JPS5935554Y2 - コ−クス炉用炉壁不用耐火物掻ならし装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はコークス炉補修において、炭火室の損傷壁面
補修後に隆起した不用耐火物を容易に取り除きかつ掻な
らしを行うことができる炉壁不用耐下物掻ならし装置に
関する。

〔従来技術〕

従書コークス炉は丈の高い平面的な炉壁を有するために
損傷壁面の補修については、機械式吹付補修装置が利用
されるようになった。

しかし、吹付けられた補修材は必要以上に隆起している
ため先端に平たい板の付いたパイプ（シカラップ）を用
いて人手で隆起部分を突き落して壁面を平らにしている
のが現状である。

しかしこのような方法は粉塵等を発生し衛生上から好ま
しくなく、また手作業であるので効率も悪い。

〔考案の目的〕

本考案は機械式により能率的かつ衛生的に掻ならしを行
うことができるコークス炉用炉壁不用耐火物掻ならし装
置を提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

本考案は移動台車上に設け、パイプ昇降機構を持つ被覆
用パイプ設置台と、同設置台に設けた伸縮或いは身体自
在な被覆用パイプと、同パイプの先端に取付けた吹付ノ
ズルと、同吹付はノズルの外周面上であって、噴出口を
開口してなる側と反対側に基部を取付け、かつ吹付はノ
ズルの軸芯から半径方向に伸延する平板状の掻き板とか
らなることを特徴とするコークス炉用炉壁不用掻落し装
置に係るものである。

〔実施例〕

以下本考案を、図面に示す実施例によって説明する。

１はコークス炉で、多数の炭火室２が並列状態に設けら
れている。

このコークス炉１に対し押出機（図示せず）によるプッ
シャー側或はコークスの排出側に図示のような移動車３
を配置する。

移動車３は押出機の走行レール１４上を移動できるよう
にしである。

しかし移動車３は前記炭火室２に相対して移動するもの
であれば無軌道式のものでも差し支えない。

移動車３は周知の手段によって伸縮或は進退、回転、傾
動及び旋回の各動作を行う被覆用パイプ４を備えており
、しかも同パイプの設置台５と移動車３の車体とはパン
タグラフリンク機構６により昇降可能に連結されている
。

被覆用パイプ４は図示のように二段継ぎのほか、三段継
ぎや一本物とすることもできるが、いずれにしてもその
先端部には補修材の被覆用ノズル７を有し、基端は伸縮
或は可撓性ホース８やパイプによって補修材である耐火
物圧送用の加圧タンク９に連結されている。

更に被覆用パイプ４の先端には、補修、吹付補修機によ
る吹付は後隆起した補修材を掻き取り、炉壁を平坦化す
るための平板状掻き板１０を取付けている。

この平板状掻き板１０は第３図に示すように被覆用パイ
プ４に対し、ノズル７と反対側に交叉状に固定する場合
、或は被覆用パイプ４の軸線と同一方向状態に枢軸１１
により被覆用パイプの軸方向に回動自在に取付ける場合
（第４図参照）等がある。

そして前者の場合は被覆用パイプ４を伸縮或は進退させ
ることにより、後者の場合は、同パイプを上下方向に傾
動ないし昇降させることにより、壁面への補修材の吹付
は後、それぞれ余分の補修材を掻き取る。

なお、この場合平板状掻き板１０の基端が枢軸１１にて
回転自在に枢着されているので、被覆用パイプ４を介し
て平板状掻き板１０を炉壁に押付けたとき、常に平板状
掻き板１０の先端面全体が炉壁に当接する利点がある。

図中、１２は炉壁の補修すべき個所、１３はパンタグラ
フリンク機構６の伸縮用油圧シリンダ装置である。

なお、同シリンダ装置に代えて、パンタグラフリンク機
構６の基端を左ねし棒及び右ねし棒に螺合し、両ねじを
回転させることによりパンタグラフリンク機構６を上下
方向に伸縮させることも可能である。

中心がずれて支障があるときはガイドを取付けるか、或
はパンタグラフリンクの各枢軸の伸びる方向を台車の進
行方向と平行にすれば更によい。

更に、かんる昇降機構は周知の油圧シリンダ装置、ねじ
機構酸はチェーンエレベータ機構等で置換し得るが、構
成が比較的簡単で、かつ伸縮性の大きい点ではパンタグ
ラフリンク機構の方が有利である。

また、平板状掻き板を被覆用パイプ（吹付はパイプ或い
は投射パイプ等）に取付ける構造及び平板状掻き板の形
状は実施例のものに限定されず、その他の構造、形状の
ものとすることもできる。

従って、このように構成された耐火物径ならし装置を使
用してコークス炉１．炉壁２の整形を行う場合、次のよ
うにして行う。

まず、炉壁の補修すべき個所１２のある炭火室２の近傍
に移動車３を走行させて相対させ、パンタグラフリンク
機構６により設置台５を所要の高さに上昇した後、被覆
用パイプ４を伸長させながら同炭火室２に挿入するとと
もに、被覆用ノズル７を前記補修すべき個所１２に被覆
用パイプ４の旋回及び傾動によって相対させ、その後吹
付補修を行う。

吹付補修終了後、補修すべき個所１２の大きさによって
被覆用パイプ４の伸縮、或は進退、回転、傾動を行いな
がら掻きならし作業を行う。

即ち、被覆用パイプ４をほぼ１８０出回転して平板状掻
き板１０を前記個所１２に相対させ、同パイプの伸縮又
は進退或は傾動ないし昇降により隆起した補修材を掻き
取り、炉壁を平坦にする。

〔考案の効果〕

以上述べてきた如く、コークス炉の損傷炉壁の不用耐火
物径ならし作業を機械的に行うので、衛生的かつ効率良
く平坦化作業を行うことができる。

さらに今迄不可能であった奥深い個所の掻ならし作業も
確実かつ良好に行うことができる。

また、既存の装置の機能を利用して使用できるので、簡
単な構造のものを取付けるだけでも良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるコークス炉用炉壁不用耐火物掻
ならし用の平板状の掻き板を取付ける装置の平面図、第
２図は同正面図、第３図及び第４図はそれぞれ平板状掻
き板の取付状態を示す斜視図である。 ３：移動車、４：被覆用パイプ、６：パンタグラフリン
ク機構、７：被覆用ノズル、１０：平板状掻き板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｌ 移動台車上に設け、パイプ昇降機構を持つ被覆用パ
   イプ設置台と、同設置台に設けた伸縮或いは進退自在な
   被覆用パイプと、同パイプの先端に取付けた吹付ノズル
   と、同吹付ノズルの外周面上であって、噴出口を開口し
   てなる側と反対側に基部を取付け、かつ吹付ノズルの軸
   芯がら半径方向に伸延する平板状の掻き板とからなるこ
   とを特徴とするコークス炉用壁不用耐火物掻ならし装置
   。 ２ 掻き板の掻き面は吹付ノズルの軸芯と平行であるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のコ
   ークス炉用炉壁不用耐火物掻ならし装置。 ３ 掻き板の掻き面は吹付ノズルの軸心と直角であるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のコ
   ークス炉用炉壁不用耐火物掻ならし装置。