JPS5846487Y2 - 配電線の支持部絶縁カバ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、配電線の支持部絶縁カバーに関するものであ
る。

一般に配電線の支持部は雷害防止の如き絶縁設計上の問
題から支持部の導体を皮剥によって露出しこの露出導体
を支持金具でクランプしこの支持金具を碍子で支持して
いた。

このため、支持部のまわりを絶縁処理しなければならな
い。

この絶縁処理を目的として支持部のまわりを包囲する絶
縁カバーが考えられるが、この絶縁カバーは風圧によっ
て揺れるのを防止することが必要である。

しかし、絶縁カバーが配電線と碍子との両方に接触して
いると、線路大地電圧によって配電線表面を流れる充電
電流が絶縁カバーを介して碍子表面から大地に漏洩する
。

このため絶縁カバーがトラッキング劣化を生じ、布設後
も絶縁カバーを保守点検する必要があった。

本考案の目的は、漏洩電流が流れるのを防止し長期にわ
たって使用できる配電線の支持部絶縁カバーを提供する
ことにある。

本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明すると、第
１図は本考案の絶縁カバー１０を用いた２０ ＫＶ高圧
配電線の支持部１２を示す。

支持部１２は高圧配電線１４の皮剥された露出導体１４
ａを把持する支持金具１６とこの支持金具をセメンテ
ィングで固着して支持した碍子１８とから戊っている。

絶縁カバー１０は、高圧配電線１４がそれぞれ貫通する
２つのスリーブ状腕力バ一部２０ 、２０と支持部１２
の支持金具１６と碍子１８の上部とを包囲する冠状カバ
一部２２とから成る絶縁性カバ一本体２４を備えている
。

このカバ一本体はゴム、架橋ボッエチレンの如き絶縁物
で作ることができる。

本考案の絶縁カバー１０は、更に、第１図及び第２図に
示すように、冠状カバ一部２２の内面に支持金具１６の
外周面に係合して絶縁カバー１０を支持部１２に対し中
心決めする複数の円弧状突起２６を一体に有する。

この突起は絶縁カバー１０の成型時に同質の材料で一体
に成型される。

この突起は絶縁カバー１０が風圧等によって揺動するの
を防止すると共に絶縁カバーが碍子１８の表面に接触す
るのを防止する。

即ち、絶縁カバー１０が碍子１８に接触していないと、
高圧配電線１４の充電部と碍子表面とが電気的に遮断さ
れるので絶縁カバー１０の表面に漏洩電流が流れること
はない。

尚、上記実施例の複数の円弧状突起２６は１つの環状突
起に代えることができる。

また上記実施例においては、本考案絶縁カバーを高圧配
電線に使用した場合を説明したが、低圧配電線、特別高
圧配電線等に使用できることは勿論である。

本考案によれば、上記のように、絶縁カバーは支持部の
碍子に接触することがないので配電線の充電電流が絶縁
カバーを通して碍子表面に流れることがなく、従って絶
縁カバーがトラッキングによる劣化を生ずることがなく
長期にわたって使用でき、また露出導体を含む支持部は
単に絶縁カバーを被ぶせるだはで絶縁処理が容易で作業
性がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る絶縁カバーを用いた高圧配電線の
支持部の垂直断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線拡大水
平断面図である。 １０・・・・・・絶縁カバー、１２・・・・・・支持部
、１４・・・・・・配電線、１６・・・・・・支持金具
、１８・・・・・・碍子、２０・・・・・・腕力バ一部
、２２・・・・・・冠状カバ一部、２４・・・・・・・
・・・・・カバ一本体、２６・・・・・・突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配電線の露出導体を把持する支持金具と前記支持金具を
   支持する碍子とから成る配電線の支持部に被ぶらせられ
   る絶縁カバーにおいて、前記配電線が貫通する２つの腕
   力バ一部と前記支持金具と碍子との上部が包囲される冠
   状カバ一部とから戊る絶縁性カバ一本体を具備し、前記
   冠状カバ一部はその内面に前記支持金具の外周面に係合
   して前記支持部に対し中心流めされる突起を有すること
   を特徴とする配電線の支持部絶縁カバー