶媒
例えば石油エーテル、n−ヘキサンなどの中へ江別し、
析出したブロック共重合体を炉別し、前記の非溶媒で十
分に洗浄し、減圧乾燥すれば粉末又はフレーク状のブロ
ック共重合体が得られる。
他方、前記一般式(It)で示される、両末端ブロック
がγ−ベンジルグルタミン酸重合体ブロックからなるポ
リアミノ酸ブロック共重合体を製造するには、先ず前記
と同様にして、γ−ベンジルグルタミン酸のN−カルボ
キシ無水物の重合を行わせたのち、次にこの反応生成物
にアラニンのN−カルボキシ無水物を加えて重合させる
さらにγ−ベンジルグルタミン酸のN−カルボキシ無水
物を反応させる。
この操作をさらにアラニンのN−カルボキシ無水物とγ
−ベンジルグルタミン酸のN−カルボキシ無水物を用い
て繰り返せば、前記一般式(IV)のものが得られる。
このようにして、アラニンのブロックとγ−ベンジルグ
ルタミン酸のブロックとを交互に結合させることにより
アラニンのブロックとγ−ベンジルグルタミン酸のブロ
ックが規則正しく配列した任意の重合度のポリアミノ酸
ブロック共重合体が得られる。
本発明におけるアラニンとγ−ベンジルグルタミン酸の
モル比は特に制限はないが、通常は2二1ないしに2の
範囲内で選択される。
また各アミノ酸としては、一般に1体を用いるのが好ま
しいが、0体及びDL体を用いることもできる。
本発明のポリアミノ酸ブロック共重合体は、ジクロル酢
酸中で測定した固有粘度0.5〜1.0を有するが、こ
れは各成分アミノ酸の単独重合体や同じアミノ酸のラン
ダム共重合体に比較して低い値である。
また、このものの赤外線吸収スペクトルは、3300.
1650.1540.1455 。
1160及び735CrfL ’におイテポリアミノ酸
の特性吸収を示す。
本発明のポリアミノ酸ブロック共重合体の抗血栓性を、
リ−・ホワイト凝固インデックスの値すなわちヤギの新
鮮血についての凝固時間をシリコナイズドグラスの凝固
時間に対する割合で比較した値で示すと次表のとおりに
なる。
なお、表には比較のために、ガラス、各種ポリアミノ酸
、ランダム共重合体についての値も併記した。
この表から明らかなように、本発明のブロック共重合体
は、ポリアミノ酸やランダム共重合体に比較して著しく
抗血栓性が優れている。
したがって、本発明のブロック共重合体は、医科用材料
として好適である。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例 I L−アラニンのN−カルボキシ無水物(以下NCAと略
す) 0.13 g(1,13mmol)を、無水塩化
メチレン20mに溶解し、トリエチルアミン4.8 μ
mol(NCA/開始剤=230 )を含む塩化メチレ
ン0.5 mlを加え、室温で2日間かきまぜた。
次いでこの溶液にγ−ベンジルグルタミン酸のNCAo
、44g(1,67mmol)を含む塩化メチレン20
TLlをカロえ、1日かきまぜたのち、さらにL−アラ
ニンのNCAo、13 g(1,13mmo l )を
含む塩化メチレン20rIllと、γ−ベンジルーL−
グルタミン酸のNCAo、44 g(1,6777Lm
ol)を含む塩化メチレン20rIllをそれぞれ1日
間ごとに加え反応させた。
最後にL−アラニン0.13 & (1,1377Lm
ol)を含む塩化メチレン201rLlを加え、3日間
かきまぜて反応させた。
このようにして得た反応混合物を、多量の石油エーテル
中に江別して共重合体を析出させ、この共重合体をP取
し、石油エーテルで洗浄後乾燥した。
このようにして、アラニンとr−ベンジルグルタミン酸
のモル比1:11、固有粘度0.60(ジクロロ酢酸、
25℃)、リー・ホワイト凝固インデックス2,12の
ポリアミノ酸ブロック共重合体0.8’l(収率90%
)を得た。
実施例 2 L−アラニンのNCAo、22 g(191mmol)
を塩化メチレン251rLlに溶解し、トリエチルアミ
ン4.88μmolを含む塩化メチレン溶液を加え、2
日間かきまぜて反応させた。
次にγ−ベンジルーL−グルタミン酸のNCA 1.0
1 & (3,84mmol)を含む塩化メチレン20
TLlを加えて2日間かきまぜたのち、さらにL−アラ
ニンのNCAO,22g(1,91mmol)を含む塩
化メチレン20rLlを加え3日間重合させた。
この反応混合物を石油エーテルに注加して生成した重合
体を析出分離させたところ、白色フレーク状固体0.8
.!li’(収率97%)を得た。
このものは固有粘度0.55(ジクロロ酢酸、25℃)
、アミノ酸分析値アラニン:グルタミン酸=1 : 1
1、リ−・ホワイト凝固インデックス1.94であった
実施例 3 γ−ベンジルーL−グルタミン酸(7)NCAO,55
ji (2,09mmol)を含む塩化メチレン30r
rLlに、トリエチルアミン4.88μmo lを含む
塩化メチレン溶液を加え、2日間重合させた。
次いでL−アラニンのN CA O,24、!i’ (
2,09mmo l)を含む塩化メチレン20rrLl
を加えて2日間かきまぜたのち、さらにγ−ベンジルー
L−グルタミン酸0.559(2,0777Lmol
)を含む塩化メチレン20m1を加え4日間かきまぜて
重合させた。
この反応混合物を石油エーテル中に注加し、共重合体を
析出分離させたところ、白色フレーク状固体1.18g
(収率100%)を得た。
このものは、固有粘度0.68(ジクロロ酢酸、25℃
)、アミノ酸分桁値アラニンニグルタミン酸=1:2.
1、リー・ホワイト凝固インデックス2.06であった

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重合度50以上のアラニン重合体ブロックと重合度
    50以上のγ−ベンジルグルタミン酸重合体ブロックか
    ら構成され、ジクロロ酢酸中、25°Cにおける固有粘
    度0.5〜1,0に対応する分子量を有するポリアミノ
    酸ブロック共重合体。 2 両末端ブロックがアラニン重合体ブロックである特
    許請求の範囲第1項記載のポリアミノ酸ブロック共重合
    体。 3 両末端ブロックがr−ベンジルグルタミン酸重合体
    ブロックである特許請求の範囲第1項記載のポリアミノ
    酸ブロック共重合体。 4 アラニンのN−カルボキシ無水物を重合させたのち
    、この生成物にr−ベンジルグルタミン酸のN−カルボ
    キシ無水物を加えて重合させる操作を繰り返すことを特
    徴とするポリアミノ酸ブロック共重合体の製造方法。 5 γ−ベンジルグルタミン酸のN−カルボキシ無水物
    を重合させたのち、この生成物にアラニンのN−カルボ
    キシ無水物を加えて重合させる操作を繰り返すことを特
    徴とするポリアミノ酸ブロック共重合体の製造方法。
JP5362479A 1979-05-01 1979-05-01 ポリアミノ酸ブロツク共重合体とその製造方法 Expired JPS5850655B2 (ja)

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