JPS5848441Y2

JPS5848441Y2 - 弁装置におけるシ−ト取付構造

Info

Publication number: JPS5848441Y2
Application number: JP1978028157U
Authority: JP
Inventors: 治信溝辺; 靖夫日高
Original assignee: 昭和電工株式会社
Priority date: 1978-03-06
Filing date: 1978-03-06
Publication date: 1983-11-05
Also published as: JPS54131139U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は弁装置における弁座の用を成すシートの取付
構造に関するものである。

従来、弁体に隣接するシートをシートホルダーに取り付
け、このシートホルダーを弁本体に着脱自在に装着し得
るよう）こ構成した弁装置が知られているが、この種の
弁装置のうち、例えばボールバルブは第１図に示すよう
に構成されている。

すなわち、弁本体１は流入側ケーシング１ａと流出側ケ
ーシング１ｂとに分割し得るように成されていて、これ
らのケーシング１ａ、１ｂのうち一力のケーシング、例
えば流出側ケーシング１ｂ内には中心部を貫通して流路
が形成された略球状の弁体２が配設されており、この弁
体２は流出側ケーシング１ｂをその流路と直交する方向
に貫通し、かつ０１Ｊング３で軸封された弁棒４と一体
となって回転するように構成されている。

また、各ケーシング１ａ、Ｉｂの互いに対向する端部に
は、前記弁体２に隣接するシーｌ−５、６を先端部で保
持するシートホルダー７．８が０１Ｊング８，１０にて
各ケーシング１ａ、Ｉｂとの間の気密性を保って設けら
れており、各シートホルダー７．８はその後端に設けら
れたバネ１１．１２にて弁体２側へ押圧され、シート５
，６は弁体２に圧接している。

斯くして弁棒４にて弁体２を回転することによって流路
が開閉するように構成されている。

ところで、上記のように構成された従来のボールバルブ
におけるシート５，６およびシートホルダー７．８は第
２図に示すように形成されたものである。

すなわち、シート５，６はその先端部を前記弁体２の外
因面と対応する傾斜面とした薄い環状体として形成され
たものであり、また、シートホルダー７．８はその先端
部を前記弁体２の外周面と対応する傾斜面とするととも
に、ここに軸線方向と平行となるように溝７ａ、８ａ
を形成し、さらに後端部外間に０１Ｊング溝７ｂ、８
ｂを刻設した環状体として形成されたものである。

そして、前記シート５，６はその先端部がシートホルダ
ー７．８の先端面かられずか突出するようにしてその基
端部を前記溝７ａ、８ａに挿入することによってシー
トホルダー７．８に保持されている。

しかしながら、上記のボールバルブのように弁体２を開
閉動作させる際にシート５，６が弁体２に隣接している
弁装置においては、流入側と流出側との流体の差圧によ
って弁体２は流出側に押圧され、これに伴って特に流出
側のシート５と弁体２との接触面における相互の接触圧
が大きくなるが、上記のような従来のシート取付構造は
シート５をシートホルダー７の先端部に形成した溝７ａ
に単に差し込んだだけのものであるから、差圧が一定以
上の圧力になった場合、弁体２を回動するに伴ってシー
ト５か溝７ａから抜は出て、破損する欠点があった。

また、シート５，６は一般に可撓性材料から形成されて
いるため、シートホルダー７．８の溝７ａ、８ａに歪ん
で差し込んだ場合、弁体２が動作するに伴って直ぐに溝
７ａ、８ａから抜は出てしまい、そのためシート５，６
の溝？ａ、８ａへの差し込みは正確に行なう心安がある
。

しかしながら、上記のように従来のものにあってｉｔ、
シート５，６を溝７ａ、８ａへ差し込むものであるため
その作業は非常に行ないにくく、作業性の悪いものであ
った。

この考案は上記半柱に鑑みてなされたもので、使用時に
シートがシートホルダーから容易に抜は出ることがなく
、またシートを交換する場合はその作業を容易に行なう
ことのできる弁装置におけるシート取付構造を提供する
ことを目的とするもので、その妾旨は弁体と間接するシ
ートをシートホルダーに装着し、このシートホルダーを
弁本体に気密かつ着脱自在に取り付けた弁装置において
、シートホルダーの先端部に、基端部に半径方向外側に
突出する係止部が形成されたシートを嵌装し、このシー
トを挟持して、上記シートホルダーの先端部にシート抑
えリングを螺合固定するとともに、上記シート抑えリン
グに上記シートの係止部と係合して、上記シートの抜は
止めをする被係止部を形成してなる弁装置におけるシー
ト取付構造にある。

以下図面を参照してこの考案の実施例を説明する。

第３図および第４図はこの考案に係るシート２０、シー
トホルダー３０およびシート抑えリング４０を示すもの
で、これらは第３図に示すように組み合わされて従来の
ものと同様にして弁装置のケーシング内に着脱可能に装
着されたものである。

すなわち、シート２０は先端面２１が弁体（図示せず）
の外周面と対応する傾斜面（若しくはテーパ面）を威し
、また係止部の役目をする鍔部２２が基端部の外局に半
径方向へ突出して一体的に形成されたもので、周縁部の
断面が略り字状を成すとともに全体として環状体を成す
ものである。

また、シートホルダー３０の先端面３１は前記シート２
０の先端面２１と略等しい傾斜面（若しくはテーパ面）
を成し、先端部対問はシート２０の内径と略等しく、か
つ軸線方向の長さがシート２０の内同面の軸線方向の長
さよりわずか短かく設定され、ここにシート装着部３２
が形成されている。

また、このシート装着部３２の後端側は所定長さにわた
って前記シート２０の鍔部２２の外径と略等しく設定さ
れ、ここにネジが刻定されて雄ネジ部３３が形成され、
さらに、ネジ部３３に連続する後端部３４はその外径が
大きく、その外因所定位置に０１Ｊング溝３５が刻設さ
れている。

またさらに、シート抑えリング４０は外径が前記シート
ホルダー３０の後端部３４の外径と略等しい環状体であ
って、その先端内闇面に前記シート２０の外径と略等し
い内径の環状突起（すなわち被係止部）４１が一体的に
形成され、かつその先端内周縁はシートホルダー３０の
先端面と同様な傾斜面（若しくはテーパ面）を成すよう
に面取りされ、またその後端側の部分の内径はシート２
０の鍔部２２の外径と略等しく設定されるとともに、前
記ネジ部３３と対応する部分に１１当該ネジと合致する
ネジが刻設されて雌ネジ部４２が形成されている。

そして、シート２０はシートホルダー３０のシート装着
部３２に嵌装されて、シート抑えリング４０をその外周
側に嵌装してその雌ネジ部４２をシートホルダー３０の
雄ネジ部３３に螺合させることにより、シートホルダー
３０のシート装着部３２とシート抑えリング４０との間
に挟持され、かつ鍔部２２とシート抑えリング４０の環
状突起４１とで抜は止めされてシートホルダー３０に取
り付けられている。

しかして上記の構成から明らかなように、シート２０は
シート装着部３２とシート抑えリング４０との間に挟持
されるとともに、その鍔部２２がシート抑えリング４０
の環状突起４１に係合して抜は止めされているから、使
用時に弁体と強く圧接してもシートホルダー３０から抜
は出、あるいは脱落することがなく、破損することはな
い。

したがって、弁装置の不意な作動や不良や、流体の流量
の急激な変化が起こらず、当該弁装置を用いた種々の装
置のトラブルを防止することができる。

また、シート装着部３２に嵌装されたシート２０を抑え
をためのシート抑えリング４０を設け、かつこれをシー
トホルダー３０に対し着脱自在と成したから、弁装置に
取付ける前に、シート２０をシートホルダー３０に取付
け、シート抑えリング４０で上記シート２０を抑えるの
で、シート２０はシートホルダー３０に歪を持たせずに
取付られ、さらにこれを一体の部品として扱うことが出
来るので、シートが劣化した場合の交換が極めて容易と
なり、かつ正確な作業が可能となる。

さらにシートホルダー３０にシート２０を取付け、シー
ト抑えリング４０を螺合して固定する場合、シート抑え
リング４０の後端と、シートホルダー３０との当接面に
間隙を設け、シート抑えリング４０の螺合によって、シ
ートの鍔部２２を押圧する力が加減出来るようにすれば
、弾性体であるシート２０の先端面２１の突出は、鍔部
２２の押圧力によって僅かに変動し、シート先端面２１
の弁体２との当接状態の微妙な調整が可能となる。

この場合シート抑え４０とシートホルダー３０によって
挟まれる鍔部は、弾性を有するため、そのスプリングワ
ッシャ的な働きをによって、シート抑えリング３０とシ
ートホルダー４０との螺合はゆるむことがない。

なお、上記実施例ではボールバルブを例にとって説明し
たが、この考案はこれに限定されないことは勿論である
。

以上説明したようにこの考案によれば、シートホルダー
の先端部に嵌装したシートを、シートホルダーにシート
抑えリングを嵌め合わせることによってシートホルダー
とシート抑えリングとの間に挟持するように構成したか
ら、一体の部品として取扱うことが出来、シートが劣化
した場合等におけるシートの交換が極めて容易となり、
しかもその作業を正確かつ迅速に行ない得るから、流体
のしゃ断時間、すなわち当該弁装置が介装された製造装
置、プラント等の休止時間が短縮され、効率よく操業を
行なうことができる。

また、シートの抜は止めを図る係止部および被係止部を
設けることによって、シートがシートホルダーから抜は
出て破損することがないから、不意に当該弁装置が動作
しなくなり、あるいは流体の流量が変化するなどによる
トラブルを防止することができ、安全かつ効率の良い操
業を行なうことができる。

さらに抑えリングの螺合による鍔部の押圧力によってシ
ート先端の突出状態を変え、弁体とシートの接触の微妙
な調節を可能とする等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のボールバルブを示す縦断側面図、第２図
はそのシートおよびシートホルダーを示す縦断側面図、
第３図はこの考案の一実施例を示す縦断側面図、第４図
はその分解した状態を示す一部破断した分解詳細斜視図
である。１・・・弁本体、２・・・弁体、２０・・・シート、２
２・・・鍔部（係止部）、３０・・・シートホルダー、
３２・・・シート装着部、３３・・・雄ネジ部、４０・
・・シート抑えリング、４１・・・環状突起（被係止部
）、４２・・・雌ネジ部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

弁体と隣接するシートをシートホルダーに装着し、この
シートホルダーを弁本体に気密かつ着脱自在に取り付け
た弁装置において、シートホルダーの先端部に、基端部
に半径方向外側に突出する係止部が形成されたシートを
嵌装し、このシートを挟持して、上記シートホルダーの
先端部にシートを抑えリングを螺合固定するとともに、
上記シート抑えリングに上記シートの係止部と係合して
、上記シートの抜は止めをする被係止部を形成してなる
弁装置におけるシート取付構造。