JPS5848338Y2 - 高炉炉壁熱間補修装置のノズル位置調整機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高炉炉壁熱間補修装置のノズルに関するもの
で、被補修個所とノズル吐出口の指向及び距離を一定に
できる位置可変ノズルを提案することを目的とする。

高炉炉壁熱間補修について、本願出願人は、例えば次の
とおり提案している。

特開昭５５−５０４０９号公報 特開昭５５−５０４１０号公報 実開昭５５−５４３４０号公報 実開昭５５−５４３４１号公報 これらの提案は、高炉を減尺し、炉壁の被補修個所を露
呈させて不定形耐火物を吹付けて補修することが、他の
補修技術、例えば圧入補修法、（特開昭４８−２０７０
２号公報）よりも確実性があるとの考えに立脚している
からである。

現に上記の本願出願人が提案した補修技術は高炉におい
て試みられ、補修効果の確認を得ている。

我々の試みによると、補修個所への不定形耐火物の吹付
は補修条件としては、補修装置のノズル他出口の指向及
び距離が被補修個所に対し一定であることが、リバンド
ロスを少くシ、付着率を高め補修を確実にすることがで
きることを確認した。

しかし高炉炉壁プロフィルは周知のとおり高炉各部で変
っているので、上記補修条件を確保することは簡単なこ
とではない。

そこで本考案は、上記補修条件を確保できるようにした
もので、各部詳細部品は図面に特定されることのない範
囲において、図面に示す実施例のとおり構威し、作用す
るものである。

すなわち第１図は、高炉炉壁熱間補修装置１５の全体を
示す説明図で、第２図は第１図の位置可変ノズル９の拡
大説明図、第３図は第２図のＡ−Ａ′矢視図である。

これら図から明らかな如く、本考案は、伸縮、俯仰、旋
回自在な懸垂したマスト１の内側にラック７を設けてお
り、このラック７に沿って昇降自在な歯車６を軸承した
昇降体８を設けている。

而して該昇降体８は昇降ワイヤー４によって懸吊され、
該ワイヤー４はマスト１の内側を経由して作業床１６へ
延在する。

また昇降体８にはローラ等のガイド１０を設けており、
ノズルアーム５のラック２と歯車６とを噛み合せ、また
該アーム５の背面を前記ガイド１０で案内するように構
成している。

ノズルアーム５の先端側には吹付ノズル９を取付けてお
り、炉外の不定形耐火物供給装置に接続する供給ホース
１２をノズル９と連結している。

３はマスト開孔部で、上記ノズルアーム５、歯車６、昇
降体８の昇降範囲を規制している。

１１はノズル９の昇降ライン、１３はマスト１の昇降ま
たは切替操作によって俯仰する昇降ワイヤー、１４はマ
ストの旋回装置、１５は片持支持移動装置、１６は作業
床、１７はレール、１８は高炉、１９は炉壁である。

上述の如く構成した本考案は次の通り作用する。

昇降ワイヤー４を作業床１６より操作して昇降体８を上
方へ移動させると、軸承されている歯車６はラック７に
沿って回転し上方へ移行する。

この歯車６の回転は噛み合っているラック２を介してノ
ズルアーム５を矢印方向へ伸縮移動させる。

ガイド１０はこの移動時にアーム５を保持する。

昇降ライン１１に沿ってノズル９を昇降（第１図の距離
ｌを一定に保持する）させるには、片持移動装置１５を
レール１７に沿って移動させる操作の組合せおよび／ま
たはマスト開孔部３の範囲における昇降体８と歯車６の
昇降操作の組合せの選択によっても実施できる。

しかして上述の作用は、ノズルアーム５′についても同
様に行なわれる。

これは、歯車６の裏側に同じ歯車を同一軸承によって昇
降体８に取付けているため、昇降ワイヤー４の操作で昇
降体８を昇降させることにより、上記歯車も回転し、ノ
ズルアーム５′のラックを作用し移動させるからである
。

このようにノズルアーム５，５′を図示例のように２本
設けることなく、１本でもよいので、本考案の構成、作
用、効果は特定されない。

本考案を炉外へ撤去するには、昇降ワイヤー４を操作し
昇降体８を下方へ昇降させると、歯車６の作用でノズル
９を取付けたノズルアーム５は、第２図において右斜め
上方の矢印方向へ移動する。

（ノズルアーム５′をも設けているときは、該アーム５
′も同一軸承の歯車の作用で第２図において左斜め上方
の矢印方向へ移動する。

これによってノズルアーム５，５′は伸張状態から伸縮
状態となり炉口径及び炉頂開口より取出し易くなる。

この説明では便宜上、ノズルアーム５のみを主体に説明
する。

）次いで昇降ワイヤー１３の操作でマスト１を昇降させ
第１段目のマストの長さまで伸縮させる。

該ワイヤー１３の切替え操作で、また旋回装置１４の自
在継手の切替え操作で伸縮したマスト１を片持支持移動
装置１５に抱きかかえるように折りたたみ、該装置１５
をレール１７に沿って破線で示す位置まで移動して撤去
する。

なお高炉内へ装入し、第１図のとおり使用に供するのは
、上述の撤去作業と逆の順序で行えばよい 上述のノズル９の位置可変構成は、第１図に示す片持式
高炉熱間補修装置に採用するだけではなく、本願出願人
が提案している。

例えば、特開昭５５５０４０９号公報及び特開昭５５−
５０４１０号公報のように、炉頂開口部にビームを差し
渡して伸縮、俯仰、旋回自在に取付けたマストを取付け
、これに吹付ノズルを設けた両持式高炉熱間補修装置に
も採用し、同一効果を得ることができる。

本考案は、上述のとおりノズル吐出口２０を炉壁１９の
被補修個所に対し指向及び距離ｌを一定に保ち、上昇ラ
イン１１の状態で炉壁１９のプロフィルに追従して吹付
は補修を行うことができる。

従って、吹付ける不定形耐火物のりパンドロ又は著しく
減少し、約８０％以上の付着率を得ることができるので
、補修による炉寿命は著しく向上する実用的効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は高炉炉壁熱間補修装置の全体説明図、第２図は
第１図のノズル位置調整機構の拡大断面図、第３図は、
第２図のＡ−Ａ矢視図である。 １・・・・・・マスト、２・・・・・・ラック、３・・
・・・・マスト開口部、４・・・・・・昇降ワイヤー、
５，５′・・・・・・ノズルアーム、６・・・・・・歯
車、７・・・・・・ラック、８・・・・・・昇降体、９
・・・・・・ノズル、１０・・・・・・ガイド、１１・
・・・・・ノズル昇降ライン、１２・・・・・・供給ホ
ース、１３・・・・・・昇降ワイヤー、１４・・・・・
・旋回装置、１５・・・・・・片持支持移動装置、１６
・・・・・・作業床、１７・・・・・・レール、１８・
・・・・・高炉、１９・・・・・・炉壁、２０・・・・
・・ノズル吐出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高炉炉壁熱間補修装置のノズルにおいて、伸縮、俯仰、
   旋回自在な懸垂したマスト１の内側にラック７を設け、
   該ラック７に沿って昇降自在な歯車６を軸承した昇降体
   ８を設け、該歯車６にラック２を設けたノズルアーム５
   を取付けるとともに、該アーム５の背面を昇降体８に取
   付けたガイド１０で案内し、該ノズルアーム５にノズル
   ９を取付けて構成したことを特徴とする高炉炉壁熱間補
   修装置のノズル位置調整機構。