JPS5848892Y2 - 自動車用空調装置のエンジン過熱防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧縮機に装着した電磁クラッチの断続を行なう
ことによって室温を制御するとともに車両エンジンの過
熱状態を検出して冷房装置の断続及び電動クーリングフ
ァンの断続を行なう制御装置の改良に関するものである
。

従来冷房装置の未使用時のエンジン冷却と、冷房装置使
用時に於けるエンジンの過熱防止装置として第１図に示
す如き装置があった。

即ち冷房装置投入スイッチ１、車室内の温度を検知して
断続するサーモスイッチ２、エンジンの過熱状態を検知
して断続するオーバーヒート防止用サーモスイッチ３及
び電磁クラッチ４を直列に断続した回路のサーモスイッ
チ２とオーバーヒート防止用サーモスイッチ３の接続点
に電磁リレー５のリレーコイル５ａを接続する圧縮機制
御回路と該電磁リレー５のリレー接点５ｂとコンデンサ
等の冷却用電動クーリングファンモータ６を直列に接続
し１該リレ一接点５ｂにエンジン温度を検出して断続す
るエンジン温検出サーモスイッチ１を並列に接続したエ
ンジン冷却制御回路を並列に接続することによって圧縮
機の駆動制御及びエンジンの過熱防止を図っていた。

しかし、上記のような装置にあっては、オーバーヒート
防止用サーモスイッチ３とエンジン温検出サーモスイッ
チ７の動作設定温度が各々異なるため、冷却水循環回路
あるいは潤滑油循環回路に２個所の検出場所を設定しな
げればならず、また温度検出用サーモスイッチとしてバ
イメタル式スイッチを使用しているので、温度検出に関
する応答性が悪いという欠点を有していた。

マタエンジン温検出スイッチの動作と実際のエンジン過
熱状態の差が太きいためエンジンにまだ余裕がある場合
でも圧縮機が停止するなど冷房装置の稼動率が低下して
しまう欠点を有していた。

本考案は上記のような欠点を除去するため、室温感知用
及びエンジン過熱感知用の検出器としてサーミスタを用
いるとともに該サーミスタの検出信号によって電磁クラ
ッチ及び電動クーリングファンモータの駆動制御を行な
うことにより応答性が良く、冷房装置の稼動率を向上す
ることができる制御装置を提供することを目的とするも
のである。

以下本考案を実施例を示す図面により説明すると、１０
は送風機駆動モータＭの速度調整用スイッチで、閉成時
に摺動接片１０ｂに常時接触する通電接片１０ａ及び抵
抗１０ｃを設けている。

１１は室内温度感知用サーミスタで抵抗Ｒ１１２を並列
に接続するとともに、抵抗Ｒ２１３を介して抵抗Ｒ３１
４を並列に接続した温度調節用の可変抵抗器ＶＲ１５を
接続している。

可変抵抗器ＶＲ１５の一端は抵抗Ｒ４１６を介してアー
スに接続されるとともに、第１の演算増幅器０ｐｘ１７
の非反転入力端子に、またダイオードＤ１１８を介して
第２の演算増幅器ｏｐ２１９の出力端子に接続している
。

第ｒつ演算増幅器ｏｐ１１７の反転入力端子は抵抗Ｒ８
１２０及び抵抗Ｒ１３２１を介して電源の正極に接続す
るとともに、第２の演算増幅器ａｐ２１９０反転入力端
子及び抵抗Ｒ９２２を介してアースに接続している。

該第２の演算増幅器ｏｐ２１９の非反転入力端子はエン
ジンの過熱状態を感知するエンジン温検出サーミスタ２
３に接続するとともに、第３の演算増幅器ｏｐ３２４の
反転入力端子に接続する。

また第２の演算増幅器０ｐ２１１９の出力端子は非反転
入力端子を第１の演算増幅器ｏｐ１１７及び第２の演算
増幅器ｏｐ２１９の反転入力端子に接続した第４の演算
増幅器ｏｐ４２５の反転入力端子に接続する。

第１の演算増幅器ｏｐ１１７の出力端子は抵抗ＲＩ６２
６を介して第１のトランジスタＱ１２７のベースに接続
し、該第１のトランジスタＱ工２７のコレクタは電磁リ
レー２９のリレーコイル２９ａを介して速度調整用スイ
ッチ１０の通電接片１０ａに接続しており、冷房装置使
用時には常時電源の正極に接続し、リレー接点２９ｂは
電磁クラッチ３００通電回路に挿入している。

第３の演算増幅器ｏｐ３２４の出力端子は抵抗Ｒ１８２
８を介して第３のトランジスタＱ３３１のベースに接続
し、該第３のトランジスタＱ３３１の７コレクタは抵抗
Ｒ２ｏ３２を介して、第４のトランジスタＱ４３３のベ
ースに接続している。

該第４のトランジスタＱ４３３のエミッタは電源の正極
にコレクタは電動クーリングファンモータの通電回路を
開閉する電磁リレー３４に接続している。

第４の演算増幅器ｑｐ４２５の出力端子は抵抗Ｒ１４３
５を介して第２のトランジスタＱ２３６のベース及び抵
抗Ｒ１５３７を介してアースに接続し、該第２のトラン
ジスタＱ２３６のコレクタは抵抗Ｒ２２３Ｂを介してエ
ンジンの過熱状態を知らせる警告灯３９に接続している
。

４０は電磁クラッチ３０に対する通電時には常時電動ク
ーリングファンが駆動するように電磁リレー２９及び電
磁クラッチ３０の接続点と第４のトランジスタＱ４３３
のコレクタ及び電磁リレー３４の接続点との間に挿入し
たダイオードＤ２である。

また抵抗Ｒ１ｏ４１．抵抗Ｒ１１４２、抵抗Ｒ１２４３
は各演算増幅器な正帰還をかけることによりヒステリシ
ス特性をもたせるための抵抗である。

４４は電磁クラッチ３０への通電回路の導通状態を表示
する発光ダイオードである。

ンエナーダイオードＺＤ２４５、ＺＤ３４６、ＺＤ４４
７はトランジスタＱ１２７、Ｑ２３６、Ｑ４３３の保護
用である。

上記のような構成にてなる本考案において、可変抵抗器
ＶＲ１５を調整し、送風機風量スイッチ１０を閉放する
と送風機が駆動するとともに室内温度感知用サーミスタ
１１が検出する室内温度が設定温度以上であれば第１の
演算増幅器ｏｐ１１７の非反転入力端子及び第４の演算
増幅器ｏｐ４２５の反転入力端子に電圧が付加されるの
で、第１の演算増幅器ｏｐ１１７の出力端子電圧は正の
一定レベルを維持して第１のトランジスタＱ１２７を導
通状態にし電磁リレー２９を閉放する。

このため電磁クラッチ３０には通電されるので冷房装置
が駆動する。

また電磁クラッチ３０へ通電が開始されると、発光ダイ
オード４４が発光し通電状態を表示するとともに、ダイ
オードＤ２４０を介して電動クーリングファン駆動用の
電磁リレー３４へも通電されるので、コンデンサ等を冷
却する電動クーリングファンがエンジンの過熱状態に関
係なく駆動する。

室内の温度が設定温度以下に降下すると第１の演算増幅
器ｏｐ１１７の非反転入力端子に加わる電圧が反転入力
端子に加わる電圧より降下するため該第１の演算増幅器
ｏｐ１１７の出力電圧は低下し、第１のトランジスタＱ
１２７は非導通状態となるため電磁リレー２９は開成し
電磁クラッチ３０への通電は断れ、電動クーリングファ
ンの駆動も停止する。

一方エンジン温検出サーミスタ２３が設定温度以上のエ
ンジン温度を検出すると、第３の演算増幅器ｏｐ３２４
の反転入力端子の電位が非反転入力端子の電位より低下
するため該第３の演算増幅器ｏｐ３２４の出力端子電圧
は正の一定レベルを維持して第３のトランジスタＱ ：
３３１を：導通状態にするので、第４のトランジスタＱ
４３３も導通状態となり電動クーリングファン駆動用の
電磁リレー３４を閉成する。

このため電動クーリングファンが駆動しエンジンルーム
内を冷却することとなる。

またエンジン温度が上昇すると、第２の演算増幅器ｏｐ
２１９の出力電圧が低下するため第１の演算増幅器ｏｐ
１１７の非反転入力端子の電位も低下し、このため出力
電圧が低下するので、室内温度が設定温度以上であって
も電磁クラッチ３０への通電は断れる。

なお、第２の演算増幅器０ｐ２１９の出力電圧が低下す
ると第４の演算増幅器ｏｐ４２５の非反転入力端子の電
位が反転入力端子の電位より高くなるので出力し、第２
のトランジスタＱ２３６を導通状態とさせるのでオーバ
ーヒートの警告灯３９が点灯する。

以上のように本考案は温度変化に対して応答性の良いサ
ーミスタを１個使用してエンジンルーム内冷却及び圧縮
機の駆動停止等エンジン過熱防止に関連する異なる設定
温度の検出・制御を行なうことができるので、エンジン
過熱防止装置をきわめて容易に装着することが可能とな
るとともに、低コストで過熱防止回路を生産することが
できろ。

またエンジンの過熱状態に対応する圧縮機の駆動・停止
制御を自由に設定することができるため冷房装置の稼動
率を車両に悪影響を及ぼさない範囲で限界まで高める事
ができるとともに車両の構造上比較的オーバーヒートな
生じやすい車両についても良好な冷房を実現することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はエンジン過熱防止装置の従来例を示す回路図、
第２図は本考案の実施例を示すエンジン過熱防止装置の
回路図である。 １１・・・・・・室温感知サーミスタ、２３・・・・・
・エンジン過熱感知サーミスタ、３０・・・・・・電磁
クラッチ、３４・・・・・・電動クーリングファン駆動
用リレー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機に装着した電磁クラッチの断続により車室内の温
   度制御を行ない、かつ圧縮機の駆動状況に連動してエン
   ジン冷却用クーリンダファンモータを動作させる自動車
   用空調装置において、エンジン過熱検知用サーミスタが
   第１の設定温度を検出した時圧縮機の駆動状況にかかわ
   らず前記クーリングファンモータを動作される制御回路
   と、前記サーミスタが第１の設定温度より高い第２の設
   定温度を検出した時圧縮機の駆動を停止させる制御回路
   とを有することを特徴とする自動車用空調装置のエンジ
   ン過熱防止装置。