JPS5850202B2 - プロトロンピンの製法 - Google Patents
プロトロンピンの製法Info
- Publication number
- JPS5850202B2 JPS5850202B2 JP52134950A JP13495077A JPS5850202B2 JP S5850202 B2 JPS5850202 B2 JP S5850202B2 JP 52134950 A JP52134950 A JP 52134950A JP 13495077 A JP13495077 A JP 13495077A JP S5850202 B2 JPS5850202 B2 JP S5850202B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- prothrombin
- arginine
- plasma
- solution
- agarose
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- Expired
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
プロトロンビンは、血漿中に含まれる分子量約6800
0の血漿糖蛋白質の一種であり、血液凝固機序における
第一段階の役割をはたすもので、血液凝固機序と深い関
連があり、これを研究するものにとって一度はあつかわ
なければならない物質であり、その定量、純化、分離等
は臨床的意義は非常に高いものである。
0の血漿糖蛋白質の一種であり、血液凝固機序における
第一段階の役割をはたすもので、血液凝固機序と深い関
連があり、これを研究するものにとって一度はあつかわ
なければならない物質であり、その定量、純化、分離等
は臨床的意義は非常に高いものである。
しかしプロトロンビンを物質として血漿より抽出する方
法としては、正本らによる硫酸バリウム吸着DEAE−
セルロースクロマトグラフィー法があるが、操作が繁雑
で収率も非常に低く、到底実用できるものではなかった
。
法としては、正本らによる硫酸バリウム吸着DEAE−
セルロースクロマトグラフィー法があるが、操作が繁雑
で収率も非常に低く、到底実用できるものではなかった
。
そこで、本発明者らは研究を重ね、純度の高いプロトロ
ンビンを収率よく容易に得る本発明を完成した。
ンビンを収率よく容易に得る本発明を完成した。
本発明法は、血漿又は市販プロトロンビン溶液をリジン
−ポリアクリルアミド又はアルギニンアガロースかアル
ギニン−アクリルアミドのカラムを通過させることによ
り高純度のプロトロンビンを製造する方法である。
−ポリアクリルアミド又はアルギニンアガロースかアル
ギニン−アクリルアミドのカラムを通過させることによ
り高純度のプロトロンビンを製造する方法である。
リジン−ポリアクリルアミド、アルギニン−アガロース
及びアルギニン−ポリアクリルアミドは参考例の如き方
法で容易に製造される。
及びアルギニン−ポリアクリルアミドは参考例の如き方
法で容易に製造される。
原料としては血漿でも、種々の蛋白質を夾雑している市
販プロトロンビンでもよい。
販プロトロンビンでもよい。
血漿又は市販プロトロンビン溶液を0.1〜0.4%、
好ましくは0.1〜0.2%の濃度でクロマトグラフィ
ーに付する。
好ましくは0.1〜0.2%の濃度でクロマトグラフィ
ーに付する。
濃度が0.1%以下でも目的は達せられるが、液量が多
くなり好ましいとは言えない。
くなり好ましいとは言えない。
希釈には例えば0.005M燐酸緩衝液に塩化ナトリウ
ムを0.7〜1.4%となるように溶解した液が用いら
れ、このときのpHは6〜8.5程度であり、7.5附
近が好ましい。
ムを0.7〜1.4%となるように溶解した液が用いら
れ、このときのpHは6〜8.5程度であり、7.5附
近が好ましい。
この市販プロトロンビン溶液又は血漿を前述の樹脂カラ
ムに流せば、プロトロンビンが吸着し、これを塩濃度を
変えることにより、プロトロンビンを流出させることが
出来る。
ムに流せば、プロトロンビンが吸着し、これを塩濃度を
変えることにより、プロトロンビンを流出させることが
出来る。
得られるプロトロンビン含有液は凍結乾燥して保存する
こともできる。
こともできる。
普通は、血漿1.5mlに対し、略々1〜2rI′Ll
の樹脂を用いるが、市販プロトロンビンの0.1%溶液
では60rrLlに対し、略々1〜2mlの樹脂を用い
るのが適当である。
の樹脂を用いるが、市販プロトロンビンの0.1%溶液
では60rrLlに対し、略々1〜2mlの樹脂を用い
るのが適当である。
次に参考例及び実施例を挙げて本発明を説明し、実験例
により、本発明で得られるプロトロンビンがより高純度
のものであることを説明する。
により、本発明で得られるプロトロンビンがより高純度
のものであることを説明する。
参考例 1
アルギニン−アガロースの樹脂の製造
アガロース(5epharose 4 B ) 101
′Llにシアン化臭素11゛を加え攪拌しなから6MN
aOHを滴下してpH11前後に漸時保ち、次いで硼酸
緩衝液(pH8,9)で洗滌する。
′Llにシアン化臭素11゛を加え攪拌しなから6MN
aOHを滴下してpH11前後に漸時保ち、次いで硼酸
緩衝液(pH8,9)で洗滌する。
このものに21のLアルギニンを含む硼酸緩衝溶液を加
えて5°Cで約2時間攪拌し洗滌する。
えて5°Cで約2時間攪拌し洗滌する。
更に1.0MのL−アルギニン硼酸緩衝液を加えて5℃
約24時間放置する。
約24時間放置する。
これを水洗して0.5 M燐酸緩衝液(pH7,5)に
貯える。
貯える。
参考例 2
リジン(又はアルギニン)−ポリアクリルアミドの製法
ポリアクリルアミドゲルに1〜6モルのヒドラジンヒト
ラードを加え、2〜3時間反応させ次いで1/200M
燐酸緩衝液(pH7)で洗滌し、これにpH8〜11に
おいてリジン(又はアルギニン)を加えて混合し、−液
撹拌反応させる。
ラードを加え、2〜3時間反応させ次いで1/200M
燐酸緩衝液(pH7)で洗滌し、これにpH8〜11に
おいてリジン(又はアルギニン)を加えて混合し、−液
撹拌反応させる。
その後同じ燐酸緩衝液で洗滌し、0.5M燐酸緩衝液(
pH7,5)に貯える。
pH7,5)に貯える。
実施例 1
血漿1.5r/Llを参考例で製したアルギニン−アガ
ロース1 mlのカラムに通す。
ロース1 mlのカラムに通す。
次いでこれを0.005M燐酸緩衝液(pH7,5)に
0.85%濃度になるよう塩化ナトリウムを加えた液6
.ornlで洗滌する。
0.85%濃度になるよう塩化ナトリウムを加えた液6
.ornlで洗滌する。
これを0.005M燐酸緩衝液(pH7,5)に1.0
M濃度になるように塩化ナトリウムを加えた液6.0
mlで洗滌してプロトロンビン含有溶液を得た。
M濃度になるように塩化ナトリウムを加えた液6.0
mlで洗滌してプロトロンビン含有溶液を得た。
実施例 2
0.005M燐酸緩衝液に塩化ナトリウムを0.85%
濃度になるように加え、この液(pH75)に市販プロ
トロンビンを加えて0.1%溶液とする。
濃度になるように加え、この液(pH75)に市販プロ
トロンビンを加えて0.1%溶液とする。
これを参考例で製したアルギニン−アガロース1rrL
lのカラムに通し、流出液を実施例1と同様に処理し、
高純度のプロトロンビン含有液を得る。
lのカラムに通し、流出液を実施例1と同様に処理し、
高純度のプロトロンビン含有液を得る。
実施例 3
実施例1におけるアルギニン−アガロースの代りにリジ
ン(又はアルギニン)−ポリアクリルアミドを用い、実
施例1と全(同様にしてプロトロンビン含有溶液を得た
。
ン(又はアルギニン)−ポリアクリルアミドを用い、実
施例1と全(同様にしてプロトロンビン含有溶液を得た
。
実験例 1
実施例1または実施例3で得たプロトロンビン含有液0
.1 mlに0.2%フィブリノーゲン0.2rnlを
加えておき、これにリオプラスチン「モチダ」1号1管
を1.owLlの0.01M塩化カルシウム液に溶解し
た溶液の0.2 mlを37℃の温浴中で2分間加温後
吹込む。
.1 mlに0.2%フィブリノーゲン0.2rnlを
加えておき、これにリオプラスチン「モチダ」1号1管
を1.owLlの0.01M塩化カルシウム液に溶解し
た溶液の0.2 mlを37℃の温浴中で2分間加温後
吹込む。
同時にストップウォッチを始動させ、フィブリン膜の形
成の瞬間までの時間を計り、プロトロンビン時間とする
。
成の瞬間までの時間を計り、プロトロンビン時間とする
。
このプロトロンビン時間より標準曲線を用いてプロトロ
ンビン値を求めた。
ンビン値を求めた。
対照として、実施例1で用いたと同じ血漿5r/Llに
硫酸バリウム1′?をよく混和し、3000rpmで1
0分遠心分離し、0.02Mクエン酸緩衝液(pH5,
1)で2回洗滌し、5%クエン酸ナトリウム2.5 r
rLlで溶出し、蒸留水で51rLlとしたものを用い
た。
硫酸バリウム1′?をよく混和し、3000rpmで1
0分遠心分離し、0.02Mクエン酸緩衝液(pH5,
1)で2回洗滌し、5%クエン酸ナトリウム2.5 r
rLlで溶出し、蒸留水で51rLlとしたものを用い
た。
この結果得られたプロトロンビン活性度を第1表及び第
2表に表す。
2表に表す。
実験例 2
実施例2で得たプロトロンビン含有液のプロトロンビン
活性を実験例1と同様に測定し、対照として市販プロト
ロンビンを同濃度に希釈したものを用いた。
活性を実験例1と同様に測定し、対照として市販プロト
ロンビンを同濃度に希釈したものを用いた。
この結果得られた活性度(%)はアルギニン−アガロー
スを通したものが130%であり、対照は110%であ
った。
スを通したものが130%であり、対照は110%であ
った。
実験例 3
実施例1または実施例3で得られたフラクションQ、
l mlを保存血漿(4℃25日保存)0.9mlに加
えた後、この0.1 mlを37℃に温め、リオプラス
チン「モチダ」1号を0.01M塩化カルシウム1、o
rnlに溶解した溶液0.2 mlを吹き込み、同時に
ストップウォッチを始動させ、フィブリン膜の形成の瞬
間までの時間を計り、第5因子活性基準希釈線より第5
因子活性度を測定する。
l mlを保存血漿(4℃25日保存)0.9mlに加
えた後、この0.1 mlを37℃に温め、リオプラス
チン「モチダ」1号を0.01M塩化カルシウム1、o
rnlに溶解した溶液0.2 mlを吹き込み、同時に
ストップウォッチを始動させ、フィブリン膜の形成の瞬
間までの時間を計り、第5因子活性基準希釈線より第5
因子活性度を測定する。
対照として血漿0.1 rulを保存血漿0.9 ml
!に加えたものを用いる。
!に加えたものを用いる。
結果を第3表及び第4表に示す。
実施例 4
市販プロトロンビン中に含有されている実際のプロトロ
ンビン量を蛋白量より換算してみるために、実施例1で
カラムを通す前後において280mμにおける吸光度か
ら蛋白量を測定し、蛋白比活性を求めたところ、カラム
通過後の蛋白比活性は約15%減少していた。
ンビン量を蛋白量より換算してみるために、実施例1で
カラムを通す前後において280mμにおける吸光度か
ら蛋白量を測定し、蛋白比活性を求めたところ、カラム
通過後の蛋白比活性は約15%減少していた。
この結果より、血漿中のプロトロンビンはアルギニン−
アガロース又はポリアクリルアミドのカラムを通すこと
により、凝固因子のうちでプロトロンビンと共に動きや
すい第5因子及び第10因子を除去することが出来、更
に市販プロトロンビンには他の蛋白質が80%以上混在
しており、これをプロトロンビンとして用いるか或いは
測定用に用いるのは非常に危険を伴うのであるが、本発
明方法で血漿よりプロトロンビンを製造することにより
プロトロンビン濃度を約30%まで引き上げることが出
来た。
アガロース又はポリアクリルアミドのカラムを通すこと
により、凝固因子のうちでプロトロンビンと共に動きや
すい第5因子及び第10因子を除去することが出来、更
に市販プロトロンビンには他の蛋白質が80%以上混在
しており、これをプロトロンビンとして用いるか或いは
測定用に用いるのは非常に危険を伴うのであるが、本発
明方法で血漿よりプロトロンビンを製造することにより
プロトロンビン濃度を約30%まで引き上げることが出
来た。
これらのことにより、本発明は極めて優れたプロトロピ
ンの製法であることが明らかになった。
ンの製法であることが明らかになった。
Claims (1)
- 1 血漿よりプロトロンビンを製する方法において、血
漿をリジン−ポリアクリルアミド、アルギニン−アガロ
ース又はアルギニン−ポリアクリルアミドのカラムを通
過させることを特徴とするプロトロンビンの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52134950A JPS5850202B2 (ja) | 1977-11-10 | 1977-11-10 | プロトロンピンの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52134950A JPS5850202B2 (ja) | 1977-11-10 | 1977-11-10 | プロトロンピンの製法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10354173A Division JPS5331207B2 (ja) | 1973-09-13 | 1973-09-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5366410A JPS5366410A (en) | 1978-06-13 |
JPS5850202B2 true JPS5850202B2 (ja) | 1983-11-09 |
Family
ID=15140343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52134950A Expired JPS5850202B2 (ja) | 1977-11-10 | 1977-11-10 | プロトロンピンの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5850202B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0700682A3 (de) * | 1994-08-26 | 1996-05-29 | Behringwerke Ag | Arzneimittel, enthaltend Prothrombin zur Antagonisierung von Blut-Anticoagulanzien |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0219400A (ja) * | 1988-07-07 | 1990-01-23 | Green Cross Corp:The | トロンビンまたはプロトロンビンの製造方法 |
-
1977
- 1977-11-10 JP JP52134950A patent/JPS5850202B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0700682A3 (de) * | 1994-08-26 | 1996-05-29 | Behringwerke Ag | Arzneimittel, enthaltend Prothrombin zur Antagonisierung von Blut-Anticoagulanzien |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5366410A (en) | 1978-06-13 |
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