JPS5848920Y2 - 大型トラツクの巻き込み防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、長尺ボデーの大型トラック車軸間に取り付け
る巻き込み防止枠を左折時に地面すれすれに下降せしめ
る巻き込み事故防止装置に係るもので、図に示したよう
に、トラック車体１０前後車軸間に数本の保持筒２，２
・・・を垂下固定し、該保持筒２，２・・・には、前面
にゴム板３を垂下した下部横枠桿４を下端に固着した摺
動枠５，５・・・を摺動自在に挿入し、該摺動枠５，５
・・・の上部には保持筒２，２・・・の切り溝６，６・
・・から突出する腕枠７，７・・・を溶着して、これに
上部横枠桿８を固着し、該上部横枠桿８の両端には両端
の保持筒２．。

２に固定保持した空気シリンダー９，９のロッド９’
、 ９’を固着すると共に、該空気シリンダー９゜９は
圧縮空気タンク１０に電磁弁１１で連結し、該電磁弁１
１を運転室の電磁スイッチ１２に配線した構造としたも
のである。

なお上部横枠桿８の外面には緩衝ゴム板１３を貼着する
ものとする。

本考案は上記の如き構造としたもので、運転台の電磁ス
イッチを操作することにより電磁弁が作動して圧縮空気
タンク１０内の圧縮空気を空気シリンダー９，９に送り
込んでロッド９’ 、 ９’を押し下げ、上部横枠桿４
と共に下部横枠桿８をそのゴム板３が地面すれすれまで
下降せしめる。

従って走行中左折する場合ハンドルを切る直前に電磁ス
イッチを操作すれば車体下と地面の間は上下の横枠桿と
ゴム板で遮断され、転倒者を車体下に巻き込むことはな
い。

直進になって電磁スイッチを戻せば枠桿は再び上昇して
所要の床下間隔が保持される。

近年トラックの大型化に伴い軸間距離が長くなり、内輪
差が大きくなることから、左折時に左側の自転車や子供
を車体下に巻き込み死亡させる事故が増え、大きな社会
問題となっている。

これを防止するためには横枠桿を地面すれすれに取付け
ることが考えられるが、路面の凹凸もあることがら枠桿
は、法制上車軸の中心位置より上方に位置して充分な床
下距離を保持することが規正されていて、転倒者の巻き
込みは避けられない構造を強いられている。

本願は巻き込みの危険のある左折時だけ保護枠が地面す
れすれに下降して事故を防止するもので、単に運転台の
電磁スイッチを操作するだけで作動し、通常の直進走行
時は所要の高さに復元できるから極めて簡単に巻き込み
事故を防止できるものであり、車種や車の大小、ホイル
ベースの長短に抱らず安価に取付けでき従来のサイドガ
ードに比べても重量が殆ど増加せず、運転席に作動ラン
プを併用すれば下げ忘れも防止できオイルブレーキ車に
も油圧シリンダーに変えることにより取付けでき、又、
上部横枠桿のゴム張りと垂下したゴム板は緩衝となって
、万一転倒者があっても人体を傷けることが少ない。

以上の如く本願によれば、通常は法規上の床下距離を保
ち、必要に応じて左折時のみ地面すれすれまで保護枠を
降下して巻き込みを防ぐことができ、取付簡単、価格低
床操作もブレーキ用の空気圧又は油圧をそのまま利用で
きるなど極めて利便なる効果を得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は車体に取付けた本願の正面図、第２図は本考案
品の側面図、第３図は要部平面図、第４図は空気配管系
統図である。 １はトラック車体、２，２・・・は保持筒、３はゴム板
、４は下部横枠桿、５，５・・・は摺動枠、６゜６・・
・は切り溝、７，７・・・は腕枠、８は上部横枠桿、９
．９は空気シリンダー、１０は圧縮タンク、１１は電磁
弁、１２は電磁スイッチ、９’、９’はロンドを示した
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラック車体１０前後車軸間に数体の保持筒２゜２・・
   ・を垂下固定し、該保持筒２，２・・・には前面にゴム
   板３を垂下固定した下部横枠桿４を下端に固着してなる
   摺動枠５，５・・・を、下側から摺動自在に挿入し、該
   摺動枠５，５・・・の上部には保持筒２゜２・・・の切
   り溝６，６・・・から突出する腕枠７，７・・・を溶着
   して、これに上部横枠桿８を固着し、該上部横枠桿８の
   両端には、両端の保持筒２，２に固定保持した空気シリ
   ンダー９，９のロッド９’、 ９’を固着すると共に、
   該空気シリンダー９，９は圧縮空気タンク１０に電磁弁
   １１で連結し、該電磁弁１１を運転室の電磁スイッチ１
   ２に配線してなる大型トラックの巻き込み防止装置。