JPS5848254Y2 - コイル中心位置検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アップエンド状態で焼鈍されたコイルをコイ
ル転倒装置によりダウンエンド状態に転倒した後コンベ
アー上に載せ換える際のローディングカーにおけるコイ
ル中心位置検出装置に関するものである。

従来、ローディングカーとコイル中心とを位置合わせす
るコイル中心検出装置としては、コイルの外径を機械的
あるいは電気的に検出し、演算装置によってローディン
グカーのリフト移動距離を決定し、ローディングカーと
コイルとの中心位置を合わせる方法が一般的に用いられ
ている。

しかし、この方法によると電気設備が複雑化し、従って
装置全体の製作費が嵩み、設置及び運転にあたっても周
囲の雰囲気、特に温湿度及び粉塵に注意が必要となりメ
ンテナンスに人手がかかり、さらに一度故障すると復旧
には長時間を要して能率が悪いという欠点があった。

本考案は、このような欠点を解消することを目的とし、
コイルの外径検出板とコイル中心位置検出器を機械的に
連結することによりコイル外径の検出と同時にコイル中
心位置を決定し、該中心位置にローディングカーの中心
位置を合わせる装置を創造することによってこの目的を
達成した。

本考案の詳細を実施例について図面により説明する。

コイル転倒装置１上でダウンエンドに転倒されたコイル
２に対するコイル外径検出板３とローディングカー４の
位置決め用のコイル中心位置指示器５とが駆動装置６に
連結されている。

その際コイル中心位置指示器５は第２移動軸１０、連結
軸７．８を介し、またコイル外径検出板３は第１移動軸
９を介して駆動装置６に駆動連結されている。

駆動装置６による回転運動が伝動装置１１．例えばラッ
クピニオン装置により第１移動軸９に往復運動として伝
達される一方で、また駆動装置６による回転運動は連結
軸７，８を介し、ラックピニオン等の伝動装置１２によ
り第２移動軸１０に往復運動として伝達される。

ローディングカー４にはコイル中心位置指示器５を感知
するコイル中心位置検出器１３、例えば近接スイッチが
固着されている。

以下に本装置の作動を説明する。

アップエンド状態のコイル２がコイル転倒装置１により
ダウンエンドに移されると、転倒装置１がリミットスイ
ッチ１４をＯＮにする。

これにより駆動装置６、例えばモーターが駆動される。

モーター６の駆動によりコイル外径検出板３がコイル２
に向って移動する。

コイル外径検出板３がコイル２に当るとリミットスイッ
チ１５がＯＮとなり、駆動装置６が停止し、コイル外径
検出板３は停止する。

また上記駆動装置６の駆動によりコイル外径検出板３と
同期してコイル中心位置指示器５が移動する。

伝動装置１１，１２等の減速比の選定により、コイル外
径検出板３の移動量とコイル中心位置指示器５の移動量
とを所定の割合、通常は外径の変化と中心位置の変化の
割合から、１ １−２に設キする。

この場合＝イル外径検出板３の移動量の７だけコイル中
心位置指示器５が移動する。

コイル中心位置指示器５の変位に対しローディングカー
４を該ローディングカー４に固着したコイル中心位置検
出器１３がコイル中心位置指示器５に近づくように移動
させ、コイル中心位置検出器１３がコイル中心位置指示
器５を検出し、例えば近接スイッチがＯＮになるとロー
ディングカー４を停止する。

コイル中心位置指示器５に対するコイル中心位置検出器
１３の相対作動位置を選定することによりローディング
カー４の位置を調整することができる。

なお、図示していないがコイル転倒装置１のコイル２の
周面を支持する載置面はＶ字形の溝に形成されており、
図の面に垂直な方向に関してはコイル中心位置のずれは
なく、図における上下方向の変位を検出することにより
コイルの中心位置は正確に決定することができる。

従って上記のローディングカー４の上下方向の位置決め
による中心の位置決めがなされた状態で、ローディング
カー４を前進させコイル２を吊り上げコイルコンベアー
１６の位置迄後退させてローディングカー４を下降させ
ることによってコイルコンベアー１６の上にコイル２を
載せることができる。

駆動装置６及び伝動装置１１，１２の構造及びコイル中
心位置検出器１３の構造については、実施例に示したも
のに限らず本考案の目的に沿うものであれば任意適宜の
ものを用いることができる。

以上説明したように本考案のコイル中心位置検出装置は
装置全体が機械的に連結されているため、作動状態が簡
単に確認できるうえに従来に比較して周囲の雰囲気の諸
条件による影響も少なくメンテナンス上非常に有利であ
る。

また演算装置を必要としないので製作費が安価で済む。

さらにコイル中心位置を確実に合わすことができるので
遠隔操作が容易になり、省力化に大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る装置の説明略図である。 ３・・・コイル外径検出板、４・・・ローディングカー
５・・・コイル中心位置指示器、６・・・駆動装置、７
・・・連結軸、８・・・連結軸、９・・・第１移動軸、
１０・・・第２移動軸、１１．１２・・・伝動装置、１
３・・・コイル中心位置検出器、１５・・・リミットス
イッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイル外径検出板３と、該コイル外径検出板に連結され
   所定位置に置かれたコイル局面に向かってコイル外径検
   出板を往復動する第１移動軸９と、該第１移動軸と直接
   又は伝動装置１１を介して連結される駆動装置６と、該
   駆動装置に駆動連結され前記第１移動軸に平行に且つ所
   定の長さ比で往復動する第２移動軸１０と、該第２移動
   軸１０に固定されるコイル中心位置指示器５と、ローデ
   ィングカーに設けられ前記コイル中心位置指示器５を検
   出するコイル中心位置検出器１３とを有することを特徴
   とする、ローディングカーの位置をコイル中心位置に位
   置合わせするコイル中心位置検出装置。