JPS5847594Y2 - テ−プカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばＶＴＲやテープレコーダの如き記録再生
装置に適用するのに最適なテープカセットに関するもの
である。

最近ＶＴＲのテープカセットで、オープンリール用テー
プと同一テープフォーマット（同一テーブ巾）のテープ
を用いたものがある。

そしてこのテープカセットによれば、例えばこれをポー
タプルのカセット式ＶＴＲに用いて室外にて記録した後
、そのカセット内のテープをオープンリール式ＶＴＲに
掛けて室内にて再生すると言った使い方が可能である。

ところが従来の前記テープカセットは、一対のリールを
１つのカセット内に上下２段重ねに収納させて、これら
のリールにテープを巻装させた構造である為に、そのテ
ープカセットをそのま５オ一プンリール式ＶＴＲに掛け
ることが出来ない。

従って上記の如く室外記録−室内再生を行う為には、テ
ープカセット内のテープを専用のりワインダーを使用し
て一度オープンリールに巻き直し、そのオープンリール
によってオープンリール式ＶＴＲに掛けなければならず
、取扱い上誠に不便であった。

そこでこのような不便を解消するために本出願人は特願
昭５３−１６４０８１号として、一対のカセットを互い
に独立して設け、これら一対のカセットをこれらの間で
テープをパスさせた状態で互いに結合又は分離可能に構
成したテープカセットを既に提案した。

このテープカセットによれば、一対のカセットを互に分
離してオープンリール式記録再生装置にオープンリール
と同じように直接装着することが出来る。

従って例えばカセット式記録再生装置で記録したテープ
をオープンリール式記録再生装置で再生するような場合
（或いはその逆の場合）に、従来のようにテープの巻直
しをする必要がなく、カセット式記録再生装置と、オー
プンリール式記録再生装置との間で、テープを直接的に
掛は換えることが出来て、取扱い上誠に便利の良いもの
となる。

ところで、上述のようなテープカセットは、カセットの
保存時或いはテープ走行時にテープに無理のかからない
ようにテープガイドの傾きをその使用状態に応じて調整
できるように構成されているのが望ましい。

例えば、一対のテープカセットを上下２段に重ねてポー
タプルのカセット式ＶＴＲに装着する場合には、上下の
カセット間においてテープを斜めにパスさせる必要上特
定のテープガイドを所定角度に調整するのが望ましい。

また一対のテープカセットを互いに分離してオープンリ
ール式ＶＴＲに装着する場合には、前記テープガイドラ
垂直状にすることによってテープを水平にパスさせるよ
うにしなければならない。

また一対のテープカセットを上下２段に重ねた状態のま
ま保管しておく場合には、ポータプルのカセット式ＶＴ
Ｒに装置した際の傾きと更に異なった別の所定角度に傾
斜できるように構成されているのが望ましい。

本考案は上述の如き実状に鑑みて考案されたものであっ
て、カセット内に設けられたテープガイドをバネにより
一方向に偏倚せしめると共にこのテープガイドにピン穴
を設け、録画再生装置本体に設けられた角度規制用ピン
又は別体に設けられた角度規制用治具を前記カセット内
部に挿入してこれらを前記テープガイドのピン穴に係合
させて、このテープガイドの角度を使用状態に応じて調
整するようにしたことを特徴とするテープカセットに係
るものである。

このようなテープカセットによれば、使用状態に応じて
テープガイドの角度を簡便に調整できる。

以下本考案をＶＴＲ用のテープカセットに適用した実施
例を図面に基き説明する。

先ず第１図〜第１０図によって第１の実施例を説明すれ
ば、先ず１，２は合成樹脂にて成形され、互に独立して
設けられた一対のカセットであり、これらのカセット１
，２内にはそれぞれリール３゜４が回転自在に収納され
ている。

そしてこれら一対のカセット１，２は上下２段に重ねら
れ、結合手段５によって結合又は分離自在に構成されて
いる。

そしてまた磁気テープ（以下単にテープと記載する）６
がその両端部で一対のリール３，４にそれぞれ止着さへ
かつ巻装されていて、このテープ６が一対のカセット１
，２間で斜めにパスされている。

ところで上下２段に重ねられた一対のカセット１．２の
うちの一方１の下面１ａの例えば２箇所に位置決め用の
孔８が設けら札他方２の上面２ａの例えば２箇所に設け
られた位置決め用の突起９がこれらの孔８にそれぞれ係
合されて、これら一対のカセット１，２の相互の位置決
めがなされる。

そしてこの位置決めにより一対のリール３゜４のリール
ハブ３ａ、４ａが互に同一軸心状態に規制される。

なおこの際上部のリール３のハブ孔１０の直径が下部の
リール４のハブ孔１１の直径より小径に構成されている
。

また前記結合手段５の一例としてこへでは例えばアルミ
にて成形された帯金１３が用いられている。

なおこの帯金１３はほぼコ字状に成形され、その左右一
対の対向片１３ａの上下両縁はそれぞれ内側に屈曲され
た係止用縁１４，１５に構成されている。

一方上下２段に重ねられた一対のカセット１，２の左右
両側面１ ｂ 、 ２ｂには係止用溝１６．１７が水平
状に設けられている。

そこで帯金１３をその一対の対向片１３ａによって一対
のカセット１，２の両側に第１図で矢印ａ方向から挿入
すると、その一対の対向片１３ａの係止用縁１４．１５
がその一対のカセット１，２の係止用溝１６，１７内に
第３図の如く係止さへこの帯金１３によって一対のカセ
ット１，２が結合される。

そして帯金１３を第１図で矢印ａ方向の逆方向に抜き取
れば、一対のカセット１，２は互いに分離され、それぞ
れ独立したカセットとなる。

一方、上部のカセット１内には垂直テープガイド１９、
可動テープガイド２０及び傾斜テープガイド２１とが第
１図に示された配置で設けられ、また下部のカセット２
内には傾斜テープガイド２２と垂直テープガイド２３．
２４とが第１図に示された配置で設けられている。

また一対のカセット１，２の前面１ ｃ 、 ２ｃには
それぞれ開口２５．２６が設けられている。

そして下部のカセット２の傾斜テープガイド２２と垂直
テープガイド２３とは開口２６の左右両側部に配置され
ている。

また上部のカセット１の傾斜テープガイド２１は上記傾
斜テープガイド２２の上部に同一軸心状態に重ねられて
配置されている。

更にまたカセット１の下１１１ｆｆｉｌａ及びカセット
２の上面２ａには可動テープガイド２０と傾斜テープガ
イド２１゜２２との間に亘って溝２７．２８が設けられ
ている。

そしてテープ６は上部のカセット１の可動テープガイド
２０から溝２７．２８を挿通して前方下方にパスされて
下部のカセット２に至り、傾斜テープガイド２２部分で
折り返されて開口２６部分を横断して、垂直テープガイ
ド２３に水平状にパスされている。

次に可動テープガイド２０の角度調整機構に付き説明す
る。

第５図に示すように、上部のカセット１の下面１ａの内
側にはテープガイド支持部材４８が取付けられ、この支
持部材４８上に板バネ５０が複数のネジ５２によってネ
ジ止めされている。

また支持部材４８にはほぼ垂直に折り曲げられた屈曲部
４８ａが設けらへかつ、この屈曲部４８ａの一端部には
ほぼ直角に屈曲されたストッパ一部４８ｂが設けられて
いる。

そして第６図に示すように、可動テープガイド２０が前
記屈曲部４８ａにネジ５６によって回動自在に取付けら
れている。

即ち、可動テープガイド２０は円柱面の一部が平坦面２
０ａに形成さ札この平坦面２０ａの下側部を前記支持部
材４８の屈曲部４８ａに当接させた状態で、段部５４を
有するネジ５６によってネジ止めされている。

従って可動テープガイド２０はこのネジ５６を中心とし
て第５図において矢印す方向に回動自在に取付けられて
いる。

また板バネ５０はほぼ垂直に屈曲された屈曲部５０ａを
有し、この屈曲部５０ａの上端部に突片５０ｂが設けら
れている。

また可動テープガイド２０の平坦面２０ａの上側部には
凹部５８が設けられており、この凹部５８に板バネ５０
の突片５０ｂの先端部が挿入されている。

そして通常は、可動テープガイド２０は板バネ５０の弾
性力によって第５図において反時計方向に回動附勢され
ているが、この可動テープガイド２０の回動は支持部材
４８のストッパ一部４８ｂによって係止されて第４図、
及び第５図において実線で示すように所定の角度に保持
されている。

また可動テープガイド２０の下面２０ｃにはそのほぼ中
央部にピン穴６０が設けられていると共に、第４図に示
すように、可動テープガイド２０の下面２０ｃに対向す
るカセット１の下面１ａ部分には開口６２が設けられて
いる。

さらにカセット２の上面２ａ及び下面２ｄには、一対の
カセット１゜２を互いに上下２段に結合したときに前記
開口６２と同一の軸心を有する開口６４．６５がそれぞ
れ設けられている。

なお、上述のように構成したテープカセット１゜２を互
いに上下２段に重ねて装着するカセット式ＶＴＲ本体に
は、第７図に示すようにカセット装着部の上面６６に角
度規制ピン６７が固着されている。

この角度規制ピン６７は垂直部６７ａと傾斜部６７ｂと
から構成さへこの傾斜部６７ｂの傾きはテープカセット
１，２の装着時にテープガイド２０がなすべき角度に設
定されている。

そしてテープカセット１，２の装着には、ピン６７の傾
斜部６７ｂ及び垂直部６７ａが下部のカセット２の開口
６５内に挿入されると共に、傾斜部６７ｂがカセット１
，２の開口６２．６４内にそれぞれ挿入されるようにな
っている。

またオープンリール式ＶＴＲ本体には、第８図に示すよ
うにカセット装着部の上面６８に角度規制ピン６９が垂
直状に固着されている。

そして上述の場合と同様に、テープカセット２の装着の
際にはこの角度規制ピン６９がテープカセット１の開口
６２内に挿入されるようになっている。

次に既述の如く構成されたテープカセットの使い方を第
７図〜第１０図を参照して説明する。

先ず、例えばポータプルのカセット式ＶＴＲに装着する
場合には、既述の如く一対のカセット１゜２を結合手段
５にて結合する。

この際、可動テープガイド２０は第７図に示すようにス
トッパ一部４８ｂによって係止されて所定の角度に傾斜
されている。

次に上下２段に重ねられたカセット１゜２を第９図の如
くカセット式ＶＴＲ本体に設けられた一対のリール台７
０．７１に装着する。

なおこの際リール台７０．７１は第３図に示されるよう
に上下２段重ね状に設けられていて、上部で小径のリー
ル台７０が上部のカセット１のリール３に係合され、下
部で大径のリール台７１が下部のカセット２のリール４
に係合される。

これと同時に、第７図に示すように角度規制ピン６７が
カセット１，２の開口６２，６４，６５内を貫通してこ
のピン６７の傾斜部６７ｂが可動テープガイド２０のピ
ン穴６０内に強制的に挿入される。

これによって、この可動テープガイド２０が前記板バネ
５０のバネ力に抗して第５図において一点鎖線で示すよ
うに規制される。

この結果、可動テープガイド２０によって案内されるテ
ープ６は第２図の場合（装着前）よりも緩やかな所定の
傾斜に規制されることになる。

そしてテープ６はローディング手段（図示せず）にて一
対のカセット１，２から引き出されて回転ヘッドドラム
７２の周囲に第９図の如くローディングされ、複数のテ
ープガイド７３にて案内される状態で、キャプスタン７
４及びピンチローラ７５にて矢印Ｃ方向に走行されて所
望の記録又は再生が行われる。

なお上記テープローディング時に一対のカセット１，２
の両傾斜ガイド２１゜２２は実質的に一本のテープガイ
ドとなってテープ６を案内する。

次にオープンリール式ＶＴＲに装着する際には、前述の
如く結合手段５を外して、一対のカセット１．２を互に
分離した状態で、これら一対のカセット１，２を第１０
図の如くオープンリール式ＶＴＲの本体に設けられた一
対のリール台７６゜７７にそれぞれ個別に装着する。

この際、第８図に示すように、角度規制ピン６９がカセ
ット１の開口６２を貫通して可動テープガイド２０のピ
ン穴６０に強制的に挿入される。

この結果、この可動テープガイド２０は第５図において
二点鎖線で示すように前記板バネ５０のバネ力に抗して
垂直状に規制さ札従って可動テープガイド２０によって
案内される磁気テープ６は水平状に規制される。

そしてテープ６は手動にて一対のカセット１゜２から引
き出されて図の如くローテ゛イングされ、複数のテープ
ガイド７８にて案内される状態で、キャプスタン７９及
びピンチローラ８０にて矢印ｄ方向に走行されて所望の
記録又は再生が行われる。

なおリール台７６．７７にオープンリール８１゜８２を
装着した時は図中鎖線で示したようになる。

従って互に分離された一対のカセット１，２をオープン
リール８１，８２と同一条件で装着出来る。

次に本考案の第２の実施例を第１１図及び第１２図に付
き述べると、この場合には角度規制用治具８４或いは８
５によって可動テープガイド２０の角度調整を予め行な
ってからＶＴＲ本体に装着するようにしたものである。

即ち、カセット１．２を上下２段に重ねてカセット式Ｖ
ＴＲ本体に装着する場合には、角度規制用ピン８７が垂
直状に植設された治具８４を用いて、第１１図に示すよ
うに互いに結合されたカセット１，２の開口６２．６４
，６５内にこのピン８７を挿入して角度規制用ピン８７
の傾斜部８７ａを可動テープガイド２０のピン穴６０に
強制的に挿入する。

そして治具８４の基板８４ａに設けられた突起８９をテ
ープカセット２の開口９０に嵌合させると共に、ネジ９
２によってカセット２の下面２ｄにネジ止めして可動テ
ープガイド２０の角度調整を予め行なう。

またカセット１，２を分割してオープンリール式ＶＴＲ
に個別に装着する場合には、角度規制ピン９４が垂直状
に設けられた治具８５を用いて、第１２図に示すように
このピン９４をカセット１の開口６２を介して可動テー
プガイド２０のピン穴６０に強制的に挿入させる。

そして第１１図の場合と同様にして治具８５をカセット
１の下面１ａにネジ止めして可動テープガイド２０の角
度調整を行なう。

このようにして、角度規制用治具８４又は８５によりカ
セット１の可動テープガイド２０を予め角度調整してお
き、しかる後にＶＴＲ本体に装着するようにしてもよい
。

以上本考案を実施例に付き述べたが、これらの実施例は
更に変形が可能である。

例えば、第１の実施例において、カセット式或いはオー
プンリール式ＶＴＲ本体に角度規制用ピン６７或いは６
９が立っていると操作上邪魔である場合には、これらの
ピン６７．６９の付は根部分を折曲可能に構成して、不
使用時にはＶＴＲ本体の上面６６゜６８上に倒しておく
ようにしてもよい。

以上の述く本考案は、録画再生装置本体に設けられた角
度規制用ピン又は別体に設けられた角度規制用治具をテ
ープガイドのピン穴に挿入することによってこのテープ
ガイドの角度を保存時、カセット式ＶＴＲ本体への装着
時及びオープンリ−ル式ＶＴＲ本体・＼の装着時におけ
る使用状態に応じて調整するようにしたものである。

従って本考案のテープカセットによれば、それぞれの使
用状態に応じてガイドローラの傾きを正確に規制できる
ので、保存時及びテープ走行時の倒れにおいてもテープ
に無理のかからない最適なテープパスを得ることができ
る。

しかも角度規制用ピン又は治具を単にガイドローラのピ
ン穴に差し込むだけでこのガイドローラの角度調整をす
るようにしたものであるから、この角度調整を極めて簡
便に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明をＶＴＲ用のテープカセットに適用した実
施例を示したものであって、第１図は第１の実施例にお
けるテープカセットの平面図、第２図は同上の正面図、
第３図は第１図の■−■線断面図、第４図は第１図の■
−ＩＶ線断面図、第５図は可動テープガイドの支持構造
を示す斜視図、第６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線断面図、
第７図はテープカセットをカセット式ＶＴＲ本体に装着
した状態を示す第４図と同様の断面図、第８図はテープ
カセットをオープンリール式ＶＴＲ本体に装着した状態
を示す第４図と同様の断面図、第９図はテープカセット
をカセット式ＶＴＲに装着して使用する状況を説明する
平面図、第１０図はテープカセットをオープンリール式
ＶＴＲに装着して使用する状況を説明する平面図、第１
１図及び第１２図は本考案の第２の実施例を示すもので
あって、第１１図は互いに結合された一対のテープカセ
ットをカセット式ＶＴＲに装着する前に角度規制用治具
によって可動テープガイドの角度調整を行なった状態を
示す断面図、第１２図は一対のテープカセットを個別に
オープンリール式ＶＴＲに装着する前に可動テープガイ
ドを垂直状に規制した状態を示す断面図である。 なお図面に用いられている符号において、１゜２・・・
・・・カセット、２０・・・・・・可動テープガイド、
６０・・・・・・ピン穴、６７．６９，８７，９４・・
・・・・角度規制ピン、８４，８５・・・・・・角度規
制用治具、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセット内に設けられたテープガイドをバネにより一方
   向に偏倚せしめると共に、このテープガイドにピン穴を
   設け、録画再生装置本体に設けられた角度規制用ピン又
   は別体に設けられた角度規制用治具を前記カモット内部
   に挿入してこれらを前記テープガイドのピン穴に係合さ
   せて、このテープガイドの角度を使用状態に応じて調整
   するようにしたことを特徴とするテープカセット。