JPS5849829Y2 - 安全キヤップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、生コンクリートの輸送パイプ内を、洗浄する
時に使用する、安全キャップに関するものである。

コンクリートポンプで打設作業をした後では、輸送パイ
プ内に残っている生コンクリートを、そのままにしてお
くと、凝固してしまうので゛、速かに輸送パイプ内を洗
浄する必要がある。

洗浄方法としては、水洗浄式と空気洗浄式がある。

空気洗浄式の場合、輸送管の内径より、少し大きいスポ
ンジボールを、輸送パイプの入口より挿入し、該入口に
コンプレッサを連結して、圧縮空気を、スポンジボール
の後側から圧入する。

スポンジボールは、圧縮空気に押圧されて、輸送パイプ
内に残っている生コンクリートをパイプ外に、押し出し
て行くが、パイプの終端近くに来ると、残存生コンクリ
ートの流出抵抗が少くなるので、パイプ内の圧縮された
空気圧力によって、スポンジボールが加速されて、生コ
ンクリートと共に、パイプの外に勢いよく飛び出してく
るので、作業上危険である。

このため、安全キャップを、輸送パイプの終端に取りつ
けて、洗浄を行う。

第１図は上記の作業状況の説明図で、１はコンクリート
ポンプより取り外した生コンクリートの輸送パイプ、２
は該輸送パイプに残存している生コンクリート、３は輸
送パイプ１の入口に挿入されたスポンジボール、４はコ
ンプレッサ（図示せず）への連結配管、５は輸送パイプ
１の終端に取付けられた安全キャップ、６は輸送パイプ
の入口に挿入されたスポンジボールが圧縮空気に押圧さ
れて、パイプ内の生コンクリ−１〜をパイプの外に押し
出して終端の安全キャップ内に飛び込んだ状況を示す。

従来の安全キャップ５は第２図に示すように、輸送パイ
プ１のフランジに結合する丸形フランジ７の片側に、２
本の丸棒８，８を折り曲げて、ドーム状に組合せ溶接し
た構造である。

この構造の安全キャップでは、洗浄の終了間近に、安全
キャップ５の中に飛び込んで来たスポンジボール６は、
安全キャップ５の丸棒８，８の間に挾まれるので、破損
しやすく、スポンジボールを取り出すことが困難であっ
た、また、この時丸棒枠の間がら、生コンクノートが前
方に飛散する不具合があった。

この考案は上記の欠点をなくするために、なされたもの
で、安全キャップの先端部に平板状または曲面板状の蓋
板を設け、安全キャップの中に飛び込んでくるスポンジ
ボールを、該蓋板の板面で受ける構成にして、スポンジ
ボールの損傷を無くし、前記蓋板で受けとめたスポンジ
ボールを容易に取り出せるようにし、また洗浄最終段階
における生コンクリートの前方への飛散を少くしたもの
である。

以下本考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

第３図、第４図において９は、この考案に係る安全キャ
ップで、生コンクリート輸送パイプ１の接続フランジ１
ａに結合するフランジ１０に、輸送パイプ１の内径と、
同一の内径を有する短円筒１１の基端部が、溶接固定さ
れ、該短円筒１１の外周縁に間隔をあけて複数本の脚柱
１２の一端部が固着され、それらの脚柱１２の末広がり
に広げられた他端部に、平板状の蓋板１３が固着されて
いる。

この蓋板１３は図示のような平板状に限らず、短円筒１
１の側が凹面となる曲面板状に形成してもよい。

上記構成の安全キャップ９を、生コンクリートの輸送パ
イプ１の終端に取り付けて、輸送パイプに残存する生コ
ンクリートの洗浄を行う場合は、輸送パイプ入口に挿入
されたスポンジボールが、コンプレッサよりの圧縮空気
に押圧されて、輸送パイプ１内に残存する生コンクリー
トを、安全キャップ９の脚柱１２の間から排出しながら
前進する。

洗浄終了間近には、圧縮空気に押圧されたスポンジボー
ル１４が輸送パイプ１の終端より飛び出すが、蓋板１３
で受けとめられる。

圧縮空気の流出にともなった生コンクリートは、脚柱１
２の間から多少飛散するが、輸送配管の進行方向に飛散
することが少なく、作業上特に問題にならない。

また、安全キャップの脚柱１２が末広がりに形成されて
いるので、該安全キャップ内に入って原形もしくはそれ
に近い状態に復したスポンジボール１４は広い側の脚柱
１２の間から容易に取出し得る。

本考案は上記のように、生コンクリート輸送パイプの洗
浄を行うときに、輸送パイプの終端に装着する安全キャ
ップの先端部を、末広がりに広げられた脚柱の端部に板
状の蓋を固定して設けた構成としたので、洗浄終了間近
において、圧縮空気に押圧されたスポンジボールが安全
キャップの中に飛びこんでも、スポンジボールは、安全
キャップの蓋板で受けとめられるので、スポンジが損傷
することが無く、また圧縮空気の流出にともなって飛散
する生コンクリートが輸送配管の前方に飛散することが
少なく、作業上安全である。

さらに蓋板で受けとめられたスポンジボールを脚柱の間
から容易に取り出すことができ作業上便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は生コンクリート輸送パイプの洗浄作業状況の説
明図、第２図は従来の安全キャップの斜視図、第３図、
第４図は本考案の一実施例を示す図面で、第３図は斜視
図、第４図は縦断面図である。 １・・・・・・輸送パイプ、１ａ・・・・・・接続フラ
ンジ、９・・・・・・安全キャップ、１０・・・・・・
フランジ、１２・・・・・・脚柱、１３・・・・・・蓋
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基端部に、生コンク’Ｊ −１−輸送管の管端に結合す
   るための連結部を有し、先端部に、板状の蓋板を有し、
   該蓋板と前記連結部とを、相隣る脚柱の間が先端部に向
   って末広がりになるように複数個の脚柱で連結し、該脚
   柱の間がらスポンジボール等の詰め物を取り出すことが
   できるように構成したことを特徴とする安全キャップ。